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【発明の名称】 間接蒸煮冷却装置
【発明者】 【氏名】友田 博

【氏名】門脇 徳夫

【氏名】太田 博三

【要約】 【課題】生産効率を向上でき、小型化及び簡素化を図り得る間接蒸煮冷却装置を提供する。

【解決手段】本発明の装置は、1台の熱交換器10によって蒸煮加熱処理と冷却処理とを行うものである。蒸煮加熱処理では、処理液循環手段により処理液を循環させつつ、熱媒切替手段により加熱用熱媒を供給することにより、熱交換器10内において、加熱用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を加熱する。冷却処理では、処理液循環手段により処理液を循環させつつ、熱媒切替手段により冷却用熱媒を供給することにより、熱交換器10内において、冷却用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を冷却する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食用処理液を蒸煮加熱して冷却するようにした間接蒸煮冷却装置であって、
互いに独立する熱媒経路及び処理液経路を有し、前記処理液経路を流通する処理液と、前記熱媒経路を流通する熱媒との間で熱交換するための熱交換器と、
処理液を貯留するための処理液槽と、
前記処理液槽の処理液を前記熱交換器の処理液経路に供給するための処理液供給管路と、
前記熱交換器の処理液経路から処理液を前記処理液槽に戻すための処理液戻し管路と、
処理液を、前記処理液槽、前記処理液供給管路、前記熱交換器の処理液経路、及び前記処理液戻し管路に流通させて循環させるための処理液循環手段と、
蒸気からなる加熱用熱媒を前記熱交換器の熱媒経路に供給するための加熱用熱媒供給管路と、
冷却液からなる冷却用熱媒を前記熱交換器の熱媒経路に供給するための冷却用熱媒供給管路と、
前記熱交換器の熱媒経路から熱媒を流出するための熱媒流出管路と、
加熱用熱媒を前記加熱用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する加熱用熱媒供給状態と、冷却用熱媒を前記冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する冷却用熱媒供給状態との間で切替自在な熱媒切替手段と、を備え、
前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により加熱用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、加熱用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を加熱する蒸煮加熱処理と、
前記蒸煮加熱処理を行った後、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、冷却用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を冷却する冷却処理とを行うようにしたことを特徴とする間接蒸煮冷却装置。
【請求項2】
前記処理液槽内に配置され、かつ前記熱媒流出管路から流出された熱媒を流通させる余熱利用管路を、更に備え、
前記冷却処理では、前記熱媒流出管路から流出された冷却用熱媒が前記余熱利用管路を流通する間に、その冷却用熱媒と前記処理液槽内の処理液とが熱交換されて、処理液が冷却されるよう構成されてなる請求項1記載の間接蒸煮冷却装置。
【請求項3】
前記冷却用熱媒は、1次冷却用熱媒と、その冷媒より低温の2次冷却用熱媒とを有し、
前記冷却用熱媒供給管路は、1次冷却用熱媒及び2次冷却用熱媒を、前記熱交換器の熱媒経路にそれぞれ供給するための1次冷却用熱媒供給管路及び2次冷却用熱媒供給管路とを有し、
前記冷却用熱媒供給状態は、1次冷却用熱媒を前記1次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒を前記2次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する2次冷却用熱媒供給状態とを有し、
前記冷媒切替手段は、前記加熱用熱媒供給状態と、1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒供給状態との間で切替自在に構成され、
前記冷却処理は、蒸煮加熱処理を行った後、処理液を1次冷却用熱媒により冷却する1次冷却処理と、その1次冷却処理を行った後、処理液を2次冷却用熱媒により更に冷却する2次冷却処理とを有し、
前記1次冷却処理では、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により1次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、1次冷却用熱媒と処理液とを熱交換させるとともに、
前記2次冷却処理では、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により2次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、2次冷却用熱媒と処理液とを熱交換させるものとした請求項1又は2記載の間接蒸煮冷却装置。
【請求項4】
所定の情報を入力するための入力手段と、
前記処理液循環手段及び前記熱媒切替手段の駆動を制御する制御手段とを、更に備え、
前記制御手段は、前記入力手段を介して得られる動作開始情報に応答して作動し、予め設定された時間に基づいて、前記加熱処理、前記1次冷却処理及び前記2次冷却処理をこの順に自動的に行うよう構成されてなる請求項3記載の間接蒸煮冷却装置。
【請求項5】
2次冷却用熱媒を貯留する2次冷却用熱媒槽と、
前記熱媒流出管路から流出される2次冷却用熱媒を前記2次冷却用熱媒槽に戻すための2次冷却用熱媒戻し管路と、
2次冷却用熱媒を、前記2次冷却用熱媒槽、前記2次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路、前記熱媒流出管路及び前記2次冷却用熱媒戻し管路に流通させて循環させるための2次冷却用熱媒循環手段とを、更に備え、
前記2次冷却処理では、前記2次冷却用熱媒循環手段により2次冷却用熱媒を循環させるものとした請求項3又は4記載の間接蒸煮冷却装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、カニ等を熱湯でボイルした際に排出される茹で汁等を濃縮した液を加熱味付けして飲食用に供するための間接蒸煮冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カニやエビ等の水産物を熱湯や高温蒸気でボイルして食料品に加工するような水産物加工工場では、カニのボイル時に大量の茹で汁や蒸し汁が排出されるが、この茹で汁等は廃棄するのが通例である。しかしながら、茹で汁の廃棄処理自体に多大なコストが必要となる上更に、廃棄時には、周辺環境への影響等にも十分配慮する必要があり、排出されるカニの茹で汁の後処理に苦心するところであった。
【0003】
そこで、本発明者は、排出されるカニの茹で汁の有効利用を図るため、茹で汁を濃縮、味付けすることにより、だし汁、調味料、健康補助飲料食品等として、飲食用に供するという技術を発案した。
【0004】
従来、魚の煮汁等を濃縮して飲食用に加工するような場合には、下記特許文献1に示すように、魚の煮汁を蒸煮釜により蒸煮加熱して濃縮した後、その加熱した煮汁を冷却装置の熱交換器等により冷却してから、常温で瓶詰め処理したり、低温で冷蔵保存処理するのが一般的である。
【特許文献1】特許第3108346号(請求項4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の煮汁加工方法では、蒸煮工程と、冷却工程とを別々に行うものであるため、蒸煮用の蒸煮釜や、冷却装置の熱交換器の他、これらの回りにも周辺機器を多数設置する必要があり、設備が大がかりとなり、装置の大型化及び複雑化を来すという問題があった。更に蒸煮後、煮汁を蒸煮釜から冷却装置に移載する必要があるため、この移載作業が面倒であり、蒸煮工程及び冷却工程間の移行をスムーズに行うことができず、生産効率の低下を来すという問題を有している。
【0006】
そればかりか、食品加工の技術分野においては、特に衛生的に厳しい管理体制が敷かれているため、使用後の装置の洗浄は言うまでもなく、日頃の保守点検等も繰り返し行う必要があり、これらの洗浄や保守点検に多くの労力が費やされている。このような状況下にあって、従来の煮汁加工方法に用いられる設備では、上記したように大型かつ複雑であるため、その分余計に、洗浄や保守点検作業が必要となり、多大な作業負担を強要されるという問題を抱えている。
【0007】
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、生産効率を向上できて、装置の小型化及び簡素化を図ることができ、洗浄や保守点検時の作業負担を軽減させることができる間接蒸煮冷却装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、飲食用処理液を蒸煮加熱して冷却するようにした間接蒸煮冷却装置であって、互いに独立する熱媒経路及び処理液経路を有し、前記処理液経路を流通する処理液と、前記熱媒経路を流通する熱媒との間で熱交換するための熱交換器と、処理液を貯留するための処理液槽と、前記処理液槽の処理液を前記熱交換器の処理液経路に供給するための処理液供給管路と、前記熱交換器の処理液経路から処理液を前記処理液槽に戻すための処理液戻し管路と、処理液を、前記処理液槽、前記処理液供給管路、前記熱交換器の処理液経路、及び前記処理液戻し管路に流通させて循環させるための処理液循環手段と、蒸気からなる加熱用熱媒を前記熱交換器の熱媒経路に供給するための加熱用熱媒供給管路と、冷却液からなる冷却用熱媒を前記熱交換器の熱媒経路に供給するための冷却用熱媒供給管路と、前記熱交換器の熱媒経路から熱媒を流出するための熱媒流出管路と、加熱用熱媒を前記加熱用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する加熱用熱媒供給状態と、冷却用熱媒を前記冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する冷却用熱媒供給状態との間で切替自在な熱媒切替手段と、を備え、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により加熱用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、加熱用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を加熱する蒸煮加熱処理と、前記蒸煮加熱処理を行った後、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、冷却用熱媒と処理液とを熱交換させて、処理液を冷却する冷却処理とを行うようにしたものを要旨としている。
【0009】
本発明の間接蒸煮冷却装置においては、処理液を処理液槽及び熱交換器間に循環させつつ、加熱用熱媒及び冷却用熱媒を順次、熱交換器に供給することにより、処理液を加熱して冷却するものであるため、処理液を移し替えることなく加熱及び冷却等の一連の処理を行うことができ、生産効率を向上させることができる。
【0010】
更に本発明の間接蒸煮冷却装置では、1台の熱交換器によって処理液の蒸煮加熱及び冷却を行うものであるため、蒸煮釜や冷却装置等の複数の熱交換器を用いる場合と比較して、部品点数を大幅に削減でき、装置の小型軽量化及び簡素化を図ることができる。しかも装置の簡素化を図ることができるため、洗浄や保守点検を正確かつスムーズに行うことができ、作業負担を著しく軽減させることができる。
【0011】
本発明においては、前記処理液槽内に配置され、かつ前記熱媒流出管路から流出された熱媒を流通させる余熱利用管路を、更に備え、前記冷却処理では、熱媒流出管路から流出された冷却用熱媒が前記余熱利用管路を流通する間に、その冷却用熱媒と前記処理液槽内の処理液とが熱交換されて、処理液が冷却されるよう構成されてなるものを採用するのが好ましい。
【0012】
すなわちこの場合には、冷却用熱媒の余熱によっても処理液を冷却することができ、熱交換効率の向上及び省エネルギー化を図ることができる。
【0013】
また本発明においては、前記冷却用熱媒は、1次冷却用熱媒と、その冷媒より低温の2次冷却用熱媒とを有し、前記冷却用熱媒供給管路は、1次冷却用熱媒及び2次冷却用熱媒を、前記熱交換器の熱媒経路にそれぞれ供給するための1次冷却用熱媒供給管路及び2次冷却用熱媒供給管路とを有し、前記冷却用熱媒供給状態は、1次冷却用熱媒を前記1次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒を前記2次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する2次冷却用熱媒供給状態とを有し、前記冷媒切替手段は、前記加熱用熱媒供給状態と、1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒供給状態との間で切替自在に構成され、前記冷却処理は、蒸煮加熱処理を行った後、処理液を1次冷却用熱媒により冷却する1次冷却処理と、その1次冷却処理を行った後、処理液を2次冷却用熱媒により更に冷却する2次冷却処理とを有し、前記1次冷却処理では、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により1次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、1次冷却用熱媒と処理液とを熱交換させるとともに、前記2次冷却処理では、前記処理液循環手段により処理液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により2次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、2次冷却用熱媒と処理液とを熱交換させるものを採用するのが良い。
【0014】
すなわちこの場合には、加熱した処理液を1次冷却及び2次冷却によって段階的に冷却することができるため、熱損失を低減でき、冷却効率をより一層向上させることができる。
【0015】
本発明においては、所定の情報を入力するための入力手段と、前記処理液循環手段及び前記熱媒切替手段の駆動を制御する制御手段とを、更に備え、前記制御手段は、前記入力手段を介して得られる動作開始情報に応答して作動し、予め設定された時間に基づいて、前記加熱処理、前記1次冷却処理及び前記2次冷却処理をこの順に自動的に行うよう構成されてなるものを採用するのが望ましい。
【0016】
すなわちこの場合には、蒸煮処理、1次及び2次冷却処理等の一連の処理を自動的に行えるため、作業負担を一段と軽減できて、作業効率をより一層向上させることができる。
【0017】
本発明においては、2次冷却用熱媒を貯留する2次冷却用熱媒槽と、前記熱媒流出管路から流出される2次冷却用熱媒を前記2次冷却用熱媒槽に戻すための2次冷却用熱媒戻し管路と、2次冷却用熱媒を、前記2次冷却用熱媒槽、前記2次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路、前記熱媒流出管路及び前記2次冷却用熱媒戻し管路に流通させて循環させるための2次冷却用熱媒循環手段とを、更に備え、前記2次冷却処理では、前記2次冷却用熱媒循環手段により2次冷却用熱媒を循環させるものを採用するのが一層好ましい。
【0018】
すなわちこのように2次冷却用熱媒を循環させる場合には、氷水の熱エネルギーを有効に利用することができ、より一層省エネルギー化を図ることができる。
【発明の効果】
【0019】
この発明の蒸煮冷却装置によれば、生産効率を向上できて、装置の小型化及び簡素化を図ることができ、洗浄や保守点検時の作業負担を軽減できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1はこの発明の実施形態である間接蒸煮冷却装置を示すブロック図である。同図に示すようにこの装置は、カニを熱湯でボイルした際に排出されるカニの茹で汁を加熱味付けして冷却するカニエキス加工装置であって、1台の熱交換器(10)と、カニの茹で汁等の処理液が貯留される処理液槽(20)と、2次冷却用熱媒が貯留される2次冷却用熱媒槽(30)と、これらを接続する複数の配管と、配管上に設けられた各種の弁とを基本的な構成要素として備えている。
【0021】
まず熱交換器(10)は、図2に示すように、円柱形状の外殻体を有し、上下両端に処理液入口(11a)及び処理液出口(12a)が設けられるとともに、周側壁の上下位置に熱媒入口(11b)及び熱媒出口(12b)が設けられている。熱交換器(10)の内部は、上下両端部に処理液入口室(13)及び処理液出口室(14)が設けられるとともに、中間に熱交換室(15)が設けられている。処理液入口(11a)は処理液入口室(13)に連通され、処理液出口(12a)は処理液出口室(14)に連通され、熱媒入口(11b)及び熱媒出口(12b)は熱交換室(15)にそれぞれ連通されている。熱交換室(15)内には、軸心方向に沿う多数の伝熱管(16)が周方向に間隔を隔てて並列に配置されて、この伝熱管(16)によって処理液出入口室(13)(14)間が連通されている。
【0022】
この熱交換器(10)においては、処理液入口(11a)を介して処理液入口室(13)内に導入された処理液は、多数の伝熱管(16)を通って処理液出口室(14)に導入されて、処理液出口(12a)から流出される一方、熱媒入口(11b)から導入された熱媒が、熱交換室(15)内における伝熱管(16)の外側を通って熱媒出口(12b)から流出されるよう構成される。そして、伝熱管(16)を通過する処理液と、熱交換室(15)内を通過する熱媒との間で熱交換されることにより、処理液が加熱又は冷却されるよう構成されている。
【0023】
ここで、本実施形態においては、伝熱管(16)により処理液経路が構成されるとともに、熱交換室(15)内により熱媒経路が構成されている。
【0024】
熱交換器(15)の処理液入口(11a)には、処理液下流側供給管(22)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(22)の流入側端部が電動制御式の第1三方切替弁(71)の一方側流出口に連結されている。
【0025】
第1三方切替弁(71)の流入口には、処理液上流側供給管(21)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(21)の流入側端部が処理液槽(20)の流出口に接続されている。
【0026】
更に処理液上流側供給管(21)には、処理液槽(20)内の処理液を供給管(21)内に送り出すためのポンプ(21a)が設けられるとともに、処理液下流側供給管(22)には、温度計(22a)が設けられている。
【0027】
そして、第1三方切替弁(71)を熱交換器(10)側に切り替えた状態で、ポンプ(21a)を駆動した際には、処理槽(20)内の処理液や、洗浄水としての工水が、処理液上流側及び下流側供給管(21)(22)を通って熱交換器(10)に供給されるよう構成されている。
【0028】
ここで本実施形態においては、処理液供給管(21)(22)によって処理液供給管路が構成されている。
【0029】
また第1三方切替弁(71)の他方側流出口には、回収管(26)が連結されており、第1三方切替弁(71)を回収管(26)側に切り替えた状態では、処理液槽(20)内の処理液や洗浄水(工水)が、処理液上流側供給管(21)及び回収管(26)を通って所定の箇所に回収ないしは排出されるよう構成されている。
【0030】
処理液槽(20)には、工水導入管(27)の流出側端部が配置されるとともに、この導入管(27)の流入側端部は、工業用水が供給される工水供給源(3)に接続されている。更に工水導入管(27)には、電動制御式の開閉弁(27a)が設けられており、この弁(27a)が開放されることにより、洗浄液としての工水が工水導入管(27)を通って処理液槽(20)内に導入されるよう構成されている。
【0031】
処理液槽(20)の内部には、余熱利用管路として、エコノマイザー等の熱交換チューブ(81)が配置されており、後に詳述するように、熱交換チューブ(81)内を冷却用熱媒が通過することにより、その熱媒と処理液槽(20)内の処理液とが熱交換されるよう構成されている。
【0032】
更に処理液槽(20)内には、槽内の水位を検出するための水位計(20a)が設けられている。
【0033】
熱交換器(10)の処理液出口(12a)には、処理液戻し管路としての処理液戻し管(23)の流入側端部が連結されるとともに、その管(23)の流出側端部が処理液槽(20)内に配置されている。そして、処理液槽(20)の処理液等が、処理液供給管(21)(22)を介して熱交換器(10)に流入されるとともに、熱交換器(10)から流出された処理液が戻し管(23)を通って処理液槽(20)内に戻されることにより、処理液が処理液槽(20)及び熱交換器(10)間を循環されるよう構成されている。
【0034】
ここで、本実施形態においては、処理液槽(10)及び熱交換路(10)間の管群やポンプ(21a)等によって処理液循環手段が構成されている。
【0035】
なお、処理液戻し管(23)には、温度センサー(23a)、温度計(23b)及びサーモスタット(23c)が設けられている。
【0036】
一方、熱交換器(15)の熱媒入口(11b)には、熱媒流入管(42)の流出側端部が連結されるとともに、熱媒流入管(42)の流入側端部が、電動制御式の第2三方切替弁(72)の流出口に連結されている。第2三方切替弁(72)の一方側流入口には、加熱用熱媒供給管(41)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(41)の流入側端部は、加熱用熱媒としての加熱用蒸気が供給される加熱用蒸気供給源(1)に接続されている。この加熱用熱媒供給管(41)には、元弁(41a)、電動制御式の開閉弁(41b)及び電動制御式の温度調整弁(41c)が設けられている。
【0037】
ここで本実施形態においては、加熱用熱媒供給管(41)及び熱媒流入管(42)によって加熱用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述する蒸煮加熱処理時には、第2三方切替弁(72)が加熱用蒸気側(加熱用熱媒側)に切り替えられて、加熱用蒸気が供給管(41)及び流入管(42)を通って熱交換器(10)に導入されるよう構成されている。
【0038】
第2三方切替弁(72)の他方側流入口には、冷却用熱媒共用管(55)の流出側端部が連結されるとともに、その共用管(55)の流入側端部は、電動制御式の第3三方切替弁(73)の流出口に連結されている。第3三方切替弁(73)の一方側流入口には、1次冷却用熱媒供給管(51)の流出側端部が連結されるとともに、この供給管(51)の流入側端部は、1次冷却用熱媒としての工業用水(工水)が供給される工水供給源(2)に接続されている。
【0039】
また1次冷却用熱媒供給管(51)には、元弁(51a)が設けられるとともに、冷却用熱媒共用管(55)には、温度計(55a)が設けられている。
【0040】
ここで、本実施形態においては、1次冷却用熱媒供給管(51)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(42)によって1次冷却用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述の1次冷却処理時には、第2及び第3三方切替弁(72)(73)が、工水側(1次冷却用熱媒側)にそれぞれ切り替えられて、工水が、1次冷却用熱媒供給管(51)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(52)を通って熱交換器(10)に導入されるよう構成されている。
【0041】
一方、2次冷却用熱媒槽(30)は、氷水の他、塩化ナトリウム水溶液、塩化カルシウム水溶液等のいわゆるブライン水等からなる2次冷却用熱媒を貯留するためのものであって、その熱媒槽(30)の流出口には、2次冷却用熱媒上流側供給管(52)の流入側端部が連結されるとともに、その供給管(52)の流出側端部が電動制御式の第4三方切替弁(74)の流入口に連結されている。
【0042】
またこの供給管(52)上には、熱媒槽(30)内の熱媒を供給管(52)に送り込むためのポンプ(52a)が設けられている。
【0043】
第4三方切替弁(74)の一方側流出口には、2次冷却用熱媒下流側供給管(53)の流入側端部が連結されるとともに、この供給管(53)の流出側端部が、上記第3三方切替弁(73)の他方側流入口に連結されている。
【0044】
ここで本実施形態においては、2次冷却用熱媒供給管(52)(53)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(42)によって2次冷却用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述の2次冷却処理時には、第2ないし第4三方切替弁(72)〜(74)が、氷水側(2次冷却用熱媒側)にそれぞれ切り替えられて、氷水等が2次冷却用熱媒供給管(52)(53)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(42)を通って熱交換器(10)に導入されるよう構成されている。
【0045】
第4三方切替弁(74)の他方側出口には、排水管(56)が連結されており、第4三方切替弁(74)が排水管側に切り替えられた状態では、熱媒槽(30)内の熱媒や後述する洗浄水(工水)が2次冷却用熱媒上流側供給管(52)及び排水管(56)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
【0046】
また上記工水供給源(2)に接続された1次冷却用熱媒供給管(51)の中間部には、その管に分岐するようにして、工水導入管(57)の流入側端部が連結されるとともに、この工水導入管(57)の流出側端部は2次冷却用熱媒槽(30)内に配置されている。更に工水導入管(57)には、電動制御式の開閉弁(57a)が設けられており、この弁(57a)が開放された状態では、1次冷却用熱媒供給管(51)及び工水導入管(57)を通って、工業用水が2次冷却用熱媒槽(30)に導入されるよう構成されている。
【0047】
なお、熱媒槽(30)には、槽内の水位を検出するための水位計(30a)が設けられている。
【0048】
熱交換器(10)の熱媒出口(12b)には、熱媒流出管(43)が連結されるとともに、その管(43)の流出側端部が、電動制御式の第5三方切替弁(75)の流入口に連結されている。
【0049】
第5三方切替弁(75)の一方側流出口には、蒸気ドレン排水管(44)が連結されており、後述する蒸煮加熱処理時には、第5三方切替弁(75)が排水管(44)側に切り替えられて、熱交換器(10)内で凝縮された蒸気ドレン(加熱用熱媒体)が、熱媒流出管(43)及び排水管(44)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
【0050】
なお、蒸気ドレン排水管(44)には、蒸気トラップ(44a)が設けられており、このトラップ(44a)によって、排水管(44)を通過する熱媒のうち気相熱媒(蒸気)が取り除かられるよう構成されている。
【0051】
第5三方切替弁(75)の他方側流出口には、冷却用熱媒戻し管(45)の流入側端部が連結されるとともに、その管(45)の流出側端部が、上記処理液槽(20)内の熱交換チューブ(81)の流入口に連結される。
【0052】
熱交換チューブ(81)の流出口には、冷却用熱媒戻し管(46)の流入側端部が連結されるとともに、その管(46)の流出側端部が、電動制御式の第6三方切替弁(76)の流入口に連結されている。なお冷却用熱媒戻し管(45)(46)には、温度計(45a)(46a)がそれぞれ設けられている。
【0053】
第6三方切替弁(76)の一方側流出口には、排水管(47)が連結されるとともに、第6三方切替弁(76)の他方側流出口には、スパージパイプ等の噴霧器(80)が連結されて、その噴霧器(80)が2次冷却用熱媒槽(30)の液面上に配置されている。
【0054】
そして後述の1次冷却処理時には、第5三方切替弁(75)が戻し管側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(76)が排水管(47)側に切り替えられて、熱交換器(10)から流出される工水(1次冷却用熱媒)が、冷却用熱媒戻し管(45)、熱交換チューブ(81)、冷却用熱媒戻し管(46)及び排水管(47)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
【0055】
また後述の2次冷却処理時には、第5三方切替弁(75)が戻し管(45)側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(75)が2次冷却用熱媒槽(30)側に切り替えられて、熱交換器(10)から流出される氷水等の2次冷却用熱媒が、冷却用熱媒戻し管(45)、熱交換チューブ(81)、冷却用熱媒戻し管(46)及び噴霧器(80)を通って熱媒槽(30)内に戻されるよう構成されている。こうして2次冷却用熱媒は、熱媒槽(30)及び熱交換器(10)間を循環されるよう構成されている。
【0056】
なお噴霧器(80)は、多数の小孔からなる放出口を有しており、この放出口から2次冷却用熱媒が熱媒槽(30)内に霧状に放出されることにより、熱媒の気化熱が外気に吸収されて、熱媒が自動的に低温に維持されるよう構成されている。
【0057】
ここで、本実施形態においては、熱媒槽(30)及び熱交換器(10)間の管群やポンプ(52a)等によって2次冷却用熱媒循環手段が構成されている。更に第1ないし第6三方切替弁(71)〜(76)や電動開閉弁(41b)等によって熱媒切替手段が構成されている。
【0058】
一方、本実施形態の間接蒸煮冷却装置は、動作開始指令等の各種の情報を入力するための操作パネル等の入力手段と、その入力手段を介して得られる動作開始指令に応答して作動し、予め設定された時間、水位計(20a)(30a)の出力情報及び温度センサー(23a)の出力情報等に基づいて、上記各電動弁やポンプ等の駆動を制御する制御手段とを備えている。
【0059】
本実施形態の装置においては、カニを熱湯でボイルするボイル装置から排出されるカニの茹で汁を、処理液槽(20)内に投入するとともに、2次冷却用熱媒槽(30)内に氷水等の2次冷却用熱媒を貯留しておく。更に加熱用熱媒供給管(41)及び1次冷却用熱媒供給管(51)の元弁(41a)(51a)を開放する。そしてその状態で、操作パネルのスイッチ操作により動作開始指令を与えると、制御手段が作動し、図3に示すように、まず蒸煮加熱処理が自動的に実行される。
【0060】
この蒸煮加熱処理では、処理液回路側において、工水導入管(27)の開閉弁(27a)が閉じられたままの状態で、第1三方切替弁(71)が熱交換器側に切り替えられて、ポンプ(21a)が駆動される。これにより、処理液槽(20)内の処理液が、処理液供給管(21)(22)を通って熱交換器(10)内に導入されて、熱交換器(10)内の処理液経路(16)を流通し、熱交換器(10)から流出される。更に熱交換器(10)から流出された処理液は、処理液戻し管(23)を通って処理液槽(20)内に戻される。こうして、処理液が、処理液槽(20)及び熱交換器(10)間で循環される。
【0061】
一方、熱媒回路側においては、加熱用熱媒供給管(41)の開閉弁が開かれるとともに、第2三方切替弁(72)が加熱用蒸気側に切り替えられる。更に第5三方切替弁(75)が蒸気ドレン排水側に切り替えられる。これにより、加熱用熱媒としての加熱用蒸気が、加熱用熱媒供給管(41)及び熱媒流入管(42)を通って熱交換器(10)内に導入されて、熱交換器(10)内の熱媒経路(15)を流通する。この流通時に、加熱用熱媒としての加熱用蒸気は、熱交換器(10)の処理液経路(16)を通過する処理液との間で熱交換されることにより、冷却されて凝縮しつつ、処理液を加熱する。こうして凝縮された加熱用熱媒は、熱交換器(10)から流出されて、熱媒流出管(43)及び排水管(44)を通って所定箇所に排出される。
【0062】
このように循環する処理液が、加熱用蒸気により蒸煮加熱されて、処理液温度が例えば5℃から95℃程度まで上昇される。処理液が十分加熱された状態においては、必要に応じて、処理槽内に調味料や香料等を投入して、処理液の味付けや香味付け等を行う。
【0063】
なお、この蒸煮加熱処理時においては、温度センサー(23a)からの出力情報に基づき、温度調整弁(41c)の駆動が制御されることにより、処理液の温度が適温に保持されるように、加熱用蒸気の供給量が調整される。
【0064】
この蒸煮加熱処理は、予め設定された時間が経過した後、蒸気の供給が停止されることにより完了する。
【0065】
蒸煮加熱処理が完了すると、1次冷却処理が自動的に実行される。1次冷却処理において、処理液回路側は上記と同様に処理液が処理液槽(20)及び熱交換器(10)間で循環される。
【0066】
一方、熱媒回路側においては、蒸気供給管(41)の開閉弁(41b)が閉じられて、第2及び第3三方切替弁(72)(73)が工水供給側に切り替えられる。更に第5三方切替弁(75)が戻し管側(反蒸気ドレン排水側)に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(76)が工水排水側に切り替えられる。これにより1次冷却用熱媒としての工水が、1次冷却用熱媒供給管(51)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(42)を通って熱交換器(10)に導入され、熱交換器(10)内の熱媒経路(15)を流通する。この流通時に、工水と、熱交換器(10)の処理液経路(16)を通過する処理液との間で熱交換されることにより、処理液が冷却される。
【0067】
熱交換器(10)から流出される工水は、冷却用熱媒戻し管(45)を通って、処理液槽(20)内の熱交換チューブ(81)を流通し、チューブ(81)内の工水と、処理液槽(20)内の処理液とが熱交換される。これにより、工水の余熱を利用して、処理液が効率良く冷却される。
【0068】
熱交換チューブ(81)を流通した工水は、冷却用熱媒戻し管(46)及び排水管(47)を通って所定箇所に排出される。
【0069】
この1次冷却処理によって、処理液が例えば95℃から60℃程度にまで冷却される。更に1次冷却処理は、予め設定された時間が経過した後、工水の供給が停止されることにより完了する。
【0070】
1次冷却処理が完了した後、2次冷却処理が実行される。2次冷却処理において、処理液回路側は上記と同様に処理液が処理液槽(20)及び熱交換器(10)間で循環される。
【0071】
一方、熱媒回路側においては、蒸気供給管(41)の開閉弁(41b)は閉じられたままで、第4三方切替弁(74)が熱交換器側に切り替えられ、第3三方切替弁(73)が氷水側に切り替えられ、第2三方切替弁(72)が氷水側(工水側)に切り替えられる。更に第5三方切替弁(75)が戻し管側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(76)が2次冷却用熱媒槽側に切り替えられ、この状態で、ポンプ(52a)が駆動される。これにより2次冷却用熱媒としての氷水が、2次冷却用熱媒供給管(52)(53)、冷却用熱媒共用管(55)及び熱媒流入管(42)を通って熱交換器(10)に導入され、熱交換器(10)内の熱媒経路(15)を流通する。この流通時に、氷水と、熱交換器(10)の処理液経路(16)を通過する処理液との間で熱交換されることにより、処理液が更に冷却される。
【0072】
熱交換器(10)から流出される氷水は、冷却用熱媒戻し管(45)を通って、熱交換チューブ(81)を流通し、処理液槽(20)内の処理液を効率良く冷却させる。
【0073】
熱交換チューブ(81)を流通した氷水は、冷却用熱媒戻し管(46)を通って噴霧器(80)から放出されて、氷水槽(30)内に戻される。なお噴霧器(80)から放出される氷水は、既述したように、気化熱が吸収されることにより、低温に維持される。
【0074】
この2次冷却処理によって、処理液は例えば60℃から5℃程度にまで冷却される。更に2次冷却処理は、予め設定された時間経過した後、氷水び処理液の循環が停止されることにより完了する。
【0075】
2次冷却処理が完了した後、自動的に処理液回収処理が実行される。この回収処理において処理液回路側では、第1三方切替弁(71)が回収側(排水側)に切り替えられて、ポンプ(21a)が駆動される。これにより、処理液槽(20)内に貯留された処理液が、処理液供給管(21)及び回収管(26)を通って所定箇所に回収(排出)される。
【0076】
この回収処理時には、水位計(20a)からの出力情報に基づき処理液槽(20)内の水位が検出され、処理液槽(20)内の水位が「最低位」になった時点で、回収処理が完了する。
【0077】
回収処理が完了した後、自動的に処理液回路側槽洗浄処理が実行される。この処理では、処理液回路側の第1三方切替弁(71)が循環側に切り替えられるとともに、工水導入管(27)の開閉弁(27a)が開かれる。これにより処理液槽(20)内に洗浄液としての工水が導入されていき、洗浄液が処理液槽(20)内に十分貯留されて、所定の水位に到達した時点で、開閉弁(27a)が閉じられて、その後、ポンプ(21a)が駆動される。これにより、処理液槽(20)内の工水が、処理液供給管(21)(22)、熱交換器(10)の処理液経路(16)、及び戻し管(23)を流通して循環される。
【0078】
この循環洗浄が所定時間行われた後、第1三方切替弁(71)が排水側(回収側)に切り替えられる。これにより、処理液槽(20)内の工水が、供給管(21)及び回収管(26)を通って所定箇所に排出される。この排水により、処理液槽(20)内の工水がなくなって、水位が最低位になった時点で、ポンプ(21a)の駆動が停止されて、処理液回路側洗浄処理が完了する。
【0079】
処理液洗浄処理が完了した後、自動的に熱媒回路側洗浄処理が実行される。この洗浄処理では、熱媒回路側の第4三方切替弁(74)が排水側に切り替えられて、ポンプ(52a)が駆動される。これにより熱媒槽(30)内の氷水が、供給管(52)及び排水管(56)を通って排出される。この排水により、熱媒槽(30)内の水位が最低位になった時点、つまり熱媒槽(30)内の氷水がなくなった時点で、一旦ポンプ(52a)の駆動が停止される。続いて、工水導入管(57)の開閉弁(57a)が開かれて、洗浄液としての工水が工水供給源(2)から熱媒供給管(51)及び工水導入管(57)を通って、熱媒槽(30)内に導入される。この導入により、熱媒槽(30)内に工水が十分貯留されて、所定の水位に到達した時点で、開閉弁(57a)が閉じられる。
【0080】
その後、第4三方切替弁(74)が循環側に切り替えられて、ポンプ(52a)が再び駆動される。これにより熱媒槽(30)内の工水が、供給管(52)(53)、共用管(55)、熱媒流入管(42)、熱交換器(10)の熱媒経路(15)、熱媒戻し管(45)、熱交換チューブ(81)、熱媒戻し管(46)及び噴霧器(80)を流通して循環される。
【0081】
この循環洗浄が所定時間行われた後、第4三方切替弁(74)が排水側に切り替えられて、熱媒槽(30)内の工水が、供給管(52)及び排水管(56)を通って排出される。この排水により、熱媒槽(30)の工水がなくなって、水位が最低位になった時点で、ポンプ(52a)の駆動が停止されて、熱媒槽洗浄処理が完了する。こうして本装置において、全工程が終了する。
【0082】
以上のように、本実施形態の蒸煮冷却装置によれば、カニの茹で汁等の処理液を処理液槽(20)及び熱交換器(10)間に循環させつつ、加熱用熱媒としての加熱用蒸気、冷却用熱媒としての工水及び氷水を順次、熱交換器(10)に供給することにより、処理液を加熱して冷却するものであるため、処理液を移し替えることなく一連の処理を行うことができ、生産効率を向上させることができる。
【0083】
また本実施形態の蒸煮冷却装置は、1台の熱交換器(10)によって、処理液の加熱、1次冷却、2次冷却を行うものであるため、複数の熱交換器を用いる場合と比較して、部品点数を大幅に削減できて、装置の小型化及び簡素化を図ることができる。
【0084】
更に本実施形態の蒸煮冷却装置は、構造が簡素であるため、洗浄や保守点検を正確かつスムーズに行うことができ、作業負担を軽減させることができる。
【0085】
しかも本実施形態の蒸煮冷却装置は、小型軽量化を図ることができるため、例えば装置全体を台車上に組み立てることにより、装置の移動を簡単に行うことができる。このように装置全体を移動できるよう構成する場合には、例えば不使用時には装置を収納しておいたり、必要な箇所に装置を移動することができるため、設置スペースの有効利用を図ることができる。
【0086】
また本実施形態においては、熱交換器(10)から流出される工水及び氷水等の冷却用熱媒を、処理液槽(20)内の熱交換チューブ(81)に流通させて、チューブ(81)内の冷却用熱媒と、処理液槽(20)内の処理液とを熱交換させるものであるため、冷却用熱媒の余熱によって処理液を冷却することができ、熱交換効率の向上及び省エネルギー化を図ることができる。
【0087】
更に本実施形態においては、加熱した処理液を1次冷却及び2次冷却によって段階的に冷却するものであるため、熱損失を低減でき、冷却効率をより一層向上させることができる。もっとも本発明においては、加熱した処理液を1度の冷却処理によって冷却するようにしても良い。
【0088】
また本実施形態の蒸煮冷却装置においては、蒸煮処理、1次及び2次冷却処理、洗浄処理等の一連の処理を自動的に行えるようにしているため、作業負担を一段と軽減できて、作業効率をより一層向上させることができる。
【0089】
また本実施形態の蒸煮冷却装置においては、2次冷却用熱媒としての氷水を循環させるものであるため、氷水の熱エネルギーを有効に利用することができ、より一層省エネルギー化を図ることができる。
【0090】
なお上記実施形態においては、処理液回路側洗浄処理を行った後、熱媒回路側洗浄処理を行うようにしているが、本発明はそれだけに限られず、熱媒回路側槽洗浄処理を先に行ってから、処理液回路側洗浄処理を行うようにしても良く、両洗浄処理を並行して行うようにしても良い。
【0091】
また上記実施形態においては、冷却用熱媒として、工水及び氷水を用いているが、本発明はそれだけに限られず、上水等、他の冷却用熱媒を用いるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】この発明の実施形態である間接蒸煮冷却装置を示すブロック図である。
【図2】実施形態の間接蒸煮冷却装置に適用された熱交換器を示す断面図である。
【図3】実施形態の間接蒸煮冷却装置における動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0093】
10…熱交換器
15…熱媒経路(熱交換室)
16…処理液経路(伝熱管)
20…処理液槽
21a、52a…ポンプ
21、22…処理液供給管
23…処理液戻し管
30…2次冷却用熱媒槽
41…加熱用熱媒供給管
41b…開閉弁(熱媒切替手段)
42…熱媒流入管
43…熱媒流出管
45、46…冷却用熱媒戻し管
51…1次冷却用熱媒供給管
52、53…2次冷却用熱媒供給管
55…冷却用熱媒共用管
71〜76…三方切替弁(熱媒切替手段)
81…熱交換チューブ(余熱利用管路)
【出願人】 【識別番号】399054572
【氏名又は名称】友田セーリング株式会社
【識別番号】397068481
【氏名又は名称】株式会社日本レオナード商会
【出願日】 平成16年2月24日(2004.2.24)
【代理人】 【識別番号】100071168
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 久義

【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市

【識別番号】100109911
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義仁

【公開番号】 特開2005−237214(P2005−237214A)
【公開日】 平成17年9月8日(2005.9.8)
【出願番号】 特願2004−48070(P2004−48070)