| 【発明の名称】 |
食塩組成物およびこれを含有する食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉越 拓歩
【氏名】芳賀 俊也
【氏名】天野 晴之
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| 【要約】 |
【課題】握り飯、焼き魚、焼き肉、サラダ類、茹枝豆にまぶして、20〜48時間保存後も、これらの食品中に食塩が溶解しないで、喫食時にこれら食品の製造直後に近い塩味の強さ、味のバランスを保ち、これら食品の食味を保つ食塩組成物およびこの食塩組成物を含有する食品を提供する。
【解決手段】食塩の表面を動植物由来のロウ様物を用いてコーティング後、粉砕、篩別する。さらに、食品をこの食塩組成物で処理する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食塩を動植物由来のロウ様物で被覆した食塩組成物およびこれを含有する食品 【請求項2】 動植物由来のロウ様物が、カルナウバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ、米ぬかロウ、シェラック、ラノリンから選ばれた1種以上である請求項1記載の食塩組成物およびこれを含有する食品 【請求項3】 請求項1または2記載の食塩組成物を含有する食品が握り飯、焼き魚、焼き肉、サラダ類、茹枝豆
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、食塩組成物およびこれを含有する食品に関する。さらに詳しくは、食品に加えた後、時間が経過しても食品中に溶解してしまうことの少ない食塩組成物およびこれを含有する食品に関する。 【0002】 近年、食生活の多様化により従来は家庭内で調理されていた食品が外食やコンビニエンスストアーなどで提供されている。 その中でも、握り飯や弁当はコンビニエンスストアーで最も多く提供されている食品である。 しかしながら、コンビニエンスストアーで提供される食品は、製造後20〜48時間後に喫食され、握り飯や弁当も例外ではない。 そのため、握り飯や弁当のおかずに使用された食塩が、この保存期間中に米飯やおかずの具(例えば焼き魚、焼き肉、サラダ類)、茹枝豆の全体に溶解および浸透してしまい、味の特徴が薄れて食味の低下をもたらしている。 そこで、水分の存在下でも溶解性の少ない食塩が求められている。 【0003】 通常、食塩の水溶性を抑える方法としては、食塩を非水溶性の物質でコーティングする方法が一般的である。 非水溶性の物質としては、融点が高い硬化油脂が用いられている。 硬化油脂の融点が低いと、コーティング後の食塩が保存中に固結して使用しにくい。 しかし、コーティングする硬化油脂の融点が高すぎると、喫食の際に口中でもコーティングされた食塩が溶解し難く、塩味を感じない。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 そこで、本発明者らは、水分を含む食品に添加して20〜48時間保存後にも溶解することが少なく、喫食した場合には口中で塩味が添加直後に近い状態で感ずる食塩組成物を見いだすことを目的として鋭意検討を行なった。 【課題を解決するための手段】 【0005】 その結果、本発明者らは食塩に動植物由来のロウ様物をコーティング後、粉砕、篩別することにより本発明を完成するに至った。 【0006】 コーティングに使用する動植物由来のロウ様物は、一般にワックスと言われているが、その成分は由来する動植物により種々異なる。 本発明において好ましい動植物由来のロウ様物としては、カルナウバロウ、カンデリラロウ、ミツロウ、米ぬかロウ、シェラック、ラノリンなどが挙げられる。 カルナバロウは、ヤシ科ブラジルロウヤシの葉から採取し,精製して得られる植物ワックスで、成分はヒドロキシセロチン酸セリルである。 カンデリラロウは、トウダイグサ科カンデリラの茎より採取、精製して得られる植物ワックスで、成分はヘントリアコンタンである。 ミツロウは、ミツバチ科ミツバチの巣を加熱圧搾し、ろ過、精製して得られるワックスで、成分はパルミチル酸ミリシルである。 米ぬかロウは、イネ科イネの米ぬか油より分離、精製して得られる植物ワックスで、成分はリグノセリン酸ミリシルである。 シェラックは、カイガラムシ科ラックカイガラムシの分泌する樹脂状物を精製して得られ、成分は樹脂酸エステルである。 ラノリンは、ウシ科ヒツジの毛に付着するロウ様物を脱水、精製して得られ、成分はC12〜C32αーヒドロキシ酸と高級アルコールのエステルである。 【0007】 動植物由来のロウ様物を食塩にコーティングする方法としては、これらロウ様物を融点ないし軟化点以上に加温して溶解し、攪拌中の食塩にスプレー後、冷却、粉砕、篩別する方法や、これらのロウ様物をエタノールなどの揮発性溶剤に加えて加温溶解させ攪拌中の食塩にスプレーしてコーティングし、次いで溶剤を揮発除去し、粉砕篩別する方法があるが、いずれの方法でも構わない。 【0008】 これらの動植物由来のロウ様物のコーティング量は、食塩100重量部あたり0.1〜50重量部が好ましい。 0.1重量部以下であると、食塩のコーティングが不十分で、食塩の吸湿性を抑えることが出来ず、50重量部以上であると、食塩へのコーティングが過剰となり、喫食した際に食塩の味が感じ難くなる。 【0009】 本発明における食塩としては、精製塩、岩塩、海水の天日乾燥塩などの自然塩のいずれでも良い。 これらの食塩粉末の粒度は、使用する食品により異なる。即ち、握り飯の場合は粒度が細かい方が好ましく、焼き魚などは粒度が荒い方が好ましい。 【0010】 本発明による食塩組成物を添加する食品としては、握り飯、焼き魚、焼き肉、サラダ類、茹枝豆などがある。 これらの食品への本発明による食塩組成物の添加量は、塩味の好みにより異なるが、食品100重量部当たり、0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜5.0重量部である。 食品100重量部あたり0.1重量部以下であると、塩味を感じることが少なく、20重量部以上であると、塩味が強すぎて食味が低下する。 【発明の効果】 【0011】 上記したように、本発明の食塩組成物を握り飯、焼き魚、焼き肉、サラダ類、茹枝豆などに使用すると、これらの食品を製造後20〜48時間後に喫食しても、塩味が食品の製造直後のような状態を保ち、コンビニエンスストアー向け食品として、食味の優れた食品を提供出来る。 【実施例1】 【0012】 以下に、本発明による実施例および比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 本発明の組成物を表1の配合で作った。作り方は、加熱冷却の出来るリボンミキサーで食塩95gを攪拌しつつ、食塩を70〜80℃に加熱する。加温して溶解したみつろう2.5gとカルナバロウ2.5gをスプレーして食塩をコーティングし、冷却粉砕して、20メッシュの篩で篩別した。 この食塩組成物2gを握り飯100gの表面に均一にまぶし、ラップで包み20度に20時間保存後、5人の専門パネルにより食味の評価を行った。 評価方法は、塩味の強さ、味のバランス、握り飯の全体評価を各項目毎に、良いを3点、普通を2点、劣るを1点として、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が好まれたことを示す。 【0013】 比較例1として、本発明による実施例1で使用した食塩を実施例1と同量を握り飯に均一にまぶし、実施例1と同様にラップで包み20度に20時間保存後、5人の専門パネルにより食味の評価を行った。評価方法は実施例1と同様である。 【0014】 【表1】
【0015】 表1に示す様に、本発明による実施例1による食塩組成物を均一にまぶした握り飯は、20度に20時間保存後も塩味の強さ、味のバランスが良く、握り飯の全体評価も良好であった。 一方、比較例1の場合は、食塩が溶けてしまい、味が全体に均一となり、アクセントがなくなって、握り飯の全体評価も劣った。 【実施例2】 【0016】 本発明の組成物を表2の配合で作った。作り方はホバートミキサーのボウルをオイルバスにて80〜90℃に加熱し、食塩90gを入れて70〜80℃に加熱する。次いで、ビーターにより攪拌しつつ、95%のエタノール10gにカンデリラロウ5g、米ぬかロウ5gを加えて加温溶解しスプレーして食塩をコーティングし、室温に24時間放置してエタノールを揮発させ、粉砕後、20メッシュの篩で篩別した。 この食塩組成物5gを茹でた枝豆100gに均一にまぶし、20度に20時間保存後、5人の専門パネルにより食味の評価を行った。 評価方法は、塩味の強さ、味のバランス、全体評価を各項目毎に、良いを3点、普通を2点、劣るを1点として、5人の合計点で示した。従って、点数の多い方が好まれたことを示す。 【0017】 比較例2として、ホバートミキサーのボウルをオイルバスにて80〜90℃に加熱し、食塩90gを入れて70〜80℃に加熱する。次いで、ビーターにより攪拌しつつ、融点75℃の極度硬化大豆油10gを加熱溶解してスプレーして食塩をコーティングし、オイルバスをはずして冷却粉砕し、20メッシュの篩で篩別した組成物5gを茹でた枝豆100gに均一にまぶし、実施例2と同様にラップで包み20度に20時間保存後、5人の専門パネルにより食味の評価を行った。 評価方法は実施例2と同様である。 【0018】 【表2】
【0019】 表2に示す様に、本発明による実施例2による食塩組成物を均一にまぶした茹でた枝豆は、20度に20時間保存後も塩味の強さ、味のバランスが良く、茹でた枝豆の全体評価も良好であった。 一方、比較例2の場合は、塩味の強さが少なく、味のバランス、茹でた枝豆の全体評価も劣った。
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| 【出願人】 |
【識別番号】502324561 【氏名又は名称】有限会社コッシ 【識別番号】592007612 【氏名又は名称】横浜油脂工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成16年4月15日(2004.4.15) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−295987(P2005−295987A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−146998(P2004−146998) |
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