| 【発明の名称】 |
食品の減菌装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】臼田 和博 【住所又は居所】岐阜県郡上市大和町河辺497番地の1 株式会社寅嬉屋内
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| 【要約】 |
【課題】食肉等の食品の品質を低下させることなく、食品の内部まで効率的に殺菌することが可能な食品の減菌装置を提供する。
【解決手段】食肉等の食品を搬送するベルトコンベア3と、これによって搬送される食品に対して紫外線を照射する紫外線照射手段7と、食品に対して磁力線を照射する磁力発生手段8とを具備し、紫外線及び磁力線によって食品を殺菌する。特に、磁力発生手段8は、ベルトコンベア3の上方及び下方に配設された一対の永久磁石からなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食肉等の食品を搬送するコンベアと、 該コンベアによって搬送される前記食品に対して紫外線を照射する紫外線照射手段と、 前記コンベアによって搬送される前記食品に対して磁力線を照射する磁力発生手段と を具備し、 前記紫外線及び前記磁力線によって前記食品を殺菌することを特徴とする食品の減菌装置。 【請求項2】 前記磁力発生手段は永久磁石からなり、前記コンベアの上方及び下方に対向して配設されていることを特徴とする請求項1に記載の食品の減菌装置。 【請求項3】 前記紫外線照射手段及び前記磁力発生手段は、前記食品の搬送方向に交互に配設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の食品の減菌装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、生肉、加工肉、または鮮魚等の食品を殺菌するための減菌装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 牛肉や鳥肉等の食肉に関する食中毒菌として、腸管出血性大腸菌やサルモネラ菌等が知られており、人に感染した場合には下痢等の食中毒を引き起こす可能性がある。したがって、生産卸売部門においては、衛生管理が極めて重要となっており、食肉を殺菌するための工程が生産工程中に設けられている。例えば、生産卸売部門では、食肉を適当な大きさに小分けし、それをラップフィルムで包んだ状態で小売部門に供給することが行われているが、食中毒菌を有する食肉を流通させないように、ラップフィルムで包まれた状態の食肉に対して、紫外線を照射させることにより、食肉の表面を殺菌するようにしている。 【0003】 以上の従来技術は、当業者において当然として行われているものであり、出願人は、この従来技術が記載された文献を知見していない。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかし、紫外線を照射するには、紫外線を放出する紫外線ランプが必要となり、このランプの発熱によって紫外線照射領域の温度が、周囲の温度よりも高くなっていた。このため、紫外線の放射のみによって十分な殺菌効果を生じさせようとすると、食肉の表面温度が上昇し、変色したり品質を低下させたりする恐れがあった。 【0005】 また、紫外線の照射によれば、食肉の表面は殺菌することができても、適当な大きさに小分けされている食肉の内部まで殺菌することは困難とされていた。このため、衛生管理上、改善の余地が残されていた。特に、近年においては、世界中で食肉の安全性が求められており、このような状況の中、一次加工における殺菌処理の確実性が望まれていた。 【0006】 そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、食肉等の食品の品質を低下させることなく、食品の内部まで効率的に殺菌することが可能な食品の減菌装置の提供を課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明にかかる食品の減菌装置は、「食肉等の食品を搬送するコンベアと、該コンベアによって搬送される前記食品に対して紫外線を照射する紫外線照射手段と、前記コンベアによって搬送される前記食品に対して磁力線を照射する磁力発生手段とを具備し、前記紫外線及び前記磁力線によって前記食品を殺菌する」ものである。 【0008】 ここで、「紫外線照射手段」は、例えば、紫外線を放射する紫外線ランプと、紫外線を内方に反射し紫外線の照射量を増やす反射板とから構成することができる。また、「磁力発生手段」は、硬磁性体材料または軟磁性体材料からなる永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。また、磁力の強さは特に限定されるものではないが、100〜3000ガウスのものが好適である。 【0009】 本発明の食品の減菌装置によれば、コンベアによって搬送される食品に対して、紫外線及び磁力線を照射する。紫外線が照射されると、食品の表面が紫外線によって殺菌される。一方、磁力線が照射されると、磁場が生成され、殺菌に有効な所定ガウス以上の磁力線を食品内の水分に供給することが可能になる。このように、紫外線及び磁力線を照射することにより、菌の活性を効果的に弱めることが可能になり、細菌を死滅させることができる。 【0010】 ところで、本発明の食品の減菌装置において、「前記磁力発生手段は永久磁石からなり、前記コンベアの上方及び下方に対向して配設されている」ものとすることができる。ここで、上下に配設される一対の永久磁石は、対向する面が互いに異極(例えばN極とS極)となるように配置してもよく、同極(例えばN極とN極)となるように配置してもよい。 【0011】 これによれば、コンベアを挟むように配置された一対の永久磁石によって、殺菌効果を高めることが可能になる。例えば、一対の永久磁石を、互いに対向する面が異極となるように配置すれば、一対の永久磁石の間、すなわちコンベアに対して垂直方向に磁力線が生成され、比較的強い磁場の中で食品を搬送することが可能になる。また、互いに対向する面が同極となるように配置すれば、磁力の圧縮による磁気励起が発生し、励起状態の影響で細菌等の生体内に影響を与えることが可能になる。なお、磁力発生手段として永久磁石を用いることから、電磁石のように電力を必要とすることがなく、しかも全体の構成を簡略化することができる。 【0012】 また、本発明の食品の減菌装置において、「前記紫外線照射手段及び前記磁力発生手段は、前記食品の搬送方向に交互に配設されている」構成とすることができる。 【0013】 これによれば、紫外線照射手段及び磁力発生手段が複数設けられ、搬送方向に交互に配置されていることから、コンベア上の食品は、紫外線及び磁力線を交互に繰り返し受けることになる。このため、殺菌効果が一層確実となり、食品の衛生面をさらに高めることが可能になる。 【発明の効果】 【0014】 このように、本発明の食品の減菌装置によれば、搬送される食品に対して、紫外線及び磁力線を照射することから、食品の表面及び内部の殺菌を効果的に行うことができ、ひいては、食品の品質を低下させることなく、安全性の高い食品を供給することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、本発明の一実施形態である食品の減菌装置について、図1乃至図3に基づき説明する。図1は減菌装置の構成を示す説明図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3は要部の構成を示す斜視図である。本実施形態の食品の減菌装置1は、食肉の生産卸売部門において、適当な大きさに小分けされた食肉、特に、ラップフィルムで包まれた食肉を、そのままの状態で殺菌することができる装置である。 【0016】 この減菌装置1は、図1及び図2に示すように、装置全体を支持する架台2と、架台2の上部側に配設されたベルトコンベア3と、架台2の載置台4に載せられた筐体5と、筐体5の上面に配設された制御盤6と、筐体5内に配設された複数の紫外線照射手段7及び磁力発生手段8とから構成されている。ここで、制御盤6には、ベルトコンベア3及び紫外線照射手段7を電気的に制御するためのコントローラ(図示しない)が備えられている。 【0017】 ベルトコンベア3は、食肉Nを搬送方向(矢印の方向)に適切な速度で搬送するものであり、駆動モータ10と、チェーン9を介して駆動モータ10の動力が伝達されるプーリ11と、回転可能に支持された支持軸部12と、プーリ11及び支持軸部12に巻かれたベルト13とから構成されている。なお、ベルト13の下側の部位は載置台4の下方に位置し、ベルト13の上側の部位は筐体5の内部を貫通して張設されている。 【0018】 図3に示すように、紫外線照射手段7は、ベルトコンベア3によって搬送される食肉Nに対して紫外線を照射するものであり、本例では四組の紫外線照射手段7が筐体5内に所定の間隔で配設されている。詳しくは、ベルトコンベア3の最上流側及び最下流側に配設された紫外線照射手段7は、ベルト13の左右両側に配置されており、搬送される食肉Nに対して側方から紫外線を照射するように構成されている。一方、これらの間に位置する二組の紫外線照射手段7は、ベルト13の上方にのみ配設されており、搬送される食肉Nに対して上方から紫外線を照射するように構成されている。なお、紫外線照射手段7の構成は特に限定されるものではないが、本例では、紫外線を放射する一対の直管状の紫外線ランプ15と、外方に放射される紫外線をベルト13側に反射させ食肉Nに照射される紫外線の照射量を増やす反射板16とから構成されている。 【0019】 磁力発生手段8は、ベルトコンベア3によって搬送される食肉Nに対して磁力線を照射するものであり、本例では三組の磁力発生手段8が各紫外線照射手段7の間に配設されている。つまり、食肉Nの搬送方向に対して、紫外線照射手段7及び磁力発生手段8が交互に配設されている。また、各磁力発生手段8は、ベルトコンベア3の上方に配置された上側永久磁石18と、ベルトコンベア3の間(すなわち上側のベルト13と下側のベルト13との間)に配置された下側永久磁石19と、上側永久磁石18及び下側永久磁石19を被覆して設けられた環状の枠体20とから構成されている。なお本例の上側永久磁石18及び下側永久磁石19としては、約250(横幅)×250(奥行)×150(高さ)mmの大きさで、磁力が3000ガウスの永久磁石が使用されている。また、上側永久磁石18及び下側永久磁石19の間には、食肉Nの通路として約120mmの隙間が形成されている。 【0020】 また、上側永久磁石18及び下側永久磁石19は、対向する面が異極になるように配置されており、一方から他方に向かって、すなわちベルトコンベア3における上側のベルト13と直交して磁力線を生成している。特に、両側に配設された磁力発生手段8では、上側永久磁石18がN極で、下側永久磁石19がS極から構成されているが、中央に配設された磁力発生手段8では、逆に上側永久磁石18がS極で、下側永久磁石19がN極から構成されている。すなわち、両側に配設された磁力発生手段8では、磁力線の向きが下向きとなり、中央に配設された磁力発生手段8では、磁力線の向きが上向きとなっている。 【0021】 枠体20は、鉄、ニッケル、またはコバルト等の強磁性体からなり、ヨークとして機能している。つまり、この枠体20によって、上側永久磁石18または下側永久磁石19から発せられる磁力線の拡散を抑制し、上側永久磁石18及び下側永久磁石19間における磁力線を増加させている。すなわち、ベルト13上に磁力を集中させ、強力な磁場を形成している。 【0022】 なお、図1に示すように、ベルトコンベア3の下方には、上方に向かって送風する乾燥ブロワー22が設けられており、これにより、ベルト13を乾燥させるとともに、紫外線ランプ15による温度上昇を抑制している。 【0023】 さらに、本例では、減菌装置1の上流側に金属探知機25が配設されており、食肉N中に金属が含まれていないかを検出している。なお、この金属探知機25は、架台26と、食肉Nを搬送するベルトコンベア27と、食肉Nの搬送方向を案内するガイド部材28と、金属を検出する検出部29とから構成されている。このように、減菌装置1と金属探知機25とを組合わせて一連のラインを構築することにより、さらに安全性の高い食肉Nを供給することが可能になる。 【0024】 次に、本実施形態の減菌装置1の作用について説明する。制御盤6に設けられたコントローラによって駆動モータ10を起動させると、プーリ11が回転しベルト13が周回する。このため、ベルト13の一端側(図1では左端側)に食肉Nを載せると、食肉Nは矢印の方向に搬送される。一方、駆動モータ10の起動とともに、紫外線照射手段7の紫外線ランプ15に通電がなされ、ベルト13上の食肉Nに対して紫外線を照射することが可能になる。 【0025】 食肉Nが搬送されると、その食肉Nに対して、まず紫外線照射手段7から紫外線が照射され、これにより食肉Nの表面が紫外線によって殺菌される。その後、搬送される食肉Nは、上側永久磁石18及び下側永久磁石19によって生成された磁場の中を通過し磁力線を受ける。つまり、殺菌に有効な所定ガウス以上の磁力線が食肉N内の水分に供給される。このようにして、紫外線及び磁力線が順に照射されることにより、食肉N中の菌の活性が効果的に弱められ、ひいては菌を死滅させることが可能になる。特に、本例では、紫外線照射手段7及び磁力発生手段8が搬送方向に交互に配置されていることから、ベルトコンベア3上の食肉Nは、紫外線及び磁力線を交互に繰り返し受けることになる。 【0026】 このように、上記の減菌装置1によれば、搬送される食肉Nに対して、紫外線及び磁力線を照射することから、食肉Nの表面及び内部の殺菌を効果的に行うことができ、ひいては、食肉Nの変色や品質の低下を抑制しつつ、安全性の高い食肉Nを供給することができる。特に、ベルトコンベア3のベルト13を挟むように配置された上側永久磁石18及び下側永久磁石19によって、ベルト13に対して垂直方向の磁力線が生成されるため、比較的強い磁場の中で食肉Nを搬送することができ、殺菌効果を高めることができる。 【0027】 また、上記の減菌装置1によれば、紫外線及び磁力線を交互に繰り返し照射するため、殺菌効果が一層確実となり、食肉Nの衛生面をさらに高めることができる。また、一回当たりの照射時間を短縮することが可能になることから、例えば、紫外線の照射に伴う表面温度の上昇を抑え、品質の低下を防止することができる。特に、紫外線照射手段7における紫外線ランプ15の向き、すなわち照射方向が、食肉Nの搬送に従って変化することから、食肉Nの表面全体に亘って紫外線を効率よく照射させることができる。 【0028】 さらに、上記の減菌装置1によれば、枠体20によって、上側永久磁石18及び下側永久磁石19から発せられる磁力線の拡散を抑制し、上側永久磁石18及び下側永久磁石19間における磁力線を増加させることができる。したがって、ベルト13上に磁力を集中させ、強力な磁場により食肉3を効率的に殺菌することができる。 【0029】 以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。 【0030】 すなわち、上記実施形態では、磁力発生手段8として、一対の永久磁石18,19をベルト13の上方及び下方に配設するものを示したが、一対の永久磁石18,19を、食肉Nの搬送方向に対して左右両側に並べるようにしてもよい。 【0031】 また、上記実施形態では、紫外線照射手段7を四組、磁力発生手段8を三組配設するものを示したが、紫外線照射手段7及び磁力発生手段8の個数は特に限定されるものではなく、食品の特性または大きさ、あるいはベルトコンベア3における搬送速度等を基に、適切な個数に設定すればよい。 【0032】 さらに、上記実施形態では、食肉の殺菌を行う場合について説明したが、食品の種類は特定されるものではなく、例えば、加工肉や鮮魚を対象食品として、本発明を適用することもできる。 【図面の簡単な説明】 【0033】 【図1】本発明の一実施形態である食品の減菌装置の構成を示す説明図である。 【図2】図1のA−A断面図である。 【図3】食品の減菌装置における要部の構成を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0034】 1 食品の減菌装置 3 ベルトコンベア(コンベア) 7 紫外線照射手段 8 磁力発生手段 18 上側永久磁石(永久磁石) 19 下側永久磁石(永久磁石)
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| 【出願人】 |
【識別番号】304022894 【氏名又は名称】株式会社寅嬉屋 【住所又は居所】岐阜県郡上市大和町河辺497番地の1
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| 【出願日】 |
平成16年4月27日(2004.4.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098224 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 勘次
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| 【公開番号】 |
特開2005−312306(P2005−312306A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月10日(2005.11.10) |
| 【出願番号】 |
特願2004−130564(P2004−130564) |
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