| 【発明の名称】 |
柑橘類の果皮を原材料とする液状飲用物 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮内 ユタカ
【氏名】小宮山 寛機
【氏名】乙黒 一彦
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| 【要約】 |
【課題】柑橘類の果皮を原材料として、所定の健康回復作用を期待し、且つ発揮し得るような液状飲用物の構成を提供すること。
【解決手段】柑橘類の果皮を原材料とし、且つL−アスパラギンを含有していることによって、細胞増殖作用、抗腫瘍作用、更には、 ガン作用等を期待し、且つ発揮することができる液状飲用物。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 柑橘類の果皮を原材料とし、且つL−アスパラギンを含有している液状飲用物。 【請求項2】 抗菌性物質であるヌートカトンをも含有していることを特徴とする請求項1記載の液状飲用物。 【請求項3】 リモノイドをも含有していることを特徴とする請求項1記載の液状飲用物。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、柑橘類を原材料とし、細胞増殖作用、及び抗腫瘍作用、更には、抗ガン作用を期待し、且つ発揮し得る液状飲用物に関するものである。 【背景技術】 【0002】 柑橘類の果皮を原材料とし、且つ、種々のアミノ酸同士の化学結合によるペプチドを含有している育毛効果を有する素材については、既に公然と知られている(後に記載する特許文献1、2、3参照)。 【0003】 しかしながら、柑橘類の果皮には、様々な有益物質が包含されているにも拘らず、当該果皮を原材料として、且つ当該成分に基づく健康上の効能を目的とする液状飲用物の構成は、これまで提唱されている訳ではない。 【0004】 【特許文献1】特開平3−227911号公報 【0005】 【特許文献2】特開平4−342517号公報 【特許文献3】特開平9−202716号公報 【非特許文献1】Proc.Natl.Acad.Sci.USA74(1977)3791頁ないし3795頁 【非特許文献2】医学雑誌“FRAGRANCE JOURNAL”(2002−8月号)16頁ないし26頁 【非特許文献3】日本食品衛生学会第51回学術講演会講演要旨集50頁 【非特許文献4】雑誌「果実日本」(1997年7月号)30頁ないし34頁 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、柑橘類の果皮を原材料として、細胞増殖作用、及び抗腫瘍作用、更には抗ガン作用を期待し、且つ発揮し得る有効成分を含有している液状飲用物の構成を提供することを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記課題を解決するため、本発明の構成は、柑橘類の果皮を原材料とし、且つL−アスパラギンを含有している液状飲用物からなる。 【発明の効果】 【0008】 本発明による液状飲用物は、L−アスパラギンを含有しているので、L−アスパラギンの固有の効果、即ち、細胞増殖促進効果を発揮するだけでなく、L−アスパラギンの加水分解酵素であるアスパラギナーゼの繁殖に基づいて、抗腫瘍剤による治療を実現することができる。 【0009】 しかも、柑橘類の果皮には、広範な抗菌作用を有しているヌートカトン(C15H22O)を含有しているので、カビの発生、及び腐敗を伴なわずに、長期の飲用を実現し、前記効果に寄与することができる。 【0010】 更には、実施例のように、リモノイドをも含有する液状物質の場合には、抗ガン作用を発揮することもできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本発明の液状飲用物は、柑橘類の果皮を粉砕するか、又はエチルアルコールと共存することによって、液体エキスを抽出し、その後μm以下単位の網目によって、1回、又は複数回濾過し、高分子の成分を除外することによって生成することができる。 【0012】 柑橘類の果皮の液体エキス中に、L−アスパラギンが存在することが確認し得る工程は、以下の通りである。 【0013】 最初に、柑橘類の果皮(具体的には、甘夏柑の果皮)をエタノール含有物(具体的には、一級日本酒)との共存によって抽出し、μm単位の網目を有する濾紙によって5回程得られた液体エキス1.8lに対し、以下のような濃縮、及び分離によって、白色粉末を得た。 【0014】 甘夏カン果皮エキス(1.8L) ↓濾過 濾過液(1.7L) ↓濃縮 +H2O 水溶液(1.7L) ↓活性炭カラムクロマトグラフィー 通過・水洗画分(3400ml) ↓アンバーライトIR−120B[H+] ↓溶出液 0.5N−NH4OH 溶出画分 ↓濃縮 粗粉末(7.66g) ↓セルロースカラムクロマトグラフィー ↓溶出液 BuOH:AcOH:H2O=20:1:1→3:1:1 活性画分1(2.17g) ↓セファデックスG−25 カラムクロマトグラフィー ↓溶出液 H2O 活性画分2(1144mg) ↓セルロースカラムクロマトギラフィー ↓溶出液 EtOH:H2O=7.5:1→1:1 活性画分3(742mg) ↓分取用 HPLC(SCX−4251−N カラム) ↓溶媒 H2O 白色粉末(345mg) ↓ (69mg) ↓re−HPLC 白色粉末(37mg) 【0015】 前記白色粉末に対し、NMRによって検査したところ、図1(b)に示すようなスペクトルが得られ、図1(a)に示すL−アスパラギンのスペクトルと酷似していた(尚、以上の確認に関する実験は、社団法人北里研究所において行われた。)。 【0016】 図1(a)、(b)のNMRスペクトル同士の対比によって、前記白色粉末に、L−アスパラギンが含有されることが判明した(尚、図1(a)と図1(b)を対比した場合、図1(b)には、図1(a)に見られないような僅かな細い線のスペクトルが存在するが、当該スペクトルは、前記白色粉末において、L−アスパラギン以外の不純物を示している。)。 【0017】 一般に、柑橘類の果皮を原材料とする液体エキスに対するアミノ酸分解を行った場合、アスパラギン酸が大量に含まれているという分析結果が報告されている。 【0018】 然るに、前記加水分解においては、塩酸等の強酸を加えることによって、加水分解反応を伴なっており、アスパラギン酸として検出されるアミノ酸中の相当部分が、アスパラギンであることを否定することができない。 【0019】 即ち、通常のアミノ酸分析においては、NMRによる検出法を行っておらず、単なる加水分解によって、図2に示すように、アスパラギンがアスパラギン酸に変化していることを見失っているものと言う他はない。 【0020】 現に、前記白色粉末を得る工程の内、345mgについて行ったアミノ酸分析では、多量のアスパラギン酸が検出されているが、アスパラギンは全く検出されていない。 【0021】 したがって、前記スペクトル分析の結果、及び、一般に柑橘類の果皮から得られた液体エキスのアミノ酸分析において、アスパラギン酸が存在することを考慮するならば、当該果皮による液体エキス中に、L−アスパラギンが含有されているものと解することは、十分可能である。 【0022】 L−アスパラギンは、アミノ酸の一種であって、古くから急性リンパ白血病等の腫瘍細胞の増殖に必須のアミノ酸として知られており、当該増殖に関連して、L−アスパラギンが、育毛作用及び脱毛防止作用を有することは、既に特願2003−313564号明細書において明らかにした通りである。 【0023】 L−アスパラギンの加水分解酵素であるアスパラギナーゼは、非特許文献1に示すように、腫瘍細胞を破壊することから、抗腫瘍剤として治療に採用されている。 【0024】 したがって、本発明の液状飲用物の飲用によって、加水分解酵素であるアスパラギナーゼの体内における増殖に基づき、抗腫瘍作用を発揮することが可能となる。 【0025】 L−アスパラギンが本来有している育毛効果を伴なう細胞増殖機能においては、黒色又は褐色の毛を形成するメラニン形成細胞(メラノサイト)を増殖することになるが、メラノサイトは、非特許文献2に示すように、単に毛髪の育成に寄与するだけではなく、内耳、目に移動したうえで、視聴覚機能をも司ることが判明している。 【0026】 したがって、本発明の液状飲用物の飲用によって、単に育毛効果だけではなく、視聴覚機能の改善が行われることが、大いに期待されるところである。 【0027】 現に、甘夏柑の果皮2kg、伊予柑の果皮2kg、八朔の果皮1kgとを、それぞれ個別の容器に収納し、各容器に一級の日本酒をそれぞれ3.6l加え、7日間常温にて浸漬し、且つ精緻することによって抽出した液体に対し、μm単位の網目を有している濾紙によって、5回濾過し、且つアルコールを蒸発することによって、甘夏柑エキス2.6l、伊予柑エキス1.6l、八朔エキス1.4lを得たうえで、これらを混合したことによる液状飲用物を1日当たり8cc飲用した使用者においては、飲用前では、子音及び濁音であって、且つ2khzの聴音レベルが、50デシベル(dB)だった状態が、5ヶ月後には、前記音声につき、80デシベル(dB)の聴覚レベルに回復している。 【0028】 非特許文献3に示すように、柑橘類の果皮には、広範な抗菌作用を有しているヌートカトン(C15H22O)を含有している。 【0029】 ヌートカトンは、図3に示すように、ベンゼン核をベースとしており、しかも原子間の結合が比較的強固であり、且つ高分子に該当しない為、果皮からの液体エキスの抽出過程において破壊されず、且つ濾過過程において濾過することによって、液状飲用物中に残存することができ、前記甘夏柑、伊予柑、八朔の各果皮を使用した実施例においても、その例外ではない。 【0030】 このように、本願発明の液状飲用物が、ヌートカトンを大抵の場合に含有していることから、本発明の液状飲用物は、カビの発生、及び腐敗を生ぜずに、長期の保存を可能とし、且つ使用者は、長期間の使用によって、順次、前記のような細胞増殖作用、更には、アスパラギナーゼを介した抗腫瘍作用による効果を享受することができる。 【0031】 現に、前記の実施態様によって製造した液状飲用物の場合においても、長期保存にも拘らず、カビの発生、及び腐敗等を生じていない。 【0032】 以下、実施例にしたがって説明する。 【実施例】 【0033】 非特許文献4に示すように、柑橘類の果皮に含まれているリモノイド類が抗ガン作用を有していることは、医学上の知験として、既に確立している。 【0034】 現に、レモン、温室みかん、八朔の果皮を、乾燥したうえで、アンバライトxad−2を充填したカラムに導通し、吸着物を蒸留水及び20%メタノールにて洗浄して、50%メタノール及び純メタノールにて順次溶出し、次いで50%メタノール溶出部を、中性アルミナを充填したカラムに導通後、50%メタノールで溶出することによって得た粗画分を、シリカゲルによるカラムクロマトグラフィーの反復、及びゲル濾過、並びにリサイクルHPLC分取による5種の成分を分離したところ、5種類のリモノイドの存在を確認することができた。 【0035】 前記の実験過程に照らすならば、柑橘類の果皮を、アルコールによって抽出し、且つ溶解する工程を経た場合の本発明の液状飲用物は、リモノイド類を含有しているものと解され、且つ抗ガン作用を期待し、且つ発揮することが可能である。 【産業上の利用分野】 【0036】 本発明は、柑橘類の果皮を原材料としたうえで、単に育毛効果だけではなく、視聴覚の改善等の原因となる細胞増殖作用、抗腫瘍作用、更には ガン作用等の効果を期待し、且つ発揮し得る健康食品分野において、利用することが可能である。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】甘夏柑を原材料とする液体エキスから得られた白色粉末に対するNMR分析の結果に関するスペクトルを示す。 【図2】アスパラギンに対する加水分解によって、アスパラギン酸が生ずることによる化学方程式を示す。 【図3】ヌートカトンの化学構造式を示す。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591148532 【氏名又は名称】宮内 ユタカ
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| 【出願日】 |
平成15年10月31日(2003.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084696 【弁理士】 【氏名又は名称】赤尾 直人
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| 【公開番号】 |
特開2005−130811(P2005−130811A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−372894(P2003−372894) |
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