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【発明の名称】 若布のめかぶの細断方法、および、細断されためかぶを用いたウェットなめかぶ・フリカケの製造方法
【発明者】 【氏名】秋光 良洋
【住所又は居所】広島県豊田郡豊町大長5992−5 有限会社ユタカ食品内

【要約】 【課題】わかめのめかぶの細断やボイル時に、粘性物質が溶出しない若布のめかぶの細断方法、および、この細断されためかぶを原料とするウェットなめかぶ・フリカケの製造方法を開発・提供することにある。

【解決手段】若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を含む熱湯でボイルするか、あるいは、塩化カルシウムを4.97%を含むにがり液を、5〜10%を加えた熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の細断具で適宜な幅に切断することを特徴とする若布のめかぶの切断方法であり、そして、上記若布のめかぶを使用したウェットなめかぶ・フリカケの製造方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を含む熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の細断具で適宜な幅に切断することを特徴とする若布のめかぶの切断方法。
【請求項2】
若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウムを4.97%を含むにがり液を、5〜10%を加えた熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の細断具で適宜な幅に切断することを特徴とする若布のめかぶの切断方法。
【請求項3】
若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を含む熱湯でボイルするか、又は、塩化カルシウムを4.97%を含むにがり液を、5〜10%を加えた熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の切断具で適宜な幅に切断した、ボイル切断若布のめかぶに、調味料として食塩を含ませる目的で、食塩水に浸漬する際に、食塩濃度20%〜15%の塩水に、粘性物質の溶出を防止する目的で、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を加え、この塩水に、適宜な幅に切断しためかぶを入れ、約20分間浸漬後、遠心分離機で約18分間脱水し、この脱水しためかぶに、砂糖を多く含む粉末調味料と混合し、または、調味料で調味しないものを70°C〜80°Cの熱風で乾燥し、水分3%〜4%の乾燥しためかぶとし、このめかぶに、砂糖や各種調味料を加えた85°C以上に加熱した調味液を所定量加え、混合し、水分が均一化するよう一昼夜放置することを特徴とする細断されためかぶを用いたウェットなめかぶ・フリカケの製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、若布のめかぶの細断方法、および、この細断されためかぶを原料とするウェットなめかぶ・フリカケの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、若布のめかぶには、フコイダンを多く含む海藻多糖体(以下、粘性物質という)が多く含まれており、めかぶを細断する際に、この粘性物質の多くが溶出してしまうという欠点があった。
【0003】
この海藻多糖体フコダインには、血液凝固阻止作用(血栓防止作用)コレステロール低下作用が発見され、その後、抗HIV作用(抗エイズウィルス作用)に、その働きが期待できることが発見され、このような発見が刺激となり、胃潰瘍の原因とされるピロリ菌への抗菌作用、抗アレルギー作用、整腸作用、アルツハイマー性痴呆症の原因物質の一つと考えられるアルミニウムの吸着などの作用も発見されてきている。
【0004】
しかし、このフコダインを多く含むめかぶは、細断時に、そのフコダインを含む粘性物質が溶出してしまい、また、めかぶを洗浄後、切断してボイルすると、ボイル時にも粘性物質の多くが溶出してしまうという欠点があった。
【0005】
尚、わかめと昆布とを混合した状態で味付けし、含水率20〜40%となるよう水分調整し、これを裁断して小片化したソフトふりかけは存在している。
【特許文献1】特開2001−309770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明は、わかめのめかぶの細断やボイル時に、粘性物質が溶出しない若布のめかぶの細断方法、および、この細断されためかぶを原料とするウェットなめかぶ・フリカケの製造方法を開発・提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、若布のめかぶを塩化カルシウムを含む熱湯でボイルして、粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後に細断するものである。そして、この細断された若布のめかぶを使用してウェットなめかぶ・フリカケを製造するものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によると、若布のめかぶをカルシウムイオンで固定することによって、若布のめかぶに含まれる粘性物質の溶出を少なくすることが出来、このフコイダンを含む粘性物質が保持された若布のめかぶを食することにより、健康増進に積極的に参加し、フコイダンの薬理作用の恩恵を受けるという効果を有するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
この発明は、若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を含む熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の細断具で適宜な幅に切断することを特徴とする若布のめかぶの切断方法から構成されるものである。
【0010】
さらに、この発明の他の発明は、若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウムを4.97%を含むにがり液を、5〜10%を加えた熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の細断具で適宜な幅に切断することを特徴とする若布のめかぶの切断方法から構成されるものである。
【0011】
次に、この発明のさらに他の実施例を説明すると、若布のめかぶを、洗浄後、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を含む熱湯でボイル、又は、塩化カルシウムを4.97%を含むにがり液を、5〜10%を加えた熱湯でボイルすることにより、めかぶに含有する粘性物質をカルシウムイオンで固定し、冷却後、スライサー等の切断具で適宜な幅に切断した、ボイル切断若布のめかぶに、調味料として食塩を含ませる目的で、食塩水に浸漬する際に、食塩濃度20%〜15%の塩水に、粘性物質の溶出を防止する目的で、塩化カルシウム0.1%〜0.5%を加え、この塩水に、適宜な幅に切断しためかぶを入れ、20分間浸漬後、遠心分離機で18分間脱水し、この脱水しためかぶに、砂糖を多く含む粉末調味料と混合し、または、調味料で調味しないものを70°C〜80°Cの熱風で乾燥し、水分3%〜4%の乾燥品を設け、砂糖や各種調味料を加えた85°C以上に加熱した調味液を所定量加え、混合し、水分が均一化するよう一昼夜放置することを特徴とする裁断されためかぶを用いたウェットなふりかけの製造方法から構成されるものである。
【実施例1】
【0012】
この発明の一実施例を詳述すると、生めかぶ10kgを洗浄し、水切りした後、塩化カルシウム300g、並塩3kgを溶かした100l・90°Cの熱湯に入れ、1分40秒
後、プラスチック製ザルに取り、放置冷却する。その後、エムラ社製回転スライスラーにて1mm幅に切断した。
【0013】
この際、粘性物質の溶出は少なく、切断に支障はなかった。また、塩化カルシウム100gを溶かした場合、切断はやや困難、塩化カルシウムを使用しない場合、粘性物質の溶出により、切断は困難でめかぶを冷凍すると切断が可能となった。8.4kgの1mm細断めかぶを得た。
【0014】
次に、塩化カルシウム120g、並塩7200gを溶かした40lの水に溶かした、食
塩水に、細断めかぶを20分間浸漬し、続いて、遠心分離機にて18分間脱水した。得られた脱水めかぶは7.6kgであった。
【0015】
これに対して、ボイル時及び塩水浸漬時に塩化カルシウムを使用しないものは、4.9kgの脱水めかぶしかえられなかったことにより、多量の粘性物質が溶失、脱水により除かれることが判明した。下記の配合で、粉末調味料を加え、ミキサーで混和し、熱風乾燥機で70°C・6時間乾燥し、3.3kgの調味乾燥めかぶを得た。
【0016】
脱水めかぶ 7.6kgに対し、
・ 砂糖 1000g
・ 結晶ブドウ糖 700g
・ ホタテエキス 50g
次に、下記の配合の85°Cの熱調味液と白ごま600g、シソ香料を加え、ミキサーで3分間混合し、容器に移し、20°C・18時間水分を均一化させ、6.6kgのウェットで美味しいシソ風味めかぶ・フリカケを得た。
【0017】
乾燥めかぶ3.3kgに対し、
・ 砂糖 500g
・ みりん 330g
・ 昆布パウダー 20g
・ チキンエキス 20g
・ カツオエキス 20g
・ 酵母エキス 10g
・ 水 2400g
【実施例2】
【0018】
生めかぶ10kgよりスタートし、塩化カルシウムの代わりに、次の分析値のにがり液を供試した。
・ 塩化カルシウム 4.97%
・ 塩化マグネシウム 11.42%
・ 塩化カリウム 5.81%
・ 塩化ナトリウム 7.54%
・ 水 70.26%
にがり液7l、並塩3kgを溶かした100l・90°Cの熱湯に入れ、1分40秒ボ
イル後、水切り放置した後、エムラ社製回転スライスラーにて1mm幅の細断めかぶ8.6kgを得た。 〔この時、粘性物質の溶出は少なく切断は容易であった。〕
【0019】
しかし、8l以上のにがり液を使用すると、最終製品のめかぶ・フリカケの味に塩化マ
グネシウムの特有な味が現れて好ましくない。
【0020】
次に、にがり液2.4l、並塩7kg、水38lを混和した塩水に20分間浸漬、続い
て遠心分離機にて18分間脱水し、7.7kgの脱水めかぶを得た。
下記の割合で、粉末調味液を加え、ミキサーで混合した。
脱水めかぶ7.7kgに対し、
・ グラニュー糖 1010g
・ 結晶ブドウ糖 710g
・ ホタテエキス 50g
これを70°C熱風乾燥機にて、6時間乾燥して3.3kgの調味乾燥めかぶを得た。
【0021】
次に、下記の配合の85°Cの熱調味液と白ごま600g、シソ香料を加え、ミキサーで3分間混合、以下実施例1と同様処理し、6.6kgのウェットなシソ風味めかぶ・フリカケを得た。
【0022】
乾燥めかぶ3.3kgに対し
・ 砂糖 500g
・ みりん 330g
・ 昆布パウダー 20g
・ チキンエキス 20g
・ カツオエキス 20g
・ 酵母パウダー 10g
・ 水 2400g
【産業上の利用可能性】
【0023】
この発明は、若布のめかぶの細断方法、及び、この細断されためかぶを原料とするウェットなめかぶ・フリカケの製造技術および製造方法を確立し、かつ寄与する点で、産業上の利用可能性を有する。
【出願人】 【識別番号】504042557
【氏名又は名称】有限会社ユタカ食品
【住所又は居所】広島県豊田郡豊町大長5992−5
【出願日】 平成16年2月2日(2004.2.2)
【代理人】 【識別番号】100074055
【弁理士】
【氏名又は名称】三原 靖雄

【公開番号】 特開2005−211039(P2005−211039A)
【公開日】 平成17年8月11日(2005.8.11)
【出願番号】 特願2004−25579(P2004−25579)