| 【発明の名称】 |
食品用マグネシウム溶液の調製方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】松本靖弘 【住所又は居所】香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島化学工業株式会社詫間工場内
【氏名】小川ひとみ 【住所又は居所】香川県三豊郡詫間町大字香田80番地 神島化学工業株式会社詫間工場内
【氏名】棚田正英 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目2番7号 神島化学工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 酸化マグネシウムを有機酸で溶解することによる食品用マグネシウム溶液の調製方法。 【請求項2】 炭酸マグネシウムを有機酸で溶解することによる食品用マグネシウム溶液の調製方法。 【請求項3】 有機酸がクエン酸、酒石酸、リンゴ酸である請求項1または請求項2の酸化マグネシウムあるいは炭酸マグネシウムを溶解した食品用マグネシウム溶液の調製方法。 【請求項4】 請求項1または請求項2あるいは請求項3で記載したマグネシウム溶液を利用した食品。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムの食品への利用に関するものである。 さらに本発明は、主として飲料食品に関するものである。 【背景技術】 【0002】 マグネシウムは骨や体液に存在し、各種の酵素作用として重要な役割を果たしている必須ミネラルで、カルシウムと共に骨を形成し神経と筋肉に関与するなど極めて大切な働きをしている。しかし最近の食生活の変化と共に、マグネシウムの摂取量が減少するようになった。マグネシウムの補給方法として酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の粉体を固形状態の食品に用いる場合には特に問題は生じないが、飲料食品に用いる場合には溶解性に問題がある。また、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムは水溶性のマグネシウム素材であるが、飲料食品に用いると異味や苦みなどの問題が生じる。 【0003】 マグネシウム塩の溶液調製に関する従来の技術としては次のものがある。特許文献1には、苦みを抑制したマグネシウム原料としてリンゴ酸マグネシウム、グルコン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウムが異味や苦みを抑制した材料との記載がある。特許文献2には酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト等のマグネシウム塩とクエン酸やリンゴ酸等の果実酸とブドウ糖や果糖等の甘味料を配合することにより酸味を抑えた飲料を提供できるとの記載がある。特許文献3にはドロマイトにクエン酸、DL-リンゴ酸を添加することで食品への利用を示している。特許文献4にはドロマイトにグルコン酸と乳酸を組み合わせることにより食品への利用を示している。 【特許文献1】特開2001−340063号公報 【特許文献2】特開2001−346556号公報 【特許文献3】特開平11−299454号公報 【特許文献4】特開2003−79341号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記のようにマグネシウムの有機酸及びドロマイトについての食品への利用法については種々検討されているが、酸化マグネシウム及び炭酸マグネシウムについての食品への利用法については検討されていない。本発明は、食品添加物としてこれまで使用制限のあった酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムについて異味及び苦みを抑制し飲料食品をメインとし、広く食品分野で利用できるマグネシウム素材を提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記の目的を達成するため、酸化マグネシウムと炭酸マグネシウムについて食品添加物として認められている有機酸について溶解性及び味覚について検討した。検討した結果、酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウムをクエン酸、酒石酸、リンゴ酸で溶解させることにより異味及び苦みを抑制した溶液を調製できることを見出した。特にクエン酸で調製したものが良好であった。 【0006】 調製されたマグネシウム溶液は、清涼飲料、乳酸菌飲料、果汁入り飲料、無果汁飲料、デザート、ジャム、調味酢、ドレッシング、菓子類、麺類、スナック類、水産加工食品、レトルト食品などに用いられる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 本発明を具体的に説明するために以下に実施例を示す。なお、実施例で用いたサンプルは、食品添加物酸化マグネシウムP(神島化学工業製)と食品添加物炭酸マグネシウム重質(神島化学工業製)である。また、有機酸は試薬品を用いた。溶液の状態及び官能試験については10時間放置した後の状態で行った。まず、酸化マグネシウムについて詳細に説明する。 【実施例1】 【0008】 500mlのビーカーに純水100mlとクエン酸3.82gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに酸味を呈する状態であった。 【実施例2】 【0009】 500mlのビーカーに純水100mlと酒石酸4.10gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明で少し酸味を呈する状態であった。 【実施例3】 【0010】 500mlのビーカーに純水100mlとリンゴ酸3.66gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに酸味を呈する状態であった。 【比較例1】 【0011】 500mlのビーカーに純水100mlとコハク酸3.22gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だがわずかに沈殿が析出し、えぐみのある後味の残る状態であった。 【比較例2】 【0012】 500mlのビーカーに純水100mlとアジピン酸3.99gと酸化マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だがわずかに沈殿が析出し、少し酸味を呈する状態であった。 【比較例3】 【0013】 500mlのビーカーに純水100mlとフマル酸3.17gと酸化マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だがわずかに沈殿が析出し、少し酸味を呈する状態であった。 【比較例4】 【0014】 500mlのビーカーに純水100mlとL−グルタミン酸4.02gと酸化マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は不透明で味覚も悪く食品には不適当な状態であった。 【比較例5】 【0015】 500mlのビーカーに純水100mlと50%グルコン酸5.35gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だが沈殿を析出し味のない状態であった。 【比較例6】 【0016】 500mlのビーカーに純水100mlと90%乳酸1.37gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だが沈殿を析出し味のない状態であった。 【比較例7】 【0017】 500mlのビーカーに純水100mlとL−アスコルビン酸4.81gと酸化マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液はオレンジ色を呈し、沈殿を析出した。 酸化マグネシウムについての実施例及び比較例についての結果を表1に記載する。 【0018】 【表1】
【0019】 表1よりクエン酸、酒石酸、リンゴ酸で酸化マグネシウムを溶解することにより溶解性が良好で味覚的にも問題のない調製方法であることがわかる。従って、飲料食品をはじめ広く食品分野に利用できる。 【0020】 次に、炭酸マグネシウムについて詳細に説明する。 【実施例4】 【0021】 500mlのビーカーに純水100mlとクエン酸1.83gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに沈殿が析出し、わずかに酸味を呈する状態であった。 【実施例5】 【0022】 500mlのビーカーに純水100mlと酒石酸1.96gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに酸味を呈する状態であった。 【実施例6】 【0023】 500mlのビーカーに純水100mlとリンゴ酸1.75gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに酸味を呈する状態であった。 【比較例8】 【0024】 500mlのビーカーに純水100mlとコハク酸1.54gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明でわずかに沈殿が析出し、えぐみのある後味の残る状態であった。 【比較例9】 【0025】 500mlのビーカーに純水100mlとアジピン酸1.91gと炭酸マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だがわずかに沈殿が析出し、少し酸味を呈する状態であった。 【比較例10】 【0026】 500mlのビーカーに純水100mlとフマル酸1.51gと炭酸マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だがわずかに沈殿が析出し、わずかに酸味を呈する状態であった。 【比較例11】 【0027】 500mlのビーカーに純水100mlとL−グルタミン酸1.92gと炭酸マグネシウム1gを添加し85℃の温浴中で2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は不透明で沈殿を生成し味覚も悪く食品には不適当な状態であった。 【比較例12】 【0028】 500mlのビーカーに純水100mlと50%グルコン酸2.56gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だが沈殿を析出し味のない状態であった。 【比較例13】 【0029】 500mlのビーカーに純水100mlと90%乳酸0.65gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は透明だが沈殿を析出し味のない状態であった。 【比較例14】 【0030】 500mlのビーカーに純水100mlとL−アスコルビン酸2.30gと炭酸マグネシウム1gを添加し2時間撹拌して溶液の状態および官能評価を行った。溶液は茶色を呈し、沈殿を析出した。 炭酸マグネシウムについての実施例及び比較例についての結果を表2に記載する。 【0031】 【表2】
【0032】 表2よりクエン酸、酒石酸、リンゴ酸で炭酸マグネシウムを溶解することにより溶解性が良好で味覚的にも問題のない調製方法であることがわかる。従って、飲料食品をはじめ広く食品分野に利用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390036722 【氏名又は名称】神島化学工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区高麗橋4丁目2番7号
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| 【出願日】 |
平成16年4月14日(2004.4.14) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−295931(P2005−295931A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−118944(P2004−118944) |
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