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【発明の名称】 包餡方法及び包餡装置及びこの包餡装置を有する握飯製造機
【発明者】 【氏名】青木 稔

【要約】 【課題】短時間で確実に包餡できるとともに、コンパクトとした包餡装置及び包餡方法及びこの包餡装置を有する握飯製造機を提供する。

【解決手段】被覆材の略中央部分に餡収容凹部を設けることによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を設け、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させ、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞するように構成する。押送片は、下方に向けて突設した1本の垂直支持軸から略水平方向に延出した複数の水平支持軸にそれぞれ装着し、この水平支持軸を回動させることにより押送片を回動させて外側から内側に向けて移動するように構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆材の略中央部分に餡収容凹部を設けることによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を設け、前記餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させ、この押送片で前記突出縁を前記餡収容凹部側に押送して前記餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡する包餡方法。
【請求項2】
被覆材の略中央部分に餡収容凹部を形成することによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、
前記餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で前記突出縁を前記餡収容凹部側に押送して前記餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡する開口閉塞手段と
を有する包餡装置。
【請求項3】
前記押送片は、下方に向けて突設した1本の垂直支持軸から略水平方向に延出した複数の水平支持軸にそれぞれ装着し、この水平支持軸を回動させることにより前記押送片を回動させて外側から内側に向けて移動するように構成したことを特徴とする請求項2記載の包餡装置。
【請求項4】
前記押送片の下側端部は、前記押送片を最内側にまで移動させた場合に、他の押送片の下側端部と略接するように構成したことを特徴とする請求項3記載の包餡装置。
【請求項5】
前記押送片は、一方の前記押送片の先端縁を他方の前記押送片の側面に摺接させながら移動させるように構成したことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の包餡装置。
【請求項6】
前記垂直支持軸は、下端を半円球状とした略円筒状のケーシングで被覆するとともに、前記押送片は、前記ケーシングの半球面に摺接させていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の包餡装置。
【請求項7】
所定量の米飯からなる被覆材内に、所要の具材からなる餡を収容して握飯を製造する握飯製造機において、
所定量の前記被覆材を収容した握飯形状の握飯成形孔内に穿孔体を回転させながら挿入することにより、前記被覆材に餡収容凹部を形成するとともにこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、
前記餡収容凹部に前記餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で前記突出縁を前記餡収容凹部側に押送して前記餡収容凹部の開口を閉塞する開口閉塞手段と、
包餡した前記被覆材を押圧して握飯形状とする押圧成形手段と
を有することを特徴とする握飯製造機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、米粉や小麦粉等を用いて作った皮や米飯からなる被覆材で具材(餡)を被覆して作る饅頭や握飯等の食品における包餡方法及び包餡装置、及びこの包餡装置を有する握飯製造機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、饅頭や握飯等の食品では、米粉や小麦粉等を用いて作った皮や米飯からなる被覆材で具材を被覆している。以下において、握飯における梅干しやタラコ等の食材、饅頭における餡等のように米飯や皮によって被覆される食材を「餡」と呼び、この餡を被覆している米飯や皮を「被覆材」と呼ぶことにする。
【0003】
餡を被覆材で被覆する包皮作業は経験を要する作業であるために、通常は熟練した作業者の手作業によって行われているが、生産性を向上させるために、昨今では自動包餡装置を用いて包餡作業を行っている。
【0004】
特に、被覆材として米飯のように形状変化しやすい食材を用いた場合には、シート材の上面に米飯をシート状に載置して、このシート状の米飯の上面に餡を載置し、シート材で餡共々米飯を包皮するとともに巾着状に閉塞することによって包餡作業を行う自動包餡装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−264966号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した自動包餡装置による包餡工程では包餡作業に比較的時間がかかるために生産性を向上させ難いという問題があった。特に生産性を向上させるために包餡作業を行う機構部分を多数設けた場合には、装置導入のコストが高騰するとともに、メンテナンス作業の手間の増大にともなう保守管理コストも増大するという問題があった。
【0006】
本発明者はこのような現状に鑑み、包餡作業を高速にかつ確実に実行できる機構を開発すべく研究を行い、本発明を成すに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の包餡方法では、被覆材の略中央部分に餡収容凹部を設けることによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を設け、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させ、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡するようにした。
【0008】
また、本発明の包餡装置では、被覆材の略中央部分に餡収容凹部を形成することによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡する開口閉塞手段とを有する包餡装置とした。
【0009】
さらに、本発明の包餡装置では、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)押送片は、下方に向けて突設した1本の垂直支持軸から略水平方向に延出した複数の水平支持軸にそれぞれ装着し、この水平支持軸を回動させることにより押送片を回動させて外側から内側に向けて移動するように構成したこと。
(2)押送片の下側端部は、押送片を最内側にまで移動させた場合に、他の押送片の下側端部と略接するように構成したこと。
(3)押送片は、一方の押送片の先端縁を他方の押送片の側面に摺接させながら移動させるように構成したこと。
(4)垂直支持軸は、下端を半円球状とした略円筒状のケーシングで被覆するとともに、押送片は、ケーシングの半球面に摺接させていること。
【0010】
また、本発明の握飯製造機では、所定量の米飯からなる被覆材内に、所要の具材からなる餡を収容して握飯を製造する握飯製造機において、所定量の被覆材を収容した握飯形状の握飯成形孔内に穿孔体を回転させながら挿入することにより、被覆材に餡収容凹部を形成するとともにこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞する開口閉塞手段と、包餡した被覆材を押圧して握飯形状とする押圧成形手段とを有する握飯製造機とした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、被覆材の略中央部分に餡収容凹部を設けることによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を設け、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させ、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡するようにしたことによって、包餡作業を高速かつ確実に実行できる。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、被覆材の略中央部分に餡収容凹部を形成することによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡する開口閉塞手段とを有する包餡装置としたことによって、コンパクトかつ簡単な構成の包餡機構で包餡することができ、しかも高速かつ確実に包餡作業を行うことができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、押送片は、下方に向けて突設した1本の垂直支持軸から略水平方向に延出した複数の水平支持軸にそれぞれ装着し、この水平支持軸を回動させることにより押送片を回動させて外側から内側に向けて移動するように構成したことによって、被覆材の突出縁を押送する押送片による包餡機構をシンプルかつコンパクトに形成することができ、包餡機構のメンテナンス性を向上させることができる。
【0014】
請求項4記載の発明によれば、押送片の下側端部は、押送片を最内側にまで移動させた場合に、他の押送片の下側端部と略接するように構成したことによって、押送片で押送された被覆材同士を当接させることができ、餡を閉塞する部分の被覆材同士を互いに重合させて確実に包餡することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、押送片は、一方の押送片の先端縁を他方の押送片の側面に摺接させながら移動させるように構成したことによって、押送片による被覆材の押送時に、被覆材に皺が生じたり密度バラツキが生じたりすることを抑制でき、仕上がりよく包餡することができる。
【0016】
請求項6記載の発明によれば、垂直支持軸は、下端を半円球状とした略円筒状のケーシングで被覆するとともに、押送片は、ケーシングの半球面に摺接させていることによって、外側から内側に向けて移動する押送片の動きの安定化を図ることができ、被覆材に皺が生じたり密度バラツキが生じたりすることを抑制でき、仕上がりよく包餡することができる。
【0017】
請求項7記載の発明によれば、所定量の米飯からなる被覆材内に、所要の具材からなる餡を収容して握飯を製造する握飯製造機において、所定量の被覆材を収容した握飯形状の握飯成形孔内に穿孔体を回転させながら挿入することにより、被覆材に餡収容凹部を形成するとともにこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を形成する餡収容凹部形成手段と、餡収容凹部に餡を収容した後に、下方に向けて突設した複数の押送片を外側から内側に向けて移動させて、この押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送して餡収容凹部の開口を閉塞する開口閉塞手段と、包餡した被覆材を押圧して握飯形状とする押圧成形手段とを有する握飯製造機としたことによって、餡を米飯からなる被覆材で完全に包餡することができ、手で握った握飯に極めて近い握飯を製造可能な握飯製造機を提供できる。
【0018】
特に、この握飯製造機では、開口閉塞手段によって極めて短時間で確実に餡収容凹部の開口を閉塞することができるので、生産性の高い握飯製造機とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の包餡方法、及び包餡装置、及びこの包餡装置を有する握飯製造機では、餡を被覆する被覆材の略中央部分に餡収容凹部を設けることによりこの餡収容凹部の周囲に相対的に突出した突出縁を設け、餡収容凹部に餡を収容した後に突出縁を用いて餡収容凹部の開口を閉塞することにより包餡するようにしているものである。
【0020】
特に、突出縁を用いて餡収容凹部の開口を閉塞する場合には、下方に向けて突設した複数の押送片を設け、この押送片を外側から内側に向けて移動させることにより押送片で突出縁を餡収容凹部側に押送しているものである。
【0021】
このように押送片で突出縁を押送しながら包餡することにより、短時間で餡収容凹部の開口を閉塞して包餡することができる。したがって、包餡作業に要する時間を短縮して生産性を向上させることができる。
【0022】
特に、下方に向けて突設した1本の垂直支持軸から略水平方向に延出した複数の水平支持軸に押送片をそれぞれ装着し、この水平支持軸を回動させることにより押送片を回動させて外側から内側に向けて移動するように構成することによって、極めてシンプルかつコンパクトな構造で押送片による突出縁の押送を行うことができる。したがって、メンテナンス性を向上させることができ、保守管理コストが増大することを抑制できる。
【0023】
さらに、押送片の下側端部は、押送片を最内側にまで移動させた場合に、他の押送片の下側端部と略接するように構成しておくことにより、押送片で押送された被覆材同士を当接させることができるので、餡を閉塞する部分における被覆材同士を互いに重合させて確実な包餡を行うことができる。
【0024】
しかも、押送片は、一方の押送片の先端縁を他方の押送片の側面に摺接させながら移動させるように構成しておくことにより、押送片による被覆材の押送時に、被覆材に皺が生じたり密度バラツキが生じたりすることを抑制でき、仕上がりよく包餡することができる。
【0025】
また、上記した垂直支持軸を、下端を半円球状とした略円筒状のケーシングで被覆するとともに、ケーシングの半球面に押送片を摺接させることによって、外側から内側に向けて移動する押送片の動きの安定化を図ることができ、被覆材に皺が生じたり密度バラツキが生じたりすることを抑制でき、仕上がりよく包餡することができる。
【0026】
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態について詳説する。特に、以下においては、包餡装置を有する握飯製造機について説明する。なお、本発明の包餡装置は握飯製造機に用いる場合に限定するものではなく、饅頭製造機、肉まん製造機等のように被覆材で餡を被覆した食品の製造に用いることができる。
【0027】
図1は本実施形態の握飯製造機Aの全体斜視図である。
【0028】
握飯製造機Aは、駆動装置(図示せず)及び制御装置(図示せず)を収容した矩形体状の基台1と、この基台1の上面に回転自在に装着したターンテーブル2と、このターンテーブル2に所定間隔で複数設けた握飯成形孔21に収容された米飯Bに餡収容凹部b1を穿設する餡収容凹部形成装置3と、この餡収容凹部形成装置3で形成した餡収容凹部b1に収容した餡Cを米飯Bで包餡する包餡装置4と、この包餡装置4で包餡された米飯Bを握飯形状に押圧成形する押圧成形装置5と、この押圧成形装置5で成形された握飯を取出す握飯取出装置6とで構成している。
【0029】
なお、本実施形態では、ターンテーブル2の握飯成形孔21に米飯Bを供給する米飯供給装置、及び図3に示すように握飯成形孔21内の米飯Bに形成した餡収容凹部b1に餡Cを収容する餡供給装置、さらに成形された握飯を後工程へと搬出する搬出装置は、握飯製造機Aとは別体とするとともに、握飯製造機Aと同期して作動させるように構成しているが、握飯製造機Aに米飯供給装置、餡供給装置、搬出装置を一体的に設けてもよい。
【0030】
ターンテーブル2は、図2に示すように略中央部分に基台1に装着するための装着用開口部22を設けた円盤で構成しており、周縁部に沿って一定間隔を保持しながら環状に握飯成形孔21を複数形成している。握飯成形孔21は平面視において角丸の略三角形状とし、所定量の米飯Bを収容可能としている。このターンテーブル2は握飯製造機Aの本体に制御されて間歇回転するように構成している。
【0031】
ターンテーブル2の下面には、図3に示すように下側支持板23を重合させて配置しており、この下側支持板23でターンテーブル2に設けた握飯成形孔21の下側を閉塞している。
【0032】
なお、下側支持板23には、握飯成形孔21内の米飯Bを下方から上方に押し上げるために、それぞれ第1押上体24、第2押上体25、第3押上体(図示せず)を摺動自在に挿入した第1押上体挿入孔24h、第2押上体挿入孔25h、第3押上体挿入孔(図示せず)を所要位置に設けている。
【0033】
第1押上体24及び第1押上体挿入孔24hは、包餡装置4が位置する握飯成形孔21部分に設け、第2押上体25及び第2押上体挿入孔25hは押圧成形装置5が位置する握飯成形孔21部分に設けている。第3押上体及び第3押上体挿入孔は、握飯取出装置6が位置する握飯成形孔21部分に設けている。
【0034】
この握飯製造機Aでは、図3に示すように握飯を製造している。ここで、握飯の製造工程を、握飯の成形順である米飯供給工程、餡収容凹部形成工程、餡供給工程、餡収容凹部閉塞工程、押圧成形工程、握飯取出工程の順番で説明する。
【0035】
(米飯供給工程)
まず、握飯製造機Aは、ターンテーブル2を間歇回転させて、ターンテーブル2における空の握飯成形孔21を米飯供給装置部分に位置させる。
【0036】
そして、米飯供給装置は、図3(a)に示すように、所定量の米飯Bを握飯成形孔21に供給する。ここで、供給される米飯Bは握飯成形孔21の容積よりも小さい形状としており、米飯Bが供給された握飯成形孔21には多くの隙間空間Sが存在するようにしている。
【0037】
(餡収容凹部形成工程)
次に、握飯製造機Aはターンテーブル2を間歇回転させて、米飯Bを収容した握飯成形孔21を餡収容凹部形成装置3部分に位置させる。
【0038】
米飯Bを収容した握飯成形孔21が餡収容凹部形成装置3部分に達すると、図2及び図3(b)に示すように、握飯製造機Aは、上方からドリル状穿孔体31を回転させながら下降させて米飯Bに挿入することにより、握飯成形孔21内の米飯Bを外側方に押し広げながら米飯Bに餡収容凹部b1を形成している。
【0039】
特に、上述したように、米飯Bが供給された握飯成形孔21には多くの隙間空間Sが存在するので、ドリル状穿孔体31を回転させながら米飯Bに挿入した場合には、ドリル状穿孔体31によって外方に押し広げられた米飯Bがその隙間空間Sを充填するように無理なく後退して、米飯B同士が互いに押し合う力加減が微妙に調節されることによって、米飯Bは押し潰れることなくその形状を維持することができ、しかも、部分的に米飯Bの密度の高い領域ができることを抑制しながら確実に餡収容凹部b1を形成することができる。
【0040】
さらに、ドリル状穿孔体31は、後述するようにドリル形状としていることによって、同ドリル状穿孔体31を回転させながら握飯成形孔21内の米飯Bに挿入した場合には、ドリル状穿孔体31によって米飯Bの掻出しが生じ、掻出された米飯Bは餡収容凹部b1の開口部外周縁に盛上げられることにより、餡収容凹部b1の開口部外周に盛上り状とした米飯Bからなる突出縁b2を容易に形成することができる。
【0041】
(餡供給工程)
次に、握飯製造機Aはターンテーブル2を間歇回転させて、餡収容凹部b1形成済みの米飯Bを収容した握飯成形孔21を餡供給装置部分に位置させる。
【0042】
そして、餡供給装置は、図3(c)に示すように、米飯Bに形成した餡収容凹部b1内に所定量の餡Cを収容する。餡供給装置では、餡収容凹部b1内に収容する餡Cに応じて適宜の具材送給アーム(図示せず)を装着することにより、例えば、梅干、おかか、明太子、鮭等、様々な具材を、米飯Bに形成した餡収容凹部b1内に送給可能としている。
【0043】
(餡収容凹部閉塞工程)
次に、握飯製造機Aはターンテーブル2を間歇回転させて、餡C収容済みの米飯Bを収容した握飯成形孔21を包餡装置4部分に位置させる。
【0044】
包餡装置4では、図3(d)に示すように、下側支持板23に第1押上体挿入孔24h内を上下に摺動する第1押上体24を設けており、第1押上体24を上昇させることにより握飯成形孔21内の米飯Bを上昇させている。ここで、第1押上体挿入孔24hは、ターンテーブル2の握飯成形孔21と略同一の形状とし、第1押上体24が握飯成形孔21の内周面と摺接するように構成している。第1押上体24による米飯の押上げは、餡収容凹部形成装置3において米飯Bに形成した突出縁b2が、ターンテーブル2の上部平面よりも上方に突出する程度としている。
【0045】
さらに、包餡装置4には、ターンテーブル2の上部平面側に、握飯成形孔21の外周部分から中央部分に向けて移動する押送片141を設けており、この押送片141を握飯成形孔21の外周部分から中央部分に向けて移動させることにより、ターンテーブル2の上部平面から上方に突出した突出縁b2を、握飯成形孔21の中央部分に向けて押送片141で押送し、米飯Bを握飯成形孔21に押入することにより握飯成形孔21を閉塞し、餡Cを米飯Bで被覆している。
【0046】
特に、突出縁b2は、平面視略三角形状とした握飯成形孔21の各角部と、握飯成形孔21の中央部とを結ぶそれぞれの略中間部分においてより高くなっているので、押送片141は、それぞれ握飯成形孔21の各角部から餡収容凹部b1内に向けて突出縁b2を押送するように構成することが望ましい。
【0047】
包餡装置4は、押送片141によって餡収容凹部b1を米飯Bによって閉塞した後、第1押上体24を降下させて握飯成形孔21から退避させ、その後、握飯製造機Aはターンテーブル2を間歇回転させ、餡Cを内包した米飯Bを包餡装置4部分から押圧成形装置5部分に送給する。図3(e)は、餡Cを内包した米飯Bの包餡装置4部分から押圧成形装置5部分への送給状態を示している。
【0048】
(押圧成形工程)
押圧成形装置5では、図3(f)に示すように、下側支持板23に第2押上体挿入孔25h内を上下に摺動する第2押上体25を設けており、第2押上体25を上昇させることによりターンテーブル2の間歇回転によって押圧成形装置5部分に達した握飯成形孔21内の米飯Bを押上げている。ここで、第2押上体挿入孔25hは、ターンテーブル2の握飯成形孔21と略同一の形状とし、第2押上体25が握飯成形孔21の内周面と摺接するように構成している。
【0049】
さらに、押圧成形装置5には、握飯成形孔21の上方に、握飯成形孔21内に挿入可能とした上側面押下体51を設けており、上側面押下体51を降下させて握飯成形孔21内に挿入し、上側面押下体51と第2押上体25とで握飯成形孔21内の米飯Bを挟持して押圧することにより米飯Bを握飯に成形している。ここで、上側面押下体51は、握飯成形孔21の内周面と摺接して握飯成形孔21内を上下に摺動するように構成している。
【0050】
握飯の成形後、第2押上体25を降下させるとともに上側面押下体51を上昇させてそれぞれを握飯成形孔21から退避させ、握飯製造機Aはターンテーブル2を間歇回転させることにより、握飯成形孔21内の握飯を握飯取出装置6に送給する。
【0051】
(握飯取出工程)
握飯取出装置6では、握飯取出装置6部分に位置した握飯成形孔21の下方に設けた第3押上体を上昇させることにより握飯成形孔21から握飯を上方に抜出し、この握飯を図示しない搬出用アームで挟持して、図示しない搬出用コンベアに移送するように構成している。握飯の取出し後、第3押上体を降下させて握飯成形孔21から第3押上体を退避させている。
【0052】
このように、本実施例の握飯製造機Aは、ターンテーブル2を間歇回転させるとともに、同間歇回転とターンテーブル2の周囲に設けた各部の所定動作とを連動させることによって、ターンテーブル2が一周する間に米飯供給工程、餡収容凹部形成工程、餡供給工程、餡収容凹部閉塞工程、押圧成形工程、握飯取出工程を順次行って具入りの握飯を成形し、次々に握飯を製造するものである。
【0053】
上記したように、本実施形態の握飯製造機Aでは、米飯Bで餡収容凹部b1を閉塞することにより餡Cを米飯Bで被覆した後に、1回だけ米飯Bを押圧成形して握飯としていることにも大きな特徴を有している。このように、押圧処理を1回だけ行うようにすると、米飯Bを全体的に均一に押し固めることができ、製造した握飯を手で握った握飯と同様に全体的に均一な軟らかさとすることができる。したがって、このようにして製造した握飯を食した際には、口内で米飯Bと餡Cとをほどよく絡み合わせることができ、消費者により強く美味しさを感じさせることができる。
【0054】
しかも、餡Cは握飯に完全に内包されているため、握飯を食する際に、餡Cが零れ落ちることがなく、また、餡Cと米飯Bとに一体感を持たせて握飯の食感を良好とすることができる。
【0055】
さらに、全ての製造工程において、米飯Bが押し潰されることはなく形状を維持することができるので、握飯を口に含んで食した際には、米飯Bの一粒一粒が解れるように口内に広がってふっくらした食感を醸しだすことができる。
【0056】
以下において、本発明の握飯製造機Aの要部の一つである包餡装置4について説明し、その後、他の要部である餡収容凹部形成装置3と押圧成形装置5について順次説明する。
【0057】
包餡装置4は、図1に示すように、基台1の一側に上方に向けて立設した支持支柱142と、この支持支柱142の上端に略水平に装着した包餡用水平アーム143と、この包餡用水平アーム143の所定位置に下方に向けて設けた包餡機構部144とから構成している。図1中、145は包餡用水平アーム143におけるケーシング146を固定する固定用螺子である。
【0058】
図4及び図5に示すように、包餡機構部144には複数の押送片141を回動自在に装着し、この押送片141によって上記したように餡収容凹部b1を米飯Bによって閉塞し、包餡するようにしている。
【0059】
包餡機構部144は、図4〜図6に示すように、包餡用水平アーム143に下方に向けて突設した1本の垂直支持軸151と、この垂直支持軸151の中途部に一端を回動自在に挿入するとともに水平方向に伸延させた複数の水平支持軸152と、この水平支持軸152の他端側を回動自在に支持するとともに垂直支持軸151の回動にともなって回動する回動ケーシング153と、水平支持軸152に連動連結するとともに下方に向けて突設した押送片141とで構成している。さらに、包餡用水平アーム143の下面には、垂直支持軸151が回転軸となる第1傘歯車154を固定装着している。
【0060】
垂直支持軸151は包餡用水平アーム143に回動自在に装着しており、包餡用水平アーム143の上端部を包餡用水平アーム143の内部に突出させ、垂直支持軸151の上端に従動プーリ(図示せず)を装着して、この従動プーリを適宜の駆動手段で駆動させることにより垂直支持軸151を回動操作するようにしている。本実施形態では、従動プーリの駆動手段は、後述する餡収容凹部形成装置3のドリル状穿孔体31を回転駆動させる駆動手段と同様の構成としている。
【0061】
垂直支持軸151には、図6に示すように中途部に水平支持軸152の一端を挿入する連結軸挿入孔151aを設けている。また、垂直支持軸151の下端は回動ケーシング153内に設けた軸受け孔(図示せず)に挿入して、駆動手段によって垂直支持軸151を安定的に回動させるようにしている。
【0062】
水平支持軸152は、図6に示すように、一端を連結軸挿入孔151aに挿入するとともに他端を回動ケーシング153に枢着して垂直支持軸151に対して略水平に突設している。
【0063】
水平支持軸152の中途部には、包餡用水平アーム143の下面に設けた第1傘歯車154と歯合する第2傘歯車155を装着しており、垂直支持軸151の回動にともなって水平支持軸152が垂直支持軸151の周りを回動した際に、第2傘歯車155が第1傘歯車154によって回動させられて水平支持軸152を回動させるようにしている。
【0064】
回動ケーシング153は、水平支持軸152を介して垂直支持軸151に装着しており、垂直支持軸151による水平支持軸152の回動に連動して回動するようにしている。
【0065】
特に、回動ケーシング153は、図6に示すように、垂直支持軸151を被覆する略円筒状の筒状部153aと、この筒状部153aの下端に設けた半円球状の下端半球面部153bとで構成しており、水平支持軸152の一端を回動自在に支持している軸受け部153cは筒状部153aの外側に突出させて押送片141を着脱自在に装着可能としている。図4及び図5中、141bは押送片141を軸受け部153cに固定装着するための固定ネジである。
【0066】
本実施形態では、垂直支持軸151には3本の水平支持軸152を装着して、3つの押送片141を装着するようにしている。本実施形態では、三角形状の握飯の包餡を行うために押送片141を3つとしているが、3つに限定するものではなくそれ以上としてもよい。特に、理想的には6つであり、本実施形態では、説明の便宜上、3つの押送片141を装着した場合で説明する。図4及び図5及び図7〜9中、141aは肉厚調整面であって、水平支持軸152に連動して押送片141が回動する際に、押送片141がターンテーブル2を接触しないように部分的に薄肉とするために研削処理して形成したものである。
【0067】
押送片141は、内側面を回動ケーシング153に摺接させており、水平支持軸152の回動に連動して、回動ケーシング153の外側面上を摺動するようにしている。
【0068】
すなわち、押送片141は、所要の肉厚を有する短冊状板材で構成しており、下側端部141cに向けて回動ケーシング153の下端半球面部153bと摺接するように湾曲させて略J字形状としている。したがって、押送片141の回動操作を安定化させることができ、押送片141によって押送される米飯Bに密度バラツキが生じたり、皺状となったりすることを抑制して、仕上がりの外観形状を向上させることができる。
【0069】
さらに、押送片141は下側端部に向けて先細り形状とし、押送片141を回動させて下側端部141cを外側から内側に向けて移動させ、下側端部141cを最内側にまで移動させた場合に、図5及び図9に示すように、押送片141の下側端部141cを水平支持軸152の直下方部分で他の押送片141の下側端部141cと互いに当接させるようにしている。
【0070】
したがって、押送片141で押送された被覆材の米飯Bを餡収容凹部b1の略中央部まで押送して、餡を閉塞する部分の米飯B同士を互いに重合させて確実に包餡することができる。
【0071】
また、図7〜9に示すように、押送片141の下側端部141cは、押送片141の回動にともなって外側から内側に移動する場合、あるいはその逆で内側から外側に移動する場合に、別の押送片141の一側面141dに摺接するようにしている。
【0072】
このように押送片141の下側端部141cを他の押送片141の一側面141dに摺接させながら押送片141を回動させることにより、3つの押送片141によって略三角形状の狭窄空間150を隙間なく形成して、押送片141によって突出縁b2を漏らすことなく押送して、米飯Bの密度バラツキが生じることを防止できる。なお、押送片141を6つとした場合には、狭窄空間は略六角形状となる。
【0073】
先端にむけて先細り形状とした押送片141は、押送片141の下側端部141cを他の押送片141の一側面141dに摺接させることができる形状とするように図9に示す先端角度αを設定しており、この先端角度αはできるだけ大きくして、図9に示すように各押送片141の下側端部141cを互いに当接させた状態において、各押送片141の間の空間ができるだけ小さくなるようにすることが望ましい。
【0074】
各押送片141の間の空間をできるだけ小さくすることによって、握飯の場合には突出縁b2を押送した後の押送片141が内側から外側に移動して初期位置に復帰する場合に、押送片141によって米飯を掻き取ることを防止できる。そのためには押送片141は6つが最も望ましい。
【0075】
また、押送片141の下側端部141cは、図7及び図8に示すように、底面視円形状の回動ケーシング153の中心を通る仮想線160上を移動するようにしている。このように押送片141の下側端部141cが仮想線160上を移動することによって下側端部141cの移動距離を最小とすることができ、押送片141の下側端部141cをそれぞれ最内側まで移動させるとともに初期位置に復帰させる動作を短時間で行うことができる。
【0076】
しかも、押送片141の下側端部141cは円周面上を移動することになるので、押送片141の下側端部141cを円滑に移動させることができ、米飯Bの押送時に密度バラツキが生じさせることを防止できる。
【0077】
上記したように包餡機構部144を構成することによって、包餡機構部144をシンプルかつコンパクトに形成することができ、しかも包餡機構部144のメンテナンス性を向上させることができる。
【0078】
したがって、必要に応じて包餡機構部144を比較的にコンパクトに多数配設することができ、しかも多数配設した場合におけるメンテナンスの作業の労力が増大することを抑制できる。
【0079】
なお、包餡用水平アーム143を装着した支持支柱142は上下に昇降自在として、包餡機構部144による包餡作業時には包餡機構部144をターンテーブル2の上面まで降下させ、包餡作業後は上昇させてターンテーブル2を回転させるようにしている。
【0080】
次に餡収容凹部形成装置3について説明する。
【0081】
図2は餡収容凹部形成装置3の斜視図、図10は餡収容凹部形成前における同側面説明図、図11は餡収容凹部形成時における同側面説明図である。
【0082】
餡収容凹部形成装置3は、図1及び図2に示すように、基台1の一側に設けた昇降制御部32と、同昇降制御部32から上方に伸延させて設け、昇降制御部32による昇降制御によって昇降する垂直連結アーム33と、同垂直連結アーム33の上端に接続してターンテーブル2と略平行に設けた水平連結アーム34と、同水平連結アーム34に回転自在に装着したドリル状穿孔体31とから構成している。
【0083】
昇降制御部32には、図10及び図11に示すように、昇降ロッド32aの先端に昇降体32bを設けて同昇降体32bを昇降操作する昇降用シリンダ(図示せず)を設けている。昇降体32bには垂直連結アーム33の下端を接続して同垂直連結アーム33を立設しており、昇降用シリンダによって昇降体32bを昇降操作することにより同昇降体32bに接続した垂直連結アーム33を昇降させ、同垂直連結アーム33上端に接続した水平連結アーム34及び同水平連結アーム34に装着したドリル状穿孔体31を昇降させるように構成している。
【0084】
特に、昇降体32bの内部には、ドリル状穿孔体31を回転駆動させるための駆動モータ32cを設けている。そして、以下のようにして駆動モータ32cによってドリル状穿孔体31を回転駆動させている。
【0085】
まず、昇降体32bに立設した垂直連結アーム33は中空部を有する筒状体33aで構成しており、同筒状体33aの内部には動力伝達用回転軸33bを回転自在に装着している。同動力伝達用回転軸33bの下端は昇降体32b内に挿入しており、同下端部分には第1プーリ33cを装着し、同第1プーリ33cを駆動モータ32cの出力軸に装着した駆動プーリ32dと第1連結ベルト32eを介して連動連結することにより、駆動モータ32cによって動力伝達用回転軸33bを回転させるように構成している。
【0086】
動力伝達用回転軸33bの上端は、垂直連結アーム33上端に接続した水平連結アーム34のケーシング34a内に挿入しており、同ケーシング34a内に挿入した動力伝達用回転軸33bには第2プーリ33dを装着している。
【0087】
また、水平連結アーム34のドリル状穿孔体31の装着位置には、ドリル状穿孔体31に突設した穿孔体用回転軸31aを介してドリル状穿孔体31を回転自在に装着している。そして、同穿孔体用回転軸31aには従動プーリ31bを装着しており、同従動プーリ31bと第2プーリ33dとを第2連結ベルト34bを介して連動連結することにより、ドリル状穿孔体31を回転駆動させるように構成している。
【0088】
ドリル状穿孔体31は、餡収容凹部形成装置3部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21上方に位置させており、上記したように構成することによって、ドリル状穿孔体31を回転させながら昇降自在としている。
【0089】
特に本実施例のドリル状穿孔体31は、次のように構成している。すなわち、図12〜15に示すように、ドリル状穿孔体31には、穿孔体用回転軸31aの先端に、穿孔体用回転軸31aの中心軸から3枚の板状の掘削刃31cを略放射状に伸延させて設けている。しかも、各掘削刃31cはそれぞれ掘削刃31cの外側端をドリル状穿孔体31の回転方向側に前進させて湾曲させており、この掘削刃31cによって米飯Bの掻出しを行うことができるようにしている。さらに、ドリル状穿孔体31は、先端部が先鋭状となるように、各掘削刃31cの先端縁に傾斜面を設けている。そのうえ、各掘削刃31cは、先端から基端側に向けて肉厚を漸次厚く形成している。
【0090】
このようにドリル状穿孔体31を構成することにより、ドリル状穿孔体31を回転させながら米飯Bに挿入した場合には、回転するドリル状穿孔体31によって米飯Bが握飯成形孔21の外側方向に押し広げられ、握飯成形孔21内に存在する隙間空間Sに米飯Bを充填することができる。
【0091】
しかも、一部の米飯Bはドリル状穿孔体31によって掻出すことができ、掻出された米飯Bは餡収容凹部b1の開口部外周縁に盛上げられることにより、餡収容凹部b1の開口部外周に盛上り状とした米飯Bからなる突出縁b2を容易に形成することができる。
【0092】
このようにして、ドリル状穿孔体31によって餡収容凹部b1を形成する場合には、米飯Bを押し潰すことがなく、しかも、部分的に米飯Bの密度の高い領域ができることを抑制しながら餡収容凹部b1を形成することができ、しかも、ドリル状穿孔体31によって掻出した米飯Bを用いて、餡収容凹部b1の開口部外周に突出縁b2を形成することができる。
【0093】
さらに、ドリル状穿孔体31には基端部に閉塞フランジ31dを設けている。この閉塞フランジ31dは、図11に示すように、ドリル状穿孔体31を回転させながら米飯Bに挿入した場合に、握飯成形孔21の上部開口を閉塞可能な大きさとしている。
【0094】
閉塞フランジ31dによって飯成形孔21の上部開口を閉塞しながら餡収容凹部b1を形成することによって、米飯Bが飯成形孔21の外部に飛散することを防止できるとともに、飛散しようとする米飯Bを餡収容凹部b1の開口部外周縁に盛上げて、高い突出縁b2を形成することができる。図12〜15中、31eは、閉塞フランジ31dの一側面に設けた段差部である。
【0095】
次いで、押圧成形装置5について詳説する。押圧成形装置5は、図1に示すように、押圧成形装置5部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21上方に、水平アーム52を介して上側面押下体51を位置させて、同上側面押下体51を昇降させる上側面押下体用昇降シリンダ(図示せず)と、図3(f)に示すように、押圧成形装置5部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21下方に位置させた第2押上体25を昇降させる第2押上体用昇降シリンダ(図示せず)とで構成している。図1中、53は上側面押下体用昇降シリンダの昇降ロッドである。図3(f)中、54は第2押上体用昇降シリンダの昇降ロッドである。
【0096】
そして、押圧成形装置5に包餡装置4において餡収容凹部b1が閉塞された米飯Bが達すると、第2押上体用昇降シリンダを作動させて第2押上体25を握飯成形孔21内に挿入するとともに、上側面押下体用昇降シリンダを作動させて上側面押下体51を握飯成形孔21内に挿入し、握飯成形孔21内で上側面押下体51と第2押上体25とで米飯Bを挟持して押圧することにより米飯Bを握飯に成形している。
【0097】
上側面押下体51と第2押上体25とによる米飯Bの握飯への成形後、第2押上体用昇降シリンダにより第2押上体25を降下させて握飯成形孔21内から第2押上体25を退避させるとともに、上側面押下体用昇降シリンダにより上側面押下体51を上昇させて握飯成形孔21内から上側面押下体51を退避させている。
【0098】
以上が、本実施形態の握飯製造機Aである。上記した実施形態における包餡装置4の包餡機構部144は、握飯を製造する場合だけでなく、米飯B以外の被覆材への包餡にも適用可能であり、餡収容凹部b1の形成にともなって形成される突出縁b2を米飯Bの代わりに所定の被覆材で形成した後、上記した包餡機構部144によって包餡することができる。
【0099】
特に、押送片141の下側端部141cは、押送片141を最内側にまで移動させた場合に、他の押送片141の下側端部141cと略接するように構成したことによって、押送片141で押送された被覆材同士を当接させることができ、餡を閉塞する部分の被覆材同士を互いに重合させて確実に包餡することができる。
【0100】
しかも、押送片141は、一方の押送片141の先端縁である下側端部141cを、他方の押送片141の側面141dに摺接させながら移動させるように構成したことによって、押送片141による被覆材の押送時に、被覆材に皺が生じたり密度バラツキが生じたりすることを抑制でき、仕上がりよく包餡することができる。
【0101】
以下において、上記した握飯製造機Aの他の実施形態について説明する。図16は、他の実施形態の握飯製造機A'であり、上記した握飯製造機Aとは包餡装置4'及び餡収容凹部形成装置3'の構成が異なっており、包餡装置4'及び餡収容凹部形成装置3'について詳説する。なお上記した握飯製造機Aと同一構成部分については同一符号を用い、詳細な説明は省略する。
【0102】
まず、包餡装置4'について説明する。包餡装置4'は、図16に示すように、基台1の一側に上方に向けて立設した支持支柱42と、同支持支柱42の所要の位置に略水平に装着した支持基板43と、同支持基板43から下方に向けて突設した2本の装着用支柱44,44を介して装着した閉塞機構部45と、支持基板43に装着し、連結アーム46を介して閉塞機構部45と連結することにより同閉塞機構部45を駆動させる駆動モータ47とから構成している。
【0103】
包餡装置4は、包餡装置4部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21上方に閉塞機構部45を位置させている。さらに、この握飯成形孔21の下方には上記した第1押上体24を設けており、包餡装置4による閉塞機構部45の操作と連動して第1押上体24を昇降操作するように構成している。
【0104】
支持支柱42は、基台1の一側において上方に向けて立設しており、本実施例では円柱形状としているが円柱形状に限定するものではなく、支持基板43を支持可能な構造となっていればよい。
【0105】
支持基板43は、両側に補強用リブ43a,43aを設けた平板で構成しており、閉塞機構部45及び駆動モータ47を支持するために設けているものである。支持基板43は支持支柱42の所定位置に装着するように構成しており、必要に応じて装着位置を上下に調整可能としている。
【0106】
閉塞機構部45を駆動させるための駆動モータ47は、同駆動モータ47の出力軸(図示せず)に矩形状とした連結板体(図示せず)の一端を装着して同連結板体を回転させるように構成しており、連結板体の他端に連結アーム46の一端を枢着することにより、同連結アーム46を介して閉塞機構部45を後述するように駆動させている。特に、駆動モータ47は、包餡装置4の1回の処理において連結板体を1回転だけ回転させるように構成している。
【0107】
閉塞機構部45は、図17に示すように、中央部に円形開口部45a-1を設けた輪状の固定円板45aと、同固定円板45aの上面に重合させるとともに固定円板45aの上面に沿って摺動する中央部に円形開口部45b-1を設けた輪状の回動円板45bと、同回動円板45bにそれぞれ回動軸49を介して回動自在に装着した3つの回動片45cと、同回動片45cに装着した円柱状の米飯押送体41とで構成している。
【0108】
固定円板45aには、外周縁部分に等間隔で略半円弧形状の外側突片45a-2を3つ突設している。この外側突片45a-2は、後述する回動片45cの回動にともなって固定円板45aよりも外側に突出する回動片45cの端部をカバーして、回動片45cが作業者等と接触することを防止する接触防止カバー体となるものであり、さらに、この外側突片45a-2のうちの2つを利用してそれぞれ装着用支柱44の下端への装着を行うことにより、閉塞機構部45を装着用支柱44に装着している。
【0109】
また、固定円板45aには、外側突片45a-2を突設した基端部分において、下面側に円柱状の係止体48aを突設するとともに、上面側に係止ピン48bを突設している。係止体48aは、後述するように回動片45cの回動運動を規制するものであり、また、係止ピン48bは回動円板45bの回動運動を規制するものである。この係止体48a及び係止ピン48bは、同係止体48a及び係止ピン48bの突設位置に雌ネジを形成し、この雌ネジに六角孔付きボルトを固定円板45aの下面側から螺着することにより容易に形成することができる。
【0110】
回動円板45bには、固定円板45a上面に突設した係止ピン48bと係合するガイド溝45b-2を設けており、同ガイド溝45b-2に係止ピン48bを挿入して、固定円板45aの上面に回動円板45bを重合させている。特に、ガイド溝45b-2は、所要の長さの円弧形状としており、固定円板45aに重合させた回動円板45bが、ガイド溝45b-2に挿入した係止ピン48bに規制されて、固定円板45a上面において回動可能としている。
【0111】
さらに、回動円板45bには、駆動モータ47と連動連結した連結アーム46の一端を枢着する連結用突片45b-3を外側縁に突設しており、同連結用突片45b-3に連結アーム46の一端を枢着することにより駆動モータ47によって回動円板45bを回動させるように構成している。
【0112】
すなわち、駆動モータ47の出力軸に装着した連結板体が、駆動モータ47の駆動にともなって1回転するたびに、本実施例では、回動円板45bははじめに時計回りに所定の角度だけ回転し、その後、反時計回りに所定の角度だけ回転する回動運動を行うようにしている。
【0113】
回動片45cは、本実施例では、長手状とした長孔形成片45c-1と、同長孔形成片45c-1の一端に長孔形成片45c-1の伸延方向と略直交方向に突出した回動軸枢着片45c-2とで構成しており、回動軸枢着片45c-2に枢着した回動軸49を介して回動片45cを回動円板45bに回動自在に装着している。
【0114】
長孔形成片45c-1には、同長孔形成片45c-1の伸延方向に沿って、固定円板45aの下面に突設した円柱状の係止体48aと係合する長孔45c-3を設けている。したがって、回動円板45bの回動運動にともなって回動片45cが移動することにより、回動片45cは長孔45c-3を介して係止体48aによる規制を受けて、回動片45cを回動軸49回りに回動運動させている。
【0115】
米飯押送体41は、長孔形成片45c-1の回動軸枢着片45c-2を設けた方の端部に、長孔形成片45c-1の伸延方向と略平行に伸延させて一端を装着している。このように、米飯押送体41を回動片45cに装着することにより、回動片45cの回動にともなって米飯押送体41が移動すべく構成している。
【0116】
すなわち、それぞれの米飯押送体41は、はじめに、図17(a)に示すように、閉塞機構部45の下方に位置する握飯成形孔21の中心と握飯成形孔21の各角部とを結ぶ線と略直交させて握飯成形孔21の外方に位置させておき、駆動モータ47によって回動円板45bを回動させることにより、図17(b)に示すように、米飯押送体41を、握飯成形孔21の直線状となった外側辺21aとそれぞれ略平行に移動させている。
【0117】
そして、さらに回動円板45bを回動させることにより回動片45cを回動させて、米飯押送体41を外側辺21aに沿って前進させることにより、図17(c)に示すように握飯成形孔21の略中心部分で各米飯押送体41が隙間なく合致するように構成している。
【0118】
米飯押送体41の先端は斜めにカットするとともに、先端側の側面には、他の米飯押送体41の周面と当接する凹状周曲面からなる凹部(図示せず)を設けており、3つの米飯押送体41の先端部が、握飯成形孔21の略中心部分で隙間なく合致するようにしている。
【0119】
その後、回動円板45bが逆回転することにより回動片45cも逆回転し、米飯押送体41は外側辺21aに沿って後退するようにしている。
【0120】
このように米飯押送体41を外側辺21aに沿って進退する際に、第1押上体24を連動させて昇降させており、特に、米飯押送体41が外側辺21aに沿って握飯成形孔21の中心方向に前進する際に、第1押上体24によって握飯成形孔21内の米飯Bを上昇させ、突出縁b2をターンテーブル2の上面から上方に突出させている。
【0121】
このようにターンテーブル2の上面から上方に突出縁b2を突出させた状態で、米飯押送体41を外側辺21aに沿って前進させることにより、米飯押送体41が突出縁b2を握飯成形孔21の各角部部分から餡収容凹部b1に向けて押送して、同餡収容凹部b1に米飯Bを押入して閉塞可能としている。
【0122】
特に、突出縁b2は、握飯成形孔21の各角部近傍においてより高く形成されるため、米飯押送体41によって握飯成形孔21の各角部部分の突出縁b2から餡収容凹部b1内に向けて押送することにより、突出縁b2を確実に押送することができ、餡収容凹部b1を米飯Bで確実に閉塞することができる。
【0123】
さらに、他の実施形態として、図18に示すように構成することもできる。
【0124】
図18の閉塞機構部45'は、上記した閉塞機構部45と同様に、中央部に円形開口部45a'-1を設けた輪状の固定円板45a'と、同固定円板45a'の上面に重合させるとともに固定円板45a'の上面に沿って摺動する中央部に円形開口部45b'-1を設けた輪状の回動円板45b'とを具備し、固定円板45a'の下面側に回動軸91を介してそれぞれ枢着した3つの米飯押送体41'を設けて構成しているものである。
【0125】
各回動軸91はそれぞれ固定円板45a'の上面側にも突出させ、上面側に突出した回動軸91にはそれぞれ従動ギヤ92を装着している。
【0126】
回動円板45b'には、従動ギヤ92と係合する歯列45b'-2を円形開口部45b'-1の内周面に形成し、同歯列45b'-2を従動ギヤ92にそれぞれ係合させながら固定円板45a'の上面に装着している。図18中、45b'-3は、駆動モータ47と連動連結した連結アーム46の一端を枢着するように回動円板45b'の外側縁に突設した連結用突片である。
【0127】
そして、駆動モータ47の出力軸に装着した連結板体が、駆動モータ47の駆動にともなって1回転するたびに、回動円板45b'をはじめに反時計回りに所定の角度だけ回転させ、その後、時計回りに所定の角度だけ回転させて、米飯押送体41'を回動軸91回りに回動させている。
【0128】
すなわち、回動円板45b'の反時計回りの回転にともなって従動ギヤ92がそれぞれ回転することにより回動軸91を回転させ、はじめに、図18(a)に示すように、握飯成形孔21の外方に位置させた米飯押送体41'が、図18(b)に示すように、回動軸91回りに回動して握飯成形孔21の略中心部分で各米飯押送体41'が隙間なく合致するようにしている。
【0129】
米飯押送体41'の先端は斜めにカットするとともに、先端側の側面には、他の米飯押送体41'の周面と当接する凹状周曲面からなる凹部(図示せず)を設けており、3つの米飯押送体41'の先端部が、握飯成形孔21の略中心部分で隙間なく合致するようにしている。
【0130】
その後、回動円板45b'が時計回りに回転することにより従動ギヤ92がそれぞれ逆回転することにより回動軸91を逆回転させ、各米飯押送体41'を逆回転させて、図18(a)に示すように、米飯押送体41'を握飯成形孔21の外方に退避させている。
【0131】
このように米飯押送体41'を移動させることにより、ターンテーブル2の上面から上方に突出させた突出縁b2を、米飯押送体41'によって握飯成形孔21の各角部部分から餡収容凹部b1内に向けて押送して、同餡収容凹部b1を米飯Bで閉塞可能としている。
【0132】
また、他の実施例として、図19に示すように閉塞機構部45"を構成することもできる。
【0133】
すなわち、図19の閉塞機構部45"は、上記した閉塞機構部45と同様に、中央部に円形開口部(図示せず)を設けた輪状の固定円板45a"と、同固定円板45a"の上面に重合させるとともに固定円板45a"の上面に沿って摺動する中央部に円形開口部45b"-1を設けた輪状の回動円板45b"とを具備し、固定円板45a"にはそれぞれ米飯押送体41"を装着した米飯押送体支持体93を回動円板45b"の回動にともなってスライドさせるスライド用レール94,94を設けて構成しているものである。
【0134】
固定円板45a"には、米飯押送体支持体93の裏面に突設したスライド操作用係止体95を挿通させる直線状の係止体挿入溝96を設けており、スライド用レール94,94は同係止体挿入溝96に沿って係止体挿入溝96の両側にそれぞれ設けている。
【0135】
さらに、固定円板45a"には、上面側に係止ピン48b"を突設している。本実施例では、係止ピン48b"は、所要の半径の円弧上にそれぞれ等間隔で3本設けている。同係止ピン48b"は、回動円板45b"の回動運動を規制するものである。
【0136】
回動円板45b"には、固定円板45a"上面に突設した係止ピン48b"と係合するガイド溝45b"-2を設けており、同ガイド溝45b"-2に係止ピン48b"を挿入して、固定円板45a"の上面に回動円板45b"を重合させている。特に、ガイド溝45b"-2は、所要の長さの円弧形状としており、固定円板45a"に重合させた回動円板45b"が、ガイド溝45b"-2に挿入した係止ピン48b"に規制されて、回動円板45b"を固定円板45a"上面において回動可能としている。
【0137】
また、回動円板45b"には、米飯押送体支持体93に設けたスライド操作用係止体95と係合する長孔状の係合孔97を設けており、回動円板45b"の回動にともなって係合孔97の位置も回動することにより、同係合孔97と係合したスライド操作用係止体95を介して米飯押送体支持体93を牽引し、同米飯押送体支持体93をスライド用レール94,94に沿ってスライドさせている。
【0138】
さらに、回動円板45b"には、駆動モータ47と連動連結した連結アーム46の一端を枢着する連結用突片45b"-3を外側縁に突設しており、同連結用突片45b"-3に連結アーム46の一端を枢着することにより駆動モータ47によって回動円板45b"を回動させるようにしている。
【0139】
米飯押送体41"は、図19に示すように、米飯押送体支持体93に対して所定の角度で装着しており、はじめに、図19(a)に示すように、握飯成形孔21の外方に位置させておき、回動円板45b"の回動にともなって米飯押送体支持体93を前進させることにより、図19(b)に示すように握飯成形孔21の略中心部分で各米飯押送体41"が隙間なく合致するようにしている。
【0140】
米飯押送体41"の先端は斜めにカットするとともに、先端側の側面には、他の米飯押送体41"の周面と当接する凹状周曲面からなる凹部(図示せず)を設けており、3つの米飯押送体41"の先端部が、握飯成形孔21の略中心部分で隙間なく合致するようにしている。
【0141】
そして、回動円板45b"が逆回転することにより米飯押送体支持体93を後退させて、図19(a)に示すように、米飯押送体41"を握飯成形孔21の外方に退避させている。
【0142】
このように米飯押送体41"を移動させることにより、ターンテーブル2の上面から上方に突出させた突出縁b2を、米飯押送体41"によって握飯成形孔21の各角部部分から餡収容凹部b1内に向けて押送して、同餡収容凹部b1を米飯Bで閉塞可能としている。
【0143】
次いで餡収容凹部形成装置3'について説明する。
【0144】
餡収容凹部形成装置3'は、図16及び図20に示すように、基台1の一側に上下方向に昇降用ロッド71を伸延させて設けた昇降シリンダ72と、同昇降シリンダ72の昇降用ロッド71の上端に略水平に装着した水平支持板73と、同水平支持板73に出力軸を下方に向けて装着した駆動モータ75と、同駆動モータ75の出力軸に回転支持体76を介して装着した棒状体の棒状穿孔体77とにより構成している。
【0145】
昇降シリンダ72は、昇降用ロッド71の上端に装着した水平支持板73を上下に昇降操作するように構成している。
【0146】
水平支持板73は、同水平支持板73に装着した駆動モータ75によって回転する棒状穿孔体77を、餡収容凹部形成装置3'部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21上方に位置させるために設けている。
【0147】
さらに、水平支持板73には、所要の位置に上端に係止体81を設けた連結ロッド82を挿入する連結ロッド挿入孔83を設けており、同連結ロッド挿入孔83に上方から連結ロッド82を挿入している。
【0148】
連結ロッド82下端には、ターンテーブル2の上面と略水平とした米飯押え板84を連結している。米飯押え板84には、棒状穿孔体77を挿入する棒状穿孔体挿入孔85を設けている。また、連結ロッド82には水平支持板73と米飯押え板84との間に下方付勢バネ86を環装しており、同下方付勢バネ86によって、米飯押え板84を下方向に付勢している。本実施例では、連結ロッド82を2本設け、2本の連結ロッド82で米飯押え板84を支持している。
【0149】
水平支持板73に装着した駆動モータ75は、同駆動モータ75の出力軸を、餡収容凹部形成装置3'部分に達したターンテーブル2の握飯成形孔21における重心位置の鉛直上方に位置させている。
【0150】
そして、回転支持体76を介して駆動モータ75の出力軸に装着した棒状穿孔体77は、図21及び図22に示すように、駆動モータ75によって回転する回転支持体76の回転中心から所定寸法だけ偏倚させて装着し、駆動モータ75による回転支持体76の回転にともなって棒状穿孔体77が偏心回転するように構成している。しかも、同棒状穿孔体77の先端部は、先鋭形状としている。
【0151】
このように構成した餡収容凹部形成装置3'では、図21及び図22に示すように、米飯Bを収容した握飯成形孔21が餡収容凹部形成装置3'部分に達すると、駆動モータ75によって棒状穿孔体77を偏心回転させながら、昇降シリンダ72によって水平支持板73を降下させることにより、棒状穿孔体77を握飯成形孔21内の米飯Bに挿入して餡収容凹部b1を穿設している。図20〜22中、87は米飯押え板84の下面に設けた高さ調整体であり、88は高さ調整体87と当接する当接体であって、高さ調整体87の高さ方向の寸法を調整することにより、水平支持板73とともに降下させた米飯押え板84の最下位置を調整するようにしている。
【0152】
餡収容凹部形成装置3'では、棒状穿孔体77を偏心回転させていることによって、握飯成形孔21内の米飯Bを略均一に押し広げながら餡収容凹部b1を形成することができる。特に、上述したように、米飯Bが供給された握飯成形孔21には多くの隙間空間Sが存在するので、棒状穿孔体77によって押し広げられた米飯Bはその隙間空間Sを充填するように無理なく後退することができ、米飯B同士が互いに押し合う力加減が微妙に調節されることとなる。したがって、米飯Bは押し潰れることなくその形状を維持することができ、そのうえ、部分的に米飯Bの密度の高い領域ができることを抑制しながら確実に餡収容凹部b1を形成することができる。
【0153】
しかも、棒状穿孔体77は先端を先鋭形状としていることによって、同棒状穿孔体77を握飯成形孔21内の米飯Bに挿入した際に米飯Bを押し潰すことがなく、棒状穿孔体77を偏心回転させた際に米飯Bを掻き分けるようにして餡収容凹部b1を形成することによって、図23に示すように、米飯Bの一部は上方方向にも押し広げられ、餡収容凹部b1周辺に壁状の突出縁b2を形成することができる。
【0154】
さらに、棒状穿孔体77を偏心回転させながら米飯Bに挿入する際に、握飯成形孔21の上面を米飯押え板84で閉塞することにより、米飯Bが握飯成形孔21から飛散することを防止することができるとともに、同米飯押え板84によって飛散しようとした米飯Bを再び餡収容凹部b1周辺部に戻すことによって、突出縁b2をより高く形成することができる。
【0155】
なお、米飯押え板84に設けた棒状穿孔体挿入孔85は、偏心回転する棒状穿孔体77を挿入可能な大きさとしている。また、米飯押え板84の表面には、断面視略V字状の凹凸溝89を設け、偏心回転する棒状穿孔体77によって飛散して米飯押え板84に衝突した米飯Bが、同米飯押え板84に付着したままとなることを防止している。
【0156】
上記した餡収容凹部形成装置3'では、駆動モータ75によって回転する回転支持体76に、回転支持体76の回転中心から所定寸法だけ偏倚させて棒状穿孔体77を装着することにより棒状穿孔体77を偏心回転させるべく構成しているが、他の実施形態として、図24に示すように、棒状穿孔体77'を所定角度だけ傾倒させて、棒状穿孔体77'の基端を回転支持体76の回転中心部分に装着することにより棒状穿孔体77'を偏心回転させてもよい。

図25〜27は、他の実施形態の餡収容凹部形成装置3"であって、本実施形態の餡収容凹部形成装置3"は、基台1の一側に上下方向に昇降用ロッド101を伸延させて設けた昇降シリンダ102と、同昇降シリンダ102の昇降用ロッド101の上端に略水平に装着した水平支持フレーム103と、同水平支持フレーム103の下面側に下方に向けて突出した複数の餡収容凹部形成体104とにより構成している。
【0157】
餡収容凹部形成体104は、図26及び図27に示すように、互いに重合する第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとで構成しており、しかも、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとには一側縁に回動中心となる回動軸を設けて、この回動軸を互いに逆方向に回動させることによって開閉するようにしている。
【0158】
特に、本実施例では、第1米飯掻き板104aの第1回動軸104cを中空の略筒状とするとともに、略筒状とした第1回動軸104cの内部に第2米飯掻き板104bの第2回動軸104dを挿入している。
【0159】
第1回動軸104cの周面には、第2米飯掻き板104bを第2回動軸104dと接続するための導出溝を設けており、第1回動軸104cと第2回動軸104dとを略同一の軸上に設けて互いに逆方向に回動させることにより、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを開閉させるようにしている。第1回動軸104c及び第2回動軸104dの回動操作については後述する。
【0160】
このように構成した餡収容凹部形成体104を、本実施例では、図26及び図27に示すように、水平支持フレーム103の下面側に3つ設けている。
【0161】
特に、各餡収容凹部形成体104は、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを重合させた状態で、餡収容凹部形成装置3"に達したターンテーブル2の平面視略三角形状の握飯成形孔21の中心と各頂点部分とを結ぶ仮想直線に沿わせて位置させている。
【0162】
そして、米飯Bを収容した握飯成形孔21が餡収容凹部形成装置3"部分に達すると、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを重合させた状態で、昇降シリンダ102によって水平支持フレーム103を降下させることにより、餡収容凹部形成体104を米飯Bに挿入している。
【0163】
このとき、第1回動軸104cは、図25〜27に示すように下方に向けて先鋭状とした略円錐形状とし、しかも、この第1回動軸104cを平面視略三角形状の握飯成形孔21の各頂点部分の近傍に挿入することによって、餡収容凹部形成体104を米飯Bに挿入した場合に第1回動軸104cにより米飯Bを握飯成形孔21の各頂点部分に押送して、米飯Bを握飯成形孔21の内部空間に略均質に押し広げるようにしている。
【0164】
さらに、重合した第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bの下側縁を略水平とするのではなく、第1回動軸104c及び第2回動軸104dから離隔するにつれて下方に突出するように下り勾配を形成した場合には、餡収容凹部形成体104を米飯Bに挿入した場合に第1米飯掻き板104a及び第2米飯掻き板104bの下側縁によっても米飯Bを外方に向けて押送することができ、米飯Bが押し潰されることを防止できる。
【0165】
そして、餡収容凹部形成体104を米飯Bに挿入した後、第1回動軸104c及び第2回動軸104dを回動中心として第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとをそれぞれ互いに逆方向に回動させることによって、図27に示すように第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを拡開して米飯Bを押し固めることなく掻き分けて餡収容凹部を形成している。
【0166】
しかも、第1米飯掻き板104a及び第2米飯掻き板104bを回動させて米飯Bを掻き分ける際に掻き分けられた米飯Bの一部は、第1米飯掻き板104a及び第2米飯掻き板104bの外側面に沿って上方に向けて盛り上がることによって、餡収容凹部の開口部外周に盛上り状とした米飯Bからなる突出縁を形成することができる。
【0167】
特に、本実施例では、第1米飯掻き板104aの外側面に、中央部分を外方に向けて湾曲状に突出させた略蒲鉾形状の凸状湾曲面105を形成していることによって、第1米飯掻き板104aで掻き分けられる米飯Bを凸状湾曲面105の中央部分でより強く押すことによって米飯Bをより高く盛り上がらせることができ、所要の高さの突出縁を形成することができる。
【0168】
なお、凸状湾曲面105は第2米飯掻き板104bの外側面にも設けてもよいが、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを重合状態として米飯Bに挿入する場合の米飯Bによる抵抗を軽減するために、本実施例では第1米飯掻き板104aにのみ凸状湾曲面105を設けている。
【0169】
また、本実施例では、拡開状態となった第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとの間の角度が約120°程度となるようにして、しかも凸状湾曲面105を設けることにより餡収容凹部が平面視略円形となるように構成しているが、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとの間の角度が約60°程度となるようにして、平面視略三角形状の餡収容凹部を形成するように構成してもよい。このように、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとの拡開角度を調整することにより、所要の形状の餡収容凹部を形成することができ、餡収容凹部に収容する具材の形状に合わせた適宜の餡収容凹部を形成することができる。
【0170】
上記したように第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを拡開して餡収容凹部b1を形成した後、昇降シリンダ102によって水平支持フレーム103を上昇させることにより、餡収容凹部形成体104を上方に退避させている。
【0171】
餡収容凹部形成体104を上方に退避させた後、第1回動軸104c及び第2回動軸104dを回動中心として第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとをそれぞれ回動させることにより、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを再び重合させている。
【0172】
最後に、第1回動軸104c及び第2回動軸104dの回動操作について、図28を用いて簡単に説明する。
【0173】
図28は、第1回動軸104c及び第2回動軸104dの回動操作機構部の平面視による概略説明図である。第2回動軸104dにはそれぞれ第2回動軸用従動ギヤ106を装着するとともに、この第2回動軸用従動ギヤ106には、第2回動軸用従動ギヤ106と歯合する内側歯を有する輪状の第2回動軸用回動円板107を装着している。
【0174】
第2回動軸用回動円板107の外側縁には、駆動軸108に装着した第2回動軸用駆動ギヤ109と歯合する外側歯を設け、駆動軸108が適宜のモータ(図示せず)等によって回動することによって第2回動軸用回動円板107を回動させ、第2回動軸104dを回動させるようにしている。
【0175】
一方、第2回動軸104dが貫挿された第1回動軸104cには第1回動軸用従動ギヤ110を装着するとともに、この第1回動軸用従動ギヤ110には、第1回動軸用従動ギヤ110と歯合する内側歯を有する輪状の第1回動軸用回動円板111を装着している。
【0176】
第1回動軸用回動円板111の外側縁には第1回動軸用駆動ギヤ112と歯合する外側歯を設け、第1回動軸用回動円板111と第2回動軸用駆動ギヤ112とを歯合させている。第2回動軸用駆動ギヤ112は反転軸113に装着しており、この反転軸113には第2回動軸用駆動ギヤ109と歯合する反転用ギヤ114を装着して、反転軸113を駆動軸108の回動方向と反対方向に回動させるようにしている。
【0177】
したがって、第1回動軸用回動円板111は、第2回動軸用回動円板107と常に逆方向に回動させることができ、第1回動軸104cを第2回動軸104dとを互いに逆方向に回動可能としている。
【0178】
上記した水平支持フレーム103の内部には、これらの回動操作機構部を内蔵しており、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとを開閉操作している。ただし、第1米飯掻き板104aと第2米飯掻き板104bとの開閉操作は上記した機構によるものに限定するものではなく、適宜の機構としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0179】
【図1】本発明に係る握飯製造機の全体斜視図である。
【図2】本発明に係る握飯製造機の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図3】本発明に係る握飯製造機の製造工程説明図である。
【図4】本発明に係る包餡装置の説明図である。
【図5】本発明に係る包餡装置の説明図である。
【図6】本発明に係る包餡装置の要部構造説明図である。
【図7】押送片の動作を説明する説明図である。
【図8】押送片の動作を説明する説明図である。
【図9】押送片の動作を説明する説明図である。
【図10】餡収容凹部形成装置の動作説明図である。
【図11】餡収容凹部形成装置の動作説明図である。
【図12】ドリル状穿孔体の説明図である。
【図13】ドリル状穿孔体の説明図である。
【図14】ドリル状穿孔体の説明図である。
【図15】ドリル状穿孔体の説明図である。
【図16】他の実施形態の握飯製造機の全体斜視図である。
【図17】他の実施形態の包餡装置の説明図である。
【図18】他の実施形態の包餡装置の説明図である。
【図19】他の実施形態の包餡装置の説明図である。
【図20】他の実施形態の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図21】図20の餡収容凹部形成装置の動作説明図である。
【図22】図20の餡収容凹部形成装置の動作説明図である。
【図23】図20の餡収容凹部形成装置の動作説明図である。
【図24】図20の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図25】他の実施形態の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図26】図25の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図27】図25の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【図28】図25の餡収容凹部形成装置の説明図である。
【符号の説明】
【0180】
A 握飯製造機
B 米飯
b1 餡収容凹部
b2 突出縁
C 餡
1 基台
2 ターンテーブル
21 握飯成形孔
3 餡収容凹部形成装置
4 包餡装置
5 押圧成形装置
6 握飯取出装置
141 押送片
141a 肉厚調整面
141b 固定ネジ
141c 下側端部
141d 一側面
142 支持支柱
143 包餡用水平アーム
144 包餡機構部
145 固定用螺子
151 垂直支持軸
152 水平支持軸
153 回動ケーシング
153a 筒状部
153b 下端半球面部
153c 軸受け部
154 第1傘歯車
155 第2傘歯車
151a 連結軸挿入孔
【出願人】 【識別番号】000236746
【氏名又は名称】不二精機株式会社
【出願日】 平成16年4月19日(2004.4.19)
【代理人】 【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎

【公開番号】 特開2005−304346(P2005−304346A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−123399(P2004−123399)