トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 可食性発色フィルムセット及び被加熱食品の発色方法
【発明者】 【氏名】長谷川 潤
【住所又は居所】大阪府豊中市三和町1−1−11三栄源エフ・エフ・アイ株式会社内

【要約】 【課題】電子レンジによる加熱処理、また、食品に被覆するなどの簡単な操作でオーブンを用いた場合と同様の焦げ色や焼き色を被加熱食品に着ける。

【解決手段】可食性発色フィルムセットとして、 (A) 水溶性セルロースエーテル及びC5〜C12還元糖を含む可食性フィルムと、(B)水溶性セルロースエーテル及びC2〜C6アミノ酸類を含む可食性フィルムの、(A)及び(B)の可食性フィルムから構成される。(A)及び(B)の可食性フィルムに使用する水溶性セルロースエーテルがメチルセルロースである。更に、発色成分として使用するC5〜C12還元糖がキシロース、フルクトース、グルコース、リボース、ガラクトース、ラクトース、マルトースであり、C2〜C6アミノ酸類がグリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン及びこれらの塩である。(A)及び(B)の可食性フィルムを合わせて電子レンジ加熱する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)及び(B)の2種類の可食性フィルムから構成され、(A)及び(B)の可食性フィルムを合わせて加熱することにより発色することを特徴とする可食性発色フィルムセット;
(A)水溶性セルロースエーテル及びC5〜C12還元糖を含む可食性フィルム。
(B)水溶性セルロースエーテル及びC2〜C6アミノ酸類を含む可食性フィルム。
【請求項2】
水溶性セルロースエーテルがメチルセルロースである請求項1に記載の可食性発色フィルムセット。
【請求項3】
5〜C12還元糖がキシロース、フルクトース、グルコース、リボース、ラクトース、マルトース及びガラクトースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1又は2に記載の可食性発色フィルムセット。
【請求項4】
2〜C6アミノ酸類がグリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である請求項1乃至3のいずれかに記載の可食性発色フィルムセット。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の可食性発色フィルムセットを使用する、被加熱食品の発色方法。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は被加熱食品の発色方法に関し、電子レンジなどを用いて各種食品に焦げ色、焼き色を、オーブンを用いた場合と同様な色調で鮮明、且つ容易に着色できるものを提供する。
【背景技術】
【0002】
電子レンジ加熱により、各種食品の表面に焦げ色、焼き色をつける方法として、メイラード反応(アミノカルボニル反応)を利用した方法は知られている。例えば、電子レンジで加熱調理するに当たり、アミノ酸の種類としてスレオニンやセリンと二糖類の水溶液を被加熱食品に塗布し、ついで電子レンジ加熱を行って被加熱食品の表面に焦げ目をつける方法(特許文献1、特許文献2)、アミノ酸の種類としてアルギニンと乳糖を除く二糖類を含む水溶液を被加熱食品に塗布する方法(特許文献3)、アミノ酸、還元糖及びアルカリ添加されたコラーゲン又はゼラチンからなる食品褐変剤組成物(特許文献4)、メイラード反応の反応成分(例えば、グリシン及びキシロースなど)から得られる水性メイラード反応混合物を調製する工程、およびこの水性混合物を乾燥性かつ反応性の条件(例えばスプレー乾燥)に曝し、水分を蒸発させてからその水性混合物と異なった色を有する乾燥生成物を作る工程段階を有する識別製のある明確な色を作り出す方法(特許文献5)、食品の少なくとも1の表面と接近しているが接触はしていないマイクロ液受体を持つ容器中に包装されており、アミノ酸源、還元性砂糖及び食用表面活性剤の水性分散液よりなり少なくとも約7のPHを持つ表面膜を持ち、かつマイクロ波受体と被膜の組合せにより製品をマイクロ波で加熱した時受体に近い製品表面の褐色化がえられることを特徴とするマイクロ波で加熱した時の表面が褐色となる包装された焦げ目付与性焼成食品(特許文献6)などがある。いずれもこれはアミノ酸及び糖類を含む液体を被加熱食品の表面に塗布し、電子レンジ加熱することにより表面に焦げ目を付与する方法である。しかし、アミノ酸及び糖を含有する液体を塗布するという方法は、加熱時にアミノ酸及び糖を含む液体が具材と混ざり合い充分に効果が発揮できないといった問題点があった。
【0003】
また、アミノ酸及び糖類を含む組成物を、寒天などのゲルの融解温度が60〜90℃でありゲル化剤などを使用してシート状に成型したものを被加熱食品に付着させ、電子レンジ加熱する調理済み食品(特許文献7)、天然起源系製膜剤(カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グァーガムなど)に、フルクトース、キシロース、グルコース、リボース、ガラストース、などのC5〜C6還元糖及びグリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン及びこれらの塩などのC2〜C6アミノ酸類との混合物を有効成分として含有する可食性発色フィルム(特許文献8)などがある。しかし、アミノ酸及び糖を一剤化してフィルムに添加すると、シート単体又はシート状食品の保存時にアミノ酸と糖が反応して褐色化が起こることが問題となっていた。
【0004】
【特許文献1】特開昭51−95144号公報
【特許文献2】特開昭51−95145号公報
【特許文献3】特公昭51−9018号公報
【特許文献4】特開昭61−254160号公報
【特許文献5】特開昭63−276548号公報)
【特許文献6】特開平2−222655号公報
【特許文献7】特開平8−308531号公報
【特許文献8】特開2000−41621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、電子レンジ加熱という簡便な操作により、オーブンを用いた場合と同様な焦げ色や焼き色を食品に付けることができる新規な可食性発色フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、電子レンジによる加熱処理だけで焦げ色や焼き色を鮮明に着色できること、並びに食品に被覆するなどの簡単な操作で着色処理ができることなどを目標に鋭意研究を重ねた結果、糖を含有する可食性フィルムとアミノ酸を含有する可食性フィルムを別々に調製し、被加熱食品上に2種類の可食性フィルムを重ね置いて電子レンジ加熱を行うことにより、電子レンジ加熱前には褐色化することがなく、加熱後オーブンを用いた場合と同様の焦げ色や焼き色を被加熱食品に付することが出来ることを見いだし、本発明を完成した。
【0007】
本発明は以下の態様を有する可食性発色フィルムセット及び被加熱食品の発色方法に関する;
項1. 下記(A)及び(B)の2種類の可食性フィルムから構成され、(A)及び(B)の可食性フィルムを合わせて加熱することにより発色することを特徴とする可食性発色フィルムセット;
(A)水溶性セルロースエーテル及びC5〜C12還元糖を含む可食性フィルム。
(B)水溶性セルロースエーテル及びC2〜C6アミノ酸類を含む可食性フィルム。
項2. 水溶性セルロースエーテルがメチルセルロースである項1に記載の可食性発色フィルムセット。
項3. C5〜C12還元糖がキシロース、フルクトース、グルコース、リボース、ラクトース、マルトース及びガラクトースから選ばれる1種又は2種以上である項1又は2に記載の可食性発色フィルムセット。
項4. C2〜C6アミノ酸類がグリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上である項1乃至3のいずれかに記載の可食性発色フィルムセット。
項5. 項1乃至4のいずれかに記載の可食性発色フィルムセットを使用する、被加熱食品の発色方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、電子レンジによる加熱処理だけで焦げ色や焼き色を鮮明に着色できること、並びに食品に被覆するなどの簡単な操作でオーブンを用いた場合と同様の焦げ色や焼き色を被加熱食品に付することが出来るようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の可食性発色フィルムセットは、(A) 水溶性セルロースエーテル及びC5〜C12還元糖を含む可食性フィルム、(B)水溶性セルロースエーテル及びC2〜C6アミノ酸類を含む可食性フィルムの(A)及び(B)の2種類の可食性フィルムにより構成され、(A)及び(B)の可食性フィルムを合わせて加熱することにより発色することを特徴とする。
【0010】
本発明で使用する可食性フィルムは、上記(A)及び(B)のフィルムともに、10〜500μm(即ち、μm単位)の薄い膜厚のものから、mm単位の厚いシート状のものまでの様々な形態を含む。
【0011】
本発明の(A)及び(B)の可食性フィルムのフィルム化基材となる、水溶性セルロースエーテルとして、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシアルキルセルロース及びヒドロキシアルキルアルキルセルロースから選ばれる1種以上を挙げることができ、好ましくは、メチルセルロース、エチルセルロース及びヒドロキシアルキルアルキルセルロースから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはメチルセルロースである。これらは、冷水に可溶で、また、加熱により白濁ゲル化を起こす性質を有するものである。ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとしては、メトキシル基を10〜40重量%有し、かつ溶解性の向上を図るべくヒドロキシアルキル基を3〜30重量%含有する、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)や、エトキシル基が5〜20重量%でヒドロキシエトキシル基が10〜50重量%のヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)等を挙げることができる。
【0012】
なお、これらの置換度は、J.G.Gobler,E.P.Samsel,and G.H.Beaber,Talanta,9,474(1962)に記載されているZeisel−GCによる手法に準じて測定することができ、更には日本食品添加物公定書のメチルセルロースに記載されているガスクロマトグラフによる測定方法や日本薬局方で規定されているメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースの置換度の測定方法に準拠した方法でも測定できる。
【0013】
本発明の水溶性セルロースエーテルの分子量としては、前述の通り冷水に可溶で、また、加熱により白濁ゲル化を起こす性質を有するのに必要な分子量を有していればよい。この分子量の測定は、J.polym.sci.,39,293−298,1982に示される方法を例示することができ、分子量と相関する20℃における2重量%水溶液の粘度により規定できる。この粘度としてはJIS K2283−1993に規定されるウベローデ粘度計において、20℃における2重量%水溶液の測定粘度値を用いることができる。本発明で使用する水溶性セルロースエーテルの粘度としては、1〜400,000mPa・s程度を例示することができる。
【0014】
なお、本発明で使用する水溶性セルロースエーテルは商業上入手することが出来、例えば、メチルセルロースとしては信越化学株式会社製のSM−4000、SM−4を挙げることができる。本発明の(A)及び(B)の可食性フィルムのフィルム化基材に水溶性セルロースエーテルを使用することにより、2種類のフィルムを合わせて加熱した時の反応性がよく、焦げ色や焼き色を鮮明に着色できることができるようになる。
【0015】
水溶性セルロースエーテルの可食性フィルムに対する添加量は、(A)及び(B)の可食性フィルムともに、各可食性フィルムに対して0.05〜5.0重量%、好ましくは、0.1〜3.0%を例示することができる。
【0016】
次に、(A)の可食性フィルムで使用するC5〜C12還元糖としては、還元性を有するペントース又はヘキソースを意味し、アルドース、ケトースを問わず、また、D−体、L−体の差異なども問わない。還元性を持たない二糖類は排除される。当該C5〜C12還元糖の具体例としては、キシロース、フルクトース、グルコース、リボース、ガラクトース、アラビノース、マンノース、ソルボース、ラクトース、マルトースなどの糖類が挙げられ、好ましくはキシロース、フルクトース、グルコース、リボース、ラクトース、マルトース及びガラクトースから選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくは、キシロースである。
【0017】
(A)の可食性フィルムで使用する、C5〜C12還元糖の可食性フィルムに対する添加量は、0.5〜10.0重量%、好ましくは、1.0〜5.0重量%を例示することができる。また、当該還元糖の可食性フィルム構成固形分の全体に対する含有率は5〜99重量%、好ましくは10〜50重量%である。上記含有率が5重量%より低くなるとフィルムの発色能力が低下する可能性があるからである。
【0018】
また、(B)の可食性フィルムで使用するC2〜C6アミノ酸類としては、C2〜C6アミノ酸類は2個〜6個の炭素数を有するアミノ酸、或はそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムなどの塩、或は無機酸、有機酸などの塩であり、具体的には、グリシン、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン、アスパラギン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、ロイシン、バリン、セリン、イソロイシン、メチオニンなど、あるいはこれらの塩が挙げられ、好ましくは、アルギニン、リジン、アラニン、グルタミン酸、ヒスチジン、スレオニン及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上であり、更に好ましくはグリシンである。
【0019】
(B)の可食性フィルムで使用する、C2〜C6アミノ酸類の可食性フィルムに対する添加量は、0.5〜10.0重量%、好ましくは、1.0〜5.0重量を例示することができる。また、当該アミノ酸の可食性フィルム構成固形分の全体に対する含有率は5〜99重量%、好ましくは10〜50重量%である。上記含有率が5重量%より低くなるとフィルムの発色能力が低下するからである。
【0020】
更に、(A)及び(B)の可食性フィルムに使用する主要成分である、当該還元糖及び当該アミノ酸類の具体的組み合わせとしては、キシロースとグリシン、フルクトースとグリシン、グルコースとグリシン、フルクトースとアルギニン、キシロースとアルギニン、グルコースとアルギニン、フルクトースとグルタミン酸塩、キシロースとグルタミン酸塩、フルクトースとキシロースとグリシン、フルクトースとグルコースとグリシン、キシロースとグルコースとグリシン、フルクトースとグリシンとアルギニン、キシロースとフルクトースとグルコースとラクトースとグリシンとグルタミン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0021】
電子レンジによる優れた発色感受性の点では、キシロースとグリシン、フルクトースとグリシン、グルコースとグリシン、フルクトースとアルギニンなどが好ましく、更に好ましくは、キシロースとグリシンである。更にグラタン等の甘味が強すぎると好ましくない食品に使用する時は、還元糖としてキシロース、マルトース、グルコース及びラクトースから選ばれる1種以上と、アミノ酸類としてグリシン及び又はグルタミン酸ナトリウムとを組み合わせて使用するのが好ましい。
【0022】
上記フィルム化基材や発色成分の外に、前記(A)及び(B)の可食性フィルムには、それぞれ、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどの可食性界面活性剤や各種アルコールなどの分散剤、微結晶セルロースなどのようないわばフィルムに腰を持たせるための賦型剤、グリセリン、及び還元水飴、ソルビット、マルチット等の糖アルコールなどの柔軟化剤、デキストリン、スモーク臭などの調理フレーバー、或はフィルム化処理に使用される他の添加剤を配合することができる。
【0023】
前記(A)及び(B)の可食性フィルムには、本発明の効果を妨げない範囲において、それぞれ、コハク酸塩、グルタミン酸塩等の調味料、クエン酸、コハク酸等の酸味料、酢酸塩等の日持向上剤、ε−ポリリジン等の保存料、リゾチーム等の酵素、pH調整剤、有機酸モノグリセリド、レシチン等の乳化剤、香料、色素、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸ナトリウム等の増粘多糖類、膨張剤、乳清たん白質、大豆たん白質等のたん白質、還元デンプン糖化物、エリスリトール、キシリトール等の糖類、スクラロース、ソーマチン等の甘味料、澱粉、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK等のビタミン類、鉄、カルシウム等のミネラル類等を添加することができる。
【0024】
前記(A)及び(B)の可食性フィルムは、それぞれ、フィルム化基材と発色成分(前記還元糖又は前記アミノ酸類)、及び必要に応じてその他の成分を混合した水溶液(又は分散液)をステンレス、ポリエステル樹脂、不織布、布地、又は紙などの基材の上に塗布又は流延し、40〜90℃で3〜18時間程度乾燥して製造することにより、フィルム化を行うことができる。
【0025】
本発明の可食性発色フィルムセットは、前記(A)及び(B)の可食性フィルムから構成されるが、これを用いた、被加熱食品の発色方法としては、各種被加熱食品(例えば、冷凍又は冷蔵食品など)を、加熱時に当該食品の上に前記(A)及び(B)の可食性フィルムを重ねて載置して電子レンジなど加熱処理を行う方式が一般的である。また、食品の表面に前記(A)及び(B)の可食性フィルムを重ねて載置してもよいし、食品全体を前記(A)及び(B)の可食性フィルムで重ねて覆ってもよいし、前記(A)及び(B)の可食性フィルムを重ねて筒状とし、フィルムに食品を充填してから発色処理を施しても差し支えない。
【0026】
本発明で使用可能な被加熱食品の具体例としては、ピザ、焼プリン、グラタン、ハンバーグ、ドリア、ラザニア、ハム、ソーセージ、チーズ、パンなどが挙げられる。これら被加熱食品は、冷凍、冷蔵、常温流通のいずれの流通形態でも構わない。
【実施例】
【0027】
以下、本発明の内容を以下の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0028】
実施例1
下記表1に掲げるグリシンフィルム及びキシロースフィルムの各処方のうち、グリセリン及び水を除く原料を混合し、熱水に分散させた後、7℃まで冷却攪拌溶解後、PETフィルム上に0.12g/cm2充填し、80℃3時間乾燥し、膜厚10μmのグリシン含有、還元糖含有の各可食性フィルムを調製し、可食性発色フィルムセット1及び2を調製した。
【0029】
【表1】


注1)メチルセルロースとして、SM-4000;信越化学株式会社製を使用した。
注2)還元糖(キシロース、グルコース、マルトース)製剤として、サンポリマー[商標]KC-18;三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製を使用した。
【0030】
この可食性発色フィルムセット1及び2について、グリシンフィルムと還元糖フィルムをそれぞれ別個に40℃で1週間保存しても褐変を生じなかった。
【0031】
更に、市販の冷凍グラタン240gの表面に、10センチ×5センチの可食性発色フィルムセット1(グリシンフィルム1と還元糖フィルム1)を重ねて載置し、冷凍庫で1週間保管した後、電子レンジ(500W)で10分間加熱したが、グラタンの表面に良好な焦げ色が生じた。
【0032】
また、可食性発色フィルムセット2(グリシンフィルム2と還元糖フィルム2)を使用して同様にグラタンの加熱を行ったが、同様にグラタンの表面に良好な焦げ色が生じた。更に甘味も抑えられていた。
【0033】
比較例として、乾燥前のグリシンフィルム1溶液にキシロース5.0部及びデキストリン5.0部を添加し、水を81.2部に減量して、上記実施例と同様の製法で可食性フィルムを調製したが、フィルム調製時に褐変を起こしていた。

【出願人】 【識別番号】000175283
【氏名又は名称】三栄源エフ・エフ・アイ株式会社
【住所又は居所】大阪府豊中市三和町1丁目1番11号
【出願日】 平成16年3月12日(2004.3.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−253393(P2005−253393A)
【公開日】 平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願番号】 特願2004−71202(P2004−71202)