| 【発明の名称】 |
豚肉食品製造法および豚肉食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】権田 清
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| 【要約】 |
【課題】脂肪含有量が少なく、比較的長期間の保存が可能であり、風味や食感が良好で美味なる豚肉食品を提供する。
【解決手段】金属棒材で形成された立方格子形状の保持器具1を水平面2上に載置し、この保持器具1の内側に薪3を燃焼させておき、竹棒4に刺した豚バラ肉のブロック体5に塩および胡椒を付着させたものを、保持器具1の側面部分からその内側に差し込み、ブロック体5に薪3の火炎が当たるように保持し、ブロック体5を薪3の火炎で焙焼する。竹棒4の基端部4aからブロック体5までの長さに応じて、適切な高さにある水平保持部材1a上に竹棒4を載せ、その基端部4aを水平面2に接地させることにより、ブロック体5および竹棒4を傾斜状態に保って焙焼する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 竹棒に刺した豚肉のブロック体に塩および胡椒を付着させる工程と、前記ブロック体を薪の火炎で4〜6時間焙焼する工程とを備えたことを特徴とする豚肉食品製造法。 【請求項2】 前記竹棒として、孟宗竹製の竹棒を用いた請求項1記載の豚肉食品製造法。 【請求項3】 前記薪として、広葉樹木を原料とする薪を用いた請求項1記載の豚肉食品製造法。 【請求項4】 竹棒に刺した豚肉のブロック体に塩および胡椒を付着させ、前記ブロック体を薪の火炎で4〜6時間焙焼して形成したことを特徴とする豚肉食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、豚肉を原材料とする食品の製造技術に関する。 【背景技術】 【0002】 豚肉を原材料とする食品については、ハム、ベーコン、ウィンナなどを始めとし、様々なものが開発され、実際に食されているが、本願発明に関連する従来技術として、豚バラ肉を原材料とする串焼き食品がある(例えば、特許文献1参照。)。この串焼き食品は、薄口醤油内に一定時間浸け込んだ豚バラ肉を串に刺して焼いたものである。 【0003】 一方、九州地方の焼き鳥店においては、鶏肉を竹串に刺して塩味またはタレ味を付けて焼いた、いわゆる「焼き鳥」と同じ要領で、豚肉を竹串に刺して塩焼きまたはタレ焼きにしたものが提供されている。 【0004】 【特許文献1】特開2001−352943号公報(第3−4頁) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 特許文献1に記載されている串焼き食品や九州地方の焼き鳥店で提供されている豚肉の串焼きは、原材料として、脂肪分の少ない豚肉を用いることにより、脂ぎった感じを抑制した串焼きに仕上げることは可能であるが、原材料である豚肉の性状により最終的な仕上がりが左右される。したがって、脂肪分の少ない串焼きを作ろうとすれば、最初から脂肪分の少ない豚肉を使用する必要がある。 【0006】 また、これらの串焼き食品は、出来上がった後、速やかに食することを前提とするものであるため、調理後、長く保存することができず、時間の経過とともに風味などは急速に悪くなる。 【0007】 一方、ハム、ベーコン、ウィンナなどは冷蔵庫などで低温保管すれば、比較的長期間保存することができるが、原材料である豚肉に含まれている脂肪分はそのまま維持されているので、大量に食すると脂肪摂取量が過多となり、健康を阻害するおそれもある。 【0008】 本発明が解決しようとする課題は、脂肪含有量が少なく、比較的長期間の保存が可能であり、風味や食感が良好で美味なる豚肉食品およびその製造方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明の豚肉食品製造法は、竹棒に刺した豚肉のブロック体に塩および胡椒を付着させる工程と、このブロック体を薪の火炎で4〜6時間焙焼する工程とを備えたことを特徴とする。薪の火炎で4〜6時間焙焼する工程を経ることにより、原材料である豚バラ肉に含有されていた脂肪分は、熱で軟化(液化)して肉から落下し、その97%〜99%程度が除去されるため、出来上がった豚肉食品は脂肪含有量が少ないものとなる。 【0010】 また、金属棒に比べ熱伝導率の低い竹棒を豚肉のブロック体に刺した状態で焙焼するので、竹棒の露出部分が高温になっても、肉に差し込まれている部分の竹棒は高温にならない。このため、豚肉のブロック体は周囲から徐々に焙焼されていき、差し込まれた竹棒の周囲が焼け過ぎることもないので、均一な焙焼状態を得ることができる。また、竹棒は焙焼工程において熱くなりにくいので、豚肉のブロック体の火炎の当たる位置を変更するために、焙焼工程中、竹棒を手で握って移動させることができる。 【0011】 さらに、豚肉のブロック体は予め塩および胡椒を付着させた後に、4〜6時間かけて完全に焙焼されるため、出来上がった後も比較的長期間の保存が可能であり、風味や食感も良好で美味である。なお、豚肉のブロック体のサイズや形状は特に限定するものではないが、例えば、重さ400g〜1000g程度の直方体形状が望ましい。このようなサイズ、形状であれば、むらなく火が通り、焙焼状態も均一となる。また、豚肉の種類も特に限定するものではないが、豚バラ肉が好適である。豚バラ肉は、焙焼後に僅かに残留する脂肪分が味覚向上に有効に作用するためである。 【0012】 ここで、前記竹棒として、孟宗竹製の竹棒を用いることが望ましい。このような孟宗竹製の竹棒を用いれば、焙焼工程で竹棒が熱くなり難いという優れた効果が得られるほか、軽量で丈夫であるため取り扱いも容易である。 【0013】 一方、前記薪としては、広葉樹木(樫の木、クヌギなど)を原料とする薪を用いることが望ましい。このような広葉樹木の薪を用いることにより、燃焼中の薪から発生する木の香りで豚肉の臭みが消されるため、出来上がった豚肉食品の風味がさらに向上する。また、天然樹木による香気であるため、人体に悪影響を及ぼすことがない。なお、松などの針葉樹の薪を用いることも可能である。 【0014】 また、本発明の豚肉食品は、竹棒に刺した豚肉のブロック体に塩および胡椒を付着させ、ブロック体を薪の火炎で4〜6時間焙焼して形成したことを特徴とする。このような構成とすることにより、前述した理由に基づき、脂肪含有量が少なく、比較的長期間の保存が可能で、風味や食感が良好で美味なるものとなる。 【発明の効果】 【0015】 本発明により、以下に示す効果を奏する。 【0016】 (1)竹棒に刺した豚肉のブロック体に塩および胡椒を付着させる工程と、このブロック体を薪の火炎で4〜6時間焙焼する工程とを備えたことにより、脂肪含有量が少なく、比較的長期間の保存が可能であり、風味や食感が良好で美味なる豚肉食品を得ることができる。 【0017】 (2)前記竹棒として、孟宗竹製の竹棒を用いれば、焙焼工程で竹棒が熱くなりにくいので、豚肉ブロック体の火炎の当たる位置の変更が容易であり、軽量で丈夫であるため取り扱いも容易である。 【0018】 (3)前記薪としては、広葉樹木(樫の木、クヌギなど)を原料とする薪を用いることにより、燃焼中の薪から発生する木の香りで豚肉の臭みが消されるため、出来上がった豚肉食品の風味がさらに向上するほか、人体に悪影響を及ぼすこともない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0019】 以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態である豚肉食品製造法について詳しく説明する。図1は本発明の実施の形態である豚肉食品製造法を示す図であり、図2は図1に示す保持器具を示す斜視図であり、図3は竹棒を刺した豚肉ブロック体および竹棒を示す斜視図である。 【0020】 図1に示すように、本実施形態の豚肉食品製造法においては、金属棒材で形成された立方格子形状の保持器具1(図2参照)を水平面2上に載置し、この保持器具1の内側に薪3を燃焼させておき、竹棒4に刺した豚バラ肉のブロック体5に塩および胡椒を付着させたものを、保持器具1の側面部分からその内側に差し込み、ブロック体5が薪3の火炎に当たる状態に保持しながら、ブロック体5を薪3の火炎で焙焼する。 【0021】 図1,図2に示すように、保持器具1においては、その立方格子形状の側面部分にそれぞれ複数の水平保持部材1aが一定間隔をおいて複数段配置されている。このため、竹棒4の基端部4aからブロック体5までの長さに応じて、適切な高さにある水平保持部材1a上に竹棒4を載せ、その基端部4aを水平面2に接地させることにより、図1に示すように、ブロック体5および竹棒4を傾斜状態に保って焙焼する。これによってブロック体5を竹棒4の基端部4aに向かって下り勾配をなすような傾斜姿勢に保持しながら焙焼することができる。 【0022】 図1に示す状態では、ブロック体5部分が保持器具1の内側に位置し、竹棒4は保持器具1の外側で斜めをなすように保持されるため、薪3の火炎によってブロック体5は十分に加熱されるが、竹棒4の加熱は最小限に抑制されている。 【0023】 一方、図3(a)に示すように、竹棒4はその軸方向が、直方体形状をした豚バラ肉のブロック体5の長手方向と同方向をなすようにして、ブロック体5に差し込まれている。竹棒4は、図3(b)に示すように基端部4a側は板状であるが、その先端部4b側は槍状に尖った形状となっており、この先端部4bがブロック体5内に隠れる程度まで差し込まれている。なお、先端部4bは槍状に尖っているため、豚バラ肉のブロック体5への挿入作業は容易である。 【0024】 本実施形態では、ブロック体5は、重さは約1kgで、サイズが約30cm×約12cm×約5〜7cm程度のものを使用している。また、図3(a)に示す状態において、竹棒4の基端部4aからブロック体5の先端部分までの長さは約1.7mであり、竹棒4の全長のうち、ブロック体5に差し込まれている部分の長さは28cm程度である。 【0025】 図1に示すような状態で、一定の火力を保つように薪3を補給しながら、時々竹棒4を回転させてブロック体5の全面を薪3の火炎で加熱しながら焙焼を行う。このような焙焼工程を4〜6時間継続すると、原材料である豚バラ肉のブロック体5に含有されていた脂肪分は、熱で軟化(液化)して肉から燃焼中の薪3へ落下し、少しずつ除去されていく。このとき、豚バラ肉のブロック体5は傾斜姿勢に保たれているため、脂肪分の落下が比較的速やかに行われる。 【0026】 また、ブロック体5内部の脂肪分は、差し込まれた竹棒4の先端部4bに徐々に吸い込まれ、その基端部4aに向かって移動していくので、ブロック体5内部からの脂肪分の除去も進行する。ブロック体5に差し込まれている先端部4bの部分は、竹棒4の全長に比べ短いので、先端部4bから吸い込まれた脂肪分は効率良く基端部4aへ移動していく結果、竹棒4によっても比較的大量の脂肪分を吸収除去することができる。 【0027】 図1に示す状態で4〜6時間経過すると、図4に示すように、ブロック体5の脂肪分が除去され、焙焼が完了する。このとき、ブロック体5は、元の重さ1kgから600g程度まで減少し、その体積も65%程度まで収縮する。この後、ブロック体5から竹棒4を抜き取れば、図5に示すような豚肉食品6が完成する。出来上がった豚肉食品6は、図5に示すように、適当なサイズにカットしてそのまま食することができるほか、焼いたり、煮たりして食することもできる。 【0028】 本実施形態では、金属棒に比べ熱伝導率の低い竹棒4を豚肉のブロック体5に刺した状態で焙焼するので、竹棒4の露出部分が高温になっても、ブロック体5に差し込まれている部分の竹棒4の先端部4bは高温にならない。このため、豚バラ肉のブロック体5は周囲から徐々に焙焼されていき、差し込まれた竹棒4の先端部4bの周囲が焼け過ぎることもないので、均一な焙焼状態を得ることができる。 【0029】 さらに、豚バラ肉のブロック体5は予め塩および胡椒を付着させた後に、4〜6時間かけて完全に焙焼されるため、出来上がった後の豚肉食品6は比較的長期間の保存が可能であり、風味や食感も良好で美味である。なお、ブロック体5のサイズや形状は特に限定するものではないが、本実施形態において重さ1000g程度の直方体形状のものを使用したところ、むらなく火が通り、焙焼状態も均一となった。 【0030】 また、竹棒4は孟宗竹製の竹棒を用いて、薪3は、樫の木やクヌギなどの広葉樹木を原料とする薪を燃やして形成したものである。このような薪3を用いることにより、燃焼中の薪3から発生する木の香りで豚肉の臭みが消されるため、出来上がった豚肉食品6の風味は極めて良好である。なお、松などの針葉樹の薪を用いることも可能である。 【0031】 なお、焙焼中の豚肉のブロック体5からは、軟化(液化)した大量の脂肪分が落下するが、加熱源として、燃焼する薪3の火炎を用いているので、落下した脂肪分で薪3の火炎が消えることもない。 【産業上の利用可能性】 【0032】 本発明に係る豚肉食品の製造技術は、豚肉を原材料とする食品産業において広く利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0033】 【図1】本発明の実施の形態である豚肉食品製造法を示す図である。 【図2】図1に示す保持器具を示す斜視図である。 【図3】竹棒を刺した豚肉ブロック体および竹棒を示す斜視図である。 【図4】焙焼工程を経た後の豚肉ブロック体を示す斜視図である。 【図5】出来上がった後の豚肉食品を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0034】 1 保持器具 1a 水平保持部材 2 水平面 3 薪 4 竹棒 4a 基端部 4b 先端部 5 ブロック体 6 豚肉食品
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| 【出願人】 |
【識別番号】504111602 【氏名又は名称】権田 清
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| 【出願日】 |
平成16年4月23日(2004.4.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
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| 【公開番号】 |
特開2005−304434(P2005−304434A) |
| 【公開日】 |
平成17年11月4日(2005.11.4) |
| 【出願番号】 |
特願2004−128762(P2004−128762) |
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