| 【発明の名称】 |
冷凍調味米飯の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 泰恵 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区西港町90番地5 株式会社マザーズキッチン内
|
| 【要約】 |
【課題】トレー、レトルトパック、その他のフイルムパックなどの小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯において、特別の添加物を使用することなしに、冷凍米飯を解凍して喫食する際に、粘り(いわゆるモチモチ感)、香り、艶に富んだ食感を有する米飯、及びその製造方法を提供する
【解決手段】小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯において、炊飯された米飯と、予め別途カットし、油で炒めておいた野菜及び予めカットし調味された肉類及び又は魚介類とを食用油及び調味料と共に混和した調味米飯を、水蒸気の散逸と品温の低下を抑えをながら、可及的に密封された環境の中で熱いうちに小分け包装し、直ちに冷却・冷凍する。この冷凍調味米飯を解凍して喫食したときに粘り(いわゆるモチモチ感)、香り、艶に富んだ食感を有する米飯が得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トレー又は小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯において、炊飯された米飯と、予め別途カットし、油で炒めておいた野菜及び予めカットし調味された肉類及び又は魚介類とを食用油及び調味料と共に混和した調味米飯を、水蒸気の散逸と品温の低下を抑えながら、熱いうちに小分け包装し、直ちに冷凍することを特徴とする、解凍して喫食したときにモチモチ感のある粘り及び香り、艶に富んだ食感を有する冷凍調味米飯の製造方法。 【請求項2】 請求項1における、調味米飯を水蒸気の散逸と品温の低下を抑えながら、包装するに当って、該調味米飯を送風、攪拌下送風又はヒーター熱加熱をすることによる水分蒸発の何れの工程もとることなく、熱いうちに包装、冷凍することを特徴とする、モチモチ感のある粘り及び香り、艶に富んだ食感を有する請求項1記載の冷凍調味米飯の製造方法。 【請求項3】 調味米飯の包装工程に外部から水蒸気を供給しながら包装することを特徴とするモチモチ感のある粘り及び香り、艶に富んだ食感を有する請求項1記載冷凍調味米飯の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、食したときにモチモチした粘り、香り、艶に富んだ食感を有する冷凍調味米飯の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 炊飯された各種調味済みの米飯類を冷凍したものは、炊き立ての米飯類に較べて、解凍して食するときに米飯特有の粘り即ち、モチモチ感、香り、艶が失われることが多い。この問題を解決するために、米の炊飯時に各種の糖類、例えば、澱粉、糯米、デキストリン、シュークロース、マルト−ス、サイクロデキストリン、トレハロース等を添加して米飯の良好な風味、食感を保持する方法(特開2001−169766公報)、米澱粉、糯米澱粉のエーテル化物、エステル化物を添加して外国産米に粘り等を付与する方法(特開平7−264998号公報)等が知られている。このように、我々日本人は、ふっくら、モチモチして粘っこく、艶と香りに富んだ米飯類に強い希求がある。しかしながら、特別の添加物を使用することなくふっくら、モチモチとして粘っこく、艶と香りに富んだ冷凍調味米飯を大量に炊飯、製造、保存する方法には未だ満足のいくものはない。 【0003】 一方、ピラフ、ドライカレー、チャーハン等を炒めるときに油を使用する米飯は、ゴハンが油を吸ってベタッとしたものは好まれず、仕上がりはパラパラと或いはカラッと仕上げたものの方が好まれる場合もあり、そのために冷凍ピラフや冷凍ドライカレー等を出来るだけカラッと仕上げられるような調理器も提案されている(特開平8−210652)。 しかしながら、このようなピラフ、ドライカレー、チャーハン等であっても、冷凍された製品を喫食する場合に、なんら特別の添加物を使用することがなくても、べたつきがなく、ふっくら、モチモチと粘っこく、艶と香りに富んだ調味米飯にも強い要求があるが、その仕上げ方法、炊飯方法、調味方法には満足のいくものは未だない。 【特許文献1】特開2001−169766公報 【特許文献2】特開平7−264998号公報 【特許文献3】特開平8−210652号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 この発明は、トレー乃至小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯において、冷凍調味米飯を解凍して喫食する際に添加物を使用することがなくても、べたつきがなく、粘り(いわゆるモチモチ感)、香り、艶に富んだ食感を有する冷凍調味米飯、及びその製造方法に関する。更には、家庭において或いは行楽地、遊園地、スポーツ観戦、演劇・映画鑑賞場において手軽に喫食することができる冷凍された軽食用包装調味米飯に、添加物を使用することなしにべたつきがなく、しかも粘り、香り、艶に富んだ食感を付与する方法に関する。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明者は、トレー乃至小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯において、冷凍保存された各種調味済みの米飯類を解凍して喫食するときに、添加物を使用することなく米飯特有の粘り、香り、艶に富んだ食感を有する冷凍米飯の製造方法の開発について鋭意検討の結果、調味された米飯の包装に当って、炊飯された米飯、別途油で炒めた野菜類及び別途炒めた肉類及び又は魚介類の混和物を、水蒸気の散逸を抑え、品温の低下を抑えながら、可及的に密封された環境の中で包装し、直ちに冷凍することにより、解凍して喫食したときに粘り(いわゆるモチモチ感)、香り、艶に富んだ食感を有する調味米飯が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。 【発明の効果】 【0006】 即ち、本発明は、トレー、レトルトパック、その他のフイルムパックなどの小分け包装容器に包装された冷凍米飯において、添加物を使用することなく米飯特有の粘り、香り、艶に富んだ食感を有する冷凍調味米飯を提供する。又、添加物を使用することなく米飯特有の粘り、香り、艶に富んだ食感を有する冷凍調味米飯の製造方法を提供する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 本発明において、トレー乃至小分け包装容器に包装された冷凍調味米飯としては、五目飯などの各種炊き込み御飯、及びこれらの握り飯類、チキンライス、チャーハン、ピラフ、ドライカレー、その他の調味米飯が冷凍されたもの、並びに本発明者が特願2003−163319において提案した家庭や行楽地、遊園地、スポーツ観戦、演劇・映画鑑賞場において簡便に喫食できる軽食用包装食品のうちの加工米飯が挙げられる。 トレー、レトルトパック、その他のフイルムパックなどの小分け包装容器は、通常合成樹脂製の透明、半透明、不透明のトレー、包装紙等である。 【0008】 本発明においては、常圧加熱、真空過熱、高圧過熱或いはこれらの組み合わせによる、ガス加熱、マイクロ波過熱等の常法により大釜で炊飯された米飯と、別途適当な大きさにカットしたものを油で炒めた野菜類及び別途適宜の大きさにカットし、必要により調味し、蒸煮又は炒めた肉類及び又は魚介類とを、更に必要により適宜調味しながら混和した調味米飯を、水蒸気の散逸を抑え、品温の低下を抑えながら、可及的に密封された環境の中で包装し、直ちに冷凍する。即ち、調味米飯から水分の蒸発と温度の低下を極力抑えるような環境下に素早くトレー乃至小分け包装容器に包装し、直ちに冷凍する。したがって、炊飯された米飯を送風又は攪拌下送風、ヒーター熱加熱等により水分蒸発を行う常法は本発明においては行わない。 冷凍温度は、約20℃以下40度程度に冷凍し、同温度下に冷凍保存する。 【0009】 即ち、本発明におけるトレー又は小分け包装容器に包装するに当って、調味米飯からの水分の蒸発を極力抑えるような環境とは、調味米飯を送風又は攪拌下送風、ヒーター熱加熱等により水蒸気の散逸を図る何れの工程もとることなく、熱いうちに包装し、直ちに冷凍することをいう。 又、自動盛付機や米飯成型機等を用いる大量成型・包装を行うときは、水蒸気の散逸と温度低下を防ぐために、包装工程に外部から水蒸気を供給しながら包装を行ってもよい。 【実施例】 【0010】 実施例1 水洗いして水切りした米4.5kgに水5.40L及びサラダ油30gを加えて3升炊飯釜にて45分炊飯し、10分間蒸らしを行った。炊き上がったゴハンに、別途5mm角サイズ又は5×10mmにカットしたごぼう、たまねぎ、パプリカ及びマッシュルームを精米換算100重量部当り合計で25重量部及び精米換算100重量部当り3重量部のサラダ油と共に炒めたもの、及び精米換算100重量部当り30重量部の1cm角さいころサイズにカットした鶏肉を、100重量部当り夫々0.9重量部の塩、0.07重両部の胡椒と共に煮たもの、並びに別途蒸煮したグリーンピースを精米換算100重量部当り3部とケチャップを精米換算100重量部当り5部とを、サラダ油、塩、胡椒、グルタミンサンナトリウム及び醤油を精米換算100重量部当り夫々3重量部、1重量部、0.07重量部、0.25重量部、1重量部と共に、水蒸気の散逸を防ぐため、大鍋全体を防水性のビニールシートで覆いながら、攪拌して調味したチキンライスを、直ちに160g宛容器に詰めて密封、合計70パックとなし、これを−25℃に冷却・冷凍し、−30℃の冷凍庫に1ヶ月保存した。 使用した包装容器は、円錐形を有し、ポリエチレンフタレートと、ポリエチエレン及びバリアー延伸ポリプロピレンフィルムラミネートで積層した厚さ60μmフイルムからなり、容量約200mlのものを使用した。 一方、対象として、脱水蒸気のために扇風機を回しながら陰圧に空調された調理室内で、米飯、炒め済みの野菜類及び鶏肉を調味料と共に攪拌して得たチキンライスを、常法どおり袋に詰めて密封、−25℃に冷却・冷凍し、−30℃の冷凍庫に1ヶ月保存した。 冷凍チキンライスをマイクロ波加熱で解凍、過熱し、10名のパネルによる比較官能検査を行った。評価は、最良5点から最低を1点とする5段階評価を行い、合計点を10人で割って平均値を求めて表示した。官能検査結果を表1に示した。 【0011】 【表1】
【0012】 表1の結果から明らかな如く、本発明の方法によって調製した冷凍チキンライスは、1ヶ月冷凍保存後も、従来にないモチモチ感の有る粘りを有しており、総合評価も常法により炊飯・包装したものに比し優れていた。 実施例2 【0013】 水洗いして水切りした米4.5kgに水5.40kg及びサラダ油、食塩、胡椒、グルタミン酸ナトリウム、及びコンソメを、夫々精米換算100重量部当り3重量部、1.8重量部、0.15重量部、0.25重量部、及び0.8重量部を加えて3升炊飯釜にて20分炊飯し、15分間蒸らしを行った。炊き上がったゴハンに、別途調理したえび、小口にカットして処理した野菜類(たまねぎ、にんじん、いんげん、ピーマン、スイートコーン及びマッシュルーム)を合計で精米換算100重量部当り45重量部を加え、攪拌、混合して海老ピラフを調製した。 得られたえびピラフを、実施例1と同様にして、直ちに160g宛袋に詰めて密封、合計70パックを調製、これを−25℃に冷却・冷凍し、−30℃の冷凍庫に1ヶ月保存した。 一方、上記と同様にして調製したえびピラフを、陰圧の室内で送風しながら室温でまで放冷したものを160g宛袋に詰めて密封、これを−25℃に冷凍・冷凍し、−30℃の冷凍庫に1ヶ月保存した。 冷凍えびピラフをマイクロ波加熱で解凍、過熱し、10名のパネルによる比較官能検査を行った。官能検査結果を表2に示した。 【0014】 【表2】
|
| 【出願人】 |
【識別番号】302058406 【氏名又は名称】株式会社マザーズキッチン 【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区西港町90番地5
|
| 【出願日】 |
平成16年4月7日(2004.4.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091199 【弁理士】 【氏名又は名称】田淵 権
|
| 【公開番号】 |
特開2005−295827(P2005−295827A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月27日(2005.10.27) |
| 【出願番号】 |
特願2004−113314(P2004−113314) |
|