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【発明の名称】 加工食品
【発明者】 【氏名】稗田 冨美男

【要約】 【課題】本格的な米飯や惣菜をファーストフード感覚で手軽に喫食できるように成形加工された、米飯および/または惣菜入りの加工食品を提供することを目的とする。

【解決手段】米飯及び/又は惣菜を含む具材と、この具材全面を包容する包容体とを具備し、前記包容体は、薄力粉、強力粉、及び油脂を含む混練加熱物であることを特徴とする加工食品。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
米飯及び/又は惣菜を含む具材と、この具材全面を包容する包容体とを具備し、
前記包容体は、薄力粉、強力粉、及び油脂を含む混練加熱物であることを特徴とする加工食品。
【請求項2】
前記油脂は植物油であることを特徴とする、請求項1に記載の加工食品。
【請求項3】
加熱後の前記混練加熱物は、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、強力粉50乃至70重量部含み、また、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、油脂20乃至25重量部含むことを特徴とする請求項1または2に記載の加工食品。
【請求項4】
前記包容体は、厚さが0.5mm乃至3mmの範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加工食品。
【請求項5】
前記包容体は、略半円状のシェル形状をなすことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の加工食品。
【請求項6】
前記米飯は、おこわ、混ぜご飯、ドライカレー、糒、餅、サツマイモを混ぜた餅及びおはぎからなる群から選択された一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の加工食品。
【請求項7】
前記惣菜は、揚物、詰物、煮物、焼物および練物からなる群から選択された一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の加工食品。
【請求項8】
薄力粉、強力粉、油脂及び水を混練して、耳たぶ程度の固さを有する略円形状の生地を作り、この生地の上に米飯及び/又は惣菜を載せ、次いで生地を折り曲げてその端部相互を合せて接合して略半円状のシェル形状とし、しかる後加熱することを特徴とする加工食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、米飯および/または惣菜入り加工食品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、米飯を手軽に喫食できるように成形加工された食品としておにぎりがある。おにぎりは和食のファーストフードとも言えるが、近年の食品に対する嗜好の変化からファーストフードにおいても品質の向上が求められており、混ぜご飯や炒飯など、様々な趣向を凝らしたおにぎりが販売されている。なかには、おこわやドライカレーライスを成形したものもあり、さらにはハムや目玉焼きなどの大型の具材を、成形された米飯の外部に配置し、海苔などによって固定したものまで販売されている。
【0003】
しかし、おこわなどはもちもちとした食感を魅力とするものであるが、おにぎりに成形される際に握り固められることによって、本来有する食感が損なわれてしまう。また、炒飯やドライカレーライスなどはパラパラとした食感を魅力とするものであるが、これをおにぎりに成形した場合、そのままでは食べる際にポロポロとこぼれやすくなってしまうため、ある程度の粘り気を持たさなければならない。さらに、具材を海苔などによって米飯に固定した場合、食している最中に米飯と具材が分離してしまい、非常に食べにくいなどの問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に鑑み、本発明は、食品が本来有する食感を損ねることなく、本格的な米飯や惣菜をファーストフード感覚で手軽に喫食できるように成形加工された、米飯および/または惣菜入りの加工食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、米飯及び/又は惣菜を含む具材と、この具材全面を包容する包容体とを具備し、前記包容体は、薄力粉、強力粉、及び油脂を含む混練加熱物であることを特徴とする加工食品を提供する。ここで、前記油脂は植物油であることが好ましい。
【0006】
加熱後の前記混練加熱物は、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、強力粉50乃至70重量部含み、また、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、油脂20重量部乃至25重量部含むことが好ましい。
【0007】
前記包容体は、厚さが0.5mm乃至3mmの範囲にあることが好ましい。また、前記包容体は、略半円状のシェル形状であることが好ましい。
【0008】
前記米飯は、おこわ、混ぜご飯、ドライカレー、炒った糒、餅、サツマイモを混ぜた餅及びおはぎからなる群から選択された一種又は二種以上であることが好ましく、前記惣菜は、揚物、詰物、煮物、焼物および練物からなる群から選択された一種又は二種以上であることが好ましい。
【0009】
さらに、本発明の他の側面から、薄力粉、強力粉、油脂及び水を混練して、耳たぶ程度の固さを有する略円形状の生地を作り、この生地の上に米飯及び/又は惣菜を載せ、次いで生地を折り曲げてその端部相互を合せて接合して略半円状のシェル形状とし、しかる後加熱することを特徴とする加工食品の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、小麦粉を含む混練加熱物で米飯および惣菜等の具材を包容した構成にすることによって、具材が本来有する食感を損ねることなく味わうことができ、本格的な米飯や惣菜をファーストフード感覚で手軽に喫食できる加工食品を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の加工食品は、米飯及び/又は惣菜を含む具材と、この具材全面を包容する包容体とを具備する。該包容体は、薄力粉、強力粉、及び油脂を含む混練加熱物である。
【0012】
このような加工食品は、薄力粉、強力粉、油脂及び水を混練して、耳たぶ程度の固さを有する生地を作り、所望の形体、例えば略円形状にし、この生地の上に米飯及び/又は惣菜を載せ、次いで生地を折り曲げてその端部相互を合せて接合して例えば略半円状のシェル形状とし、しかる後加熱することによって製造される。
【0013】
加工食品の形状は、図1(a)に示したような半円状のシェル形状の他に、円形状、三角形状、長方形状等、任意の形状であってよい。これらの形状は、上記のように一枚の生地を折り曲げて形成してもよいが、二枚の生地で具材を挟み、生地同士の周囲を接合してもよい。生地の周縁をフォークで押さえることによって形良く接合することができる。また成形した生地に、卵黄を塗布して焼成することによって良好な焼き色、艶等を付与することができる。
【0014】
加工食品の大きさは、半円状のシェル形状の場合、例えば米飯を包含する場合は直径15乃至18cmとし、惣菜を包含する場合は直径13乃至14cmとしてもよい。包容体のサイズを一定とすることで、含有されるカロリーを一定にすることができ、また、個々にカロリー計算する手間を省くことができる。
【0015】
図1(b)は、図1(a)の加工食品の断面を模式的に示した図であり、包容体1に、具材として米飯2が包容されているものである。
【0016】
具材は、米飯または惣菜を単独で用いてもよいが、米飯及び惣菜を共に用いてもよく、さらには複数種類の米飯または惣菜を共に用いてもよい。
【0017】
図2は、米飯2および惣菜3を同じ包容体1で包容し、さらに米飯2と惣菜3の間に隔離部4を設けた他の実施形態である。隔離部4は、包容体1と実質的に同様の材料から構成されてよく、包容体の厚みより薄くしてもよい。この場合、例えば生地にのせた米飯を、隔離部4を形成する半円形状の生地で覆い、その上に惣菜をのせることで作ることができる。隔離部4はなくても良いが、これを設けることによって、米飯2と惣菜3が混合することを防ぎ、具材の食感や風味を損なわずに維持することが可能である。
【0018】
米飯は、ご飯を調理したものであれば何れのものでも良いが、例えばおこわ、混ぜご飯、ドライカレー、糒、餅、サツマイモを混ぜた餅及びおはぎから成る群から選択された一種または二種以上であることが好ましく、特に、おこわが好ましい。ここで糒は、適切に調理したものを使用すればよい。
【0019】
また、惣菜は、例えば掻揚げ及びフライ等の揚物、佃煮や豆の煮物、蒲焼等の焼物、ソーセージ等の詰物、並びにマッシュポテト及び果実のペースト等の練物から成る群から選択された一種又は二種で以上であることが好ましい。豆は、煮物の他に、水煮を使った種々の料理等として用いてもよい。
【0020】
加熱後の混練加熱物は、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、強力粉50乃至70重量部含み、また、薄力粉と強力粉との和100重量部に対して、油脂20重量部乃至25重量部含むことが好ましい。
【0021】
強力粉が多すぎる場合は生地が固くなり、反対に、強力粉が少なすぎる場合は水分が多くなるため生地が脆くなってしまう。従って、原料の割合を適切にすることによって、具材の食感を損ねず、且つ、成形された形体が崩れることなく喫食可能な程度の強度を持たせることができる。
【0022】
また、油脂の量が多い場合は食感が脂っこくなるだけでなく、カロリー過多になり、反対に、油脂が少な過ぎる場合は生地が脆くなってしまう。包容体に適切な油分を含ませることによって、焼成した包容体の食感を具材に適したものに調節することができ、また、形体を崩れ難くすることができる。
【0023】
包容体に含まれる油脂は、バター、マーガリン、および植物油などを用いてもよいが、具材の風味を損なわないために植物油が好ましく、特に、綿花油、オリーブ油、クリスコ(商品名)、ダイズ油などが好ましい。植物油はまた、動物性油脂と比較して健康的であるため、植物油を使用することによって健康面に配慮した加工食品を製造することができる。
【0024】
水の配合量は、薄力粉、強力粉、油脂などの配合量や、温度条件、湿度条件、更には焼く時の加熱温度条件や加熱時間に依存する。その目安となるのは、混練物が耳たぶ程度の硬さになるように水を配合することである。
【0025】
さらに、包容体の生地を作る際に、塩、砂糖、醤油、または他の調味料を混入させ、具材に合わせた適切な風味をつけてもよい。或いは、焼成後の包容体に調味料を振り掛けるなどして適切な風味をつけてもよい。
【0026】
生地に具材を包容して焼成する際の温度、時間等の条件は、適宜選択すればよいが、例えばオーブンなどで230℃乃至250℃で約23分乃至28分焼成してもよい。
【0027】
焼成後の包容体の厚さは、具材の食感を損なわず、且つ、形体が崩れない程度の厚さであることが好ましく、約0.5mm〜3mmであることが好ましい。
【0028】
本発明によれば、包容体で米飯または惣菜などの具材を包み込むことから、具材を圧して成形する必要がなく、具材が本来有する食感を味わうことが可能である。また、大きめの具材を含む混ぜご飯やドライカレーライスなどのような具材でも、こぼすことなく喫食することが可能である。
【0029】
さらに、米飯と惣菜を組み合わせて包容体に包むことによって、喫食している間にそれぞれの具材が分離することがなく一緒に味わうことができる。
【0030】
またさらに、手で持って喫食できるため、箸を使うことが困難な場合でも手軽に米飯や惣菜を食することが可能である。
【0031】
本発明に拠れば、具材と包容体を一体として焼成するために殺菌効果が期待され、加工食品に保存性を与えることができる。
【0032】
また、電子レンジを用いれば温かい状態で味わうことができ、或いはトースター等で温めることによって、焼きたての風味を再現することもできる。
【0033】
さらに、本発明の加工食品は冷凍して長期保存することもでき、電子レンジ、オーブン又はトースター等で解凍し温めることによって、いつでもできたてと変わらない状態で喫食することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の加工食品の一実施形態。(a)は概観図であり、(b)は断面図である。
【図2】米飯および惣菜を共に包容した他の実施形態の断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1…包容体、2…米飯、3…惣菜、4…隔離部。
【出願人】 【識別番号】504162925
【氏名又は名称】稗田 冨美男
【出願日】 平成16年4月23日(2004.4.23)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎

【公開番号】 特開2005−304429(P2005−304429A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−128642(P2004−128642)