| 【発明の名称】 |
かまぼこ |
| 【発明者】 |
【氏名】中陳 和悦 【住所又は居所】富山県黒部市生地376 生地蒲鉾有限会社内
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| 【要約】 |
【課題】他の食品の混入で歯触りが良く、しかもその混入量が少なくて済むのでかまぼこの足の良さや風味を損なうことのないかまぼこを提供する。
【解決手段】魚肉を主原料として副原料として澱粉などを使用したかまぼこに少量の魚卵を分散して混入し、あるいは表面に付着させてあり、加熱に伴う魚肉のゲル化により魚卵が定着していることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 魚肉を主原料として副原料として澱粉などを使用したかまぼこに少量の魚卵を分散して混入し、あるいは表面に付着させてあり、加熱に伴う魚肉のゲル化により魚卵が定着していることを特徴とするかまぼこ。 【請求項2】 スケソーダラを主原料としたかまぼこであって、90°〜100°Cの加熱等の手法によりソフトに仕上げられていることを特徴とする請求項1記載のかまぼこ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、魚肉を磨り潰して加熱して作られるかまぼこに関する。 【背景技術】 【0002】 かまぼこの基本的な作り方については、魚から取り出した魚肉を塩とすりつぶして粘ちょうな肉糊となし、形を整えてから加熱してゲル化させる。加熱に伴うこのゲル化により弾力性が生じて所謂足が強くなり、これで食感が良くなるので、足が強いことはかまぼこの特徴であり品質をきめる最も重要な要素である。しかし、ソフトな感じのかまぼこであると殊に幼児や年寄りが食べやすく、また、一般的にも好まれる傾向にあるが、コリコリした食感を楽しめなくなることが問題である。 【0003】 ゲル化した魚肉は、繊維状の構成成分が立体的な網目状の構造を作っているので弾力性があり、また、網目の間に水を閉じ込めるので、水分含量が70〜80%と高くても水が分離してこない限り水気は少ない。かまぼこは、足が強い、つまり強度が高いことが、必ずしも足が良いことではない。強くて硬いだけのかまぼこは、口に入れていくら噛んでもバラバラにほどけるだけで、喉が通らない。少々軟らかくてもしなやかで適当に弾力があるかまぼこは、喉越しが良く食べやすい。弾力、しなやかさ、硬さがバランス良くそろった、喉越しの良いかまぼこが足の良いかまぼこである。 【0004】 かまぼこは色が白いのは、原料魚に白身の魚を使い、細かくした魚肉を水で良く洗う水晒をするからで、スケソウダラやエソなどの白身の魚であると、簡単な水洗いでも真っ白になり足が強くなる。しかし、水晒しをすると、肉中の水溶性タンパク質やエキス成分が洗い流されてしまうマイナス面がある。 【0005】 しかし、ハム、ソーセージなど畜肉製品にくらべると、水産ねり製品は脂肪含量が少ない高蛋白、低カロリー食品である。また、高血圧や心臓疾患などに関係するコレステロール含量も低い。しかも、魚肉をすりつぶす工程で、いろいろな栄養成分や栄養価の高い他の食品を混ぜることができることから、例えば、βカロテンを含むニンジンやカボチャを着色料に使ったかまぼこ、ゴボウやこんにゃくなどのダイエタリーファイバーを入れたかまぼこなど、栄養的に工夫を凝らした製品が多くなっている。しかし、栄養的な目的のためにそれらの食品の混入量が多くなるため、かまぼこの味がそれらに後れることになるという問題があった。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 この発明は、上記のような実情に鑑みて、他の食品の混入で歯触りが良く、しかもその混入量が少なくて済むのでかまぼこの足の良さや風味を損なうことのないかまぼこを提供することを課題とした。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記の課題を解決するために、この発明は、魚肉を主原料として副原料として澱粉などを使用したかまぼこに少量の魚卵を分散して混入し、あるいは表面に付着させてあり、加熱に伴う魚肉のゲル化により魚卵が定着していることを特徴とするかまぼこを提供するものである。 【0008】 かまぼこを上記のように構成したから、これを食すると、かまぼこに定着する魚卵の歯触り、特にコリコリ感が楽しめる。この歯触りは、魚卵の少量の混入で得られ、多いと逆効果となる。少量であるのでかまぼこの風味を損なわせるおそれがない。また、魚卵は栄養価が高いので少量でもかまぼこの栄養を補完することにもなる。なお、添加量は魚卵の種類にもよるが、例えば、かまぼこに対して重量で3〜18%程度の量をいう。 【発明の効果】 【0009】 以上説明したように、この発明のかまぼこによれば、魚卵によりかまぼこの栄養成分の補完がなされるばかりでなく、魚卵の歯触り、コリコリした食感が得られて食欲の増進に適し、特に、かまぼこを足の良いソフトな感じに仕上げてもコリコリ感を楽しむことができ、また、少量の魚卵の使用で足りるので、かまぼこの風味を損なうことながく、その風味も遺憾なく味わうことができるという優れた効果がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0010】 かまぼこの原料魚としては特に限定されるものではなく、例えば次の魚を使用できる。現在では冷凍すり身が出回っているので、それを使用することもでき、そうすれば、魚肉を精製する前段階の多くを省略できる。 【0011】 1)暖水性,熱帯性原料魚 グチ、オキギス、エソ、ハモ、タチウオ、トビウオ、イトヨリダイ、キントキダイ 2)冷水性原料魚 スケソウダラ、底ダラ類、ホッケ、キチジ、ワラズカ、サケ 3)メルルーサ(日本近海では捕れないので冷凍物となる) パシフィクホワイティング、ホキ、ミナミダラ 4)遠洋漁業の大型原料魚 マグロ、カジキ、サメ類 5)赤身の原料魚 イワシ類、サバ、アジ 【0012】 魚卵は、これも特に限定するものではないが、噛みごたえする程度の粒径と、コリコリ感のある硬さを有しているものが適している。例えば、タイ、ワカサギ、ニシン、アユ、サバ、タラ、トビウオ、ムツ、カニ、エビ等の卵を塩漬けにしたものを戻して使用する。また、マスやサケの卵(イクラ)も使用できる。 【0013】 作り方において、原料魚については、魚肉を採取して精製する前段階と、精製した魚肉からかまぼこを作る後段階とに分かれるが、そのうちの後段階において魚卵が用いられる。 【0014】 魚肉を精製する前段階では、水洗いした魚から骨、内蔵、皮などを取り除いて採肉し、その魚肉を水で晒してから裏ごして夾雑物が取り除かれる。また、後段階は、このように裏ごしした精製魚肉である生すり身(または冷凍すり身)からかまぼこを作るものであって、らい漬、成形、加熱の各工程からなっている。 【0015】 らい漬はもともと、石臼に入れた魚肉を杵や連木をつかって手ずりしていた。現在では、石臼らい漬機やサイレントカッター、真空高速カッター、連続式カッター等を使用できる。普通には、肉組織を機械的に破砕する空ずり、食塩を加えて肉タンパクを溶出させる塩ずり、調味料、澱粉などの副原料を加えた状態での本ずりの3段階で行う。調味料、澱粉などの副原料はらい漬のどの段階で加えてもよいが、魚卵の混入は本ずりの段階でその終わり頃に行う。または、本ずりの後に混入工程を別途に設ける。さらには、次の成形工程の段階で成形表面に魚卵を付着して行っても良い。 【0016】 喉越しの良い、つまり足の良い又は比較的低いかまぼこに魚卵を混入すると、そのコリコリした感触を楽しみやすい。これに関連して、らい漬においてはどの装置を使ってもらい漬時間が長くなるにつれてかまぼこの足が強くなる。ある時間がたつと最高値に達し、さらにらい漬を続けると逆にかまぼこの足が低下する。また、温度との関係では、魚種によって違っており、スケソウダラ冷凍すり身の場合は、すり上がり温度が10°Cまでは温度が高いほど足の強いかまぼこができる。しかし、15°Cを越すと急激に低下する。 【0017】 すり上がったすり身は、足の良いかまぼこに仕上げることを考えるとできるだけ早く成形することが望ましい。また、成形面に魚卵を付着させる場合であると、その付着を良くするためにも早い時期に成形する。すり身を放置すると次第にゲル化が始まり、座りが起き、粘ちょう性がなくなるからである。 【0018】 また、成形後の加熱については、加熱温度によって足の強さが違ってくるので魚卵の食感との関係で重要である。一般的に、急速に加熱するほど足が強くなる。一晩放置したり低温加熱するなどして座りを起こした塩すり身を本加熱した場合にも、同じ塩すり身を本加熱するよりも足がはるかに強くなる。 【0019】 加熱には、蒸し、湯煮、油揚げなどの伝統的な加熱法の他に、ジュール熱加熱、マイクロ波加熱やレトルトを使った高温短時間加熱法が利用される。魚卵の種類や望みの足の強さ等に応じて選択することになるが、魚卵に影響を与えないケーシングで被覆して行うレトルト等による加熱も可能である。 【0020】 澱粉、卵白、大豆タンパク質などの副原料は、原則として足補強効果を有する。しかし、澱粉の場合であると、十分に加熱しないと足補強効果が出てこない。また、レトルトの場合であると、100°C以上の高温で加熱すると、かまぼこの足は大きく低下する。したがって、魚卵のコリコリ感がでるようにかまぼこをソフトな感じに仕上げるときには、90°〜97℃による高温加熱が適していると言える。 【実施例】 【0021】 この発明に係るかまぼこは、前記したように様々な形態となるものであるが、次に、その一の実施形態を図面について具体例として説明する。 【0022】 図面は、かまぼこ1を透明なフィルムのケーシング3により真空包装し、90°〜97℃により加熱して製品とした実施形態を示したもので、ニシンの卵である数の子の卵5(約6重量%)が分散するように混入されている。また、かまぼこ1の上には皮を向いたエビ6を載せて一体化され、中心部にはチーズ7が充填されている。9は、ケーシング3の端に二つ折りにして付けられた紙であって、それには製品の商品名や内容などが記載されている。 【0023】 かまぼこ1の原料としてはスケソーダラを使用し、副原料には澱粉や山芋、卵白、塩ずりの食塩の他、砂糖や醤油が添加される。また、風味原料としてはカツオ節や昆布のダシが使用される。魚卵5としての数の子の卵については、数の子(多数の卵が固まりとなっているもの)を2〜3カ月塩漬けしたものを一晩塩抜きし、その後1,2回程度水を変えて簡単に塩抜きし、その後、一個の卵として解きほぐしたものを使用した。 【0024】 製造においては、新鮮なスケソーダラを素早く調理して座りを起こさない段階で塩ずりする他、90°〜97℃の高温で加熱する等して、かまぼこ1がソフトな感じに仕上げられ、その中に、本ずりの最終段階で魚卵5が混入される。 【0025】 かまぼこ1の上には赤いむきエビ6が載っているので、その色彩から食欲がそそられることはもちろん、かまぼこ1とチーズ7とのソフト感の中に比較的硬い小粒の魚卵5が分散する組み合わせから、試食したところ、おいしく食べやすいと同時に魚卵5のコリコリ感を楽しめ、しかも、喉越しが良いというこれまでのかまぼこにはない絶妙な味わいを経験した。 【図面の簡単な説明】 【0026】 【図1】この発明の一実施の形態を示す一部切欠したかまぼこの斜視図である。 【図2】同かまぼこの拡大断面図である。 【符号の説明】 【0027】 1 かまぼこ 3 ケーシング 5 魚卵
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| 【出願人】 |
【識別番号】301011969 【氏名又は名称】生地蒲鉾有限会社 【住所又は居所】富山県黒部市生地376
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| 【出願日】 |
平成16年3月1日(2004.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083127 【弁理士】 【氏名又は名称】恒田 勇
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| 【公開番号】 |
特開2005−245218(P2005−245218A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月15日(2005.9.15) |
| 【出願番号】 |
特願2004−56442(P2004−56442) |
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