| 【発明の名称】 |
伊勢エビの殻付きカマボコとその製造方法及び伊勢エビの身付きカマボコ |
| 【発明者】 |
【氏名】杉下 正治
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| 【要約】 |
【課題】本発明は本物の伊勢エビを食しているような感覚と風味を消費者に与えることが出来る伊勢エビの殻付きカマボコとその製造方法及び伊勢エビの身付きカマボコを提供することを目的とする。
【解決手段】タラやグチなどの魚肉に少なくとも伊勢エビのエキスを混入したカマボコの生地1を、伊勢エビの各部位の殻2,3,4や腹側の薄皮5に詰めるか或いは載せた伊勢エビの殻付きカマボコとする。またその製法として、伊勢エビを各部位の殻と腹側の薄皮及び身に分離する工程と、それを蒸し上げる工程とが少なくとも行われるカマボコの製造方法とする。更に四角形状に形成した生地1の上面に身を開いた伊勢エビを載せた伊勢エビの身付きカマボコとする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 タラやグチなどの魚肉に少なくとも伊勢エビのエキスを混入したカマボコの生地(1)を、伊勢エビの各部位の殻(2),(3),(4)や腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて成ることを特徴とする伊勢エビの殻付きカマボコ。 【請求項2】 前記生地(1)が、主成分の魚肉に対して、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とを混合して成された請求項1記載の伊勢エビの殻付きカマボコ。 【請求項3】 前記生地(1)が頭部の殻(2)と尾部の殻(3)に詰め込まれ、足付き部の殻(4)と尾部の腹側の薄皮(5)との上に前記生地(1)が載せられた請求項1又は2記載の伊勢エビの殻付きカマボコ。 【請求項4】 前記伊勢エビのエキスが、各部位を分離する際などに出た足やヒゲなどの殻を細かく粉砕し、それに水を加えて混ぜ合わせ、細かな殻が入らないように裏ごしを行い、裏ごしした液を火にかけ、煮立てぬように充分時間を掛けてエキスとして仕上げられた請求項1又は2記載の伊勢エビの殻付きカマボコ。 【請求項5】 前記伊勢エビの各部位の殻(2),(3),(4)や腹側の薄皮(5)が合成樹脂製である請求項1又は3記載の伊勢エビの殻付きカマボコ。 【請求項6】 蒸した伊勢エビを頭部と尾部に切り離すと共に背側と腹側とを分離させて各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に分離する工程と、伊勢エビのエキス入りのカマボコの生地(1)を各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて形を整える工程と、蒸し上げる工程とを少なくとも順次経ることを特徴とする伊勢エビの殻付きカマボコの製造方法。 【請求項7】 前記伊勢エビが蒸される際、竹串に刺して形を整えてから100℃で蒸し、それを各部位に分離し、長いヒゲを切り落した頭部の殻(2)と、第一関節の手前の所から切断した足付き部の殻(4)と、尾部の殻(3)と、腹側の薄皮(5)とに分け、各部位を洗浄する工程が行われる請求項6記載の伊勢エビの殻付きカマボコの製造方法。 【請求項8】 前記生地(1)を各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて形を整える工程後、10℃前後で一晩寝かせ、且つ、その後、90℃前後で蒸し上げる工程が行われる請求項6記載の伊勢エビの殻付きカマボコの製造方法。 【請求項9】 蒸し上げる工程後、各部位のものをそれぞれ真空包装し、それを90℃前後で蒸し上げ完全殺菌させて商品に仕上げた請求項8記載の伊勢エビの殻付きカマボコの製造方法。 【請求項10】 タラやグチなどの魚肉に、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とが混合されたカマボコの生地(1)を四角形状に形成し、該生地(1)の上面に伊勢エビの身(6)を開いて載せたことを特徴とする伊勢エビの身付きカマボコ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は伊勢エビを使用した伊勢エビの殻付きカマボコとその製造方法及び伊勢エビの身付きカマボコに関する。 【背景技術】 【0002】 従来のカマボコ、特に海産物に似せて形成させたカマボコとしては、蟹足風カマボコが良く知られている。また蟹足風カマボコの製造方法としては、特開2002−272425に於いて、本物の蟹足に酷似させるために提案されたものがある。この製造方法は、走行する帯状の透明性合成樹脂フィルムに食用油脂等の撥水材を薄く付着させた下地工程と、前記撥水材上に赤着色の擂り身を付着させ、斑点網目状の蟹足模様層を形成する模様工程と、蟹足模様層を加熱してゲル状にする焼付工程と、細紐状で白色の擂り身を束ねたカマボコ本体を前記合成樹脂製フィルムに蟹足模様を形成した皮膜で、該蟹足模様層を接触させて包み込む工程を含む工程より成るものであった。 【特許文献1】特開2002−272425号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、特開2002−272425は人工的に蟹足模様を付けたものであり、本発明のような本物の伊勢エビを使用すると共に本物の伊勢エビの殻などを使用する発想はなかった。 【0004】 本発明は本物の伊勢エビを食しているような感覚と風味を消費者に与えることが出来る伊勢エビの殻付きカマボコとその製造方法及び伊勢エビの身付きカマボコを提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明はタラやグチなどの魚肉に少なくとも伊勢エビのエキスを混入したカマボコの生地を、伊勢エビの各部位の殻や腹側の薄皮に詰めるか或いは載せた伊勢エビの殻付きカマボコとする。また生地として、主成分の魚肉に対して、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とを混合して成すと良く、該生地を頭部の殻と尾部の背側の殻に詰め込み、或いは足付き部の殻と尾部の腹側の薄皮との上に載せたものとしても良い。尚、本発明で言う「くず肉」とは、伊勢エビの各部位が分離される際に出る細かな肉や各部位が洗浄される際に出る肉を指し、本発明で言う「エキス」とは、各部位を分離する際や余分な足やヒゲなどを切断した際に出たものを細かく粉砕し、それに水を加えて混ぜ合わせ、細かな殻が入らないように裏ごしを行い、裏ごしした液を火にかけ、煮立てぬように充分時間を掛けて仕上げられたものを指す。 【0006】 本発明品の製造方法として、蒸した伊勢エビを頭部と尾部に切り離すと共に背側と腹側とを分離させて各部位の殻及び腹側の薄皮に分離する工程と、伊勢エビのエキス入りのカマボコの生地を各部位の殻及び腹側の薄皮に詰めるか或いは載せて形を整える工程と、蒸し上げる工程とを少なくとも順次経る伊勢エビの殻付きカマボコの製造方法とする。また生地として、主成分の魚肉に対して、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とを混合して成すと良く、伊勢エビを蒸す際、竹串に刺して形を整えてから100℃で蒸し、その後、伊勢エビを出して完全に冷却させた後、各部位が分離され、長いヒゲを切り落した頭部の殻と、第一関節の手前の所から切断した足付き部の殻と、尾部の背側の殻と、腹側の薄皮とに分け、各部位が洗浄される工程を行うと良い。又、生地を各部位の殻及び腹側の薄皮に詰めるか或いは載せて形を整える工程後、10℃前後で一晩寝かせ、且つ、その後、90℃前後で蒸し上げる工程を行うと良く、更に蒸し上げる工程後、各部位のものをそれぞれ真空包装し、それを90℃前後で蒸し上げ完全殺菌させて商品に仕上げると良い。 【0007】 本発明の伊勢エビの身付きカマボコは、タラやグチなどの魚肉に、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とが混合されたカマボコの生地を四角形状に形成し、該生地の上面に身を開いた伊勢エビを載せたものと成す。 【発明の効果】 【0008】 請求項1のようにタラやグチなどの魚肉に少なくとも伊勢エビのエキスを混入したカマボコの生地(1)を、伊勢エビの各部位の殻(2),(3),(4)や腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて成すことにより、本物の伊勢エビを食しているような感覚と風味を消費者に与えるカマボコが提供出来るものとなる。 【0009】 請求項2のように生地(1)として、主成分の魚肉に対して、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とを混合して成すことにより、伊勢エビの風味と食感が得られる商品となる。 【0010】 請求項3に示すように生地(1)を頭部の殻(2)と尾部の殻(3)に詰め込み、足付き部の殻(4)と尾部の腹側の薄皮(5)との上に生地(1)を載せることにより、従来にはない本物の伊勢エビの風味が醸し出されるものとなると共に食べ易い大きさのものとなる。また各部位によって蒸す際に出るエキスが異なり、例えば頭部の殻(2)からはミソの風味や各部位の殻からのエキスが混ざって滲み出るので、伊勢エビの味が凝縮された味のものとなる。また尾部の殻(3)からは風味と伊勢エビの香りが良く出たものとなり、足付き部の殻(4)からはミソの味が良く出たものとなり、更に尾部の腹側の薄皮(5)からは風味が少ないが、上品な味に仕上げられる商品となる。 【0011】 請求項4に示すように伊勢エビのエキスとして、各部位を分離する際などに出た足やヒゲなどの殻を細かく粉砕し、それに水を加えて混ぜ合わせ、細かな殻が入らないように裏ごしを行い、裏ごしした液を火にかけ、煮立てぬように充分時間を掛けて仕上げることにより、人工香料などを使用せずに天然品だけで作ることが出来るので、自然食品としての商品価値を高めるものとなる。 【0012】 請求項5のように伊勢エビの各部位の殻(2),(3),(4)や腹側の薄皮(5)を合成樹脂製の成型品とすることにより、本発明品の製造が量産可能となり、且つ大きさを揃えることが出来るので、品質が安定したものとなる。尚、天然物では各部位が1匹に1つしかないため数量に限度があり、量産が難しかった。又、天然の頭部の殻(2)は腐敗し易く、長期間の保存が難しかったが、それらを成型品とすることにより、腐敗の心配がなく利用でき、更に表面の凹凸を小さく且つ鋭い突起をなくして形成すると共にプリントで表面状態を表示することが可能となるため、頭部の殻(2)に生地(1)を詰めれば、真空包装が可能となる。 【0013】 請求項6のように蒸した伊勢エビを頭部と尾部に切り離すと共に背側と腹側とを分離させて各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に分離する工程を行うと、身(6)が縮むことなく、且つ身(6)に各部位のエキスが滲み込んで味を良くすることが可能となると共に身(6)がきれいに取出し易くなり、各部位の洗浄が容易となる。更に伊勢エビのエキス入りのカマボコの生地(1)を各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて形を整える工程と、蒸し上げる工程とを経て伊勢エビの殻付きカマボコが製造される方法とすることにより、本物の伊勢エビを食しているような感覚と風味を消費者に与えることが出来るカマボコを製造することが可能となる。しかも伊勢エビ全体を捨てることなく、全て使用出来るものとなり、自然にやさしい商品となるのである。 【0014】 請求項7に示すように伊勢エビを蒸す際、竹串に刺して形を整えてから100℃で蒸し、それを各部位に分離することにより、各部位の分離が容易になると共に身(6)が真直ぐに伸ばされたものが得られる。更に長いヒゲを切り落した頭部の殻(2)と、第一関節の手前の所から切断した足付き部の殻(4)と、尾部の殻(3)と、腹側の薄皮(5)とに分け、各部位が洗浄される工程を行うことにより、従来廃棄されていた各部位が利用されてゴミを出さずに有効に伊勢エビが使用出来るものとなる。 【0015】 請求項8に示すように生地(1)を各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて形を整える工程後、10℃前後で一晩寝かせ、且つ、その後、90℃前後で蒸し上げる工程が行われることにより、生地(1)と各部位がなじむと共に各部位からエキスが出て各部位の生地(1)の味が異なるものとなるため、セット販売が容易となる。 【0016】 請求項9のように蒸し上げる工程後、各部位のものをそれぞれ真空包装し、それを90℃前後で蒸し上げ完全殺菌させて商品に仕上げることにより、保存期間が延び、土産品としての商品価値を高められた製造方法となる。 【0017】 請求項10のようにタラやグチなどの魚肉に、少なくとも伊勢エビのくず肉と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とが混合されたカマボコの生地(1)を四角形状に形成し、該生地(1)の上面に伊勢エビの身(6)を開いて載せ伊勢エビの身付きカマボコとすることにより、伊勢エビの豪華さと風味が得られる商品となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 図1は本発明の実施形態を示す図であり、これに基づいて説明する。(1)はタラやグチなどの魚肉に少なくとも天然伊勢エビのエキスを混入したカマボコの生地であり、該生地(1)としては、主成分の魚肉に対して、少なくとも伊勢エビのくず肉と、卵白と、小麦粉や馬鈴薯粉末などの澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とを混合して成されている。前記魚肉はタラやグチなどを用い、伊勢エビのくず肉は伊勢エビの各部位が分離される際などに出る細かな肉や各部位が洗浄される際に出る肉を集めたものを用いると共にこのくず肉と一緒に伊勢エビのミソを用いるのが好ましい。また伊勢エビのエキスは各部位を分離する際などに出た足やヒゲなどの殻を細かく粉砕し、それに水を加えて混ぜ合わせ、細かな殻が入らないように裏ごしを行い、裏ごしした液を火にかけ、煮立てぬように充分時間を掛けて仕上げられたものであり、調味料としては、砂糖と、みりんと、食塩を用い、更にアミノ酸などの調味料も用いる。尚、カマボコの食感を固めにする際には、卵白を使用しなくても良い。(2)は天然伊勢エビの頭部の殻であり、該頭部の殻(2)には凹凸が多く且つ鋭い突起が多くあるため、真空包装には適さず、且つ前記頭部の殻(2)は腐敗し易いので、食品衛生法で認められている植物性の塗料に漬け込み、それを半乾き程度に乾燥し冷凍保存しておくと良く、この半乾き程度に乾燥する工程を行うことにより、臭いを激減させることが可能となる。(3)は天然伊勢エビの尾部の背側の殻であり、(4)は足付き部の殻で、(5)は尾部の腹側の薄皮である。また前記尾部の殻(3),足付き部の殻(4),薄皮(5)の各部位のものは、真空包装されて独立した商品に仕上げられる。尚、前記頭部の殻(2),尾部の殻(3),足付き部の殻(4),薄皮(5)の各部位のものを合成樹脂で形成させ、各部位に生地(1)を入れ、各部位のものを独立して真空包装させたものとしても良い。この時の頭部の殻(2)を形成する際は、凹凸を小さく且つ鋭い突起をなくすことで、真空包装が可能となる。 【0019】 図2は本発明の別実施形態を示す図であり、これは前記実施形態に比べ、伊勢エビの姿に加工されたカマボコをチルドしたものである。この図に基づいて説明すれば、生地(1),頭部の殻(2),尾部の殻(3),足付き部の殻(4),薄皮(5)の各部位のものは同一であるが、各部位には生地(1)を少なめに入れて伊勢エビの姿に形成して加工されたカマボコの商品である。尚、この時、頭部の殻(2)は塗料に漬け込まずにそのまま水切りして使用する。 【0020】 図3は他の発明の実施形態を示す図であり、これは前記発明の実施形態に比べ、伊勢エビの身を使用したものであり、頭部の殻(2),尾部の殻(3),足付き部の殻(4),薄皮(5)の各部位は使用しない。このカマボコは、タラやグチなどの魚肉に、伊勢エビのくず肉及びミソと、卵白と、小麦粉や馬鈴薯粉末などの澱粉と、伊勢エビのエキスと、調味料とが混合された前記実施形態と略同一のカマボコの生地(1)を四角形状に形成し、該生地(1)の上面中央に天然伊勢エビの身(6)を開いて2mm〜5mmの厚さにしたものを載せると共に生地(1)の他の上面にも天然伊勢エビの身(6)を載せる。尚、前記四角形状の生地(1)としては、95mm×70mmで厚さ20mmに形成させたものとすると良いが、他の大きさや形状としても良い。尚、カマボコの食感を固めにする際には、卵白を必ずしも使用しなくても良い。 【0021】 次に本発明品の製造方法について説明する。先ず始め活冷した天然伊勢エビを流水解凍する。それを竹串に刺して形を整えてから100℃で20分間蒸す。この時の蒸す時間としては15分〜30分間前後とするのが良い。その後、伊勢エビを出して完全に冷却させた後、伊勢エビの頭部と尾部に切り離すと共に背側と腹側とを分離させて各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に分離する工程を行う。尚、この時、先に伊勢エビの身(6)を殻から外し、その後に身(6)だけを蒸すと、身(6)が縮まって食感を悪くすると共に丸まって真直ぐに伸ばすことが難しくなる。また前記分離工程としては、ハサミ等で長いヒゲを切り落して頭部の甲羅部の殻(2)と、第一関節の手前の所から切断した足付き部の殻(4)とに分け、頭部の殻(2)に残っている身(6)とミソを殻等が入らないように充分に注意しながら取出すと共に頭部の殻(2)内部に付着している身(6)のカスや皮膜等はブラシ等で落として綺麗に洗浄する。又、尾部の背側の殻(3)と腹側の薄皮(5)は、尾部の身(6)の腹側にハサミを入れて身(6)を取出して分離すると共に付着している身(6)のカスや皮膜等はブラシ等で落として綺麗に洗浄する。この取出した尾部の身(6)は真中より左右両方に包丁にて身(6)を開いて広げ、中の背ワタと頭部に近い部分に付着している伊勢エビのミソを取除き、取除いたミソ、更に身(6)を開く時に出た身(6)のくず肉等は別に置いておく。その後、水切をしておく。尚、前記頭部の殻(2)を直ぐに使用しない時には、水切りした頭部の殻(2)は食品衛生法で認められている塗料に漬け込み、それを半乾き程度に乾燥させて冷凍保存しておくと良い。このようにして頭部の殻(2),尾部の殻(3),足付き部の殻(4)及び薄皮(5)に分離された部位を得るのである。また伊勢エビの身(6)は開いて2mm〜5mmの厚さにしておく。 【0022】 次にカマボコの生地(1)の作り方について説明する。生地(1)の中身として、タラやグチなどの魚肉と、伊勢エビと、卵白と、澱粉と、伊勢エビのエキスと、アミノ酸などとを先ず用意する。そして、それ等を混合する。この時の割合としては、主成分とする魚肉に対して、伊勢エビの身(6)のくず肉とミソを混ぜ合わせたもの2%重量〜6%重量と、卵白5%重量〜10%重量と、澱粉6%重量〜15%重量と、伊勢エビのエキス2%重量〜5%重量と、調味料8%重量〜17%重量とを混合する。この時の伊勢エビの身(6)のくず肉としては、伊勢エビを開く時と洗浄する時に出たくず肉を用い、くず肉だけ使用しても良く、この混合割合としては5%重量〜10%重量が好ましく、またミソとしては、頭部に近い部分に付着しているミソと頭部の甲羅部分から残っているミソを用い、又、この時の調味料としては、砂糖,みりん,食塩,アミノ酸などを用いる。このアミノ酸としては、カツオだしやコンブだしを使用すると良い。更に前記伊勢エビのエキスとしては、下記のようにして製造されたものを用いる。つまり、天然伊勢エビの各部位を分離する際などに出た足やヒゲ等の殻を細かく粉砕し、それに水を加えて混ぜ合わせ、細かな殻が入らないように裏ごしを行い、裏ごしした液を火にかけ、煮立てぬように充分時間(4時間〜5時間)を掛けてエキスが得られたものである。このエキスは約10分の1に煮詰められたものとなる。また前記エキスを粉末化したものとしても良い。 【0023】 前記生地(1)の中身が混合され且つ良く練られた後、天然伊勢エビの各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に詰めるか或いは載せて形を整える工程を行う。この工程について詳細に説明すると、先ず前記生地(1)を頭部の殻(2)と尾部の殻(3)に詰め込むと共に足付き部の殻(4)と薄皮(5)の上に生地(1)を載せて形を整える。次に形を整えた各部位の工程の終了後、10℃で一晩寝かせる。その後、90℃前後で50分〜70分間前後、好ましくは90℃で50分間蒸し上げる工程を行えば本発明品が得られるのである。この時、図1に示すように伊勢エビの殻付きカマボコに仕上げて真空包装する際には、天然の頭部の殻(2)には生地(1)を詰めて使用せず、頭部の殻(2)は食品衛生法で認められている塗料に漬け込み、半乾き程度に乾燥させ冷凍保存しておくと良い。又、図2に示す伊勢エビの形に形成させた殻付きカマボコを得る場合には真空包装せず、チルドさせる。この時には生地(1)を各部位に詰めたり載せたりする際に、生地(1)がはみ出ないように少なめにする。また図3に示すように、生地(1)を図示しない型枠に平たく詰めて四角形状に形成させ、その生地(1)の上面全体に伊勢エビの身(6)をなるべく隙間のないように並べ、また余分な部分は包丁で切り落して仕上げれば、伊勢エビの身付きカマボコが得られるのである。この蒸されたものを真空包装する。前記真空包装した商品を完全殺菌の意味で再度蒸し上げ、商品として仕上げられるのである。この時、90℃前後で10分〜20分間前後、好ましくは90℃で15分間蒸し上げると良い。 【実施例】 【0024】 次に魚肉の擂り身を10Kg使用して本発明品を製造する場合の製造方法について説明する。先ず始めにスケソウダラとグチの擂り身を10Kgと、馬鈴薯粉末を800gと、卵白を500gと、砂糖を500gと、みりんを300gと、塩を280gと、かつおだしを200gとを用意する。また所定量の天然伊勢エビを蒸し、その後、伊勢エビを分離させて身(6)と各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)に分離すると共に各部位の形を整え、且つそれらをブラシ等で綺麗に洗浄して水切りさせ、各部位の殻(2),(3),(4)及び腹側の薄皮(5)を用意しておく。更に伊勢エビのエキス200gと、伊勢エビのくず肉300gも用意する。尚、予め伊勢エビのエキスを作って用意しておくと共に伊勢エビの身(6)は開かれて2mm〜5mmの厚さにしたものを用意しておく。次に伊勢エビのくず肉以外の各材料を混合して良く練った後、伊勢エビのくず肉が混合されて生地(1)を作る。これで下準備が完了する。 【0025】 その後、尾部の殻(3)に生地(1)を詰め込むと共に足付き部の殻(4)と薄皮(5)の上に生地(1)が載せられて形を整える。それを10℃で一晩寝かせる。この時、頭部の殻(2)は塗料に漬け込み、それを半乾き程度に乾燥させて冷凍保存しておくと、塗料の殺菌作用とコーティングの作用によって、頭部の殻(2)は腐敗防止されたものとなる。その後、生地(1)を入れた各部位が90℃で50分間蒸し上げられる工程を行えば本発明の伊勢エビの殻付きカマボコが得られるのである。この各部位を図1に示すように真空包装すると、図1(b)に示す尾部の殻(3)付きカマボコが商品化され、図1(c)のような足付き部の殻(4)付きカマボコが商品化され、且つ図1(d)に示すように薄皮(5)付きカマボコが商品化されるのである。このようにして仕上げた伊勢エビの殻付きカマボコを食すると、殻の各部分から抽出される成分により、伊勢エビの風味がそれぞれの特徴を持ってカマボコの生地(1)に浸透し、伊勢エビの風味が豊かなカマボコに仕上がり、美味しいものであった。つまり、各部位の特徴としては、尾部の殻(3)が付いたカマボコは風味と香りが良く出たものとなり、足付き部の殻(4)が付いたカマボコはミソの味が良く出たものとなる。また薄皮(5)が付いたカマボコは風味が少ないが、上品な味に仕上がり、各部位によって出るエキスが異なるので、味も変化したものとなるのである。更に前記各部位の殻付きカマボコを箱に入れ、防腐処理された頭部の殻(2)と、身付きカマボコも箱に入れ、セット商品とすることにより、結婚式などのお祝いの引き出物として適したものとなる。 【0026】 一方、開かれた伊勢エビの身(6)は、生地(1)を図示しない型枠に詰めて四角形状に形成し、その生地(1)の上面中央に載せ、生地(1)が出ている上面の部分にも伊勢エビの身(6)を載せて生地(1)の上面全体に伊勢エビの身(6)が載せられる(図3参照)。それを10℃で一晩寝かせる。その後、90℃で50分間蒸し上げることにより、伊勢エビの身付きカマボコが得られるのである。そして真空包装し、更に90℃で15分間蒸し上げて完全殺菌を行って商品として仕上げる。このようにして仕上げた伊勢エビの身付きカマボコを食すると、伊勢エビの身(6)の成分及び予め各部位のエキスが浸透した成分により、伊勢エビの風味がカマボコの生地(1)に浸透し、且つ身(6)が開かれて生地(1)の上面に載せられているので、伊勢エビの豪華さと風味が得られるカマボコ商品となるのである。尚、本発明の殻付きカマボコをチルドして仕上げると、賞味期限は4日〜5日であるが、真空パックすると一ヶ月以上の賞味期限となる。又、チルドにして頭部の殻(2),尾部の殻(3),足付き部の殻(4),腹側の薄皮(5)に生地(1)を入れて伊勢エビに組み立てられて図2に示す殻付きカマボコに商品化することも可能であるが、賞味期限が短いので、受注品として対応することにより、一層豪華な伊勢エビの殻付きカマボコに仕上げることが可能となるのである。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明の実施形態を示す説明図である。 【図2】本発明の別実施形態を示す説明図である。 【図3】他の発明の実施形態を示す説明図である。 【符号の説明】 【0028】 1 生地 2 頭部の殻 3 尾部の殻 4 足付き部の殻 5 薄皮 6 身
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| 【出願人】 |
【識別番号】303069793 【氏名又は名称】有限会社福寿丸
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| 【出願日】 |
平成16年1月27日(2004.1.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083633 【弁理士】 【氏名又は名称】松岡 宏
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| 【公開番号】 |
特開2005−210904(P2005−210904A) |
| 【公開日】 |
平成17年8月11日(2005.8.11) |
| 【出願番号】 |
特願2004−17964(P2004−17964) |
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