| 【発明の名称】 |
カップ容器入り食品の製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 正俊 【住所又は居所】神奈川県相模原市西橋本5丁目5番1号 大和製罐株式会社総合研究所内
【氏名】橋本 香奈 【住所又は居所】神奈川県相模原市西橋本5丁目5番1号 大和製罐株式会社総合研究所内
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| 【要約】 |
【課題】固形具材を含む流動性食品を内容物として無菌充填法により製造されるカップ容器入り食品について、容器ごと電子レンジで加熱したときに中身の固形具材が破裂することのないようにする。
【解決手段】スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物として、無菌充填法により略無菌の雰囲気内で殺菌済みの容器に内容物を充填・密封することにより、電子レンジによる加熱が可能なカップ容器入り食品を製造する方法において、固形具材を、その細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることで硬化させ、この硬化処理が施された固形具材を、適宜の方法で製造されるスープ液材に混入した状態で、高温短時間に殺菌処理してから略常温に冷却した後、無菌充填法によりカップ容器に充填・密封する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物として、無菌充填法により略無菌の雰囲気内で殺菌済みの容器に内容物を充填・密封することにより、電子レンジによる加熱が可能なカップ容器入り食品を製造する方法において、固形具材を、その細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることで硬化させ、この硬化処理が施された固形具材を、適宜の方法で製造されるスープ液材に混入した状態で、高温短時間に殺菌処理してから略常温に冷却した後、無菌充填法によりカップ容器に充填・密封するようにしたことを特徴とするカップ容器入り食品の製造方法。 【請求項2】 固形具材の細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えるための硬化処理について、pH4前後の酸性水溶液、10〜100mMの2価以上の金属イオン水溶液、0.005%(w/v)の精製ペクチンメチルエステラーゼを添加した水溶液のうちの少なくとも何れかを使用して、50〜70℃に加温した該水溶液中に固形具材を30分以上浸漬させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のカップ容器入り食品の製造方法。 【請求項3】 固形具材が混入された流動性食品の高温短時間での殺菌処理について、約1〜5分間掛けて食品を約136℃にまで昇温させ、約136℃で約5分間保持するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のカップ容器入り食品の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物とするカップ容器入り食品の製造方法に関し、特に、内容物となる食品が無菌充填法によって容器内に充填・密封され、また、容器内に充填・密封された食品をそのままの状態で電子レンジにより加熱してから飲食できるカップ容器入り食品について、電子レンジによる加熱時において固形具材の破裂やそれに伴う液体の吹きこぼれが発生しないようなカップ容器入り食品を製造するための方法に関する。 【背景技術】 【0002】 例えば、ミネストローネスープ,コーンポタージュスープ,パンプキンスープ,カレー,シチュー,パスタソース等のような、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品について、カップ状の容器(単にカップ容器と言う)に食品を充填・密封した状態で商品として販売するということが従来から行なわれている。そのようなカップ容器入り食品を製造する場合に、容器内に食品を充填した状態で容器ごと中身の食品をレトルト殺菌するということが従来から行なわれているが、そのようなレトルト殺菌法では、内容物の食品が殺菌のために長時間にわたって容器ごと加熱されることから、容器の臭いが食品に移行して風味が削がれたり、食品が大きく煮崩れたりすることがある。 【0003】 なお、レトルト殺菌での長時間の加熱により食品が煮崩れするのを防止するための技術として、例えば、0.1〜0.7重量%のカルシウム塩水溶液に食品を浸潰するということが下記の特許文献1により従来公知となっており、また、薄肉をレトルト殺菌する前に、予めアルギン酸水溶液中に浸潰した後、更に二価以上の金属イオン水溶液中に浸漬処理するということが下記の特許文献2により従来公知となっている。 【特許文献1】特公平3−71102号公報 【特許文献2】特許第3098826号公報 【0004】 一方、近年、略無菌雰囲気内で殺菌済み容器に食品を充填・密封する無菌充填法が広まり始めており、そのような無菌充填法によりカップ容器入り食品を製造する場合には、通常、食品に短時間の超高温殺菌(UHT)を施して常温に冷却してから、略無菌雰囲気内で殺菌済み容器に食品を充填・密封しており、その後で食品を容器ごと長時間にわたって加熱殺菌することはないため、レトルト殺菌により容器入り食品を製造する場合の不都合、即ち、容器内に食品を充填・密封してから長時間の加熱殺菌を行なうことで食品の風味が削がれたり食品が煮崩れたりするという不都合を回避することができる。 【0005】 そのような無菌充填法によるカップ容器入り食品の製造において、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品が内容物である場合に、大量の固形具材を取り扱う必要があるときには、固形具材を所望の大きさに裁断してから冷凍保存しておくということが一般的に行なわれているが、そのような冷凍保存に際して、固形具材を生のまま冷凍するとその表面の色が変色したりすることから、これを防止するために、100℃付近の温度の熱湯か蒸気で1〜5分間程度加熱する所謂ブランチングと呼ばれる前処理を施しており、それによって生の固形具材に含まれる酸化酵素を不活性にした状態で冷凍保存している。 【0006】 そのようにブランチングが施されて冷凍保存された固形具材を使用して、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物とするカップ容器入り食品を、レトルト殺菌を行なわない無菌充填法によって製造する場合、一般的には、別途に製造されたスープ液材にブランチングが施された固形具材を混入してから、これを、例えば、約1〜5分間で136℃程度に加熱してその温度で5分間程度保持するように、短時間の超高温殺菌(UHT)を施してから常温に冷却し、その後、略無菌雰囲気内で殺菌済み容器に充填・密封することで製品としている。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ところで、上記のように無菌充填法により製造されて固形具材を含有しているカップ容器入り食品について、商品を購入した消費者が容器ごと食品を電子レンジで加熱してからそのまま飲食できるように、電子レンジでの加熱が可能なカップ容器を使用してカップ容器入り食品を製造するということが既に試みられているが、そうした場合に、消費者が容器ごと電子レンジで加熱して中身の食品を飲食しようとしたときに、電子レンジによる加熱中に固形具材が破裂して、食品の液体が飛び散ったり、甚だしい場合にはカップ容器が転倒してしまうような虞のあることが判った。 【0008】 すなわち、ブランチングが施された固形具材(或いは、生の状態から軽い加熱調理が施された固形具材)では、その後の高温短時間殺菌により、大きく煮崩れはしなくても、組織が軟化した状態となっており、そのような状態の固形具材を電子レンジにより加熱することで、固形具材中の水分が蒸気となって急膨張し、この蒸気が固形具材から飛び出すことで固形具材が破裂する。そして、そのような固形具材の破裂の勢いにより、食品の液体を飛び散らせたり、カップ容器を転倒させたりすることとなる。 【0009】 なお、そのような固形具材の破裂について、本発明者等が詳細に検討した結果、ハイトが低く上部表面積が広いカップ容器よりも、対流が起こり難い矩形断面やハイトが高く上部表面積の狭いカップ容器で起き易いということが判った。また、カップ容器入り食品を電子レンジで加熱した場合に、加熱ムラが発生することがあって、円形断面のカップ容器の場合には、胴壁に沿ってリング状にホットスポットや、所々に線状のホットラインと呼ばれている温度の高くなった部分が発生することがあり、また、矩形断面のカップ容器の場合には、内容物の対流が起こり難い角部等にホットスポットや、所々にホットラインが発生することが判った。 【0010】 また、従来から広く使用されているカップ容器については、絞り成形法等で成形された薄いアルミニウム等の金属製であったり、圧空成形法や射出成形法で作られたプラスチック製であったり、防水紙の繋ぎ目を接着剤で接着させた紙製であったりと様々であるが、何れにしても、容器の取扱いをやり易くしたり内容物を充填し易くするため、一般的には、容器の胴壁が底部から開口部に行くにつれて開口面積を増大させるようなテーパー面に形成されており、比較的倒れ易いような構造となっている。 【0011】 本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、固形具材を含む流動性食品を内容物として無菌充填法により製造されるカップ容器入り食品について、容器ごと電子レンジで加熱したときに中身の固形具材が破裂することのないようにすることを課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0012】 本発明は、上記のような課題を解決するために、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物として、無菌充填法により略無菌の雰囲気内で殺菌済みの容器に内容物を充填・密封することにより、電子レンジによる加熱が可能なカップ容器入り食品を製造する方法において、固形具材を、その細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることで硬化させ、この硬化処理が施された固形具材を、適宜の方法で製造されるスープ液材に混入した状態で、高温短時間に殺菌処理してから略常温に冷却した後、無菌充填法によりカップ容器に充填・密封するようにしたことを特徴とするものである。 【発明の効果】 【0013】 上記のような本発明のカップ容器入り食品の製造方法によれば、無菌充填法によるカップ容器入り食品の製造において、内容物となる流動性食品に混入させる固形具材に対して、その細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることで固形具材を硬化させるような硬化処理を施していることにより、固形具材の細胞と細胞が強固に接着した状態となっているため、製造された食品を容器ごと電子レンジで加熱したときに、固形具材中の水分が蒸気となって急膨張したとしても、一気に固形具材が破裂するようなことは無い。その結果、電子レンジ内で固形具材が破裂して液体が飛び散ったり容器が倒れたりするようなことはなく、無菌充填法により製造された風味豊かな食品をカップ容器のまま温かい状態で飲食することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0014】 固形具材を含む流動性食品を内容物として無菌充填法により製造されるカップ容器入り食品について、容器ごと電子レンジで加熱したときに中身の固形具材が破裂することのないようにするという目的を、最良の形態として以下の各実施例に具体的に示すように、固形具材を、その細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることで硬化させ、この硬化処理が施された固形具材を、適宜の方法で製造されるスープ液材に混入した状態で、高温短時間に殺菌処理してから略常温に冷却した後、無菌充填法によりカップ容器に充填・密封するということで実現した。 【0015】 すなわち、スープ液材に固形具材を混入した流動性食品を内容物として、無菌充填法により略無菌の雰囲気内で殺菌済みの容器に内容物を充填・密封することにより、電子レンジによる加熱が可能なカップ容器入り食品を製造するための本発明の方法を、ジャガイモ,ニンジン,カボチャ,トウモロコシ等の野菜を固形具材として混入する野菜スープの製造方法を例にとって説明すると、固形具材について、従来の方法では、生のものを洗浄・裁断後、ブランチングして冷凍していたが、本発明の方法では、ブランチングに替えて、固形具材の細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えて固形具材を硬化させるように、固形具材に硬化処理を施している。 【0016】 固形具材の細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えることによる固形具材の硬化処理については、具体的には、pH4前後の酸性水溶液や、10〜100mMの2価以上の金属イオン水溶液や、0.005%(w/v)の精製ペクチンメチルエステラーゼを添加した水溶液などを使用して、50〜70℃に加温した該水溶液中に固形具材を30分以上浸漬させるようにしている。その場合、それら水溶液のうちの何れかを使用しても良いし、また、酸性水溶液、或いは2価以上の金属イオン水溶液の何れかに対し、更に、精製ペクチンメチルエステラーゼ酵素を0.005%(w/v)となるように添加した水溶液を使用しても良い。 【0017】 なお、固形具材の硬化処理に使用する水溶液について、酸性水溶液としては、例えば、pHを調整する効果のある酢酸、クエン酸、酸味料、pH調整剤、栄養強化剤等のうちの少なくとも一つを水溶液にしたものがあり、また、2価以上の金属イオン水溶液としては、例えば、カルシウムやマグネシウムの塩化物、硫酸塩、炭酸塩のうちの少なくとも一つを水溶液としたものがある。酸性水溶液については、pH4前後の酸性であれば良く、2価以上の金属イオン水溶液については、金属イオンが10mMよりも少ないと、硬化の程度が不充分となり、100mMを越えると、苦味が発生して好ましくない。また、水溶液の温度については、50℃以下或いは70℃以上であると、充分に硬化しないことから好ましくない。 【0018】 上記のような固形具材の硬化処理について、最も効果的と思われる具体的な方法としては、例えば、0.2%(v/v)でpH3.4の酢酸水溶液、又は、10mMの塩化カルシウム水溶液を使用して、水溶液を60〜65℃に温度調節した状態で、60分間程度温浴させる方法があり、温浴時間については、長ければ長いほど効果的である。 【0019】 上記のような各水溶液による固形具材の硬化処理の作用について更に説明すると、細胞壁等にペクチンが存在する固形部材は、60℃付近の温度で各水溶液中に長時間温浴させることで、組織内に含まれているペクチンエステラーゼが活性化し、ペクチンに作用して脱メチル化を促し、遊離カルボキシル基に組織内の2価の金属イオンが結合して架橋を形成し、ペクチンが不溶性に変化するため、固形具材が硬化することとなる。 【0020】 すなわち、pH4前後で60℃付近の酸性水溶液に長時間温浴させると、トランスエリミネーション(β−脱離)によるペクチンの分解が起こり難くなり、また、2価以上の金属イオンを含んだ60℃付近の水溶液に長時間温浴させると、ペクチンが不溶性に変化する反応が増強され、また、精製ペクチンメチルエステラーセ酵素を添加した60℃付近の水溶液に長時間温浴させると、ペクチンが不溶性に変化することを促進して、その結果、何れの場合にも固形具材の組織が硬化する。また、酸性水溶液、或いは2価以上の金属イオン水溶液の何れかに対し、更に、精製ペクチンメチルエステラーゼ酵素を添加することで、ペクチンが不溶性に変化することを更に促進して、固形具材の組織がより硬化することとなる。 【0021】 上記のように細胞壁等に存在するペクチンの性質を変えるための硬化処理を固形具材に施した後は、硬化処理の際の水溶液の温浴により付着した水分を良く切ってから、必要に応じて冷凍したり、冷凍する必要が無ければ、そのまま次の行程に移され、次の行程において、硬化処理済みの固形具材を、適宜の方法により別途に製造された液体だけの野菜スープに加えてから、煮込みを兼ねて高温で短時間の殺菌処理を施している。そして、固形具材が混入された殺菌済みの野菜スープは、常温に冷却されてから、無菌充填法によりカップ容器に充填・密封されることで、電子レンジにより加熱可能なカップ容器入り食品となる。 【0022】 なお、カップ容器入り食品の製造における固形具材入り流動性食品の加熱殺菌処理について、従来のブランチングした固形具材の場合には、約1分間で約136℃にまで昇温させた後、約136℃で約5分間保持する煮込みを兼ねた短時間高温殺菌を施すと、それにより固形具材の破裂が起きていたのであるが、固形具材に予め硬化処理を施している本発明の方法の場合には、約1〜5分間で約136℃にまで昇温させた後、約136℃で約5分間保持する煮込みを兼ねた高温短時間殺菌を施すことが好ましく、そうしても固形具材の破裂が殆ど起こらないことは実験により確認されている。 【実施例1】 【0023】 野菜スープであるミネストローネの固形具材としてジャガイモ34gを10mm角にカットし、この固形具材を、pH3.4となる0.2%(v/v)の酢酸水溶液に、該水溶液を60〜65℃に温度調節した状態で、60分間温浴させてから、別途に製造したミネストローネ用のスープ液材に混入した後、この固形具材入りスープを、約5分間かけて約136℃にまで昇温させ、約136℃で約5分間保持する煮込みを兼ねた高温短時間殺菌を施して常温に冷却してから、無菌充填法により、略無菌の雰囲気内で、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)の芯材をPP(ポリプロピレン)でサンドイッチしたフィルムから圧空成形されたプラスチック製で矩形テーパー状のカップ容器(底部が85×60mm、開口部が90×70mm、高さが60mm)を使用して、入味量225gでカップ容器内に充填・密封した。そのように製造したカップ容器入りミネストローネを、500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【実施例2】 【0024】 野菜スープであるミネストローネの固形具材としてジャガイモ34gを10mm角にカットし、この固形具材を、10mMの塩化カルシウム水溶液に、該水溶液を60〜65℃に温度調節した状態で、60分間温浴させてから、別途に製造したミネストローネ用のスープ液材に混入した後、この固形具材入りスープを、約5分間かけて約136℃にまで昇温させ、約136℃で約5分間保持する煮込みを兼ねた高温短時間殺菌を施して常温に冷却してから、無菌充填法により、略無菌の雰囲気内で、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)の芯材をPP(ポリプロピレン)でサンドイッチしたフィルムから圧空成形されたプラスチック製で矩形テーパー状のカップ容器(底部が85×60mm、開口部が90×70mm、高さが60mm)を使用して、入味量225gでカップ容器内に充填・密封した。そのように製造したカップ容器入りミネストローネを、500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【実施例3】 【0025】 野菜スープであるミネストローネの固形具材としてジャガイモ34gを10mm角にカットし、この固形具材を、0.005%(w/v)の精製ペクチンメチルエステラーゼ酵素を添加した水溶液に、該水溶液を60〜65℃に温度調節した状態で、60分間温浴させてから、別途に製造したミネストローネ用のスープ液材に混入した後、この固形具材入りスープを、約5分間かけて約136℃にまで昇温させ、約136℃で約5分間保持する煮込みを兼ねた高温短時間殺菌を施して常温に冷却してから、無菌充填法により、略無菌の雰囲気内で、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)の芯材をPP(ポリプロピレン)でサンドイッチしたフィルムから圧空成形されたプラスチック製で矩形テーパー状のカップ容器(底部が85×60mm、開口部が90×70mm、高さが60mm)を使用して、入味量225gでカップ容器内に充填・密封した。そのように製造したカップ容器入りミネストローネを、500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【実施例4】 【0026】 上記の実施例1〜3に示したそれぞれの水溶液により、それぞれジャガイモを60分間温浴させた後、それぞれのジャガイモを一旦は冷凍保存してから、上記の実施例1〜3と同様にカップ容器入りミネストローネを製造した後、これを500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、何れの場合にも、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【実施例5】 【0027】 上記の実施例1,2に示したそれぞれの水溶液に対し、更に、精製ペクチンメチルエステラーゼを0.005%(w/v)となるように添加した水溶液を使用して、それぞれの水溶液にそれぞれジャガイモを60分間温浴させた後、上記の実施例1,2と同様にカップ容器入りミネストローネを製造した後、これを500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、何れの場合にも、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【実施例6】 【0028】 上記の実施例5に示したそれぞれの水溶液を使用して、それぞれジャガイモを60分間温浴させた後、それぞれのジャガイモを一旦は冷凍保存してから、上記の実施例1,2と同様にカップ容器入りミネストローネを製造した後、これを500Wの家庭用電子レンジに2分間入れて、中身のミネストローネが60℃となるように加熱したが、何れの場合にも、固形具材であるジャガイモに破裂は起きなかった。 【0029】 以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明は、上記の各実施例にのみ限定されるものではなく、例えば、対象となる流動性食品については、ジャガイモを固形具材とするミネストローネに限らず、ジャガイモ以外のものを固形具材とするその他の流動性食品であっても良く、また、使用するカップ容器についても、実施例で具体的に例示したものに限らず、電子レンジでの加熱が可能であればその他のものであっても良い等、適宜に変更可能なものであることは言うまでもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000208455 【氏名又は名称】大和製罐株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋2丁目1番10号
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| 【出願日】 |
平成15年10月28日(2003.10.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100996 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 允彦
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| 【公開番号】 |
特開2005−130709(P2005−130709A) |
| 【公開日】 |
平成17年5月26日(2005.5.26) |
| 【出願番号】 |
特願2003−366951(P2003−366951) |
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