トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 機能性食材
【発明者】 【氏名】青木 壽治
【住所又は居所】大阪府大阪市此花区島屋4丁目2番7号 株式会社バーネット・インターナショナル内

【氏名】東 信治
【住所又は居所】大阪府大阪市此花区島屋4丁目2番7号 株式会社バーネット・インターナショナル内

【要約】 【課題】食品廃棄物であるオカラから回収した有効成分であるオカラエキスを有効活用した機能性食材を提供する。

【解決手段】本発明の機能性食材は、オカラを加熱加圧処理したり、酵素処理したり、これらを組み合わせたりして取り出した有効成分であるオカラエキスの固形分濃度を1〜50%に調整し、これを味付けするか、他の材料と配合することにより製造される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オカラエキスの固形分濃度を1〜50%に調整し、これを味付けするか、他の材料と配合することによって製造される機能性食材。
【請求項2】
前記オカラエキスは、オカラを加熱加圧したり、酵素処理したり、これらを組み合わせたりして処理した処理物である請求項1に記載の機能性食材。
【請求項3】
オカラを加熱加圧処理した後これを酵素処理、または、加熱加圧処理せずに酵素処理してから固液分離した残渣を微細化処理して得られる微細繊維を更に加えてなる請求項1又は2に記載の機能性食材。




【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はオカラの有効成分を用いた機能性食材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
豆腐、豆乳を製造する際副生するオカラは、従来から一部食用として用いられているほか、飼料、肥料等として利用されてきたが、分解し難い食物繊維を多量に含有するためその利用率は低く、しかも極めて腐食し易いことや水分含有率が高いことにより、現在ではほとんどが産業廃棄物として処分されている。そして、その処分費は年間100億円以上に達し社会問題化しているため、かかるオカラの有効な再利用が望まれている。
【0003】
オカラには、整腸作用のある食物繊維や、生理作用を有する多糖類やオリゴ糖、ペプチド、アミノ酸類、更に、老化予防、抗酸化等の機能を有するイソフラボンやサポニン等の有効成分(以下、総称してオカラエキスと言う)が多く含まれている。かかるオカラエキスを抽出する技術は既に特許文献1に開示されている。
特許文献1にはオカラを加熱加圧処理するか、加熱加圧処理後、さらにセルラーゼ処理、ペクチナーゼ処理、プロテアーゼ処理およびリパーゼ処理のうち、少なくとも2以上の処理の組み合わせの酵素処理や微生物による発酵処理を行うことにより新規生物系材料を得る技術が開示されている。そして、得られた材料は調味料や、健康増進食品材料等として利用できると記載されている。
【0004】
【特許文献1】特開2003−189812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献によれば、オカラから有効成分であるオカラエキスを取り出し、調味料や健康増進食品材料等として利用できることは記載されているが、具体的な条件等については示唆すらされていない。
そこで、本発明の目的は、オカラエキスを特定化することにより、整腸作用や生活習慣病予防機能のある機能性成分を含む、麺類等の食品製造時の粘結材や、増粘材、あるいはこれら食品の艶出し材、食感改良材(喉越しの平滑感改良など)の改良効果も期待できる機能性食材を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の機能性食材はオカラエキスの固形分濃度を1〜50%、好ましくは、2〜30%に調整し、これを味付けするか、他の材料と配合することによって製造されるものである。
【0007】
そして、オカラエキスはオカラを加熱加圧したり、酵素処理したり、これらを組み合わせたりして処理した処理物が望ましい。また、オカラエキスの他に、オカラを加熱加圧処理した後これを酵素処理、または、加熱加圧処理せずに酵素処理してから固液分離した残渣を微細化処理して得られる微細繊維を加えることも可能である。
なお、ここで言う機能性食材とは、コーヒーホワイトナー、ドレッシング、調味料、粘結材、増粘材等である。
【発明の効果】
【0008】
オカラエキスの固形分濃度が1%未満の場合には有効成分が少なくて効果がなく、また、固形分濃度が50%を超える場合には、脆くなり食材としての風味に欠ける。
本発明の機能性食材はオカラエキスの固形分濃度を1〜50%、好ましくは、2〜30%に調整し、これを味付けするか、他の材料と配合するようにしているので、整腸作用や生活習慣病予防機能のある機能性食材を製造し得る。
【0009】
また、オカラエキスの他に、オカラを加熱加圧処理した後これを酵素処理、または、加熱加圧処理せずに酵素処理してから固液分離した残渣を微細化処理して得られる微細繊維を加えると、更に整腸効果を高めることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の機能性食材の製造方法を具体的に説明する。
【0011】
原料としてのオカラは、例えば、豆乳を絞った後の生の状態のオカラ、又は、一旦冷凍させてその後解凍したオカラ、或いは、乾燥オカラを使用する。そして、これらオカラに所定の水を加えて、例えば、オートクレーブ、エクストルーダー、パイプリアクター等の高圧加熱管式反応器等の装置に投入する。そして、所定加熱温度まで迅速に昇温する。
【0012】
加熱加圧処理の条件は、この処理によって豆類の細胞がばらばらになることが必要であるため、例えば、温度85〜150℃の範囲、圧力1KPa〜3MPaの範囲、時間10〜180分間の範囲であることが望ましい。
【0013】
所定時間加熱加圧された被処理物は、装置から取り出され濾布の袋に入れられた後、加圧圧搾されオカラエキスが回収される。上述の如く、加圧圧搾されオカラエキスを回収した残りの残渣は、セルラーゼ等の酵素で水解反応処理された後、濾布の袋に入れて加圧圧搾され、更にオカラエキスが得られる。
【0014】
このようにして得られたオカラエキスは必要に応じてエバポレーターにて濃縮され、所定の固形分濃度に調整した後、これを味付けするか他の材料と配合することによって機能性食材が製造される。また、必要に応じてオカラエキスと共に微細繊維が加えられる
かかる微細繊維は、オカラを加熱加圧処理した後これを酵素処理、または、加熱加圧処理せずに酵素処理してから固液分離した残渣を粉砕機、磨砕機で微細化したものである。
【実施例1】
【0015】
含水率82%のオカラ10kgに水20kgを加えてオートクレーブに入れ、密閉状態で常温(約20℃)から120℃までを20分で昇温した。その後、直ちに降温させ、常温まで冷却できたときに被処理物をオートクレーブから取り出し、濾布の袋に入れて、加圧圧搾して液体成分を回収して得た固形分濃度3%のオカラエキスに、脱脂粉乳を溶解させて白い粘調液状のコーヒーホワイトナー得た。これはコンデンスミルクのような外観であり、これをブラックコーヒーに加えるとコーヒーの味がマイルドに変化した。
【実施例2】
【0016】
実施例1で作製したオカラから回収して得たオカラエキスに胡麻油などで味付けすると、食物繊維を含む新しいドレッシングが得られた。これに、オカラエキスを分離して残った残渣を磨砕して得た微細繊維を加えたところ、風味を損なわず、食物繊維を豊富に含むドレッシングが得られた。
【実施例3】
【0017】
実施例1でオカラを加熱加圧処理、圧搾してオカラエキスを回収した残りの固形残渣にセルラーゼ酵素を加えて水解反応処理し、これから分離して回収した固形分濃度3.5%のオカラエキスを実施例2と同様のドレッシングにして同様の効果を得た。オカラエキス回収残渣の微細繊維を加えた効果も同様であった。
【実施例4】
【0018】
実施例1で作製したオカラから回収して得たオカラエキスをロータリーエバポレーターで真空濃縮し、固形分濃度20%の濃厚オカラエキスを作製した。このオカラエキスに味付けしてマヨネーズ状の食物繊維やイソフラボン、サポニンなどを含む調味料を製造した。
【実施例5】
【0019】
実施例1で作製したオカラから回収して得たオカラエキスをロータリーエバポレーターで真空濃縮し、固形分濃度20%の濃厚オカラエキスを作製した。この濃厚オカラエキスを基材としてソフトクリームの原料を配合して、食物繊維やイソフラボン、サポニンなどを含む新しいソフトクリームを作った。従来使われている基材であるカルボキシメチルセルローズのような合成糊材に代わる天然由来の新しい機能性基材として有効なことが分かった。
【比較例1】
【0020】
含水率82%のオカラ1kgに水20kgを加えてオートクレーブに入れ、密閉状態で常温(約20℃)から120℃までを20分で昇温した。その後、直ちに降温させ、常温まで冷却できたときに被処理物をオートクレーブから取り出し、濾布の袋に入れて、加圧圧搾して液体成分を回収し、固形分濃度0.3%のオカラエキスを得た。このオカラエキスに、脱脂粉乳を溶解させて白い液状のコーヒーホワイトナーをつくった。これを、ブラックコーヒーに入れると水で薄めたようにコクがなくなり、水臭くなった。
【比較例2】
【0021】
実施例1で作製したオカラから回収して得た液体をロータリーエバポレーターで真空濃縮し、固形分濃度60%の濃厚オカラエキスを作製した。実施例4と同じ条件でマヨネーズ状の製品を作ろうとしたが、脆いゲル状となり均一な製品ができなかった。従って、商品価値は認められなかった。


【出願人】 【識別番号】501351416
【氏名又は名称】株式会社バーネット・インターナショナル
【住所又は居所】大阪府大阪市此花区島屋4丁目2番7号
【出願日】 平成16年4月12日(2004.4.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−295885(P2005−295885A)
【公開日】 平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願番号】 特願2004−116513(P2004−116513)