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【発明の名称】 もろみ酢飲料及びその製造方法
【発明者】 【氏名】宇都宮 二三子
【住所又は居所】宮崎県西臼杵郡高千穂町大字岩戸144番地1 神楽酒造株式会社内

【要約】 【課題】健康上有益なアミノ酸やミネラル分を多量に含み、清涼感や美味しさに富み、もろみ液を好適に飲用し得るばかりでなく、さらにカルシウムの吸収効率を向上させることができるもろみ酢飲料を提供する。

【解決手段】麦と麹菌と酵母を原料とし、焼酎製造工程(S1)において焼酎1を得る。焼酎粕を圧搾してもろみ液2を分離し、このもろみ液2をもろみ酢飲料の主原料とする(S2)。次いで、もろみ液2に真水の割水3を加え希釈した後、煮沸する(S3)。次いでこれを濾し布等の常法にて濾過し、固形残渣物を除去した(S4)。濾過工程によりもろみ水4が得られた。次いで、このもろみ水4に甘味料としてのグラニュー糖5と米酢6とケイ素バクテリア水7を加えて混合(S5)した後、加熱殺菌した(S6)。さらに、これを適量の炭酸水8で希釈して本発明のもろみ酢飲料9を得た。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、焼酎の蒸留粕から得たもろみ液と、米酢と、糖分及びケイ酸塩バクテリア水とを混合してなることを特徴とするもろみ酢飲料。
【請求項2】
炭酸水を混合したことを特徴とする請求項1記載のもろみ酢飲料。
【請求項3】
焼酎の蒸留粕から得たもろみ液を割水で希釈すると共に、沸煮した後濾過して清澄なもろみ水を得る工程、この清澄なもろみ水に糖分、米酢並びにケイ素バクテリア水を混合し加熱殺菌する工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のもろみ酢飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、焼酎を製造する際に発生する焼酎蒸留粕を利用して、健康飲料となるもろみ酢飲料を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食酢の摂取が疲労回復効果等を発揮し健康に資することは周知であるものの、一般的な食酢は強い酸味と酢酸臭があるため、食酢のみを多量に摂取することは困難であり、調味料としての使用あるいは特定の調理品における摂取に限られている。
【0003】
一方、焼酎製造業者において、その製造過程で発生する焼酎粕が産業廃棄物処理上の由々しき問題となっており、焼酎粕の有効な再利用方法が要請されている。そこで、本発明者は、焼酎醸造に際して発生する麦麹菌及び酵母による発酵蒸留後のもろみを圧搾してなるもろみ液が健康上有益なアミノ酸やミネラル分を多量に含有することに着目した。
【0004】
しかしながら、もろみ液は酢酸発酵した強い酸味と混合されて異様な味を呈し、しかも酢酸臭に加えてもろみ特有の臭気も混交され、もろみ液のみではとても飲用に供し得ないのが実情である。このため、もろみ液を好適に飲用に供するうえからは、先ずこれらの臭気を除去することが不可欠であり、さらに清涼感や美味しさを加味することが望ましい。そこで、従来、例えば、泡盛の蒸留粕から得たもろみ液に豆腐よう漬け汁の成分や黒糖の成分を配合したもの(特許文献1参照。)や黒麹もろみ酢にパッションフルーツ搾汁を混合したもの(特許文献2参照。)が提案されている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−18978号公報
【特許文献2】特開2003−102451号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明もまた健康上有益なアミノ酸やミネラル分を多量に含み、清涼感や美味しさに富み、もろみ液を好適に飲用し得るばかりでなく、さらにカルシウムの吸収効率を向上させることができるもろみ酢飲料を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明はもろみ酢飲料は、少なくとも、焼酎の蒸留粕から得たもろみ液と、米酢と、糖分及びケイ酸塩バクテリア水とを混合してなることを第1の特徴とする。さらに、炭酸水を混合したことを第2の特徴とし、その製造方法を、焼酎の蒸留粕から得たもろみ液を割水で希釈し、沸煮した後濾過して清澄なもろみ水液を得る工程、この清澄なもろみ水液に糖分、米酢並びにケイ素バクテリア水を混合し沸煮する工程を含むことを第3の特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、以下の優れた効果がある。
(1)清涼感や美味しさに富み飲み易く、老若男女を問わず食酢成分の多量の摂取が可能になる。
(2)健康上有益なアミノ酸やミネラル分を多量に含むばかりでなく、とくに、ケイ素摂取による体内へのカルシウムの吸収効率の向上を図ることができる。
(3)焼酎廃液の産業廃棄物処理上の問題解決の一助となり得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明に係るもろみ酢飲料の製造工程図である。
【実施例】
【0010】
図1に示すように、焼酎を製造するには、麦と麹菌と酵母を原料とし、焼酎製造工程(ステップS1)において、先ず、アルコール発酵を行ないもろみを製造する。そして、前記もろみを蒸留すると、蒸留液として焼酎1が得られる。蒸留した後には、焼酎蒸留粕が残るが、本発明では、この焼酎粕を圧搾してもろみ液2を分離し、このもろみ液2をもろみ酢飲料の主原料とする(ステップS2)。
【0011】
次いで、上記工程で得られたもろみ液2に真水の割水3を加え希釈した後、煮沸する(ステップS3)。本実施例では、もろみ液1000mlに真水700mlを加えて沸騰させた。次いでこれを濾し布等の常法にて濾過し、固形残渣物を除去した(ステップS4)。濾過工程により重量比で約3割程度の固形残渣物が除かれ、1200ml〜1250mlのもろみ水4が得られた。
【0012】
次いで、このもろみ水4に甘味料としてのグラニュー糖5を50g、重量比でもろみ水量に対して約一割程度となるように米酢6を120ml加えると共に、重量比でもろみ水量に対して約ニ割程度となるようにケイ素バクテリア水7を加えて混合(ステップS5)した後、加熱殺菌した(ステップS6)。さらに清涼感を付与して飲み易くするために、これを適量の炭酸水8で希釈して本発明のもろみ酢飲料9を得た。
【0013】
ケイ素バクテリア水とは、飲料水をケイ酸塩バクテリアが含まれたひる石を含む粒状の鉱物(福島県小野町で産出されたひる石「小野鉱石」)に通水させて得られるものであり、ケイ素並びに微量要素がバランス良く溶出したミネラル水である。具体的には、小野鉱石に精密洗浄を施した後、飲料水に添加するかまたは接触(浸浸、通水、濾過、煮沸等)させて製造される。このとき、自己にない物質(例えば、水道水中の次塩素酸ナトリウム、水垢の原因となるタンパク質等)を吸着、捕獲するとともに、例えば、アルミニウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオン、マグシウムイオン、ナトリウムイオン、鉄イオン、ケイ素イオン、硫酸イオン、塩素イオン等の各種イオンのうちの少なくとも1種を適度に放出する作用を生じる。さらに、原水(添加前の飲料水)の酸化還元電位を下げ、pHを上げ、電気伝導度を上げる作用を有する。そして、このような作用は、原水の温度依存が少なく、かつ瞬時に生じ、しかもその持続性に優れている。
【0014】
ケイ素バクテリア水に含まれるケイ素を摂取することで、人体のカルシウムの吸収率が向上する。また、ケイ酸塩バクテリアが吸着、捕獲した物質を分解する作用を有する。これにより、自己にない物質の吸着、捕獲能を長期間維持することができる。また、ケイ素酸塩バクテリアの存在は、原水の酸化還元電位を下げることにも寄与する。すなわち、酸化還元電位の低い水を摂取することで、身体を酸化させる活性酸素(フリーラジカル)を分解消去する
【0015】
参考までに、ケイ素バクテリア水の製造方法について述べる。
ケイ酸塩バクテリアが含まれたひる石を含む粒状の鉱物(福島県小野町で算出されたひる石「小野鉱石」)を主とする鉱石を原鉱として用いた。この原鉱は、ひる石を約21重量%含む花崗閃緑岩の風化生成物である。
まず、源鉱に対し水道水により粗洗浄を施し、空気中で5時間放置した。次いで、篩により粒径が約3〜7mmとなるように選別(分級)した。この粒状物30Kgに対し、外周に多数の排水孔が穿設された洗浄ドラムを用い精密洗浄を施した。精密洗浄の条件は、水道水(pH=7.1)の供給量10リットル/分で5分間洗浄を行い、ドラムの回転数は、10rpmとした、精密洗浄の後、洗浄物を自然乾燥して、平均粒径が約5.0mmの粒状の食品添加物を得た。この食品添加物の平均孔径は、約2.8μm、比表面積は、約0.4m/gであった。また、この食品添加物中に含まれるケイ素塩バクテリアの菌数(安定時)を分析したところ、1×1010個/mgであった。
【0016】
本発明に係るもろみ酢飲料は、酸味と甘味が拮抗せず、酸味による清涼感の後にほのかな甘味による旨さが味覚される。
15歳〜35歳、36歳〜55歳及び56歳〜75歳の男女各10人(合計30人)に試飲してもらい、清涼感(酸味)、美味しさ(甘味)及び風味(もろみ臭)について官能試験を行った。結果は表1のとおりであった。
【0017】
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係るもろみ酢飲料の製造工程図である。
【符号の説明】
【0019】
1 焼酎
2 もろみ液
3 割水
4 もろみ水
5 グラニュー糖
6 米酢
7 ケイ素バクテリア水
8 炭酸水
9 もろみ酢飲料
【出願人】 【識別番号】596059853
【氏名又は名称】神楽酒造株式会社
【住所又は居所】宮崎県西臼杵郡高千穂町大字岩戸144の1
【出願日】 平成16年4月21日(2004.4.21)
【代理人】 【識別番号】240000039
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人 衞藤法律特許事務所

【公開番号】 特開2005−304379(P2005−304379A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−125925(P2004−125925)