| 【発明の名称】 |
冷凍昆布巻およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】北野 正敏 【住所又は居所】東京都港区赤坂三丁目3番5号 株式会社極洋内
【氏名】宗像 康浩 【住所又は居所】東京都港区赤坂三丁目3番5号 株式会社極洋内
【氏名】佐橋 佑実子 【住所又は居所】東京都港区赤坂三丁目3番5号 株式会社極洋内
|
| 【要約】 |
【課題】凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などが生じても、結合材である干瓢が本体からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて本体をよく結合し続け、解凍後、調理、味付けするなどして食すことができる冷凍昆布巻およびその製造方法の提供。
【解決手段】中具2を昆布3で包んだ本体4の上を細い連続した1本の干瓢5で巻いて結んだ冷凍昆布巻1であって、前記干瓢5は前記本体4のほぼ中心に貫通して設置された後、下方で交差され、そして上方で結ばれている(結び目6)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中具を昆布で包んだ本体の上を細い連続した1本の干瓢で巻いて結んだ冷凍昆布巻であって、前記干瓢は前記本体のほぼ中心に貫通して設置された後、下方で交差され、そして上方で結ばれていることを特徴とする冷凍昆布巻。 【請求項2】 前記昆布の繊維の方向が前記干瓢の巻き方向とほぼ直角になっていることを特徴とする請求項1記載の冷凍昆布巻。 【請求項3】 一口サイズの大きさであることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の冷凍昆布巻。 【請求項4】 前記干瓢の長さが15〜20cm、幅が5〜8mmであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍昆布巻。 【請求項5】 前記干瓢の結び目がこま結びであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍昆布巻。 【請求項6】 前記干瓢として低濃度食塩水に漬けて戻した干瓢を用いたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷凍昆布巻。 【請求項7】 中具を昆布で包んだ本体のほぼ中心に、干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作成し、前記昆布巻を凍結した後、必要に応じて包装、保管、輸送することを特徴とする冷凍昆布巻の製造方法。 【請求項8】 下記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とする請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法。 工程(1)原料昆布を洗浄、塩抜き、ボイル、冷却した後、昆布の繊維の方向が干瓢の巻き方向とほぼ直角になるように所定の大きさにカットする。 工程(2)魚肉類、野菜類あるいはこれらから選ばれる原料に必要に応じてツナギを混合して中具原料を調製する。 工程(3)原料干瓢を低濃度食塩水に漬けて戻し、水切りし、所定の大きさにカットする。 工程(4)工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて前記昆布で包んだ後、蒸煮し、冷却して、中具を昆布で包んだ本体を調製する。 工程(5)工程(4)で調製した中具を昆布で包んだ本体のほぼ中心に、工程(3)で得られた干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作る。 工程(6)工程(5)で得られた昆布巻を凍結して冷凍昆布巻を得る。 工程(7)工程(6)で得られた冷凍昆布巻を包装、保管、輸送する。 【請求項9】 下記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とする請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法。 工程(1)原料昆布を洗浄、塩抜き、ボイル、冷却した後、昆布の繊維の方向が干瓢の巻き方向とほぼ直角になるように所定の大きさにカットする。 工程(2)魚肉類、野菜類あるいはこれらから選ばれる原料に必要に応じてツナギを混合して中具原料を調製する。 工程(3)原料干瓢を低濃度食塩水に漬けて戻し、水切りし、所定の大きさにカットする。 工程(4)工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて前記昆布で包んで中具原料を昆布で包み本体原料を調製する。 工程(5)工程(4)で調製した本体原料のほぼ中心に、工程(3)で得られた干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体原料に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作り、得られた昆布巻を蒸煮し、冷却する。 工程(6)工程(5)で得られた昆布巻を凍結して冷凍昆布巻を得る。 工程(7)工程(6)で得られた冷凍昆布巻を包装、保管、輸送する。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、冷凍昆布巻およびその製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、冷凍昆布巻きなどの食品を冷凍加工する際には、食品内部の水分の凍結により組織が破壊されるのを防ぐために、冷凍前の処理においては水の使用を最小限に抑えることが行われていた。しかしこのようにして得られた冷凍昆布巻きは、解凍して調理、味付けを行うのに長時間を要する問題があった。 そこで、昆布または干瓢に水を多量に含ませて膨潤させ、具を載せて包み(以下、本体と称す場合がある)、端部を干瓢などの結合部材で結び、その後冷凍する昆布巻き又は干瓢巻き冷凍加工品の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。 【特許文献1】特開平9−47264号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 この昆布巻きなどは凍結過程において前記水分が凍結して昆布や干瓢の組織を破壊するので加熱時間が短くて済み、調味料などの浸透が早いため調理、味付けが短時間ですむ利点があるが、この昆布巻きなどは、凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などのために干瓢などの結合材が本体からとれたりはずれたりする問題があり、干瓢などの結合材が本体からとれたりはずれたりすると、昆布と具がばらばらになってしまう問題があった。 【0004】 本発明の第1の目的は、凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などが生じても、結合材である干瓢が本体からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて本体をよく結合し続け、解凍後、調理、味付けするなどして食すことができる冷凍昆布巻を提供することであり、 本発明の第2の目的は、このような優れた冷凍昆布巻を容易に経済的に製造する方法を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明の請求項1は、中具を昆布で包んだ本体の上を細い連続した1本の干瓢で巻いて結んだ冷凍昆布巻であって、前記干瓢は前記本体のほぼ中心に貫通して設置された後、下方で交差され、そして上方で結ばれていることを特徴とする冷凍昆布巻である。 【0006】 本発明の請求項2は、請求項1記載の冷凍昆布巻において、前記昆布の繊維の方向が前記干瓢の巻き方向とほぼ直角になっていることを特徴とする。 【0007】 本発明の請求項3は、請求項1あるいは請求項2記載の冷凍昆布巻において、一口サイズの大きさであることを特徴とする。 【0008】 本発明の請求項4は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢の長さが15〜20cm、幅が5〜8mmであることを特徴とする。 【0009】 本発明の請求項5は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢の結び目がこま結びであることを特徴とする。 【0010】 本発明の請求項6は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢として低濃度食塩水に漬けて戻した干瓢を用いたことを特徴とする。 【0011】 本発明の請求項7は、中具を昆布で包んだ本体のほぼ中心に、干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作成し、前記昆布巻を凍結した後、必要に応じて包装、保管、輸送することを特徴とする冷凍昆布巻の製造方法である。 【0012】 本発明の請求項8は、請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法において、下記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とする。 工程(1)原料昆布を洗浄、塩抜き、ボイル、冷却した後、昆布の繊維の方向が干瓢の巻き方向とほぼ直角になるように所定の大きさにカットする。 工程(2)魚肉類、野菜類あるいはこれらから選ばれる原料に必要に応じてツナギを混合して中具原料を調製する。 工程(3)原料干瓢を低濃度食塩水に漬けて戻し、水切りし、所定の大きさにカットする。 工程(4)工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて前記昆布で包んだ後、蒸煮し、冷却して、中具を昆布で包んだ本体を調製する。 工程(5)工程(4)で調製した中具を昆布で包んだ本体のほぼ中心に、工程(3)で得られた干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作る。 工程(6)工程(5)で得られた昆布巻を凍結して冷凍昆布巻を得る。 工程(7)工程(6)で得られた冷凍昆布巻を包装、保管、輸送する。 【0013】 本発明の請求項9は、請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法において、下記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とする。 工程(1)原料昆布を洗浄、塩抜き、ボイル、冷却した後、昆布の繊維の方向が干瓢の巻き方向とほぼ直角になるように所定の大きさにカットする。 工程(2)魚肉類、野菜類あるいはこれらから選ばれる原料に必要に応じてツナギを混合して中具原料を調製する。 工程(3)原料干瓢を低濃度食塩水に漬けて戻し、水切りし、所定の大きさにカットする。 工程(4)工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて前記昆布で包んで中具原料を昆布で包み本体原料を調製する。 工程(5)工程(4)で調製した本体原料のほぼ中心に、工程(3)で得られた干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体原料に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作り、得られた昆布巻を蒸煮し、冷却する。 工程(6)工程(5)で得られた昆布巻を凍結して冷凍昆布巻を得る。 工程(7)工程(6)で得られた冷凍昆布巻を包装、保管、輸送する。 【発明の効果】 【0014】 本発明の請求項1記載の冷凍昆布巻は、中具を昆布で包んだ本体の上を細い連続した1本の干瓢で巻いて結んだ冷凍昆布巻であって、前記干瓢は前記本体のほぼ中心に貫通して設置された後、下方で交差され、そして上方で結ばれているので、凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などが生じても、結合材である干瓢が本体からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて本体をよく結合し続け、解凍後、容易に調理、味付けするなどして、美味しく食すことができる、という顕著な効果を奏する。 【0015】 本発明の請求項2記載の冷凍昆布巻は、請求項1記載の冷凍昆布巻において、前記昆布の繊維の方向が前記干瓢の巻き方向とほぼ直角になっているので、前記本体の上に干瓢を巻く際などに、干瓢が昆布に例え食い込んでも昆布が破れたり、切断されたりすることがない、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0016】 本発明の請求項3記載の冷凍昆布巻は、請求項1あるいは請求項2記載の冷凍昆布巻において、一口サイズの大きさであるので、取り扱い易い上、食べ易い、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0017】 本発明の請求項4記載の冷凍昆布巻は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢の長さが15〜20cm、幅が5〜8mmであるので、冷凍昆布巻の外観がよくなり商品価値が向上する上、結ぶ際に干瓢が切れたりせず、結び目がほどけず安定に維持される、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0018】 本発明の請求項5記載の冷凍昆布巻は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢の結び目がこま結びであるので、凍結時や解凍時あるいは調理時などに干瓢が本体からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて本体をよく結合し続ける、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0019】 本発明の請求項6記載の冷凍昆布巻は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷凍昆布巻において、前記干瓢として低濃度食塩水に漬けて戻した干瓢を用いたので、結ぶ際に干瓢が切れないか切れ難くなる、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0020】 本発明の請求項7は、中具を昆布で包んだ本体のほぼ中心に、干瓢を貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして前記本体に巻き付けて上方で両端部をしっかり結び、得られた昆布巻を必要に応じて所定の長さにカットして昆布巻を作成し、前記昆布巻を凍結した後、必要に応じて包装、保管、輸送することを特徴とする冷凍昆布巻の製造方法であり、本発明の冷凍昆布巻を容易に経済的に製造できる、という顕著な効果を奏する。 【0021】 本発明の請求項8は、請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法において、前記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とするものであり、本発明の冷凍昆布巻をより確実に経済的に衛生的に製造できる、というさらなる顕著な効果を奏する。 【0022】 本発明の請求項9は、請求項7記載の冷凍昆布巻の製造方法において、前記工程(1)〜(7)により製造することを特徴とするものであり、本発明の冷凍昆布巻をより確実に経済的に、かつより衛生的に製造できる、というさらなる顕著な効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0023】 以下、本発明をさらに詳細に説明する。 図1(イ)は本発明の冷凍昆布巻の外観を模式的に説明する説明図であり、(ロ)は(イ)に示した本発明の冷凍昆布巻を矢印方向から見た断面を模式的に説明する説明図である。 本発明の冷凍昆布巻1は、中具2を昆布3で包んだ本体4の上を細い連続した1本の干瓢5で巻いて結んだ冷凍昆布巻であって、干瓢5は本体4のほぼ中心に貫通して設置された後、その一端部5−1は時計周りに下方に向かって本体4に巻き付け、他の端部5−2は時計周りと反対方向に下方に向かって本体4に巻き付け、下方で両端部5−1、5−2は交差され、そしてそれぞれ上方に向かって本体4に巻き付け、上方でしっかりと結ばれて結び目(こま結び)6が形成されている。 本発明の冷凍昆布巻1は、干瓢5が本体4のほぼ中心に貫通して設置され、前記のように本体4に巻き付けられて上方でしっかりと結ばれて結び目6が形成されているので、凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などが生じても、干瓢5が本体4からとれたりはずれたりせずに安定して維持され、本体4をよく結合し続けることができる。 【0024】 本発明の冷凍昆布巻1は、昆布3の繊維の方向7が干瓢5の巻き方向8とほぼ直角になっているので、本体4の上に干瓢5を巻く際などに干瓢5が昆布4に例え食い込んでも昆布4が破れたり、切断されたりすることがない。昆布3の繊維の方向7が干瓢5の巻き方向8とほぼ平行になっていると、本体4の上に干瓢5を巻く際に干瓢5が昆布4に食い込んだ際、昆布4が破れたり、切断されたりする恐れがある。 【0025】 本発明の冷凍昆布巻1は長さLや直径Dは特に限定されないが、長さLが約30mm程度、直径Dが約25mm程度の一口サイズの大きさであり、干瓢5が両端部から内側に約15mmの位置、すなわちほぼ中央部に巻き付けられていることが好ましい。このような本発明の一口サイズの冷凍昆布巻1は取り扱い易い上、食べ易い。 【0026】 本発明の冷凍昆布巻1の干瓢の長さや幅は特に限定されないが、長さが15〜20cm、幅が5〜8mm程度であることが好ましい。長さが15cm未満であると残り長さlが短かくなって結び目6がほどけ易くなる恐れがあり、長さが20cmを超えると残り長さlが長が過ぎて外観が悪化する恐れがある。幅が5mm未満では細過ぎて巻き付ける際に干瓢が切れる恐れがあり、幅が8mmを超えると太過ぎてしっかり結べず、その結果、形成された結び目6がほどけ易くなる恐れがある。長さと幅が前記範囲内にあると、冷凍昆布巻1の外観がよくなり商品価値が向上する上、結ぶ際に干瓢5が切れたりせず、結び目6がほどけず安定に維持される。 【0027】 本発明の冷凍昆布巻1の結び目6の結び方は特に限定されないが、こま結びであると、凍結時や解凍時あるいは調理時などに干瓢5が本体4からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて本体4をよく結合し続けるので本発明において好ましく使用できる。 【0028】 結び目6の残り長さlは特に限定されないが、l=約15〜20mm残すようにすることが好ましい。約15〜20mm残すようにすると、外観が優れる上、結び目6がほどけ難くなる。 【0029】 本発明で用いる原料昆布はマコンブ、ナガコンブ、リシリコンブなど褐藻類コンブ属藻類であればよくいずれも使用でき、また国産品、輸入品などいずれも使用できる。 【0030】 本発明で用いる中具の原料となる中具原料は半ペースト状食品でも、流動性のある食品でも、あるいはもともと固体または半固体の食品でもよく、半ペースト状、流動性のある中具原料の場合は、蒸煮後、固体または半固体に固まって中具になるものであり、かつ冷凍昆布巻の解凍時に流れでないものであればよく、これらの中具原料はとくに限定されない。しかしもともとぼろぼろしていて固まらない中具原料や、蒸煮によっても固まらない場合、固まっても解凍時に流れでる場合などは、適当なツナギを中具原料に適宜配合する必要がある。 【0031】 本発明の冷凍昆布巻1の干瓢は種類、産地など特に限定されないが、低濃度食塩水に漬けて戻した干瓢を用い、水をあまり吸わせないようにすると、結ぶ際に干瓢5が切れないので本発明において好ましく使用できる。 【0032】 次に本発明の冷凍昆布巻の製造方法について説明する。 図2は、本発明の冷凍昆布巻の製造方法の一例を示す説明図である。 先ず、工程(1)において、原料昆布(塩蔵昆布)の大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、流水で洗浄し付着したきょう雑物を除き、約40分間水(昆布:水(質量比)=1:6)に漬けて20分毎に水を交換して塩抜きする。 洗浄、塩抜き後、約98℃、10分間ボイルする。ボイル時、水に重曹0.1質量%入れると、昆布が柔らかくなるので好ましい。ボイル後、常温になるまで自然冷却する。 冷却した後、昆布の繊維の方向が干瓢の巻き方向とほぼ直角になるように所定の大きさ(幅約60mm、長さ約120mm、昆布の繊維の方向がカットした昆布の幅方向にほぼ平行になるように)にカットする。 【0033】 図3は、原料昆布の繊維の方向とカット位置との関係の一例を模式的に示す説明図である。 図3中、3−1はカットする前の原料昆布を示し、原料昆布3−1の繊維の方向7は原料昆布3−1の長さ方向にほぼ平行に沿っている。原料昆布3−1の繊維の方向7が干瓢5の巻き方向8とほぼ直角になるようにカットして所定の大きさ(幅約60mm、長さ約120mm)にするためには、図3に実線で示したように、カット位置で昆布の繊維の方向7とほぼ直角にカットして、昆布の繊維の方向7がカットした昆布3の幅方向にほぼ平行になるようにする。 【0034】 次に、工程(2)において、魚肉類、野菜類、ツナギを混合して中具原料を調製する例を説明する。 【0035】 (2−1)えび 原料冷凍えびの大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、流水で解凍(品温2℃以下を保つ。30〜45分間解凍)した後、50ppm次亜塩素酸ナトリウム水、1分、7℃以下で消毒する。その後、7℃以下で流水で2回洗浄し残留塩素を除去する。頭、尾を取り除き(殻剥ぎ)、背腸を取り除き、7℃以下で水で洗浄し付着したきょう雑物を除去する。その後、チョッパーでペースト状に加工する。 【0036】 (2−2)卵白(ツナギの一つ) 原料卵の大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、流水で洗浄し殻に付着したきょう雑物を除き、100ppm次亜塩素酸ナトリウム水で消毒し、さらに流水で洗浄し殻に付着したきょう雑物を除去する。その後、割卵し、卵黄を分離し卵白のみを用いる。卵白に殻が残っていないかチェックし、除去する。 【0037】 (2−3)れんこん 原料れんこんの大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、流水で洗浄し表面に付着したきょう雑物を除き、100ppm次亜塩素酸ナトリウム水で消毒し、さらに流水で洗浄し表面に付着したきょう雑物を除する。その後、皮をむき、流水で洗浄し表面に付着したきょう雑物を除いた後、7×7×7mm程度にカットする。 【0038】 (2−4)長葱 原料長葱の大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、枯れた葉、根などを除き、流水で洗浄し表面に付着したきょう雑物を除き、100ppm次亜塩素酸ナトリウム水で消毒し、さらに流水で洗浄し表面に付着したきょう雑物を除する。その後、2×2mm程度にカットする。 【0039】 このようにして調製したえび、副原料、粉末、野菜類などをこの順に下記に示した割合(質量部)で攪拌器に入れて混合して中具原料を調製する。 えび 100.0 コーンスターチ 9.6 卵白 11.3 グルタミン酸ソーダ 1.5 食塩 1.5 砂糖 1.5 れんこん 31.3 長葱 23.6 パン粉 7.3 計 187.6 なおコーンスターチ、卵白、パン粉はツナギであり、れんこん、長葱は食感、食味などを付与するために配合した。 【0040】 工程(3)干瓢の準備 原料干瓢の大きさなどおよび微生物(大腸菌、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌)検査後、2質量%食塩水で洗い、水切り後、幅が5〜8mmになるようにカットする。 【0041】 工程(4)本体の調製 図4(イ)、(ロ)は、中具原料を昆布で包む工程の一例を模式的に示す説明図である。 図4(イ)に示すように工程(1)で幅約60mm、長さ約120mm、昆布の繊維の方向7が昆布の幅方向にほぼ平行になるようにカットした昆布3(約18〜20g)の一端部上に、工程(2)で調製した中具原料2−1を所定量(約14〜16g)、所定の大きさにして(長さ60mm程度、直径約20mm程度)、昆布3の幅方向にほぼ平行になるように載せた後、図4(ロ)に示すように昆布を巻き付けて包む。 そして、スチーマーを用い、約98℃、5分間蒸煮し、中心温度が70℃以上の状態を1分間以上保持した後、常温まで冷却して、固まった中具を昆布で包んだ本体を調製する。蒸煮することにより中具と昆布がよく接触して適度に接着する。 【0042】 工程(5)干瓢巻き 図5(イ)、(ロ)は、干瓢巻きして昆布巻を作成する工程の一例を模式的に示す説明図である。 図5(イ)に示すように、工程(4)で調製した中具を昆布で包んだ本体4の一方の端部から15mm程度中に入った位置において、本体4のほぼ中心に、工程(3)で得られた干瓢を図示しないステンレス針を用いて図1に示したように貫通させて設置した後、両端部を下方で交差させ、そして本体4に巻き付けて上方で両端部をこま結びでしっかり結び、そして結び目6がほどけないように残り長さl=約15〜20mm残すようにする。 そして本体4の他方の端部から15mm程度中に入った位置においても同様にして干瓢巻きして結び目6を形成し、残り長さl=約15〜20mm残すようにする。 【0043】 そして図5(ロ)に示すように、得られた昆布巻(昆布約13g、中具約14g、干瓢約3g、合計約30g、長さ約60mm、直径約25mm)を図中のカット位置で丁度半分の長さにカットする。その結果、干瓢巻きした、長さ約30mm、直径約25mmの昆布巻(約15g)2本(昆布3の繊維の方向7が干瓢5の巻き方向8とほぼ直角になっている)を得ることができる。 得られた昆布巻は、干瓢のゆるみ、干瓢の切れ、残り長さl、干瓢の幅などを目視でチェックする。 【0044】 工程(6)冷凍昆布巻の作成 工程(5)で得られた昆布巻をコンタクトフリーザで、−28℃以下、45〜50分、中心温度−18℃以下になるように急速凍結して冷凍昆布巻を得る。 緩慢な凍結を行うと食感や食味などが損なわれる恐れがあるので、好ましくない。 【0045】 工程(7)冷凍昆布巻の包装、保管 工程(6)で得られた冷凍昆布巻の大きさ、重量などを検査し、金属探知器で金属をチェックして除いた後、公知の包装機を用いて包装し、箱詰めし、−20℃以下の冷凍室内に保管する。必要に応じて輸送するが−18℃以下の温度で輸送し、取り扱うことが好ましい。 【0046】 前記各工程は、制御手段を備えた機械・装置などを用いて自動的に行ってもよく、また手動により手作業で行ってもよく、あるいは両者を適宜組み合わせて行うこともできる。 【0047】 本発明においては、前記工程(4)で工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて前記昆布で包んだ後、蒸煮し、冷却して、中具を昆布で包んだ本体を調製したが、工程(1)で所定の大きさにカットした昆布の上に、工程(2)で調製した中具原料を載せて昆布で包んで、中具原料を昆布で包んだ本体原料を調製し、このようにして調製した本体原料に工程(3)で得られた干瓢を前記のようにして巻いて結んで得られた昆布巻を蒸煮し、冷却し、そして凍結して冷凍昆布巻を得ることもできる。この方法は巻いた干瓢も同時に蒸煮するので衛生的に好ましい。 【0048】 本発明の冷凍昆布巻の使用方法は特に限定されるものではないが、例えば、湯中で解凍すればそのまま食することができ、またダシ中で解凍して食することもできる。 【産業上の利用可能性】 【0049】 本発明の冷凍昆布巻は、中具を昆布で包んだ本体の上を細い連続した1本の干瓢で巻いて結んだ冷凍昆布巻であって、前記干瓢は前記本体のほぼ中心に貫通して設置された後、下方で交差され、そして上方で結ばれているので、凍結時や解凍時あるいは調理時などに材料の収縮や膨張などが生じても、結合材である干瓢が本体からとれたりはずれたりせずに安定して維持されて、本体をよく結合し続け、解凍後、容易に調理、味付けするなどして、美味しく食すことができる、そして、本発明の冷凍昆布巻の製造方法により、本発明の冷凍昆布巻を容易に経済的に製造できるので、産業上の利用価値が高い。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】(イ)は、本発明の冷凍昆布巻の外観を模式的に説明する説明図であり、(ロ)は、(イ)に示した本発明の冷凍昆布巻を矢印方向から見た断面を模式的に説明する説明図である。 【図2】本発明の冷凍昆布巻の製造方法の一例を説明する説明図である。 【図3】原料昆布の繊維の方向とカット位置との関係の一例を模式的に示す説明図である。 【図4】(イ)、(ロ)は、中具原料を昆布で包む工程の一例を模式的に示す説明図である。 【図5】(イ)、(ロ)は、干瓢巻きして昆布巻を作成する工程の一例を模式的に示す説明図である。 【符号の説明】 【0051】 1 本発明の冷凍昆布巻 2 中具 2−1 中具原料 3 昆布 3−1 原料昆布 4 本体 5 干瓢 5−1、5−2 一端部 6 結び目(こま結び) 7 (原料)昆布の繊維の方向 8 干瓢の巻き方向 L 長さ D 直径 l 残り長さ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】390023456 【氏名又は名称】株式会社極洋 【住所又は居所】東京都港区赤坂3丁目3番5号
|
| 【出願日】 |
平成16年1月28日(2004.1.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062225 【弁理士】 【氏名又は名称】秋元 輝雄
|
| 【公開番号】 |
特開2005−210947(P2005−210947A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月11日(2005.8.11) |
| 【出願番号】 |
特願2004−20310(P2004−20310) |
|