| 【発明の名称】 |
粒状玉子の加熱調理方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】西ノ宮 武 【住所又は居所】群馬県邑楽郡大泉町大字吉田1210番地の5 味の素冷凍食品株式会社内
【氏名】小林 輝夫 【住所又は居所】大阪府大阪市大正区平尾一丁目3番29号 株式会社コメック内
【氏名】植村 元昭 【住所又は居所】大阪府大阪市北区中津四丁目7番3号 株式会社ダイハン内
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| 【要約】 |
【課題】スクランブルエッグ等の粒状玉子を加熱調理する際、生産効率、美味しさ及び品質の多様性の全てを良好にする。
【解決手段】加熱板10の上方には液卵容器20が設けられている。加熱板10基端部11側には押し板30が設けられている。押し板30は加熱板10表面を略接した状態で奥行方向に進退自在に形成されている。押し板30には縦方向に貫通した油供給孔33が所定間隔で複数設けられている。加熱板10の排出側端部12にはゲート板40が設けられている。ゲート板40は垂直方向に進退自在に設けられている。加熱板10の排出側端部12に隣接して、棒状玉子2を粒状に破砕するための破砕装置50が設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原料液卵を加熱板の上に薄く広げる液卵展開工程と、該液卵展開工程で薄く広げられた液卵を、加熱板の基端部から排出側端部へ加熱しつつ押し寄せて棒状玉子にする加熱押寄せ工程と、該加熱押寄せ工程で形成された棒状玉子を破砕する破砕工程とを有することを特徴とする粒状玉子の加熱調理方法。 【請求項2】 前記加熱押寄せ工程で形成された棒状玉子を、所定時間加熱板で加熱を継続し、棒状玉子の凝固を促進させるとともに、加熱板との接触部に焦げ目を生じさせる追加熱工程を有していることを特徴とする請求項1記載の粒状玉子の加熱調理方法。 【請求項3】 前記加熱押寄せ工程又は追加熱工程で形成された棒状玉子を破砕工程に搬送する搬送工程を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の粒状玉子の加熱調理方法。 【請求項4】 前記原料液卵を予熱する予熱工程を有していることを特徴とする、請求項1、2又は3記載の液状玉子の加熱調理方法。 【請求項5】 原料液卵を加熱する加熱板と、該加熱板に液卵を薄く広げた状態で供給する液卵供給部材と、該加熱板の基端部から排出側端部へ進退自在に設けられ液卵を排出側端部へ押し寄せて棒状玉子を形成する押し板と、該加熱板の排出側端部に略垂直方向に昇降自在に設けられたゲート板と、該棒状玉子を破砕する破砕装置とを有することを特徴とする粒状玉子の加熱調理装置。 【請求項6】 前記ゲート板が、押し板の移動方向と同一方向に進退自在に設けられている請求項5記載の粒状玉子の加熱調理装置。 【請求項7】 前記押し板に、加熱板へ油を供給するための油供給手段が設けられている請求項5又は6記載の粒状玉子の加熱調理装置。 【請求項8】 前記棒状玉子を加熱板から破砕装置へ搬送する搬送手段が設けられている請求項5、6又は7記載の粒状玉子の加熱調理装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、スクランブルエッグなどの玉子の加熱調理品を得る粒状玉子の加熱調理方法及びその装置に関し、さらに詳しくは、美味しい玉子の加熱調理品を大量に安定した品質で得ることができ、また、多様な品質を簡単に得ることができる粒状玉子の加熱調理方法及びその装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、スクランブルエッグ等の粒状玉子を製造する技術として、例えば、以下に記載する技術が提案されていた。 【0003】 (1) 直火釜で液卵を加熱しながら攪拌羽根により攪拌し、粒状玉子を得る粒状食品の製法。すなわち、フライパンで炒り卵を作るのをそのまま工業化した技術である(特許文献1参照)。 【0004】 (2) 液卵を配管内で蒸気と接触させてスクランブルエッグを得るスクランブルエッグの製造方法。(特許文献2、3参照)。 【0005】 (3) エクストルーダーで加熱しながら押し出してスクランブルエッグを得るスクランブルエッグの連続製造方法(特許文献4参照)。 【0006】 (4) 直火釜で加熱蒸気を使用する玉子の加熱調理方法。(特許文献5参照)。 【0007】 【特許文献1】特開昭52−143250号公報 【特許文献2】特開平10−304850号公報 【特許文献3】特開平08−131125号公報 【特許文献4】特開平05−56768号公報 【特許文献5】特開2002−58453号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら、上述した従来の技術は、「生産効率」、「美味しさ(=高温加熱)」、「品質の多様性」の点で、いずれも満足のいくものではなかった。以下、各項目毎に説明する。 【0009】 [生産効率] 生産効率は、伝熱効率と連続運転性、自動化の度合いにより決定される。 【0010】 (1)の方法は、平釜を用いるので伝熱効率が悪く、また、加熱攪拌中に釜内面に触れている玉子の量が限られている。したがって、釜の大きさの割には、少量しか生産することができない。また、バッチ式であるので、連続運転することができず、自動化を図ることが困難であり、さらに、作業者の熟練が必要であった。 【0011】 (2)の方法は、蒸気の凝縮伝熱を利用しているので、伝熱効率が良い。また、連続運転することができ、自動化可能である。 【0012】 (3)の方法は、エクストルーダーのバレルを加熱し、玉子はスクリューとバレルに接触しながら加熱されるので、伝熱効率が良い。しかしながら、伝熱面積を大きく取ることができないので、生産効率を上げようとすると、装置を巨大化しなければならなかった。なお、連続運転することができ、自動化可能である。 【0013】 (4)の方法は、直火に加え加熱蒸気により加熱するので、(1)の方法の直火のみよりは伝熱効率が良い。しかし、(1)の方法と同様にバッチ式であるので、連続運転することができず、自動化を図ることが困難であり、さらに、作業者の熟練が必要であった。 【0014】 [美味しさ(=高温加熱)] 「美味しさ(=高温加熱)」は、加熱温度により決定される。130℃〜180℃で食用油と一緒に加熱することで、玉子の好ましい加熱風味が発現する。 【0015】 (1)の方法は、高温加熱することができるので、玉子の好ましい加熱風味を発現させることができる。 【0016】 (2)の方法は、高くとも103℃程度までの蒸気しか使用しないので、玉子の好ましい加熱風味を発現させることができない。 【0017】 (3)の方法は、高温加熱することができるので、玉子の好ましい加熱風味を発現させることができる。 【0018】 (4)の方法は、高温加熱することができるので、玉子の好ましい加熱風味を発現させることができる。 【0019】 [品質の多様性] 品質の多様性は、粒の大小、加熱の強弱等をコントロールできるかどうかで決定される。 【0020】 (1)の方法は、攪拌の度合いにより、ある程度粒の大小を変化させることができ、また、加熱の強弱も変化させることができるが、作業者の熟練が必要である。 【0021】 (2)の方法は、ある程度粒の大小を変化させることができる。しかしながら、加熱条件の範囲が狭いので、焦げ目をつけるほど加熱することはできなかった。 【0022】 (3)の方法は、ある程度粒の大小を変化させることができ、また、加熱の強弱も変化させることができた。 【0023】 (4)の方法は、(1)の方法と同様に、攪拌の度合いにより、ある程度粒の大小を変化させることができ、また、加熱の強弱も変化させることができるが、作業者の熟練が必要である。 【0024】 上述した「生産効率」、「美味しさ(=高温加熱)」及び「品質の多様性」の評価を表1に示す。 【0025】 【表1】
以上のように、従来提案されている方法は、一長一短があり「生産効率」、「美味しさ(=高温加熱)」及び「品質の多様性」の全てを満たすことが出来なかった。 【0026】 本発明は、以上の問題点を解決するためになされたもので、「生産効率」、「美味しさ(=高温加熱)」及び「品質の多様性」の全てが良好である粒状玉子の加熱調理方法及びその装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0027】 本発明による粒状玉子の加熱調理方法は、原料液卵を加熱板の上に薄く広げる液卵展開工程と、該液卵展開工程で薄く広げられた液卵を、加熱板の基端部から排出側端部へ加熱しつつ押し寄せて棒状玉子にする加熱押寄せ工程と、該加熱押寄せ工程で形成された棒状玉子を破砕する破砕工程とを有することを特徴として構成されている。 【0028】 本発明による粒状玉子の加熱調理装置は、原料液卵を加熱する加熱板と、該加熱板に液卵を薄く広げた状態で供給する液卵供給部材と、該加熱板の基端部から排出側端部へ進退自在に設けられ液卵を押し寄せて棒状玉子を形成する押し板と、該加熱板の排出側端部に略垂直方向に昇降自在に設けられたゲート板と、該棒状玉子を破砕する破砕装置とを有することを特徴として構成されている。 【発明の効果】 【0029】 本発明による粒状玉子の加熱調理方法においては、加熱板に原料液卵を薄く広げた状態で加熱するため、伝熱面積を有効に使うことができるので、効率良く加熱することができ、また、連続生産及び自動化することもできる。したがって、粒状玉子の生産効率を向上させることができる。また、130〜180℃の伝熱面温度とすることができるので、玉子の良好な加熱風味が発現させることができる。さらに、加熱板の加熱温度・加熱時間を調整することができるので、玉子を任意の凝固状態に調製することができ、かつ、破砕装置による破砕の程度を調整することにより、大きな粒状から小さな粒状まで、任意の大きさにすることができる。したがって、多用な品質の粒状玉子を製造することができる。 【0030】 本発明による粒状玉子の加熱調理装置においては、液卵供給部材が液卵を加熱板に薄く広げた状態で供給し、加熱板はこの薄く広げられた液卵を加熱し凝固させる。押し板は、加熱板に薄く広げられた半凝固状態の液卵を押し寄せて棒状玉子とし、ゲート板が押し板により押された液卵が加熱板より脱落するのを防止する。破砕装置は棒状玉子を破砕して粒状玉子とする。 【発明を実施するための最良の形態】 【0031】 本発明による粒状玉子の加熱調理方法は、液卵展開工程において、原料液卵を加熱板の上に薄く広げる。薄く広げた液卵の厚みは、加熱板の加熱温度及び加熱時間により適宜調整する。 【0032】 加熱押寄せ工程において、液卵展開工程で薄く広げられた液卵を、加熱しつつ加熱板の基端部から排出側端部へ押し寄せて棒状玉子にする。加熱板の加熱温度及び加熱時間(加熱押寄せ工程の時間)を調整することにより、玉子を所望の凝固状態に調製する。 【0033】 加熱押寄せ工程で形成された棒状玉子を、所定時間加熱板で加熱を継続し、棒状玉子の凝固を促進させるとともに、加熱板との接触部に焦げ目を生じさせる追加熱工程を設けることが好ましい。追加熱工程により、棒状玉子の加熱板との接触部に焦げ目が生じ、風味を格段に向上させることができ、また、一部だけ焦げている粒状玉子が得られ、粒状玉子に不規則感が出るので、手作り感を増加させることができる。さらに、棒状玉子が加熱されている間に、棒状玉子全体からの放熱が抑制されるので、内部の凝固を効率良く促進させることができる。 【0034】 破砕工程において、加熱押寄せ工程で形成された棒状玉子を破砕する。破砕の程度(チョッパーならばナイフの形状や数、ダイスの形状や大きさや数、送り込みの速度)を調整することにより、大きな粒から小さな粒まで、所望の大きさの粒状玉子とすることができる。 【0035】 液卵加熱押寄せ工程又は追加熱工程で形成された棒状玉子を、搬送工程を介して破砕工程に搬送することができる。搬送工程を設けることにより、加熱工程を複数設けた装置を組むことができ、効率良く大量生産することができる。すなわち、複数の搬送工程から搬送されてきた棒状玉子を1台の破砕装置で破砕することにより、狭いスペースで粒状玉子を効率良く製造することができる。搬送工程には、各種コンベアを用いることができ、例えば、樹脂ベルトを用いる。 【0036】 原料液卵を予熱する予熱工程を設けることができる。予熱工程を設けることにより、原料液卵の加熱板における凝固をより効率良く行なうことができ、その結果、粒状玉子の生産効率を向上させることができる。すなわち、原料液卵は通常は冷蔵状態(0℃〜10℃)であり、これをそのまま加熱した場合、凝固開始温度(70℃前後)まで上昇するのに時間が掛かり、生産効率が低いものである。そのため、予熱することにより、加熱板に展開された原料液卵の温度を迅速に上昇させ、効率良く加熱することができる。予熱温度としては、50〜60℃程度が好ましい。 【0037】 予熱方法としては、例えば、チューブ式熱交換器による。熱媒体を例えば水とし、水の温度を調整することで、チューブ内の液卵を予熱できる。液卵を直接加熱する場合、玉子が凝固しないように、加熱部の温度が玉子の凝固開始温度を超えないようにする必要があるので、液卵を間接加熱する方法が好ましい。 【0038】 本発明による粒状玉子の加熱調理装置は、原料液卵を加熱する加熱板が設けられている。加熱板は平板状で液卵を加熱することが出来るものであれば特に限定されない。加熱板の材質は、鉄、ステンレス、アルミニウム、それらの合金や複合物等、一般的に鍋、釜の材料として使用される金属を用いることができる。加熱板(長方形)の大きさは、押し板によって排出側端部に寄せる際に不具合が起きない程度の大きさがあればよい。押し板で押して行く時間や、寄せられたときの棒状玉子の直径を考えると、寄せる方向(押し板の移動方向)の長さは100〜500mmが望ましい。寄せる方向と直角方向の長さは、加熱板自体の歪み、押し板の歪みが大きくならない程度、具体的には300〜100mmが望ましい。加熱板の厚みは、加熱方法にもよるが、機械として必要な強度と、伝熱効率から決定し、通常は5〜30mmが望ましい。 【0039】 加熱板を加熱する加熱手段は、直火、鋳込みヒーター、電磁誘導加熱等を用いることができる。ただし、電磁誘導加熱の場合は、加熱板が電磁誘導によって発熱する材質であることが必要である。また、加熱板は、表面温度が一定になるように制御することが好ましい。 【0040】 押し板は、加熱板の基端部から排出側端部へ液卵を押寄せることができれば特に限定されない。押し板の材質は、加熱に耐えられ、あまり歪みを生じないものが好ましく、例えば、テフロン(登録商標)を用いることができる。押し板の形状、角度は、加熱板上凝固した又は凝固しつつある液卵を、押しながら棒状にできるように、形状はフラットバー、角度は加熱板に垂直が望ましい。また、押し板を駆動させる手段としては、例えば、電動スライダー、エアシリンダー等を用いることができる。 【0041】 押し板に、加熱板へ油を供給するための油供給手段を設けることができる。油供給手段を設けることにより、押し板を戻す際に、押し板から油を供給することができるので、押し板の戻し動作の終了と同時に原料液卵を供給することができ、油を供給するための時間を別途とる必要がない。 【0042】 油供給手段としては、例えば、押し板の数カ所に縦孔を開け、この縦孔に油を圧入し、押し板が戻る際に油を供給したり、また、油供給用のパイプを取付け、押し板が戻る際に油を供給したりする。 【0043】 液卵供給部材は、加熱板に液卵を薄く広げた状態で供給することができれば、1回分の液卵を貯溜する容器を用いても、液卵を流すホースを用いてもよい。 【0044】 ゲート板は、加熱板の排出側端部に略垂直方向に進退自在に設けられており、押し板による液卵の押寄せ時に液卵が加熱板から脱落するのを防止するとともに、排出時に加熱板の排出側端部を開口するものである。 【0045】 また、ゲート板は、押し板の移動方向と同一方向に進退自在に設けることができる。ゲート板を押し板の移動方向と同一方向に進退自在とすることにより、加熱板を、液卵を薄く広げて加熱するエリアと、棒状玉子を待機させて追加熱するエリアとに区分することができる。これにより、押し板の加熱押寄せ工程と、追加熱工程とを同時に行なうことができるので、効率的に加熱調理することができる。 【0046】 破砕装置は、棒状の玉子を粒状にすることが出来れば特に限定されず、既存のものから選択することができる。例えば、チョッパー、シュレッダーの刃を用いた装置がある。チョッパーは、棒状のものを破砕処理するのに適しており、回転数、ダイス、ナイフを変更することで、任意の大きさの粒状物を得られるので好適である。 【0047】 本発明による粒状玉子の加熱調理方法及びその装置の第1の実施形態を図面を参照して説明する。図1〜図5は粒状玉子の加熱調理装置の概略図で、それぞれ粒状玉子の加熱調理方法の各工程を示したものである。 【0048】 これらの図において、10はアルミニウムで形成された加熱板で、奥行き方向(図中横方向、押し板の移動方向)が200mm、幅(図中紙面に垂直方向、押し板の移動方向と直角方向)700mm、厚み30mmに形成されており、加熱手段としてヒータ(図示せず)3本が埋め込まれている。ヒータの容量合計は7kWである。 【0049】 加熱板10の上方には液卵供給部材としての液卵容器20が設けられており、この液卵容器20から加熱板10へ液卵1を供給するようになっている。また、加熱板10基端部11側には、押し板30が設けられている。この押し板30は、加熱板10表面を略接した状態で奥行方向に進退自在に形成されるとともに、エアシリンダ31の駆動軸32に連結され、駆動軸32の駆動により加熱板10表面を進退するようになっている。 【0050】 また、押し板30には、油供給手段としての縦方向に貫通した油供給孔33が所定間隔で複数設けられており、この油供給孔33はパイプ34を介して油供給源(図示せず)に連結されている。 【0051】 加熱板10の排出側端部12にはゲート板40が設けられており、このゲート板40は垂直方向に進退自在に設けられるとともに、上端においてエアシリンダ41の駆動軸42に連結されており、駆動軸42の駆動により垂直方向に進退するようになっている。また、加熱板10の排出側端部12に隣接して、棒状玉子2を粒状に破砕するための破砕装置50が設けられている。 【0052】 以上のような粒状玉子の加熱調理装置で加熱調理するには、まず、加熱板10を約160℃に加熱し、押し板30を基端部11側に位置させるとともに、ゲート板40を加熱板10と接触した状態にさせておく。そして、図1に示すように、液卵容器20から液卵1(120g)を加熱板10の全面に行渡るように薄く広げた状態で供給し(液卵展開工程)、この状態で約15秒間加熱する。次に、図2に示すように、駆動軸32を伸ばして押し板30を排出側端部12方向へ移動させる。すると、液卵1は加熱されて凝固状態になりつつ棒状に丸められる(加熱押寄せ工程)。そして、押し板10をさらに押し出し、図3に示すように、棒状玉子2を形成する(押し寄せ工程)。この押し板30の押し出しの開始から停止までは約5秒に設定してある。 【0053】 次に、図3に示すような状態で棒状玉子2を約15秒間加熱を継続し(追加熱工程)、その後、図4に示すように、ゲート板40を上昇させ、さらに押し板30を押し出し、棒状玉子2を加熱板10から破砕装置50に送り込む。そして、図5に示すように、棒状玉子2は破砕装置50で粒状(約30mm×100mm)に破砕され(破砕工程)、一方、押し板30が基端部11側へ引き戻されるとともに、ゲート板40を降下させて加熱板10に当接させる。また、押し板30を引き戻す際、油供給孔33から油3を加熱板10に供給する。これにより、粒状玉子の加熱調理の一サイクルが終了し、新たな粒状玉子の加熱調理を始める。 【0054】 本発明による粒状玉子の加熱調理方法及びその装置の第2の実施形態を図面を参照して説明する。図6〜図11は粒状玉子の製造装置の概略図で、それぞれ粒状玉子の加熱調理方法の各工程を示したものである。 【0055】 これらの図において、60はアルミニウムで形成された加熱板で、奥行き方向(図中横方向、押し板の移動方向)が200mm、幅(図中紙面に垂直方向、押し板の移動方向と直角方向)700mm、厚み30mmに形成されており、加熱手段としてヒータ(図示せず)3本が埋め込まれている。ヒータの容量合計は7kWである。 【0056】 加熱板60の上方には液卵供給部材としての液卵容器70が設けられており、この液卵容器70から加熱板60へ液卵1を供給するようになっている。また、加熱板60基端部61側には、押し板80が設けられている。この押し板80は、加熱板60表面を略接した状態で奥行方向に進退自在に形成されるとともに、エアシリンダ81の駆動軸82に連結され、駆動軸82の駆動により加熱板60表面を進退するようになっている。 【0057】 また、押し板80には、油供給手段としての縦方向に貫通した油供給孔83が所定間隔で複数設けられており、この油供給孔83はパイプ84を介して油供給源(図示せず)に連結されている。 【0058】 加熱板60の排出側端部62にはゲート板90が設けられており、このゲート板90は垂直方向及び水平方向に進退自在に設けられるとともに、上端において第1エアシリンダ91の垂直駆動軸92に連結され、さらにこの第1エアシリンダ91は第2エアシリンダ93の水平駆動軸94に連結されている。したがって、ゲート板90は、垂直駆動軸92の駆動により垂直方向に昇降するとともに、水平駆動軸94の駆動により水平方向に進退するようになっている。また、加熱板60の排出側端部62に隣接して、棒状玉子2を粒状に破砕するための破砕装置100が設けられている。 【0059】 以上のような粒状玉子の加熱調理装置で加熱調理するには、まず、加熱板60を約160℃に加熱し、押し板80を基端部61側に位置させるとともに、ゲート板90を排出側端部62から基端部61側に寄った位置で加熱板60と接触した状態に配置させておく。そして、図6に示すように、液卵容器70から液卵1(120g)を押し板80とゲート板90との間の加熱板60の全面に行渡るように薄く広げた状態で供給し(液卵展開工程)、この状態で約15秒間加熱する。 【0060】 次に、図7に示すように、駆動軸82を伸ばして押し板80を排出側端部62方向へ移動させる。すると、液卵1は加熱されて凝固状態になりつつ棒状に丸められて棒状玉子2が形成される(加熱押寄せ工程)。さらに、図8に示すように、ゲート板90を上昇させた後、押し板60をさらに押し出し棒状玉子2を加熱板60の排出側端部62近傍に移動させる。 【0061】 そして、図9に示すように、ゲート板90を下降させるとともに、押し板80を基端部61側へ移動させる。押し板80を引き戻す際、油供給孔83から油3を加熱板60に供給する。次に、図10に示すように、棒状玉子2の加熱を継続(約30秒)したまま(追加熱工程)、液卵容器70から液卵1を加熱板60に供給する(液卵展開工程)。したがって、棒状玉子2の追加熱と、液卵1の加熱板60での加熱を同時に行なえるので効率的である。 【0062】 棒状玉子2の追加熱が終了すると、図11に示すように、ゲート板90を排出側端部62方向へ移動させて、棒状玉子2を破砕装置100に送り込んで粒状に破砕する(破砕工程)。そして、ゲート板90を基端部61方向へ移動させて、図6に示す状態とし、以後、同様の操作を繰り返す。 【0063】 本発明による本発明による粒状玉子の加熱調理方法及びその装置の第3の実施形態を図面を参照して説明する。図12は搬送手段を設けた粒状玉子の加熱調理装置の概略図である。 【0064】 図12において、110は加熱板、120は破砕装置であり、この加熱板110と破砕装置120との間に搬送手段としてのコンベア130が設けられている。この装置においては、複数の加熱板110で製造した棒状玉子をコンベア130で破砕装置120に搬送している。したがって、狭いスペースで粒状玉子を効率良く製造することができる。 【図面の簡単な説明】 【0065】 【図1】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第1実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図2】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第1実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図3】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第1実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図4】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第1実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図5】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第1実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図6】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図7】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図8】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図9】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図10】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図11】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第2実施形態の概略図で、加熱調理方法の一工程を示したものである。 【図12】本発明による粒状玉子の加熱調理装置の第3実施形態の概略図である。 【符号の説明】 【0066】 1: 液卵 2: 棒状玉子 3: 油 10、60: 加熱板 20、70: 液卵容器 30、80: 押し板 40、90: ゲート板 50、100:破砕装置 110: 加熱板 120: 破砕装置 130: コンベア(搬送手段)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000066 【氏名又は名称】味の素株式会社 【住所又は居所】東京都中央区京橋1丁目15番1号
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| 【出願日】 |
平成16年4月8日(2004.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085109 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 政浩
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| 【公開番号】 |
特開2005−295842(P2005−295842A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−114147(P2004−114147) |
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