| 【発明の名称】 |
お握りの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山口 俊郎
【氏名】立石 信二
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| 【要約】 |
【課題】従来のお握りの製造工程を見直し、お握り本来の特徴を実現する製造方法を提供する。また密封性が高く、衛生的で食味を損なわないお握りの包装方法を提供する。
【解決手段】お握りの中心にドリル状をした部品を回転させながらご飯をつぶさないように穴を開け、具材を入れた後ご飯で蓋をしたお握りの表面に均一に食塩が振り掛けられるよう、円錐状の皿に穴を開けた分散機を使用して、表裏に塩を振る。搬送ベルト、引き込みフックなどにお握りが触れないようフィルムの上に一定間隔で整列させ、外側からフィルムを吸引して支えることで逆ピロー包装を実現する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 米を塩味のない水で炊く炊飯工程と、米飯を成形してお握り大とする成形工程と、該米飯の中心に達する穴を空けて中央部に具材を挿入する挿入工程と、この具材が隠れるように米飯を再成形する再成形工程と、その表面に塩を振る塩振り工程と、完成したお握りを乾燥海苔と共にフィルムで包装する包装工程を有するお握りの製造方法。 【請求項2】 前記挿入工程において、ドリル状の部材を回転させながら米飯表面に垂直方向に進入させることにより米飯の中心に達する穴を開けることを特徴とする請求項1記載のお握りの製造方法。 【請求項3】 前記塩振り工程で使用する塩振り装置が、少なくとも塩の定量手段と、逆円錐形の斜面に数個から数十個の穴を開けた塩分散機と、送風手段、加熱手段、振動手段とを有しており、この塩分散機を定量された塩の落下する箇所に設置し上下から温風を当てると共に微振動を加えることを特徴とする請求項1又は2記載のお握りの製造方法。 【請求項4】 前記塩振り装置が、さらにお握りの上下面を挟持しつつ反転させる2枚の支持板を備えた反転装置を有することを特徴とする請求項3記載のお握りの製造方法。 【請求項5】 前記包装工程で使用する逆ピロー包装機が、フィルムを外側から吸引して筒状に成形する吸引手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4記載のお握りの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、機械装置を用いたお握りの製造方法の改良に関する。 【背景技術】 【0002】 お握りを握る際に食味や保存性の向上のため米飯の周りに塩を付着させることは古くから知られたことである。しかし塩は吸湿性、潮解性を有する物質であるため、お握りを握った後に機械で塩を振る場合、空気中の水分により塩が潮解し、再結晶化を起こして定量計測用のホッパー等に詰まり、製造ラインの停止あるいは故障の原因となることがあった。また、お握りの表裏に塩を振るためにはお握りを反転させる必要があるが、そのさいにお握りが崩れてしまうことがあった。そこで従来の一般的なお握り製造機械では、炊飯の際に塩水を使用し、米飯自体に塩味を付けていた。 【0003】 また、お握りには通常具材が挿入されるが、具材をお握りの中心に容れるには、米飯を型枠の中に入れその中央部に穴を開けなければならない。しかし穴を開ける際、米飯を機械的に押圧するとご飯粒がつぶされたり練られて糊のような状態となって著しく食味が損なわれる。そこで従来の一般的なお握り製造機械では、米飯の表面に窪みを形成し、その窪みに具材を置く製造方法をとっていた。 【0004】 製造したお握りは予め乾燥海苔を挟んだフィルムの中央部に置き、このフィルムを折りたたんで重合部をシールすることにより、お握りと乾燥海苔とからなるお握りを製造していた。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本来のお握りは塩味を有しない米飯と、塩と、具材とで構成されており、外側は米飯と塩の味、内側は具材とご飯の調和された味を有するものである。食べるときにはまず海苔の味と共に表面の塩分が感じられ、次に内部の具材が現れて変化を与えるという特徴を有する。ところが塩水を使用して炊飯する従来のお握りでは米飯全体が食塩の味となり、また具材が最初から米飯の外にはみ出した状態となっているため、本来お握りが持つべき味わいと異なっていた。本発明は従来の製造工程を見直し、お握り本来の特徴を実現する製造方法を提供しようとするものである。 【0006】 また従来の機械によるお握りの包装形態は、熱可塑性のフィルムにお握りを載せフィルムを折りたたんでシールするという単純な方法であり、折りたたみの際にフィルムの重なり(しわ)が生じることから、重なり合った部分に隙間が発生したり、重なり合ったまま熱シールされた部分にシール不良を起すなど、密封性に問題があると指摘されていた。このような密封性の不足は、異物・昆虫などの混入や店頭における毒物の混入の可能性を考えると好ましくない。本発明は上記のような方法を見直し、密封性の高いお握りの包装方法を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明は、米を塩味のない水で炊く炊飯工程と、米飯を互いに付着した粒状のまま成形してお握り大とする成形工程と、該米飯の中心に達する穴を空けて中央部に具材を挿入する挿入工程と、この具材が隠れるように米飯を再成形する再成形工程と、その表面に塩を振る塩振り工程と、完成したお握りを乾燥海苔と共にフィルムで包装する包装工程を有する機械式のお握りの製造方法により、上記の課題を解決する。すなわち従来の常識であった「塩水炊き」や側面に具材を載せる製造方法を使用せず、機械を使用していても本来のお握りと同様の構成を実現するものである。 【0008】 前記の挿入工程は、ドリル状すなわち側面に螺旋状の溝を有する棒状の部材を回転させながら米飯表面に垂直方向に進入させて米飯の中心に達する穴を開け、その穴に具材を挿入することにより実現することができる。好ましくは、螺旋状の溝の間隔が部材の出没方向に関してお握りの幅よりすこし広くなるようにしたドリル状の棒材を、回転させながら米飯の中心に挿入して穴を開け、穴開けの際に米飯に与える抵抗を最小限に抑えることにより、飯粒をつぶしたり練り込んだりすることなく具材をお握りの中心に入れる穴を形成させる。 【0009】 前記の再成形工程は、具材を挿入した後に板状の部材でこの孔部周囲の米飯を孔部に押し入れすることにより実現できる。 【0010】 前記塩振り工程において塩の結晶化を防止することは、ホッパー、計量枡、シャッター、塩分散機等の装置に電気ヒーター、温風発生装置、振動機などを組み合わせて使用することにより実現することができる。ここで塩分散機とは、一定量の塩を上方から受けてお握り表面に均一に分散させる機械である。この分散機には特に塩の結晶ができやすく、ヒーター、温風、振動などが効果を有する。好ましくは、計量された塩が落下する箇所に、逆円錐形の斜面に数個から数十個の穴を開けた受け部材を設置し、その受け部材に温風を上下から当てると共に微振動を与え塩を分散させるとよい。 【0011】 また、塩振り工程においてふっくらと成形したお握りを崩すことなく反転させるには、お握りを型枠に入れ、2枚の金属の板状の部材で両面を挟み込むようにして支持し、そのままスライドさせるとよい。 【0012】 包装工程においては、他の方法と比べて密封性に優れた逆ピロー包装を用いる。逆ピロー包装では、お握りを走行するフィルムの上に置いて搬送し搬送ベルト、引き込み用のフックなどフィルム以外のものに接触させないので、従来のお握りの包装方式に比べ衛生的であるが、筒状にしたフィルムの中に空気を吹き込み風船のように膨らませて包装することが一般的であり、フィルムの中に吹き込む空気が細菌汚染の原因となること、またお握りに直接空気が当たった場合にはご飯が乾燥して商品価値を失う等の問題があり、従来お握りの包装には使用されていなかった。本発明では、筒の内側に空気を吹き込むするのではなく、外側からブロアーで吸引してフィルムを筒状に保つようにして、落下菌による細菌汚染や米飯の乾燥の原因となる送風装置を取り除き、お握りの包装への逆ピロー包装の適用を実現することができた。 【0013】 好ましくは、お握りをフィルムで包み込んだ時点で水平に設けたステンレスの板がお握りに傷をつけないようにフィルムの折り込み線を折る、改良したガゼット折り込み装置を使用すれば、効率的に空気を排出してフィルムの重なりを防ぐと共にお握りを崩すことなく包装することができる。 【発明の効果】 【0014】 本発明は、従来のお握りの製造方法を見直し、機械を使用していても本来のお握りの特徴を実現できるようにした。また特に包装工程を見直すことにより、衛生的で安全なお握りを提供することが可能となった。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は各工程の関係を説明する流れ図であり、図2は成形工程から塩振り工程に対応する各装置の配置図である。配置図において1は予め真水で炊いた米飯が供給されるリフトであり、2は米飯の一定量を計量し三角柱状の型に入れて成形する周知の計量成形装置であり、3は米飯への穴開け手段、具材の挿入手段、米飯の再成形手段を含む具材充填装置であり、4は米飯の表裏に塩を振るための塩の定量手段と塩分散機をそれぞれ含む一対の塩振り手段とその間で米飯を反転させる反転手段とを含む塩振り装置である。各装置の間は、コンベア等の周知の搬送手段で連絡されている。 【0016】 図3は具材充填装置3における穴開け手段の概略を示す。O1は計量成形装置2において三角柱上に成形された米飯であり、コンベアC上を搬送され穴開け位置で一旦停止している。31は図示しない駆動手段により米飯の中央付近を回転しながら垂直に動くドリル状の部材である。部材31の側面には螺旋状の溝が形成され、溝の幅dは部材の出没方向に関してお握りの幅wより少し広い間隔となっており、これを回転しながらお握りの中心まで穴を開けることにより、米飯に与える抵抗を最小限に抑え、飯粒をつぶしたり練り込んだりすることを防ぐことができる。具材を挿入された米飯は図示しない再成形手段により米飯で上から蓋をするように周囲の米飯を押し入れすることで孔部を閉じられる。 【0017】 図4は塩振り装置4における塩分散機の概略を示す。O2は具材充填装置において具材を充填された米飯であり、塩振り位置で一旦停止している。41は塩振り位置の上方に設けられた逆円錐形の塩分散機であって、一回分を計量された食塩を上方の供給部材(図示せず)から受け、数個から数十個設けられた孔部から食塩を落下させ、米飯O2の表面に塩を均一に分散させる。塩分散機41の上下には送風手段42、43が設けられ、図示しない加熱手段からの温風を供給する。また受け部材の支持部には振動手段44が設けられて、塩分散機41上で塩が潮解して再結晶するのを防ぐ。 【0018】 図5は塩振り装置4における反転手段の概略を示す。51はお握りを支持したまま前後のコンベアを含む垂直平面内で揺動可能な型枠であり、52、53はお握りの上下面を挟み込む間隔で設置された、2枚の金属製支持板である。ふっくらと成形したお握りO3を型枠に入れ、両面を挟み込むように支持板52、53をスライドさせ、崩すことなく反転させる。2個の塩振り手段の中間にこの反転手段を配置することにより、成形した米飯の表裏に塩を振ることができる。 【0019】 図6は包装工程に対応する包装手段である逆ピロー包装機の概略を示す。図示しない繰り出し手段から繰り出された帯状の熱可塑性フィルム62が機台上を走行する間に、吸引手段63で外側から吸引されることにより徐々に筒状に成形され、第一の熱シール手段64で上部を熱溶着して閉じられ、折込み手段65で左右の側部を折込まれ、第二の熱シール手段66で横方向に熱シールされ、最後に切断手段67でお握り1個毎に切断される。筒状にフィルムを保つため通常使用される送風装置の代わりに吸引手段62を使用して細菌汚染やお握りの乾燥を防止する。折込み手段65は、左右から水平に飛び出した1対のステンレス板からなり、お握りに傷を付けないよう折込みの線を折ると同時に空気を排出するので、お握りをつぶすことなく逆ピロー包装を可能としている。 【0020】 塩振り工程を終えて搬送されてきたお握りO4は、フィルム62上で吸引手段63の手前の所定位置に一定間隔で載置され、搬送ベルトや引き込み用のフックなどに直接触れることなく運搬されるので、衛生的かつ安全にお握りを包装することができる。 【産業上の利用可能性】 【0021】 本発明の手巻き用お握りの製造方法では、ふっくらと成形したお握りの中心部に具材を充填し、崩すことなく表裏に塩を振ることにより、本来の食味を備えたお握りを製造することができる。また、異物、毒物等の混入、細菌汚染、米飯の乾燥などを防ぎ、衛生的かつ安全で食味の良い手巻き用お握りを消費者に提供することができるので、産業上高い価値を有する。 【図面の簡単な説明】 【0022】 【図1】各工程の関係を説明する流れ図 【図2】成形工程から塩振り工程に対応する各装置の配置図 【図3】具材充填装置における穴開け手段の概略を示す説明図 【図4】塩振り装置における塩分散機の概略を示す説明図 【図5】塩振り装置における反転手段の概略を示す説明図 【図6】包装工程に対応する包装手段の概略を示す説明図 【符号の説明】 【0023】 1 リフト 2 計量成形装置 3 具材充填装置 4 塩振り装置 6 逆ピロー包装機 41 塩分散機 42 送風手段 43 送風手段 44 振動手段 51 型枠 52 支持板 53 支持板 62 熱可塑性フィルム 63 吸引手段 64 第一の熱シール手段 65 折込み手段 66 第二の熱シール手段 67 切断手段
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| 【出願人】 |
【識別番号】501344108 【氏名又は名称】日本デリカフーズ協同組合
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| 【出願日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062373 【弁理士】 【氏名又は名称】稲木 次之
【識別番号】100110906 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2005−130818(P2005−130818A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−373138(P2003−373138) |
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