| 【発明の名称】 |
穀類連続磨砕装置及び豆乳の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松浦 勝
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する磨砕部とからなり、該磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって穀類磨砕物を生成する磨砕機と、 (b)該磨砕部に接続パイプを介して連通されかつ該穀類磨砕物を移送する移送ポンプと、 を具備することを特徴とする穀類連続磨砕装置。 【請求項2】 前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに具備し、前記磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにしたことを特徴とする請求項1記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項3】 前記穀類磨砕物を前記移送ポンプによって加熱装置に移送するようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項4】 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する第1磨砕部とからなり、該第1磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって第1穀類磨砕物を生成する第1磨砕機と、 (b)該第1磨砕部に第1接続パイプを介して連通されかつ該第1穀類磨砕物をさらに磨砕する密封構造の第2磨砕部を有し、該第2磨砕部において該第1穀類磨砕物をさらに磨砕することによって第2穀類磨砕物を生成する第2磨砕機と、 (c)該第2磨砕部に第2接続パイプを介して連通されかつ該第2穀類磨砕物を移送する移送ポンプと、 を具備することを特徴とする穀類連続磨砕装置。 【請求項5】 前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに具備し、前記第1磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにしたことを特徴とする請求項4記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項6】 前記第2穀類磨砕物を前記移送ポンプによって加熱装置に移送するようにしたことを特徴とする請求項4又は5記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項7】 前記第2磨砕機と前記移送ポンプの間に該第2磨砕機と同様の構造の磨砕機を1台以上設置してなることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項8】 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する第1磨砕部とからなり、該第1磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって第1穀類磨砕物を生成する第1磨砕機と、 (b)該第1磨砕部に第1接続パイプを介して連通されかつ該第1穀類磨砕物を移送する第1移送ポンプと、 (c)該第1移送ポンプに第2接続パイプを介して連通されかつ該第1移送ポンプから移送される該第1穀類磨砕物をさらに磨砕する密封構造の第2磨砕部を有し、該第2磨砕部において該第1穀類磨砕物をさらに磨砕することによって第2穀類磨砕物を生成する第2磨砕機と、 (d)該第2磨砕部に第3接続パイプを介して連通されかつ該第2穀類磨砕物を移送する第2移送ポンプと、 を具備することを特徴とする穀類連続磨砕装置。 【請求項9】 前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記第1移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに具備し、前記第1磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにしたことを特徴とする請求項8記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項10】 前記第2穀類磨砕物を前記第2移送ポンプによって加熱装置に移送するようにしたことを特徴とする請求項8又は9記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項11】 前記第2移送ポンプの後に前記第2磨砕機と該第2移送ポンプの組み合わせ構造と同様の構造の磨砕機と移送ポンプの組み合わせを一対以上設置してなることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項12】 前記第1磨砕機を粗砕用及び前記第2磨砕機を微砕用として用いることを特徴とする請求項4〜11のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項13】 前記ホッパー部がホッパー本体と穀類投入パイプとを有し、該穀類投入パイプを介して原料穀類を磨砕部に直接投入するようにしたことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項14】 前後穀類投入パイプの水没部分の少なくとも一部が水透過性構造であることを特徴とする請求項13記載の穀類連続磨砕装置。 【請求項15】 請求項3,6,7,10〜14のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置を用いる豆乳の製造方法であって、前記穀類連続磨砕装置の加熱装置に導入される呉を、加圧下に昇温スピード1秒間に0.4〜50℃で2秒から180秒以内で100℃以上に加熱し、その後100℃以上で所定時間保持した後に100℃未満まで冷却することを特徴とする呉の短時間加熱冷却処理による豆乳の製造方法。 【請求項16】 請求項3,6,7,10〜14のいずれか1項記載の穀類連続磨砕装置を用いる豆乳の製造方法であって、前記穀類連続磨砕装置の加熱装置に導入される呉を、加圧下に昇温スピード1秒間に0.4〜50℃で2秒から180秒以内で105℃以上に加熱し、その後直ちに100℃未満まで冷却することを特徴とする呉の短時間加熱冷却処理による豆乳の製造方法。 【請求項17】 前記穀類連続磨砕装置における全ての配管内の呉の流速を0.1m/sec以上、好ましくは、0.3〜1.5m/secとすることを特徴とする請求項15又は16記載の呉の短時間加熱冷却処理による豆乳の製造方法。 【請求項18】 前記穀類連続磨砕装置における加熱装置の加熱配管内の圧力を、0.1MPa 以上とすることを特徴とする請求項15又は16記載の呉の短時間加熱冷却処理による豆乳の製造方法。 【請求項19】 前記呉を100℃以上で2秒以上保持することを特徴とする請求項15記載の呉の短時間加熱冷却処理による豆乳の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、穀類、例えば大豆を外気が遮断された状態で、かつ連続的に湿式で磨砕することのできる穀類連続磨砕装置、及び脂質の酸化を抑えたおいしい豆乳の製造方法に関し、そのための呉の加熱方法の改良に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、豆腐は微生物安定性だけでなく、呈味の面でも長い間生鮮食品として取り扱われ、製造したその日の内に消費されてきたが、近年製造設備が改善されて数日間の日持ちは当たり前という状況になった。省人化、収率の向上、衛生面の改善等の技術開発により、大量生産の時代に入ったが、今や消費者は昔のように新鮮でおいしい豆腐に出会えないと感じている。生鮮食品である豆腐は風味が時間と共に変化しているが、豆腐の風味の変化についての研究報告は無く、正に取り残された課題なのである。今求められているのは、大量生産時代に対応した実用的な高品質豆腐の生産システムの提案である。 【特許文献1】特公昭52−24581号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 豆腐は豆乳をニガリ等の凝固剤で固めて作られるが、その豆乳は大豆を水と共に磨砕し、その磨砕物(以下呉と称することがある)を加熱処理後、おからを取り除いて得られる。大豆にはタンパク質、脂質、糖質等の成分の他に各種酵素が存在し、大豆を水と共に磨砕した瞬間から酵素類が働き出す。中でも脂質酸化酵素の働きは豆腐の風味を大きく左右するので、大豆の磨砕をどのような条件で行うかは、極めて重要な問題なのである。ところが、これまでは磨砕時の脂質酸化酵素の働きこそ、豆腐独特の風味の源という考え方に支配され、磨砕システムを変えることはタブーであった。しかしながら、本発明者は豆腐の風味が製造後刻々と変化すること、その変化が磨砕時の脂質の酸化と相関をもっていること、さらには呉の加熱の方法に大きく影響されることを見出した。すなわち、大豆脂質の酸化生成物(過酸化物)は豆腐の品質低下の誘引因子となっており、品質を安定化させるためには、最も脂質酸化の激しい磨砕工程での酸化反応の抑制が必要である。そのためには磨砕時に空気の巻き込みを防止し、呉の加熱処理による酵素の失活を速やかに行う必要があるとの結論に達した。 【0004】 これまでに横型磨砕機を用いて空気の巻き込みを抑えようとの提案はあったが(特許文献1)、出口部バルブを絞るという程度の提案であり、実際上磨砕時の空気の巻き込みに効果はあっても、そのあとに続く呉の加熱処理に対応したものでは無かった。いくら磨砕時に空気を巻き込まなくても、呉を直ちに加熱処理して酵素を失活させなくては全く意味が無いのである。このためには磨砕機と呉移送ポンプさらには呉の加熱機が直接連結されていなくてはならないのである。さらには、豆腐業界で一般的に用いられている縦型磨砕機と呉加熱装置とを直接連結しようとの考え方はこれまでに全く無かった。 【0005】 呉の加熱に用いられる装置としては、直接蒸気吹き込み方式と間接加熱方式があり、さらには直間併用方式がある。しかしながら、現在豆腐工場で使用されている装置並びに豆腐及び豆乳製造の目的で販売されている装置は、いずれの方式においても呉に含まれる脂質の酸化を抑えることを目的としていない。すなわち、従来の呉加熱装置は大豆貯蔵タンパク質の熱変性を主たる目的としており、そのために連続生産設備が導入される以前から使用されていたオープン釜の炊き方を真似るようにイメージして造られているからである。オープン釜は、薪を使いゆっくりと炊き上げるものであり、その目的はただ一つ大豆貯蔵タンパク質の熱変性である。大豆貯蔵タンパク質が熱変性することにより、呉を搾って得られる豆乳がニガリによって固まるようになるからである。しかしながら、呉の中には大豆に由来する脂質酸化酵素が存在し、この酵素は80℃以上で熱失活をして働きを止めるので、ゆっくりと時間をかけて加熱することは、脂質酸化酵素がその間働くということになるのである。本発明者は呉加熱時の脂質の酸化を抑えるべく、鋭意研究を続け、その結果、加圧下に昇温スピードを1秒間に0.4〜50℃で、2秒から180秒以内で100℃以上とすることにより、生呉内での脂質酸化酵素の働きを抑えることが可能であるということを見出した。さらに100℃以上とした呉は冷却を行い、管内の呉品温を100℃未満とすることにより、呉に含まれる溶存酸素による自動的酸化を抑制し、その後の搾り工程以降での豆乳の品質劣化を抑制する効果があるという事実を解明した。また、大豆の種類あるいは大豆を使用する時期によって脂質酸化酵素の含量に違いがあるために、100℃以上とした呉を2秒以上保持することが効果的である。しかしながら、常に配管内圧力を0.1Mpa以上とし、流速を0.1m/sec以上とすることが配管内のスケーリング抑制のために必要である。 【0006】 本発明は、穀類の磨砕を効率よく連続的に行うことができる穀類連続磨砕装置、特に過酸化物価が低く、青豆臭もほとんど無く、さらに酸化臭の少ない風味の良い、おいしい豆乳及び豆腐を製造することができるようにした大豆連続磨砕装置、及び脂質の酸化を抑えたおいしい豆乳の製造法、特に呉の加熱方法に改良を加えた豆乳の製造法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するために、本発明に係る穀類連続磨砕装置の第1の態様は、 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する磨砕部とからなり、該磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって穀類磨砕物(後述するように、穀類が大豆の場合には大豆磨砕物又は呉と称する)を生成する磨砕機と、 (b)該磨砕部に接続パイプを介して連通されかつ該穀類磨砕物を移送する移送ポンプ(後述するように、穀類が大豆の場合には呉移送ポンプと称する)と、 を具備するものである。 【0008】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第1の態様においては、前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに設置し、前記磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにするのが好ましい。 【0009】 前記穀類磨砕物は前記移送ポンプによって加熱装置(後述するように、穀類が大豆の場合には呉加熱装置と称する)に移送され、加熱処理される。 【0010】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第2の態様は、 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する第1磨砕部とからなり、該第1磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって第1穀類磨砕物を生成する第1磨砕機と、 (b)該第1磨砕部に第1接続パイプを介して連通されかつ該第1穀類磨砕物をさらに磨砕する密封構造の第2磨砕部を有し、該第2磨砕部において該第1穀類磨砕物をさらに磨砕することによって第2穀類磨砕物を生成する第2磨砕機と、 (c)該第2磨砕部に第2接続パイプを介して連通されかつ該第2穀類磨砕物を移送する移送ポンプと、 を具備するものである。 【0011】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第2の態様においては、前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに設置し、前記第1磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにするのが好ましい。前記第2穀類磨砕物は前記移送ポンプによって加熱装置に移送され、加熱処理される。 【0012】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第2の態様においては、前記第2磨砕機と前記移送ポンプの間に該第2磨砕機と同様の構造の磨砕機を1台以上設置することも可能である。 【0013】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第3の態様は、 (a)原料穀類と水とを投入するためのホッパー部と、該ホッパー部の下部又は下方に設けられかつ該原料穀類を磨砕する第1磨砕部とからなり、該第1磨砕部において該原料穀類を磨砕することによって第1穀類磨砕物を生成する第1磨砕機と、 (b)該第1磨砕部に第1接続パイプを介して連通されかつ該第1穀類磨砕物を移送する第1移送ポンプと、 (c)該第1移送ポンプに第2接続パイプを介して連通されかつ該第1移送ポンプから移送される該第1穀類磨砕物をさらに磨砕する密封構造の第2磨砕部を有し、該第2磨砕部において該第1穀類磨砕物をさらに磨砕することによって第2穀類磨砕物を生成する第2磨砕機と、 (d)該第2磨砕部に第3接続パイプを介して連通されかつ該第2穀類磨砕物を移送する第2移送ポンプと、を具備するものである。 【0014】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第3の態様においては、前記ホッパー部に設けられかつ該ホッパー部の水位を感知するレベルセンサーと、該ホッパー部の水位を所定範囲に保つように前記第1移送ポンプの回転数を調整するコントローラとをさらに設置し、前記第1磨砕部が水封状態となるように該ホッパー部の水位を所定範囲に保つようにするのが好ましい。前記第2穀類磨砕物は前記第2移送ポンプによって加熱装置に移送され、加熱処理される。 【0015】 本発明に係る穀類連続磨砕装置の第3の態様においては、前記第2移送ポンプの後に前記第2磨砕機と該第2移送ポンプの組み合わせ構造と同様の構造の磨砕機と移送ポンプの組み合わせを一対以上設置することも可能である。 【0016】 前記第1磨砕機を粗砕用及び前記第2磨砕機を微砕用として用いることによって、さらに良好な磨砕処理を行うことが可能となる。 【0017】 本発明装置において磨砕処理の対象となる穀類としては、代表的には大豆を挙げることができるが、大豆を磨砕する場合についてさらに説明する。 【0018】 本発明にかかる第1の態様の磨砕装置を原料大豆の磨砕に適用する場合には、上記した磨砕機の排出口に大豆磨砕物(呉)を移送する呉移送ポンプを直結し、大豆の磨砕処理量を呉移送ポンプの回転数によって直接コントロールすることにより、大豆と水の磨砕機への吸い込み量を調節して磨砕部を水封し、磨砕時の空気の巻き込みを無くすことができる。また、呉移送ポンプを加熱装置に直結することにより、大豆は磨砕された後、空気に曝されることなく直ちに加熱処理されるのである。 【0019】 さらに本発明においては、磨砕機を2台直列に連結し、第1磨砕機を粗砕用として磨砕部における上下のグラインダ間のクリアランスを広くし、第2磨砕機は微砕用として上下のグラインダ間のクリアランスを狭くすることにより、大豆の磨砕部での詰まりを無くすことができるのである。第2磨砕機を数台連結しても良い。この場合、第1磨砕機及び第2磨砕機以降の磨砕機としてはいずれも縦型の磨砕機が好適に用いられる。第1磨砕機が縦型であれば、第2磨砕機以降は横型の磨砕機を連結しても良い。 【0020】 本発明装置に用いられる湿式磨砕機においてはセラミック等で作られたグラインダを用いることもできるし、ステンレス等の金属素材で加工されたグラインダを用いても良い。また、本発明装置に用いられる磨砕機としては縦型磨砕機を連結しても良いし、横型磨砕機を連結して用いても良い。いずれの場合も磨砕機の後に呉の移送ポンプを直結し、大豆の処理量を呉移送ポンプの回転数によりコントロールすることが重要である。磨砕機への大豆の吸い込み量をコントロールすることにより、磨砕部を水封することが可能となり、空気の巻き込みを抑えることが出来るのである。さらに、呉移送ポンプを加熱装置に直結し、磨砕後速やかに呉の加熱を行うのである。呉移送ポンプはロータリータイプのポンプやモーノポンプ等、どのようなタイプの物でも良い。また、第1磨砕機を粗砕用として上下のグラインダ間のクリアランスを広くし、第2磨砕機を微砕用として上下のグラインダ間のクリアランスを狭くすることにより、大豆が磨砕部で詰まることを防ぐことが出来る。さらには、第1磨砕機のホッパー部にレベルセンサーを設置して、水位の増減に合わせて呉移送ポンプの回転数をコントロールすることにより、水位を所定範囲に保つことが出来る。 【0021】 本発明の穀類連続磨砕装置においては、ホッパー部をホッパー本体と穀類投入パイプとによって構成し、この穀類投入パイプを介して原料穀類(大豆)を磨砕部に直接投入するのが好適である。この場合、上記穀類投入パイプの水没部分の少なくとも一部を水透過性構造とする。この穀類投入パイプを用いて原料穀類(大豆)の投入を行うことにより、磨砕部の開口部において投入大豆がその自重により押圧状態で存在することにより、磨砕部への大豆の吸い込みが充分に行われて大豆が良好に磨砕され、また、この穀類投入パイプの存在により磨砕部に到達した大豆が再びホッパー部に逆流してしまうような不都合は一切発生することはなくなる。 【0022】 本発明の豆乳の製造方法の第一の態様は、上記した本発明の穀類連続磨砕装置を用いる豆乳の製造方法であって、前記穀類連続磨砕装置の加熱装置に導入される呉を、加圧下に昇温スピード1秒間に0.4〜50℃で2秒から180秒以内、好ましくは10秒から90秒以内で100℃以上に加熱し、その後100℃以上、好ましくは105℃以上で所定時間保持した後に100℃未満まで冷却することを特徴とする。 【0023】 本発明の豆乳の製造方法の第二の態様は、上記した本発明の穀類連続磨砕装置を用いる豆乳の製造方法であって、前記穀類連続磨砕装置の加熱装置に導入される呉を、加圧下に昇温スピード1秒間に0.4〜50℃で2秒から180秒以内、好ましくは10秒から90秒以内で100℃以上、好ましくは105℃以上に加熱し、その後直ちに100℃未満まで冷却することを特徴とする。 【0024】 上記した100℃以上の加熱の上限温度としては150℃まで可能であるが、120℃程度までが好ましい。また上記した100℃未満までの冷却の下限温度としては、30℃まで可能であるが、60℃程度までが好ましい。 【0025】 このように、本発明の豆乳の製造方法は、呉の短時間加熱冷却処理を重視し、脂肪の酸化を抑えたおいしい豆乳を製造することができるようにしたものである。 【0026】 前記穀類連続磨砕装置の加熱装置における全ての配管内の呉の流速を、0.1m/sec以上、好ましくは0.3〜1.5m/secとする。前記過熱装置の加熱配管内の圧力を、0.1MPa 以上とするのが好適である。この配管内圧力の上限は0.7MPaまで可能であるが、0.3 MPa程度までが好ましい。前記呉を100℃以上、好ましくは105℃以上で2秒以上保持するのが望ましい。この保持温度の上限は150℃まで可能であるが、120℃程度までが好ましい。保持時間の上限は保持温度との関係で変動するが、360秒まで可能であり、180秒程度までが好ましい。 【発明の効果】 【0027】 本発明装置によれば、過酸化物価が低く、青豆臭もほとんど無く、さらに酸化臭の少ない風味の良い、おいしい豆乳及び豆腐を製造することができる。また本発明方法によれば、脂質の酸化を抑えたおいしい豆乳を製造することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0028】 以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明するが、図示例は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。なお、以下の各実施の形態においては、本発明に係る穀類連続磨砕装置の代表的な例として大豆連続磨砕装置について説明する。 【0029】 図1は本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第1の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。図1において、10は本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置で、磨砕機11を備えている。該磨砕機11は、原料大豆と水とを投入するためのホッパー部12を有している。該ホッパー部12の下部又は下方には該原料大豆を磨砕する磨砕部14が設けられている。該磨砕部14は、該ホッパー部12の下部又は下方に連設され上部を開口したケース部16と、該ケース部16の内部に収容されたグラインダ部17とから構成されている。該グラインダ部17は固定状態の上グラインダ18と回転可能に設けられた下グラインダ19とを所定のクリアランスα(図5)を介して略垂直方向に対向して設置させることによって構成されている。ホッパー部12に投入された原料大豆は上グラインダ18の中央に穿設された開口部15から上記クリアランスαに導入され、上下のグラインダ18,19によって磨砕され、大豆磨砕物(一般的に呉と称され、本明細書においても呉と称することがある)となる。 【0030】 上記ケース16の一側部には上下のグラインダ18,19によって磨砕された呉を排出するための排出口20が設けられている。又、該ケース16の底面は呉が排出口20から排出され易いように排出口20方向へ傾斜させて形成されている。なお、22は上記磨砕部14を支持する支台で,その内部には下グラインダ19を回転駆動せしめるモータ22aが収納されている。 【0031】 24は呉移送ポンプで、上記排出口20と接続パイプ26を介して連通しており、該磨砕部14で磨砕され、該排出口20から排出される呉を移送パイプ30を介して呉加熱装置28へ移送する。29は固液分離装置で、呉を固体(おから)と液体(豆乳)とに分離する作用を果たす。なお、加熱装置28と固液分離装置29との間に冷却機(図示せず)を必要に応じて設置し加熱装置28からの呉を冷却する構成を採用することもできる。 【0032】 上記磨砕機11の後に呉移送ポンプ24が直結されているため、該磨砕部14における大豆の磨砕処理量を呉移送ポンプ24の回転数によってコントロールすることが可能となる。該磨砕部14への大豆の吸い込み量をコントロールすることにより、該磨砕部14を水封することが可能となり、空気の巻き込み量を抑えることができる。このように、呉移送ポンプ24の回転数のコントロールによって磨砕部14を水封状態に維持することができるが、下記するようにレベルセンサーを用いて磨砕部14の水封状態を確保することもできる。 【0033】 図1において、32は前記ホッパー部12に設けられたレベルセンサーで、該ホッパー部12の水位を感知する。該レベルセンサー32はコントローラ34を介して上記呉移送ポンプ24と電気的に接続されており、該ホッパー部12の水位を所定範囲に保つように上記呉移送ポンプ24の回転数を該コントローラ34によって調整することができる。したがって、該磨砕部14が水封状態となるように該ホッパー部12の水位を所定範囲に保つことが可能となる。 【0034】 このような構成とすることによって、上記磨砕部14が水封状態となるようにホッパー部12の水位を所定範囲に保っておき、磨砕部14で大豆の磨砕を行い、その大豆磨砕物(呉)を磨砕部14の排出口20から排出させ、呉移送ポンプ24によって呉加熱装置28に移送させれば、磨砕から加熱処理までは呉は外気と触れることなく処理されるので、過酸化物価が低く、青豆臭もほとんど無く、さらに酸化臭の少ない風味の良い、豆乳及びこの豆乳を用いた豆腐を製造することができる。 【0035】 図1に示した本発明装置の第1の実施の形態においては、磨砕機11を1台設置した場合を示したが、磨砕機を複数台直列に配置する構造をとることもでき以下に説明する。図2は本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第2の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。図2において図1と同一又は類似部材は同一の符号を用いて示される。 【0036】 図2において、10aは本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置で、第1磨砕機11を備えている。該第1磨砕機11は、原料大豆と水とを投入するためのホッパー部12を有している。該ホッパー部12の下部又は下方には該原料大豆を磨砕する第1磨砕部14が設けられている。該第1磨砕部14は、該ホッパー部12の下部又は下方に連設され上部に開口した第1ケース部16と、該第1ケース部16の内部に収容された第1グラインダ部17とから構成されている。該第1グラインダ部17は固定状態の第1上グラインダ18と回転可能に設けられた第1下グラインダ19とを所定の第1クリアランスα(図5に示した図1の構成の場合と同様)を介して垂直方向に対向して対置させることによって構成されている。図1の場合と同様にホッパー部12に投入された原料大豆は第1上グラインダの中央に穿設された開口部15から上記クリアランスαに導入され、第1の上下グラインダ18,19によって磨砕され、第1の大豆磨砕物(呉)となる。 【0037】 上記第1ケース16の一側部には第1の上下グラインダ18,19によって磨砕された第1の呉を排出するための第1排出口20が設けられている。又、該第1ケース16の底面は呉が第1排出口20から排出され易いように第1排出口20方向へ傾斜させて形成されている。なお、22は上記第1磨砕部14を支持する第1支台で、その内部には第1下グラインダ19を回転駆動せしめる第1モータ22aが収納されている。 【0038】 11aは第2磨砕機で、密封構造の第2磨砕機14aを有している。該第2磨砕部14aは、前記第1磨砕部14の下方に設けられ、該第1磨砕部14の排出口20に接続する第1接続パイプ26aの下端部に連設された第2ケース部16aと、該第2ケース部16aの内部に収容された第2グラインダ部17aとから構成されている。該第2グラインダ部17aは固定状態の第2上グラインダ18aと回転可能に設けられた第2下グラインダ19aとを所定の第2クリアランスβ(図6)を介して略垂直方向に対向して対置させることによって構成されている。上記排出口20から排出された第1大豆磨砕物(呉)は第2上グラインダ18aの中央に穿設された開口部15aから上記クリアランスβに導入さ れ、上下のグラインダ18a,19aによって再度磨砕され、第2の大豆磨砕物(呉)となる。 【0039】 上記第2ケース16aの一側部には第2の上下グラインダ18a,19aによって磨砕された第2の呉を排出するための第2排出口20aが設けられている。又、該第2ケース16aの底面は呉が第2排出口20aから排出され易いように第2排出口20a方向へ傾斜させて形成されている。なお、23は上記第2磨砕部14aを支持する第2支台で、その内部には第2下グラインダ19aを回転駆動せしめる第2モータ23aが収納されている。 【0040】 24は密封構造の呉移送ポンプで、上記第2排出口20aと第2接続パイプ26bを介して連通しており、該第2磨砕部14aで磨砕され、該第2排出口20aから排出される第2の呉を移送パイプ30を介して密封構造の呉加熱装置28へ移送する。29は図1に示したものと同様の固定分離装置である。また、前述したように冷却機を設置する構成とすることもできる。 【0041】 図2に示したように、第1磨砕機11及び第2磨砕機11aの2台の磨砕機を直列に配置し、第1磨砕機11を粗砕用として第1磨砕部14における第1の上下グラインダ18,19間の第1クリアランスαを広くし、第2磨砕機11aを微砕用として第2磨砕部14aにおける第2上下のグラインダ18a,19a間の第2クリアランスβを狭くすることにより、第1磨砕部14及び第2磨砕部14aによって2段階の磨砕処理を行うことにより磨砕部における詰まりを無くすことができる。図2の構成において、第2磨砕機11aと同様の構造の磨砕機を数台直列に配置する構成とすることもできる。 【0042】 この場合、第1磨砕機11及び第2磨砕機11a以降の磨砕機としていずれも縦型の磨砕機が好適に用いられるが、第1磨砕機11が縦型であれば、第2磨砕機11a以降は横型の磨砕機を連結してもよい。 【0043】 図3は本発明に係る穀類(大豆)連結磨砕装置の第3の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。図3において図2と同一又は類似部材は同一の符号を用いて示される。 【0044】 図3において、10bは本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置で、第1磨砕機11を備えている。該第1磨砕機11の構造は、図2に示したものと同様であり、再度の説明は省略する。図2においては第2磨砕機11aは第1磨砕機11の下方に設置されている構造であるため、第1磨砕機11の第1磨砕部14の排出口20から排出された第1の呉は第1接続パイプを介して第2磨砕機11aの第2磨砕部14aに重力によって流下導入される。一方、図3においては、第1磨砕機11と第2磨砕機11aとは互いに同一の水平位置に配置されているため、第1磨砕部14の排出口20から排出された第1の呉は第2磨砕部14aに重力によって流下することはない。したがって、図3の構成においては、第1磨砕部14の第1排出口20と密封構造の第1呉移送ポンプ24とが第1接続パイプ26aを介して連通しており、該第1排出口20から排出される第1の呉は該第1呉移送ポンプ24によって第2接続パイプ26bを介して第2磨砕機11aの密封構造の第2磨砕部14aへ移送される。該第2磨砕機11a以降の構造及び作用は、密封構造の第2呉移送ポンプ24aと第2排出口20aとが第3接続パイプ26cを介して連通している点を除いて、図2に示したものと同様であり、再度の説明は省略する。図3の構造の場合も図2の場合と同様の作用効果が達成される。 【0045】 図4は本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第4の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。図4において、図3と同一又は類似部材は同一の符号を用いて示される。 【0046】 図4において、10cは本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置である。図4における磨砕機11は、原料大豆と水とを投入するためのホッパー部12を有しており、該ホッパー部12の下部又は下方には第1磨砕部14が設けられている。該第1磨砕部14は、該ホッパー部12の下部又は下方に連設され上部を開口した第1ケース部16と、該第1ケース部16の内部に収容された第1グラインダ部17とから構成されている。該第1グラインダ部17は固定状態の第1左グラインダ18bと回転可能に設けられた第1右グラインダ19bとを所定の第1クリアランスγ(図7)を介して略水平方向に対向して対置させることによって構成されている。ホッパー部12に投入された原料大豆は第1の左右グラインダ18b,19bのクリアランスγに直接導入され、該左右グラインダ18b,19bによって磨砕され、第1の大豆磨砕物(呉)となる。上記第1ケース部16の下部には左右グラインダ18b,19bによって磨砕された第1の呉を排出するための排出口20が設けられている。22は上記第1磨砕部14を側方から支持する第1支台で,その内部には第1右グラインダ19を回転駆動せしめる第1モータ22aが収納されている。図4に示した穀類(大豆)連続磨砕装置10cは、第1磨砕機11の構造が異なる点を除いては、図3の構成と同様であり、第1磨砕機11以外の構造についての説明は省略する。図4の構造の場合も図3の場合と同様の作用効果が達成される。なお、図2〜図4においては、レベルセンサーとコントローラによるホッパー部の水位の調整機構についての図示は省略してあるが、図1と同様の構成を採用できることはいうまでもない。 【0047】 上記した各実施の形態においては、ホッパー部12に原料穀類と水とを投入する場合について説明したが、このホッパー部12の構造としては種々の構成を採用できることはいうまでもなく、磨砕部14の磨砕作用を充分に発揮させるためには、図8及び図9に示したようなホッパー部12の構造を採用するのが好ましい。以下に説明する。 【0048】 図8において、10dは本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置である。この磨砕装置10dは図2に示した磨砕装置10aとホッパー部12の構造を除いて同一構造であり、図2と同一部材については同様の符号を用いて示されている。この磨砕装置10aのホッパー部12はホッパー部本体12a及び穀類投入パイプ36を有している。この穀類投入パイプ36の上端部は穀類(大豆)Bを投入するためのラッパ状の開口部36aとなっている。38はスクリューフィーダで、穀類投入部40から投入される穀類(大豆)Bを上記開口部36aに供給する作用を行う。42はスクリューフィーダ用モータである。 【0049】 一方、上記穀類投入パイプ36の下端部はグラインダ部17の開口部15に連通するように接続されている。この穀類投入パイプ36の下部の水没部分36bの少なくとも一部(図示例では、図9によく示されるように、水没部分36bの全部)は水透過性構造、例えば網状や多孔性構造とされている。この穀類投入パイプ36の全てを網状や多孔性構造としてもよいことは勿論である。 【0050】 上記したホッパー部12の構造により、大豆Bをスクリューフィーダ38によって穀類投入パイプ36に供給すると、この供給された大豆Bは穀類投入パイプ36を落下してグラインダ部17の開口部15に直接投入されることとなる。この時、穀類投入パイプ36の水没部分36bの水透過性構造により大豆Bとともに水も開口部15に導入されることとなる。グラインダ部17では、図8及び図9に示されるように、大豆Bは開口部15において上方からの大豆の自重により押圧状態で存在することとなり、グラインダ部17への大豆の吸い込みが充分に行われ良好な磨砕が行われる。上記した穀類投入パイプ36の設置がない場合には、開口部15への大豆Bの押圧導入が行われないためにグラインダ部17への大豆の吸い込みが充分でなく、大豆Bがホッパー部12に逆戻りしてしまう不都合が発生することがあり、大豆の磨砕が充分でないという難点がある。この穀類投入パイプ36の設置により大豆Bのホッパー部12への逆流は完全に防止され、極めて良好な大豆磨砕を行うことが可能となった。 【0051】 なお、図8及び図9のホッパー部12の構造は、図2の磨砕機を2台設置した構成に適用した例を示したが、図1の磨砕機を1台設置した構成にも適用できることはいうまでもなく、さらに図3及び図4の構成にも勿論適用可能である。 【0052】 本発明の豆乳の製造方法は、上記した本発明の穀類連続磨砕装置を用いて呉の短時間加熱冷却処理を行うことによって脂質の酸化を抑えたおいしい豆乳を製造するものであって、前記加熱装置28に導入される呉を、加圧下に昇温スピード1秒間に0.4〜50℃で2秒から180秒以内、好ましくは10秒から90秒以内で100℃以上、好ましくは105℃以上に加熱し、その後直ちに(換言すれば、保持時間を設けることなく)、又は100℃以上、好ましくは105℃以上で所定時間保持した後に100℃未満まで冷却するようにしたものである。上記した100℃以上の加熱の上限温度としては150℃まで可能であるが、120℃程度までが好ましい。また、上記した100℃未満までの冷却の下限温度としては、30℃まで可能であるが、60℃程度までが好ましい。ここで、前記穀類連続磨砕装置における全ての配管内の呉の流速は、0.1m/sec以上、好ましくは0.3〜1.5m/secとする。また、前記加熱装置の加熱配管内の圧力は0.1MPa以上とするのが好適である。この配管内圧力の上限は0.7MPaまで可能であるが、0.3MPa程度までが好ましい。前記呉を100℃以上、好ましくは105℃以上で2秒以上保持するのが望ましい。この保持温度の上限は150℃まで可能であるが、120℃程度までが好ましい。保持時間の上限は保持状態との関係で変動するが、360秒まで可能であり、180秒程度までが好ましい。 【実施例】 【0053】 以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。 【0054】 (比較例1) 従来構造の大豆磨砕装置を用いて豆乳を製造した例を示す。全粒大豆を洗浄後、23℃の水に13時間浸漬した後、水を切った浸漬大豆(4.4kg/分)を23℃の水(8L/分)と共に縦型磨砕機で磨砕し、得られた呉を一度攪拌機付生呉タンク(容量70リットル)に受け、消泡剤(とうふ・エース:倉谷化学産業株式会社製)を生呉100リットル当り10グラムの割合で添加しながら攪拌混合した。生呉タンクに常に50リットル程度溜めるようにしながら生呉送りポンプで呉加熱装置に送り105℃、3分間保持した。これを90℃まで冷却し、スクリュー搾り機で固液分離して豆乳を得た。比較例1においては磨砕処理、攪拌混合処理及び以降の処理において被処理物は外気と常時接触する状態であった。 【0055】 (実施例1) 図1に示した穀類(大豆)連続磨砕装置と同様の装置を用いて豆乳を製造した例を示す。全粒大豆を23℃の水に15時間浸漬した後、水を切った浸漬大豆(4.4kg/分)を23℃の水(8L/分)と共に縦型磨砕機で磨砕したが、磨砕機出口に生呉移送ロータリーポンプを直結し、磨砕部を水封して空気が混入しない状態で大豆を磨砕した。生呉は磨砕後直ちに呉加熱装置に送り、30秒間で25℃から105℃まで昇温した後、105℃、3分間保持し、90℃に冷却後スクリュー搾り機で固液分離して豆乳を得た。実施例1においては磨砕処理及び以降の呉加熱処理において被処理物は外気と接触することはなかった。 【0056】 磨砕から呉加熱までの昇温経過を図10に示し、また、比較例1及び実施例1で得た各豆乳の分析値を表1に示した。10℃に冷却した夫々の豆乳10リットルに、凝固剤としてグルコノデルタラクトン30gを100ミリリットルの水に溶解して添加混合後、300ml容ポリプロピレン容器に充填密封し、熱水中で90℃、40分間加熱、凝固させ豆腐とした。この豆腐を15℃で3日間保存すると共にそれぞれの段階での品質の変化を調べた。その結果を表2に示す。 【0057】 【表1】
【0058】 【表2】
【0059】 表1及び表2における(注)は次の通りである。 (1)TN×6.25 (2)専門パネルによる評価:+の数が多い程臭いが強いことを表わす。 【0060】 比較例1では、呉の品温が酵素の作用域外である70℃に到達するまでに磨砕から6.5分問を要したが、実施例1では2.5分間と4分間短縮された。表1及び表2の豆乳並びに豆腐の分析値からは、実施例1の豆乳の過酸化物価が比較例1に比べて低く、青豆臭もほとんど無い。充填豆腐製造直後の過酸化物価は、90℃、40分間の加熱凝固処理の間に脂質の酸化が進んだことから両者とも上昇しているが、比較例1では80まで上昇しており、実施例1の過酸化物価48と比べるとはっきりとした差が認められた。また、15℃3日保存後のデータからは過酸化物価にさらに差が出ており、比較例1の充填豆腐の酸化臭が強いという結果であった。この結果、実施例1、即ち本発明装置を用いて製造した豆腐の安定性が高いということが示された。 【0061】 (実施例2) 図1に示した穀類(大豆)連続磨砕装置と同様の装置(実施例1の装置とは移送ポンプの種類が異なる)を用い、実施例1とは異なる条件で豆乳及び豆腐を製造した例を示す。大豆を洗浄後23℃の水で16時間浸漬し、水切りした浸漬大豆(4.4Kg/分)を23℃の水(8L/分)と共に磨砕した。この大豆磨砕物(呉)を縦型磨砕機に直結したモーノポンプにより直ちに加熱装置に導入し、60秒間で25℃から100℃まで昇温した後、100℃、30秒間の加熱を行い、95℃まで冷却してスクリュー搾り機で豆乳とおからに分離した。得られた豆乳(75℃)6リットルに対して沖縄ニガリ60ミリリットルを添加、攪拌してそのまま60分間静置した。これを20個に切り分け夫々をプラスチック容器に水と共に密封し、この容器に入れた豆腐を70℃の熱水中で30分間加熱後10℃まで冷却した。この豆腐は15℃で6日間の保存後も酸化臭の少ない豆腐であった。 【0062】 (実施例3) 大豆を洗浄後23℃の水で13時間浸漬し、水切りした浸漬大豆(5.3Kg/分)を23℃の水(9L/分)と共に図2に示した装置と同様の2段に縦型磨砕機を直結した方式の装置で磨砕した。第1縦型磨砕機ではグラインダ部のクリアランスαを3mmとして浸漬豆腐を粗砕し、第2縦型磨砕機ではグラインダ部のクリアランスβを0.3〜1mmとして大豆を微砕した。この微砕した大豆磨砕物(呉)を第2縦型磨砕機に直結したロータリーポンプにより直ちに加熱装置に導入し、60秒間で25℃から100℃まで昇温した後、100℃、20秒間の加熱を行い、98℃まで冷却してスクリュー搾り器で豆乳とおからに分離した。得られた豆乳は青豆臭のほとんどしない物であった。これをプレートクーラーで10℃以下に冷却して塩化マグネシウム製剤を添加した後、ポリプロピレン容器に充填密封し、90℃、40分加熱して充填豆腐を得た。この豆腐は15℃で7日間の保存後も酸化臭の少ない風味の良い豆腐であった。 【0063】 (実施例4) 大豆を洗浄後23℃の水で12時間浸漬し、水を切った浸漬大豆(5.3Kg/分)を23℃の水(9L/分)と共に図2に示した装置と同様の2段に縦型磨砕機を直結した方式の装置で磨砕した。この微細した磨砕物(呉)を第2縦型磨砕機に直結したモーノポンプにより、押し込み圧0.15MPa、流速0.6m/secで加熱装置に導入し、100秒間で25℃から105℃まで昇温させた。この温度(105℃)で180秒間保持した後に85℃に冷却し、スクリュー搾り機で豆乳とおからに分離した。得られた豆乳を145℃、5秒間の瞬間加熱滅菌を行った後に10℃に冷却、無菌雰囲気下で予め加熱殺菌した容器に充填密封した。この豆乳は、青臭さ、えぐ味がほとんど無く、風味の良い飲み易いものであった。 【0064】 (実施例5) 実施例4と同様の方法で得た呉を、第2縦型磨砕機に直結したモーノポンプにより、押し込み圧0.3MPa、流速1m/secで加熱装置に導入し、2秒間で25℃から90℃まで昇温させ、次いで2秒間で120℃まで昇温させた後、直ちに98℃まで冷却した。これをスクリュー搾り機で豆乳とおからに分離し、得られた豆乳(76℃)10リットルに対して天然ニガリ100ミリリットルを添加、攪拌してそのまま50分間静置した。これを50個に切り分け、夫々をプラスチック容器に水と共に密封し、この容器に入れた豆腐を80℃の蒸気雰囲気下で45分間加熱後10℃まで冷却した。この豆腐は15℃で14日間の保存後も酸化臭の少ない風味の良い、おいしい豆腐であった。 【0065】 なお、図3及び図4に示した装置と同様の装置を用い、クリアランスα,β(図4の装置においてはクリアランスαの代わりにクリアランスγを3mmとした)を同様に設定し、同様の手順条件で豆乳及び充填豆腐を製造したところ、同様の結果が得られた。 【図面の簡単な説明】 【0066】 【図1】本発明の穀類(大豆)連続磨砕装置の第1の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。 【図2】本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第2の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。 【図3】本発明に係る穀類(大豆)連結磨砕装置の第3の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。 【図4】本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第4の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。 【図5】図1における磨砕部の摘示拡大図である。 【図6】図2における第2磨砕部の摘示拡大図である。 【図7】図4における第1磨砕部の摘示拡大図である。 【図8】本発明に係る穀類(大豆)連続磨砕装置の第5の実施の形態を示す一部を断面した側面的概略説明図である。 【図9】図8のホッパー部を示す摘示拡大断面説明図である。 【図10】実施例1における磨砕から呉加熱までの昇温経過を示すグラフである。 【符号の説明】 【0067】 10:穀類(大豆)連続磨砕装置、11:磨砕機、12:ホッパー部、14:磨砕部、15,15a:開口部、16,16a:ケース部、17,17a:グラインダ部、18,18a:上グラインダ、18b:左グラインダ、19,19a:下グラインダ、19b:右グラインダ、20,20a:排出口、22,23:支台、22a,23a:モータ、24,24a:呉移送ポンプ、26,26a,26b,26c:接続パイプ、28:呉加熱装置、29:固液分離装置、30:移送パイプ、32:レベルセンサー、34、コントローラ、36:穀類投入パイプ、36a:開口部、36b:水没部分、38:スクリューフィーダ、40:穀類投入部、42:モータ、B:大豆、α,β,γ:クリアランス。
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| 【出願人】 |
【識別番号】503276986 【氏名又は名称】松浦 勝 【識別番号】591187726 【氏名又は名称】但馬屋食品株式会社
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| 【出願日】 |
平成16年7月12日(2004.7.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080230 【弁理士】 【氏名又は名称】石原 詔二
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| 【公開番号】 |
特開2005−304474(P2005−304474A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−204818(P2004−204818) |
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