| 【発明の名称】 |
電子レンジによる米の炊飯法 |
| 【発明者】 |
【氏名】村上 祥子 【住所又は居所】福岡市中央区御所ケ谷123番地の3 株式会社ムラカミアソシエーツ内
|
| 【要約】 |
【課題】米は乾燥して保存されるので、従来の釜炊飯法では、炊飯時に水を浸潤させる必要があり、また外部からの伝導でβでんぷんがαでんぷんに変化するための熱を与えなければならない。
【解決手段】本発明方法は、電子レンジのマイクロ波が水の分子を振動させて発熱させる原理を活用する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 玄米、精白米、その中間の胚芽米、五分づき米、また発芽玄米等の米の炊飯に、電子レンジ加熱を利用し、炊飯用の水と同時に米の中に含まれる約15.5%の水分をマイクロ波で直接加熱することにより、米への水分の浸潤の促進と米の加熱の均一化の促進をはかる。上記により、でんぷんのβでんぷんからαでんぷんへの変化が促進される。 これによって、事前処理の米の浸漬工程を省略し、炊飯時間を短縮する方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、米の炊飯工程において、飯釜、鍋、各種炊飯器による炊飯法(以下に釜炊飯法という)において必要である水の浸漬時間を、電子レンジを利用して省略した炊飯法(以下に電子レンジ炊飯法という)であり、また米の内部まで均一に加熱する時間を短縮し、大幅に炊飯時間を短縮することが可能になる。 玄米(もみを除いたままの米、ぬか部分と胚芽がある)、発芽玄米(玄米を水につけて胚芽から芽を0.5〜1ミリメートルほど発芽させた米)、胚芽精米(玄米から胚芽を残し、ぬか部分をある程度除いた米)、五分づき米(玄米からぬか部分の半分程度と胚芽を除いた米)、精白米(玄米からぬか部分と胚芽を除き、炭水化物の多い胚乳だけにした米)等の各種精米によって、釜炊飯によっても若干ずつ炊飯法が異なるように電子レンジ炊飯法においても炊飯法に相違があるが、玄米や精米種類ごとに比較すれば水の浸漬時間の省略と加熱時間の短縮による炊飯時間の短縮の原理と現象は同一である。 この特許願においてマイクロ波とは、実用化されている電子レンジに使用されている2,450,000,000ヘルツ程度の電磁波をいう。 【背景技術】 【0002】 精白米の炊飯方法を釜炊飯法(3合炊き)を例にして説明する。 精白米465gを数回水でよくとぎ、洗う。 とぎ、洗った精白米を炊飯釜に入れる。 精白米をとぎ、洗う過程で若干の水分を吸収するが、全体量が約1085gになるように水を加える。 このとき精白米の重量は465g、水の重量は620gであり、全体重量に対する精白米の重量比は約43%である。 水に浸漬したまま約30分保定する。 次に、強火で加熱する。 沸騰したら、ふつふつ煮立つ程度の弱火で15分加熱する。 最後に強火で10秒ほど加熱し、火を止めて、15分そのままおき蒸らす。 水でとぎ始めてから約1時間30分を必要とする。 なお、浸漬時間を省賂した場合、水分が精白米の内部に均一に十分行き渡らないために、糖化が不十分で芯に固いところが残り、おいしい米飯にはならない。 【0003】 次に玄米の炊飯方法を釜炊飯法(3合炊き)を例にして説明する。 玄米450gを水でざっと洗う。 洗った玄米を炊飯釜に入れ、水810gを加える。 このとき、全体重量1220gに対する玄米の正量比は約36%である。 水に浸漬したまま約8時間保定する。 次に、強火で加熱する。 沸騰したら、一度混ぜる。 再度沸騰したら、吹きこぼれない程度の中火弱で30分加熱する。 火を止めて、15分そのままおき蒸らす。 水で洗い始めてから約9時間を必要とする。 なお、浸漬時間を省略した場合、実用になる玄米ごはんにはならない。 【0004】 次に発芽玄米の炊飯方法を釜炊飯法(3合炊き)を例にして説明する。 発芽玄米426gをそのまま炊飯釜に入れ、水756gを加える。 このとき、全体重量1182gに対する玄米の重量比は約36%である。 水に浸漬したまま約1時間保定する。 次に、強火で加熱する。 再度沸騰したら、吹きこぼれない程度の中火弱で20分加熱する。 最後に強火で10秒ほど加熱し、火を止めて、15分そのままおき蒸らす。 水で洗い始めてから約2時間を必要とする。 なお、浸漬時間を省略した場合、実用になる発芽玄米ごはんにはならない。 【0005】 精白米と玄米の中間に、胚芽精米、五分づき米等の加工米があるが、加工程度に応じた中間の炊飯法をとっている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 米は乾燥して保存する。 食品として乾物に属する米を炊飯することは、じゅうぶんに水を浸潤させ、その状態で加熱、保定することによって、主たる栄養素であるでんぷんをβでんぷんからαでんぷんに変化させることである。 釜炊飯法では、玄米から胚芽とぬかを除去した胚乳である精白米であっても、おいしく炊飯するために最低30分の水への浸漬が必要である。 精白米に比べビタミンB、E群、食物繊維、ミネラル等、不足しがちな栄養素をたくさん含む玄米は、胚芽があり周囲をぬかで包まれているために、炊飯前に約8時間水に浸漬する必要がある。 また、釜炊飯法では、熱は外部(釜の中の水)から伝導により米に伝えられので、米の内部まで均一に100℃に達するのに時間がかかる。 このあとβでんぷんが全てαでんぷんに変化するために保定時間が必要になる。 このような理由で、釜炊飯法による米の炊飯には事前の準備時間を含め長い炊飯時間が必要で、この不便さが日本国の主要農産物であり、日本人の主食である米飯食事の減少の原因になっている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 1 米は乾物状態で保存されるが、内部に約15.5%の水分を保持している。 (科学技術庁資源調査会・編<五訂日本食品標準成分表>) 電子レンジのマイクロ波は水の分子を振動させて加熱する。 この原理は、炊飯時に米のまわりの水と米の中に含まれる水分を同時に直接加熱することになる。 水からの伝導によらない直接加熱された水分が米粒のなかに存在し、外部からの水分の浸入を誘引するために、βでんぷんのαでんぷん化に必要な水分の浸潤時間が短縮される。同様に米粒中の水分が直接加熱されるされるために、米粒内部の温度上昇と均一化が早い。このためにβでんぷんがαでんぷんに変化する時間が短縮される。 【発明の効果】 【0008】 以上述べたごとく、本発明方法によれば、米の炊飯工程を簡略化し、炊飯時間を短縮することができる。 釜炊飯法と電子レンジ炊飯法の炊飯の全体時間の比較は次の通りである。 (単位:約Hr) 釜炊飯法 電子レンジ炊飯法 精白米 1.5 0.5 発芽玄米 2 0.7 玄米 9 1 炊飯工程の簡略化と時間短縮により、日本国の主要農産物である米消費の拡大、日本人の主食である米飯食事の維持拡大が期待される。 また、玄米飯の増加により、ビタミンB、E群、食物繊維、ミネラル等の不足しがちな栄養素の充足が増加し、健康増進に役立つ。 【実施例】 【0009】 電子レンジ炊飯法による精白米の炊飯方法 精白米178gを数回水でよくとぎ、洗う。 とぎ、洗った精白米と水240gを耐熱ガラスのボウルに入れる。 全体重量に対する精白米の重量比は約43%である。 ボウルにラップでカバーする。ラップの両端とボウルの間を少し開ける。 (端あけラップ:蒸気が少し逃げるように) 電子レンジ600Wで5分加熱する。 沸騰したら時間前でも150Wに切替て12分程度加熱する。 12分で沸騰しなければ沸騰するまで時間を延長する。 沸騰したらとりだして10分間蒸らす。 【0010】 電子レンジ炊飯法による玄米の炊飯方法 玄米174gを洗わずに、水400gと耐熱ガラスのボウルに入れる。 全体重量に対する玄米の重量比は約30%である。 ボウルにラップでカバーする。ラップの両端とボウルの間を少し開ける。 (端あけラップ:蒸気が少し逃げるように) 電子レンジ600Wで10分加熱する。 沸騰したら時間前でも150Wに切替て20分程度加熱する。 20分で沸騰しなければ沸騰するまで時間を延長する。 沸騰したらとりだして20分間蒸らす 【0011】 電子レンジ炊飯法による発芽玄米の炊飯方法 発芽玄米165gを洗わずに、水350gと耐熱ガラスのボウルに入れる。 全体重量に対する精白米の重量比は約32%である。 ボウルにラップでカバーする。ラップの両端とボウルの間を少し開ける。 (端あけラップ:蒸気が少し逃げるように) 電子レンジ600Wで10分加熱する。 沸騰したら時間前でも150Wに切替て15分程度加熱する。 15分で沸騰しなければ沸騰するまで時間を延長する。 沸騰したらとりだして15分間蒸らす 【0012】 胚芽米、五分づき米等の中間品の電子レンジ炊飯法の調理法は、精米の程度の違いによって玄米の調理法と精白米の調理法の中間的方法になるが、具体的な説明は省略する。 【0013】 電子レンジには多くの種類がある。 加熱キーは、通常「強」が600Wあるいは500Wで、500Wの場合は加熱時間を600Wの場合の1.2倍に延長する。 もうひとつの「弱」は150Wあるいは200Wで、理論的には「強」と同じ時間の換算を必要とするが、強度が弱い範囲なので実際は区別する必要はない。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】592024136 【氏名又は名称】株式会社ムラカミアソシェーツ 【住所又は居所】福岡県福岡市中央区御所ケ谷123番地3
|
| 【出願日】 |
平成15年10月28日(2003.10.28) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2005−130834(P2005−130834A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−402247(P2003−402247) |
|