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【発明の名称】 定量諸味充填装置
【発明者】 【氏名】増井 正樹
【住所又は居所】埼玉県川口市西川口6丁目9番18号 株式会社山崎鉄工所内

【氏名】勝本 隆
【住所又は居所】埼玉県川口市西川口6丁目9番18号 株式会社山崎鉄工所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
揚げ槽位置の上方に設置される諸味充填機と、当該諸味充填機に諸味を供給するための諸味ポンプと、前記諸味充填機と諸味ポンプの間の諸味移送ライン中に付設する諸味の圧送タンクと、当該圧送タンク内の圧力を一定に保持するための空気圧調整装置と、前記諸味の圧送タンクから諸味充填機に至る諸味供給管の管路中に付設する電磁流量計及び電動式開度調整弁とを具備し、前記電磁流量計によって諸味供給管を流れる諸味の流量を検出し、この検出値に基づいて前記電動式開度調整弁を制御することにより一定時間内に所定量の諸味を揚げ槽用の濾布内に充填するようになしたことを特徴とする定量諸味充填装置。
【請求項2】
空気圧調整装置は、諸味の圧送タンク内の圧力を検出して、コントローラーに信号を送出する圧力センサーを含むと共に、コントローラーからの制御信号によって圧送タンク内に空気を供給する電磁弁と、圧送タンク内の空気を排気する電磁弁とを含む請求項1記載の定量諸味充填装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は醸造諸味の揚げ槽位置に拡げられる濾布内に諸味を充填するための諸味充填装置に係り、特に一定時間内に所定量の諸味を充填できるようになした定量諸味充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
固液分離の困難な液体として知られる醤油諸味等の醸造諸味は、古来より所定量づつ濾布に包んで多段に積み重ね、自重による自然垂れ濾過を経た後、外圧を徐々に上げて圧搾々汁する方法が最良とされている。
【0003】
揚げ槽操作は、角筒状ケージ等からなる揚げ枠内に底板を上下動可能に吊り下げ支持し、揚げ枠の内法より大きな寸法の濾布を、揚げ枠の上端開口を覆うようにして拡開し、当該濾布の揚げ枠内に相当する箇所に所定量の諸味を充填し、濾布の周縁部四辺を諸味の上面側に折り畳み、さらに諸味の上面に蓋布を被せて一枚分の作業を終え、次いで、前記底板を濾布包み諸味の一層分だけ下降させ順次前記と同様の作業を繰り返し、揚げ枠が満量に達して揚げ槽作業を完了する。
【0004】
ところで、揚げ槽位置に拡開される濾布内に充填する諸味量の多寡は後の圧搾々汁工程における収率に影響を与えることとなるため、一枚の濾布内に対する諸味の充填量は定められた分量を維持するようにしなければならない。
【0005】
この諸味の充填に関して従来は、下記特許文献1に示すように充填機の直前に計量用のタンクを設け、一旦このタンクを満量にしてからコック又はバルブを開いて自然流下により濾布一枚分の諸味を充填する方法や、下記特許文献2に示すように充填用のピストンポンプを設置し、ピストンのストロークを調整することによって所定量の諸味を充填する方法等が行われている。なお、定容積回転式ポンプを所定充填諸味量に合わせた回転数で一定時間運転することにより充填する方法も行われている。
【特許文献1】特公昭46−4160号公報
【特許文献2】特公昭46−28152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に示された諸味計量器は、ケージ(揚げ枠)の上方に設置され、諸味の貯槽から可撓管によって諸味計量器に導かれた諸味はケージの上端部開口に一枚一枚拡げられた濾布の上に一定量ずつ計量されて注ぎ入れられるようになっている。また、特許文献2の第11図に示された一定量供給装置をなすピストンポンプは、諸味の吐出ノズルの直近に設けられ、シリンダー内に導かれた一定量の諸味はピストンの作動によって蛇管を通じて濾布内に充填されるようになっている。
【0007】
ところで、諸味の粘度は充填の初期と終わりで可成り異なると共に、諸味の種類が異なることによっても大きく変動するため、諸味を計量器から自然流下させる方法によった場合は、計量器の内壁、あるいはその下の可撓管やノズル等に付着する諸味の量が変化し、正確な分量の諸味を濾布内に充填するのが困難になると共に、人手に頼る部分が多く非能率的でもあった。また、ポンプ方式によった場合は、諸味充填機とポンプの設置位置までの距離が影響してポンプの起動から諸味が出始めるまでに遅れが生じるという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明は前記した従来の諸味充填装置の問題点を解消し、一定時間内に所定量の諸味を正確に充填できるようになして揚げ槽操作全体の能率化を図ることができるようになした定量諸味充填装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明の構成を詳述すれば、請求項1に係る発明は、揚げ槽位置の上方に設置される諸味充填機と、当該諸味充填機に諸味を供給するための諸味ポンプと、前記諸味充填機と諸味ポンプの間の諸味移送ライン中に付設する諸味の圧送タンクと、当該圧送タンク内の圧力を一定に保持するための空気圧調整装置と、前記諸味の圧送タンクから諸味充填機に至る諸味供給管の管路中に付設する電磁流量計及び電動式開度調整弁とを具備し、前記電磁流量計によって諸味供給管を流れる諸味の流量を検出し、この検出値に基づいて前記電動式開度調整弁を制御することにより一定時間内に所定量の諸味を揚げ槽用の濾布内に充填するようになしたことを特徴とする定量諸味充填装置である。
【0010】
また、請求項2に係る発明は、空気圧調整装置は、諸味の圧送タンク内の圧力を検出して、コントローラーに信号を送出する圧力センサーを含むと共に、コントローラーからの制御信号によって圧送タンク内に空気を供給する電磁弁と、圧送タンク内の空気を排気する電磁弁とを含む請求項1記載の定量諸味充填装置である。
【0011】
一定時間内に一定量の諸味を充填するためには、送られる諸味の流速を充填量に見合った速度にしなければならない。諸味の流れる経路は毎回同じであるから配管抵抗は同じとみることができ、圧送タンク内の圧力が一定であれば、流れる諸味の流量は一定となるはずである。しかしながら、実際は前記したように諸味の粘度が充填の初期と終期とで大きく異なると共に、諸味の種類が異なることによっても大きく変動するため、圧送タンク内の圧力を一定に維持させるようにしただけでは正確な充填が行えない。
【発明の効果】
【0012】
これに対し、本発明装置においては空気圧調整装置によって圧送タンク内の空気圧を常に一定に維持させるようにすると共に、諸味の圧送タンクから諸味充填機に至る諸味供給管の管路中にコントローラーによって制御される電磁流量計及び電動式開度調整弁を付設したものであるから、諸味の流量に応じて当該調整弁の開度が自動的に調整され、圧送タンクから送られてくる諸味の粘度等に変動があった場合においても一定時間内に所定量の諸味を濾布内に正確に充填することができるようになるものである。従って、本発明装置によった場合は、従来きわめて非能率的であった揚げ槽操作全体をきわめて効率良く行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面に基づき本発明装置の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明装置の概略を示すフロー図であり、図中1は諸味の揚げ槽位置2の上方に設置される諸味充填機、3は図示しない諸味のストレージタンクから諸味を揚げ槽位置2方向へ送るための諸味ポンプである。
【0014】
4は前記諸味充填機1と諸味ポンプ3の間の諸味移送ライン中に付設する諸味の圧送タンク、5は当該圧送タンク4内の圧力を常に一定に維持させるための空気圧調整装置である。この空気圧調整装置5は圧送タンク4内の圧力を検出して、コントローラー6に信号を送出する圧力センサー7と、コントローラー6からの制御信号によって圧送タンク4内に空気を供給する電磁弁8と、コントローラー6からの制御信号によって圧送タンク4内の空気を排気する排気用の電磁弁9、並びに圧送タンク4内の諸味の液面を検出するレベルスイッチ10等から構成される。
【0015】
次に、11は諸味の圧送タンク4から諸味充填機1に至る諸味供給管12の管路中に付設した電磁流量計であり、13はこの電磁流量計11に近接して設けた電動式開度調整弁である。諸味供給管12を流れる諸味の流量は電磁流量計11によって検出され、この検出データがコントローラー6に送られると、CPUを有する当該コントローラー6によって開度調整弁13の開度が自動的に調整される。
【0016】
その他、図中の14はエアー供給源、15は空気配管系における電磁弁8によるエアーの供給量の最大値を調整するための絞り弁、16は同じく空気配管系における排気量を調整するための絞り弁、17は諸味充填機1の直近に付設してあるエアー式の自動弁、18は揚げ槽位置2に用意してある揚げ枠、19は当該揚げ枠18内に吊り下げられている濾布包み諸味を受けるための底板である。
【0017】
次に、動作例につき説明すれば、先ず、諸味ポンプ3を運転して、図示しないストレージタンクから諸味を圧送タンク4内に供給する。圧送タンク4内に諸味が供給されると、圧送タンク4内の空気圧力が上昇し、圧力センサー7によって空気圧の変動が信号としてコントローラー6に送出される。すると、排気用の電磁弁9が開いてエアーを排気し、圧送タンク4内を予じめ設定した圧力状態に保持する。なお、ポンプ3の能力に適した開度とするため、電磁弁を開度調節式の自動弁にすることができると共に、あるいは前記絞り弁16によって電磁弁9を細かく開閉するようにしてもよい。
【0018】
圧送タンク4内の圧力を一定に維持しつつ、諸味ポンプ3によって諸味が供給されてくると、圧送タンク4内の諸味の液面が上昇し、レベルスイッチ10が作動して諸味ポンプ3は停止する。一方、諸味充填機1が動作し、エアー式自動弁17が開くと諸味圧送タンク4のエアー圧力によって諸味が押し出され、揚げ枠18の上面に拡開されている濾布内に充填される。このとき、圧送タンク4内の諸味の液面が下がり圧力が低下する。この圧力低下は圧力センサー7によって検出され、コントローラー6に信号が送出されると、空気配管系中のエアー供給側電磁弁8がコントローラー6からの制御信号によって自動的に開き、エアー供給源14より圧縮空気が送られて圧送タンク4内のエアー圧力が低下するのを防ぐ。
【0019】
このように、電磁弁8は圧力センサー7とコントローラー6によって設定圧力以下で開き、設定圧力以上となった場合に自動的に閉じる動作をする。エアー供給量の最大値は絞り弁15によって調整が行われる。
【0020】
なお、空気配管系におけるエアー供給用の電磁弁8および排気用の電磁弁9は口径を異にするバルブをそれぞれ複数個並置するようになし、基準圧力からの偏差に応じて開閉するバルブを選択することによる制御とすることも充分可能である。エアー供給源14にはエアーフィルター等をセットして清浄な圧縮空気を圧送タンク4内に送るようにすることは言うまでもない。
【0021】
また、特に図示しないが圧縮空気を使用する機器の安全を期するため使用圧力の上限を決める減圧弁を圧送タンクに付設する場合もあるものとする。
【0022】
上記したように、諸味の流速は諸味の粘度によって左右され、充填の初期は液分が多く流動性に富むが、終期に近づくにつれ固形分が増えて粘性が強くなり供給管12を流れる流速が変化する。その際、圧送タンク4から諸味充填機1に至る諸味供給管12の管路中に付設してある電磁流量計11が諸味の瞬時流量を検出し、コントローラー6に当該検出データが送出される。すると、諸味の粘度変化による流速の変動を補正するためコントローラー6によって電動式開度調整弁13が制御される。
【0023】
諸味の充填と、諸味ポンプ3からの供給が同時に行われた場合、諸味ポンプ3の供給流量と充填のための流出流量の差の分だけエアーの供給/排気を行えばよいので、前記した口径の異なる供給・排気弁を複数個設ける手段が有効となる。
【0024】
このように、本発明定量諸味充填装置においては、圧力センサー7や空気配管系等からなる空気圧調整装置5によって圧送タンク4内の空気圧が常に一定に維持されると共に、諸味の圧送タンク4から諸味充填機1に至る諸味供給管12の管路中に電磁流量計11を付設すると共に、コントローラー6によって制御される電動式開度調整弁13を付設したものであるから、諸味の粘度の変化等に応じて調整弁の開度が自動的に調整されるので定められた時間内に所定量の諸味を正確に充填することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明定量諸味充填装置の概略を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0026】
1:諸味充填機
2:揚げ槽位置
3:諸味ポンプ
4:圧送タンク
5:空気圧調整装置
6:コントローラー
7:圧力センサー
8:電磁弁
9:電磁弁
10:レベルスイッチ
11:電磁流量計
12:諸味供給管
13:電動式開度調整弁
14:エアー供給源
15:絞り弁
16:絞り弁
17:エアー式自動弁
18:揚げ枠
19:底板
【出願人】 【識別番号】592025177
【氏名又は名称】株式会社山崎鉄工所
【住所又は居所】埼玉県川口市西川口6丁目9番18号
【出願日】 平成16年3月23日(2004.3.23)
【代理人】 【識別番号】100073483
【弁理士】
【氏名又は名称】八鍬 昇

【公開番号】 特開2005−269924(P2005−269924A)
【公開日】 平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願番号】 特願2004−84513(P2004−84513)