| 【発明の名称】 |
にがり含有率の高い液体にがり塩とその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中郡 郁夫 【住所又は居所】沖縄県島尻郡久米島町字宇江城2178−1 久米島海洋深層水開発株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】にがり含有率の高い液体にがり塩とその製造方法に関し、塩化ナトリウムに対するにがり成分の比率が高く『やわらかく』『まろやかな味』を呈し、塩としての用途が可能な液体にがり塩を実現する。経日的にもカルシウム塩の生成を抑制・防止したものを提供する。 【解決手段】海水を濃縮し、初期結晶物の発生を確認してから濃縮を止めて、所定の濃度まで希釈し、濾過して結晶物質を除去し移送した後の濃縮海水を二次希釈する事によって、経日での無機塩の析出を防止すると共に、塩化ナトリウム含量が20〜30g/100ml で、全無機塩中のNaCl含量が75〜90重量%、他のミネラル成分(にがり成分)が10〜25重量%に調整してなる液体にがり塩を製造する。
【解決手段】海水を濃縮し、初期結晶物の発生を確認してから濃縮を止めて、所定の濃度まで希釈し、濾過して結晶物質を除去し移送した後の濃縮海水を二次希釈する事によって、経日での無機塩の析出を防止すると共に、塩化ナトリウム含量が20〜30g/100ml で、全無機塩中のNaCl含量が75〜90重量%、他のミネラル成分(にがり成分)が10〜25重量%に調整してなる液体にがり塩を製造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海水を濃縮し、初期結晶物質の発生を確認してから濃縮を止めて、結晶物質を除去する工程と希釈水を加えて希釈する工程を経ることを特徴とする液体にがり塩の製造方法。 【請求項2】 海水を濃縮し、初期結晶物質の発生を確認してから濃縮を止めて、所定の濃度に合わせた後、濾過して結晶物質を除去し移送した後の濃縮海水を二次希釈する事を特徴とする液体にがり塩の製造方法 【請求項3】 初期結晶物質が発生するまで濃縮後の濃縮海水に希釈水を追加して希釈すると共に初期結晶物質を除去して、塩化ナトリウム含量が20〜30g/100ml で、全無機塩中のNaCl含量が75〜90重量%、他のにがり成分(ミネラル成分)が10〜25重量%に調整してなる事を特徴とする液体にがり塩。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、にがりを含有している液体の食塩とその製法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、消費者の健康志向、自然志向に伴って、「にがり」を含有した塩の需要が増加している。「にがり」とは、海水から製塩工程を経て副産物として得られるマグネシウム(MgCl2 、MgSO4 )カリウム(KCl)と微量のカルシウム(CaCl2 、CaSO4 )に結晶化しなかったナトリウム( NaCl)を含む液状物である。 にがりを含有する塩は、塩化ナトリウム含量の高い塩と比較すると、「やわらかく」「まろやかな味」を有するとされており、味覚的にも消費者嗜好が高まって来ている。 【0003】 我が国で従来から製造されている塩の多くは、全無機成分の中で塩化ナトリウムの比率は、90%以上含まれているものが多い。これは、にがり成分(特に塩化マグネシウム)の吸湿性の高さより、にがり成分である無機塩を10%以上含有させると吸湿により流動性が低下し商品価値を損なう事が一つの要因と考えられる。 【0004】 本問題解決の手法として、200 〜300 ℃で焼成し、焼塩とし、にがりの構成成分である塩化マグネシウムの水和物を塩基性塩化マグネシウムMgOHClや酸化マグネシウムMgOに変化させて含水率を低下させる方法がある。しかしながら、当該方法で得られたにがり含有率の高い塩は、水に対する溶解度が低下する為水分の多い条件での使用は適さない。更に、成分変化によりにがり本来の旨味を損なう欠点や黒い炭化物の生成による商品価値の低下に加えて、保管期間中に再度吸湿して流動性が低下してしまう問題がある。 【0005】 一方、海水のミネラル成分を全て残す手法として液状の塩についても塩化ナトリウムが結晶化しない範囲において、海水中から70重量%以上の水分を蒸発させる液状塩の製造方法が提案されているが、塩としての用途を明確にする場合、塩化ナトリウム含量20〜30g/100ml が必要になり成分を全て残すのは難しく、また、本塩化ナトリウム濃度とすると、水に対する溶解度の低いカルシウム塩析出し、結晶を除去しても飽和状態である為、経日変化にて無機塩が析出する問題が発生する。 【0006】 これに対し、にがりまたは、ミネラルを含有する発明としては、種々の提案がなされている。例えば、特開平7-170936には、ミネラル10〜25%の固体塩に関する発明が開示されている。すなわち、陽イオン交換膜として2価陽イオン難透過性の処理を施していない膜( 無処理膜) と該処理を施した膜( 処理膜) を組み合わせ、その割合を変える事によって、ミネラル分の含有量が約10%〜約25%で、その濃度が所定の値に調整されたかん水を製造し、このかん水中の全成分を直接乾燥する事によって、濃度を所定の値に調整したミネラル含有塩を製造する方法である。 【0007】 また、特開平6-153854には、粉末固定化にがり添加の固体塩の製法が開示されている。すなわち、内部に細孔を有する食品または食品添加物の粉末ににがりを吸収保持させてなる粉末固定化にがりを実質NaCl結晶からなる塩成分に添加混合して得られる事を特徴とする。 固定化剤: 酸化マグネシウム, 炭酸マグネシウム, 酸性白土, 白陶土, ケイソウ土, タルク, パーライト, シクロデキストリン, 活性炭, 炭酸カルシウム, 二酸化チタン, 乳酸カルシウム, 炭酸カルシウム等である。 【0008】 更に、特開2003-206131 には、液体塩が開示されている。すなわち、塩化ナトリウムが結晶化しない範囲おいて、海水中から70重量%以上の水分を蒸発させる事によって、海水中のミネラル成分をそのまま全部含有している液体塩が得られる。海水を濃縮する際に、少なくとも1 種のミネラル成分が結晶する前の時点で濃縮処理を停止する方法によると、最も濃度の濃い液体塩を得る事が出来る。 【特許文献1】特開平7-170936 【特許文献2】特開平6-153854 【特許文献3】特開2003-206131 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 ところが、前記の従来技術の場合は、以下の様な問題点がある。特許文献1の場合は、技術的には固体の塩でMg成分を増やすと、吸湿性が上がり、流動性の低下の問題がある。 特許文献2については、水に対して溶解度の低い固定化剤を使用する為、調理用に使用すると固定化剤が溶けない事や異物混合になる為、100 %自然食品で無くなる等の問題がある。特許文献3ついては、ミネラル成分を全て含有する事を目的とした技術であり、塩分濃度が低くなってしまう為、塩としての用途での使用は難しい問題がある。 【0010】 本発明の技術的課題は、以上の様な問題に着目し、全無機塩の中で塩化ナトリウムに対するにがり成分(無機塩)の比率が高く『やわらかく』『まろやかな味』を呈し、塩としての用途を可能にする塩化ナトリウム含有物が17〜25重量%(20〜30g/100ml )の液状の塩で、経日的にもカルシウム塩の生成を抑制・防止したものを提供する事である。 【課題を解決するための手段】 【0011】 本発明の技術的課題は、次のような手段によって解決される。請求項1は、海水を濃縮し、初期結晶物の発生を確認してから濃縮を止めて、結晶物質を除去する工程と希釈水を加えて希釈する工程を経ることを特徴とする液体にがり塩の製造方法である。 【0012】 請求項2は、海水を濃縮し、初期結晶物の発生を確認してから濃縮を止めて、所定の濃度に合まで希釈し、濾過して結晶物質を除去し移送した後の濃縮海水を二次希釈する事によって経日での無機塩の析出を防止する事を特徴とした液体にがり塩の製造方法である。 【0013】 請求項3 は、請求項2の製法で製造し、塩化ナトリウム含量が20〜30g/100ml で、全無機塩中のNaCl含量が75〜90重量%、他のミネラル成分(にがり成分)が10〜25重量%に調整してなる事を特徴とする液体にがり塩である。 【0014】 本発明において、原料海水としては、海水全般を使用出来る。つまり、表層水でも良いし、海洋深層水でも良い。また、希釈水は、RO水即ち、海水を逆浸透膜で処理した真水でも良いし、純水即ち、イオン交換処理した水でも良いし、水道水でも良いし、井水即ち井戸水でも使用出来る。 【0015】 このように、海水を逆浸透膜に加熱濃縮を併用及び、加熱のみで濃縮して、初期の海水中の水分を重量%で85%以上除いた後、所定の濃度まで加水し、濾過して他の容器(タンク)に移し、更に加水し所定の濃度に合わせる事にて経日にて結晶の生成を抑制する事を可能にした液状塩である。 【0016】 また、塩とにがりに分離する前の段階で濃縮を停止させる為、エネルギーコストが塩やにがりよりも安価に製造出来る。また、成分的にも、濃縮にて塩化ナトリウムやカルシウム塩の生成があっても、一定の濃度に加水して調整する事によって、安定した成分が得られる。更に、経日での結晶の析出は、飽和状態のカルシウム塩によるものであるが、濾過してタンクを移して再加水する事によって飽和状態を回避する事が可能になり、結晶の生成を防止、抑制出来る。 【0017】 初期の海水のナトリウムとマグネシウム、カリウムについては、そのまま全てを残す事が可能であり、ミネラルバランスの優れた成分となる。また、カルシウム成分については、塩としての用途を明確にする為、塩化ナトリウム含量を17〜25重量%(20〜30g/100ml )とする為、50%以上は除去されるものの、移送後の加水によって飽和状態は回避され、結晶の生成は抑制・防止される。 【0018】 かねてからの知見では、『やわらかく』『まろやかな味』とされる塩は、全無機物の中でにがり成分が10〜25%である事が確認されている。一般的なにがりとは、塩化ナトリウム結晶を除去した液状物質で、塩化マグネシウムを主成分とし、塩化ナトリウムと塩化カリウムの混合物である。本製法にて、製造された液状塩の成分は、マグネシウム、ナトリウム、カリウムが全て除去されずに残っている為、無機成分比率としては、NaCl75〜90%、にがり成分が10〜25%の範囲になり、『やわらかく』『まろやかな味』の液状塩になる。 【発明の効果】 【0019】 この様にして製造した本発明の液体にがり塩の利点は、従来のように塩とにがりに分離するまでのエネルギーコストと比較して、途中で濃縮を止める事と収量が多い事より、単位重量当たりのエネルギーコストは、塩と比べて格段に安価になる。 【0020】 第2に、にがり成分含有率の高さである。にがりとは、塩化マグネシウムと塩化カリウムを指しており、その含有率は、従来の塩では10%未満のものが多かったが、液体にがり塩では無機塩全体の約17%に達する。この結果、塩としては『やわらかく』『まろやか』な味を実現出来た。また、このMgやKは、生理機能の活性化や高血圧予防などの各種効果があるとされており、健康に寄与する塩として期待される。 【0021】 第3は、使い易いことである。固体の塩は、にがり含有率を上げるとMgの吸湿性の高さより、流動性を失いブロッキング現象が起こる。本対策として、塩を200 〜300 ℃で焼成する方法があるが、117 ℃以上で塩基性塩化マグネシウムMgOHClに成分変化が起こり、200 ℃以上で酸化マグネシウムMgOに変成する。組成変化は、にがり本来の旨味を損ない、更に水溶性も落ちる事より調理に適さない成分となる。また、一度焼成しても保管中には、再度吸湿して流動性を失う事がある。これらの流動性の問題を解決したのが、液状の塩である。更に、塩としての明確な用途を果たす為、NaCl含量を20〜30g/100ml としたが一定値のものが生産出来る為、調理に際して、一定量で安定した味が得られる。また、濃縮温度も100 ℃程度の為、成分変質も無い。 【0022】 第4の特徴は、成分の安定性である。一般的なにがり含有率の高い塩は、成分を安定させるのが難しいとされている。今回発明した液体にがり塩は、海水の成分の中ではカルシウムが90%除去されるものの、他の成分は海水のまま残されている。それ故、カルシウム以外の成分は、海水の成分比率が変わらない限り安定している。また、カルシウムについても、濃縮を所定の濃度で止めて、再度希釈する本発明方法によって安定化できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 次に本発明による液体にがり塩とその製造方法が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1の(1)は、本発明による液体にがり塩の製造方法を示すフローチャートであり、図1の(2)は、各工程における成分変化を示す図表である。 【0024】 図1(1)のステップS1にて、原料となる海水を準備する。この海水は、海洋深層水でも良いし、通常の表層水でも良い。そして、図示例では、ステップS2にて逆浸透膜で濃縮しているが、加熱濃縮でも良い。逆浸透膜法で濃縮する場合は、原料海水から分離した真水(RO水)を分離保管しておいて、後工程における希釈工程に利用出来る。 【0025】 逆浸透膜法で濃縮した後のステップS4の濃縮水は、濃縮された結果、1000mlが578ml に減少している。このかん水をステップS5で一次濃縮した後は、176ml に減少し、ステップS6の二次濃縮後は93mlに減少している。次いでステップS7で一次希釈を行った結果、104ml に増量している。次にステップS8でフィルターを用いて濾過した後、ステップS9で別の容器に移してから、ステップS10で二次希釈を行う。その結果、108.3ml に増量する。その後、ステップS11で再度濾過してから、ステップS12で製品用の容器に充填すると、ステップS13の様に製品が完成する。以上の工程において、ステップS2の逆浸透膜法による濃縮とステップS5、ステップS6の一次、二次の濃縮工程は、まとめて単一の濃縮工程として扱うことも出来る。実際には、加熱濃縮による単一工程とすること可能がである。 【0026】 次に、以上の製造工程における主要な工程について詳述する。前記ステップS2、S5、S6のようにして、逆浸透膜や加熱などの手法で海水を濃縮することによって、海水中の水分の90重量%以上を除去した組成は、ステップS6の二次濃縮後に相当し、濃縮液量は93mlに減少している。本濃縮により、系内の無機塩量は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウムの一部が結晶化する事により、液中の無機塩量が低減し、特にカルシウムについては、初期量の7%迄低減している。 【0027】 こうして、加熱濃縮した系にステップS7のように、水( 逆浸透膜にて作成した無機物を除去した真水, 純水, 井水, 水道水) を添加して、塩化ナトリウムと塩化カリウムが全て溶解し、最終的に塩化ナトリウム含量が約27g/100ml になる濃度に調整する。この希釈により、塩化ナトリウム, 塩化マグネシウム, 塩化カリウムは、全て溶解し、濃縮前の海水中のこれらの成分は全て液中に含まれる状態になる。しかし、カルシウム塩については、約90%は結晶化した状態であり、飽和状態にあり、針状結晶も多く認められる。このまま商品化すると、例え濾過しても、保管環境での温度変化や充填容器の自然蒸発による濃度変化により、経日変化によってカルシウム塩の針状結晶が生成し、商品価値を損ねてしまう。 【0028】 そこで、ステップS7で一次希釈後の液を濾過( サラシ, ネル,300メッシュ金網) し、他の容器に移して、更に水( 同上) を所定量加えて、カルシウム塩の飽和状態を脱却し、経日変化による塩の析出を防止する事が可能になる。 【0029】 本発明によって、無機塩中の塩化ナトリウムとにがり成分( ミネラル成分) の比率は、NaCl 75 〜90%、にがり成分が10〜25%の範囲になり、『やわらかく』『まろやかな味』の液状塩が提供出来る。また、本製法により塩としての用途を明確にした塩化ナトリウム含量が20〜30mg/100ml(17 〜25重量%) の液状塩が実現出来る。 【0030】 一般的なにがりとは、塩と完全に分離した液状物の事であり、早い段階でカルシウムは結晶化除去されてしまう為、10〜100mg/l程度の濃度であり、海水の0.1 〜0.5 %しか残っていない。本実施例の条件で濃縮/希釈を行った場合は、海水の約10%のカルシウムが残ることが、一般のにがり商品と異なる点であり、更に濃縮終点を早めに止めて、希釈倍率を変える事によって、カルシウムの含量を変える事も可能である。 【0031】 以上のように、本実施例では、海水の加熱濃縮または逆浸透膜を併用した加熱濃縮で海水中の水分を約94%蒸発させると、塩化カルシウムの約93%が結晶化し、塩化ナトリウム、塩化カリウムも各々約13%、7%が結晶化する。 【0032】 各成分の濃度を一定にする為に、ステップS7の一次希釈を行い、カルシウム塩以外の成分は全て溶解させて、成分を安定させる。 【0033】 一次希釈した濃縮海水は、本段階ではカルシウムの針状結晶が残存しており、未だ過飽和状態である為、本段階で濾過( ネルやサラシ濾過と300メッシュ 程度の金網濾過) を行い他の容器( タンク) に移す。他の容器に移した後、再度逆浸透膜から得られた純水, 純水, 水道水, 井水によって希釈する事によって、カルシウムの過飽和状態を脱却し、経日変化でも結晶の生成の抑制・防止されたミネラル豊富な液状の塩が精製される。 【0034】 本発明の方法で製造された液体にがり塩の特徴は、以下の通りである。にがりとは、一般的に海水を濃縮して塩を除去した後に残った塩化マグネシウム, 硫酸マグネシウム, 塩化ナトリウム, 塩化カリウムの水溶液である。これに対し、本発明による液体にがり塩は、海水のナトリウム, マグネシウム, カリウムを全て残して、カルシウムについても濃縮途中で濃縮を停止させる為、海水の1 割程度を残す事を可能にしたにがりである。また、海水を濃縮して、塩分濃度を上げて塩としての用途を可能とした成分構成に設計している。さらに、塩として、官能的に『まろやか』で『やわらかい』味わいは、NaCl以外の塩類( 塩化マグネシウム及び塩化カリウム) が10%〜25%とされており、本液体にがり塩は、無機塩の成分比率としてNaCl:75 %(ニカ゛リ無機塩25%) 〜NaCl:90 %( 同10%) を実現し、理想的な『まろやか』で『やわらかい』味わいを実現した。 本実施例では、無機塩な組成は、 NaCl:82.4%、にがり成分無機塩17.6%(MgCl2:15.0 %,KCl:2.3%,CaCl2:0.3%) と理想的な成分構成となった。 【0035】 そして、本発明の液体にがり塩は、保存中のカルシウム析出を防ぐ為に、次の様な処理 がなされている。海水中に含有しているカルシウムは、主として塩化カルシウムと硫酸カルシウムである。このカルシウム塩の内、硫酸カルシウムは飽和溶解度が2g/lと低い事が知られている。塩の用途を目指す場合、塩化ナトリウムの含有量を17重量%以上とする必要があり、この濃度とした場合、カルシウム塩の90%程度は既に結晶となって析出しているが、この系から結晶を除去してもカルシウム塩は飽和状態である。それ故、生成直後からカルシウムの析出が認められ、商品として充填した場合、保管環境の温度変化や容器からの自然蒸発による濃度変化にて更に析出し商品価値を落とすものと考えられる。 【0036】 PET ボトルでの自然蒸発は、年間1%程度ある事も知られており、経日での塩の析出防止の観点では2%程度水分が蒸発しても飽和状態にならない商品設計にする必要がある。そこで、本発明では、液状の塩としての用途が可能な塩化ナトリウム含量を17〜25重量%であり、経日変化でもカルシウム塩の結晶が生成しない様に濃縮後に純水または、海水を逆浸透膜を通して生成した真水または井水を濃縮液に対して2 〜20%( 実施例では約4 %) 添加する事によって、塩としての用途を可能にし、保管環境でのカルシウム塩の析出を防止している。 【0037】 また、成分を安定させる為、海水中の水分の85%以上を除去し、一部の成分の結晶化した系に純水または海水を逆浸透膜を通して生成させた真水または井水を添加して所定の濃度に合わせ、サラシまたはネルなどでストレーナー濾過した後、他の容器に移してから、最終濃度調整を純水または海水を逆浸透膜を通して生成させた真水にて行う事によって、経日変化によるカルシウム塩の生成を防止している。 【産業上の利用可能性】 【0038】 以上の様に、本発明によると、十分なにがり成分を含有した液体の食塩を実現出来、しかも、保存中にカルシウム塩が結晶化したりする事の無い、安定性に優れた、高品質な液体にがり塩が提供出来る。その結果、にがりと食塩を同時に摂取出来、国民の健康維持に貢献出来、また製塩業界の発展に寄与出来る。 【図面の簡単な説明】 【0039】 【図1】(1)は、本発明による液体にがり塩の製造方法を示すフローチャートであり、(2)は、各工程における成分変化を示す図表である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500199088 【氏名又は名称】久米島海洋深層水開発株式会社 【住所又は居所】沖縄県島尻郡久米島町字宇江城2178番地の1
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| 【出願日】 |
平成16年3月26日(2004.3.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076082 【弁理士】 【氏名又は名称】福島 康文
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| 【公開番号】 |
特開2005−270068(P2005−270068A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月6日(2005.10.6) |
| 【出願番号】 |
特願2004−92458(P2004−92458) |
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