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【発明の名称】 卵製品の製造方法
【発明者】 【氏名】水落 明彦

【要約】 【課題】本発明は、極めて商品価値の高い画期的な卵製品の製造方法を提供することを目的とする。

【解決手段】卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2内から卵白3を導出し、この卵殻2内に残った卵黄4により卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設け、この卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
卵製品の製造方法であって、卵の卵殻内から卵白を導出し、この卵殻内に残った卵黄により卵殻の内面部に卵黄層を設け、この卵黄層で囲まれた内空間に卵白を導入して卵黄層に周囲が囲まれた卵白層を設けることを特徴とする卵製品の製造方法。
【請求項2】
卵製品の製造方法であって、卵の卵殻に孔を設けてこの孔から卵殻内の卵白を導出し、この卵殻内に卵黄を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えると共に加熱して卵殻の内面部に卵黄層を設け、卵殻に設けた孔から卵黄層で囲まれた内空間に卵白を導入すると共に加熱して卵黄層に周囲が囲まれた卵白層を設けることを特徴とする卵製品の製造方法。
【請求項3】
卵製品の製造方法であって、卵の卵殻に孔を設けてこの孔から卵殻内の卵白を導出し、この卵殻内に卵黄を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながら加熱することで卵殻の内面部に卵黄層を設け、卵殻に設けた孔から卵黄層で囲まれた内空間に卵白を導入して加熱することで卵黄層に周囲が囲まれた卵白層を設けることを特徴とする卵製品の製造方法。
【請求項4】
卵製品の製造方法であって、卵の卵殻に孔を設けてこの孔から卵殻内の卵白を導出し、この卵殻内に卵黄を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながらお湯で加熱することで卵殻の内面部に卵黄層を設け、卵殻に設けた孔から卵黄層で囲まれた内空間に卵白を導入して通常の茹で卵の製造法に従い加熱することで卵黄層に周囲が囲まれた卵白層を設けることを特徴とする卵製品の製造方法。
【請求項5】
前記卵として、卵殻の頂部が底部に比して径小となる先細り形状の卵を採用し、この卵殻の底部に孔を設けることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の卵製品の製造方法。
【請求項6】
前記卵黄層で囲まれた内空間に卵白を導入する際、この卵白の他にも出汁や調味料などの味付け材を導入することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の卵製品の製造方法。
【請求項7】
卵製品の製造方法であって、卵の卵殻に孔を設けてこの孔から器具などを使用して卵黄の周囲を覆う卵黄膜を破り、この状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながら加熱することで卵黄層に周囲が囲まれた卵白層を設けることを特徴とする卵製品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、卵製品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、卵製品として、例えば茹で卵や目玉焼きやスクランブルエッグなどの多くの調理法から種々の卵製品が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願人は、この卵製品について種々の実験・研究を繰り返し行った結果、極めて商品価値の高い画期的な卵製品の製造方法を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0005】
卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2内から卵白3を導出し、この卵殻2内に残った卵黄4により卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設け、この卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることを特徴とする卵製品の製造方法に係るものである。
【0006】
また、卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2に孔5を設けてこの孔5から卵殻2内の卵白3を導出し、この卵殻2内に卵黄4を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えると共に加熱して卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設け、卵殻2に設けた孔5から卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入すると共に加熱して卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることを特徴とする卵製品の製造方法に係るものである。
【0007】
また、卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2に孔5を設けてこの孔5から卵殻2内の卵白3を導出し、この卵殻2内に卵黄4を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながら加熱することで卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設け、卵殻2に設けた孔5から卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して加熱することで卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることを特徴とする卵製品の製造方法に係るものである。
【0008】
また、卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2に孔5を設けてこの孔5から卵殻2内の卵白3を導出し、この卵殻2内に卵黄4を残した状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながらお湯で加熱することで卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設け、卵殻2に設けた孔5から卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して通常の茹で卵の製造法に従い加熱することで卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることを特徴とする卵製品の製造方法に係るものである。
【0009】
また、前記卵1として、卵殻2の頂部2aが底部2bに比して径小となる先細り形状の卵1を採用し、この卵殻2の底部2bに孔5を設けることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の卵製品の製造方法に係るものである。
【0010】
また、前記卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入する際、この卵白3の他にも出汁や調味料などの味付け材を導入することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の卵製品の製造方法に係るものである。
【0011】
また、卵製品の製造方法であって、卵1の卵殻2に孔5を設けてこの孔5から器具などを使用して卵黄4の周囲を覆う卵黄膜を破り、この状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後、或いは、震動若しくは回転動を与えながら加熱することで卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることを特徴とする卵製品の製造方法に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、従来にない新感覚の卵製品を簡易且つ迅速に提案することができるなど画期的な卵製品の製造方法となる。
【0013】
また、請求項2〜4記載の発明においては、より具体的な工程から従来にない新感覚の卵製品を簡易且つ迅速に提案することができるなど画期的な卵製品の製造方法となる。
【0014】
また、請求項5記載の発明においては、卵殻を破損させてしまうことなく製造することができることになるなど画期的な卵製品の製造方法となる。
【0015】
また、請求項6記載の発明においては、より一層料理の幅が広がることになるなど画期的な卵製品の製造方法となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0017】
本発明は、卵1の卵殻2内から卵白3を導出し、この卵殻2に残った卵黄4により卵殻2の内面部に卵黄層4Aを形成し、この卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設ける。
【0018】
このようにして得られる卵製品は、卵白3と卵黄4とが逆転した状態、即ち、卵白層3Aの周囲に卵黄層4Aが形成された卵製品(茹で卵)となる。
【0019】
従って、従来にない新感覚の卵製品を簡易且つ迅速に提案することができる。
【実施例1】
【0020】
本発明の具体的な実施例1について図1〜4に基づいて説明する。
【0021】
本実施例は卵製品の製造方法である。
【0022】
具体的には、この卵製品は、卵殻2を割って取り出した中身が卵白3と卵黄4とが逆転した状態、即ち、図1に図示したように卵白層3Aの周囲に卵黄層4Aが形成された卵製品(茹で卵)である。
【0023】
また、本実施例は、卵製品を製造する際に使用する卵1として、卵殻2の頂部2aが底部2bに比して径小となる先細り形状の卵1(鶏卵)を採用している。
【0024】
尚、本実施例では卵製品を製造する際の卵1を鶏卵としているが、本実施例の特性を発揮するものであれば鶏卵に限定されるものではない。
【0025】
以下、本実施例に係る卵製品の製造方法について図2,3,4を基に説明する。尚、本製法で設定される種々の数値は卵1の大きさや調理条件によって異なる場合がある。
【0026】
まず、図2に図示したように卵1(生卵)の卵殻2の底部2bに直径約5mm程度の円形孔5を設け、この孔5から卵殻2内の卵白3を吸引し得る注射器等の器具6を使用して導出する。
【0027】
続いて、図3に図示したようにこの卵殻2内に卵黄4を残した状態で振ったり揺らすなどの振動を与えて卵黄4の周囲を覆って該卵黄4の球状を保持している卵黄膜(卵黄周囲膜)を破ることで、液状態の卵黄4を卵殻2の内面部に付着させ、その後、この状態で沸騰したお湯Wに入れて約30秒〜40秒茹でて加熱して卵黄4を適度に固まらせることで卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設ける。この作業は、卵殻2の内面部に付着した液状態の卵黄4が重力により下方へ流れ落ちてしまう為、素早く行わなければならず、お湯Wの中でかき混ぜるなどして自転させながら固まらせるのが良く、これにより卵黄層4Aを均一にできる。
【0028】
また、この作業は、卵殻2に形成した孔5を適宜な閉塞部材7で塞ぎ、この閉塞部材7に直径約1,2mm〜1,8mmの孔7aを形成した状態で行う(この孔7aは、卵殻2に形成した孔5を適宜な閉塞部材7で直径約1,2mm〜1,8mm程度の開口度合いとなるように塞ぐことで形成するようにしても良い。)。この孔7aを形成するのは(孔5を完全に塞がないのは)、お湯Wに入れた際、卵殻2内の温度が上昇して内部の空気は膨張するが、この空気を孔7aから逃がすことで卵殻2の破損(割れ)を防止する為である。但し、この孔7aが大き過ぎると卵殻2内にお湯が入る場合があり、よって、この作業時における孔7aの大きさは、膨張した空気を逃がすこととお湯が入ることを防止することとのバランスを考慮した大きさに設定するものである。
【0029】
続いて、図4に図示したように卵殻2に設けた孔5から前記器具6を使用して卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入する。この内空間Sへの卵白3の導入は、内空間Sを完全に満たすのではなく若干隙間が残るように導入する。これは後で行う茹で作業時に卵白3が膨張することによる卵殻2の破壊(割れ)を防止する為である。また、卵白3の他にも出汁や調味料などの味付け材や食材を一緒に導入すると料理の幅が広がる。
【0030】
続いて、孔5を閉塞部材7で完全に塞いで通常の茹で卵の製造法に従い加熱して(水から火を掛けて沸騰後約15分加熱する。)、卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設ける。
【0031】
本明細書で言う加熱とは、卵白3及び卵黄4に熱を加えてこの卵白3及び卵黄4固める為の手段を意味し、お湯につけるだけであったり、火に掛けながら加熱したり、その他にも電子レンジで加熱するなど種々の方法が考えられる。
【0032】
以上のようにして得られた卵製品は、図1に図示したように球状の卵白層3Aの周囲に卵黄層4Aが形成された卵製品(茹で卵)となる。
【0033】
尚、卵白3を導出入する為の孔5は、一つの孔5を使用するようにしてもいし、導出するための孔5と、導入する為の孔5とを別途設けるようにしても良い。
【0034】
本実施例は上述のように構成したから、従来にない新感覚の卵製品を簡易且つ迅速に提案することができる。
【0035】
また、本実施例は、卵1として、卵殻2の頂部2aが底部2bに比して径小となる先細り形状の卵1を採用し、この卵1に係る卵殻2の底部2bに孔5を設けている。
【0036】
これは、卵殻2の径小の頂部2aは硬い故に該頂部2aに孔5を形成しようとすると卵殻2を破損(割れ)させてしまう場合がある為であり、この点、本実施例は、径大の底部2bに孔5を設けることとしたから、卵殻2の破損(割れ)を可及的に防止し得ることになる。
【0037】
尚、本実施例では、卵1の卵殻2に設けた孔5から一旦卵白3を導出しているが、卵白3を導出しなくても可能であり、即ち、卵1の卵殻2に孔5を設けこの孔5から器具(針)などを使用して卵黄4の周囲を覆う卵黄膜(卵黄周囲膜)を破り、この状態で振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えた後に加熱(遠心分離させた後に加熱、)、或いは、振ったり揺らすなどの震動若しくは回転動を与えながら加熱(遠心分離させながら加熱)することによっても、卵黄層4Aにより周囲が囲まれた卵白層3Aを設けることができることを実験により確認している。
【実施例2】
【0038】
本発明の具体的な実施例2について図5に基づいて説明する。
【0039】
本実施例は、卵1の卵殻2に孔5を設けてこの孔5から卵殻2内の卵白3を導出した後に行なわれる、卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設ける別の方法である。
【0040】
具体的には、図5に図示したように卵殻2内に卵黄4を残した状態で工具8(ハンドミキサー)に固定し、約70℃〜85℃のお湯W内で回転動(自転回動)させることで、液状態の卵黄4を卵殻2の内面部に付着させる作業と同時に適度に固まらせることで卵殻2の内面部に卵黄層4Aを設ける。
【0041】
従って、この方法により、卵黄4を卵殻2の内面部に均一に付着(定着)させることができ高品質の卵製品が得られることになり、しかも、この卵黄4を卵殻2の内面部に設ける作業が迅速且つ確実に行なえることになる為、コスト安にして量産性に秀れることになる(例えば工具8に固定する卵の数を増やすことでより一層の量産性の向上が期待できる。)。
【0042】
尚、本実施例では卵に振動を与える工具8として卵を回動させて振動を与えるハンドミキサーを採用したが、これに限られるものではなく、例えばバイブレーション機能を具備した工具など、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用し得るものである。
【0043】
その余は実施例1と同様である。
【実施例3】
【0044】
本発明の具体的な実施例3について図6に基づいて説明する。
【0045】
本実施例は、卵殻2の内面部に卵黄層Aを設けた後に行なわれる、卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入して卵黄層4Aに周囲が囲まれた卵白層3Aを設ける別の方法である。
【0046】
具体的には、前述したように卵殻2に設けた孔5から器具6を使用して卵黄層4Aで囲まれた内空間Sに卵白3を導入した後、図6に図示したように孔5を塞がず該孔5を上方に向けた状態で蒸し加熱調理器9内に支持部材10を介して立設状態とし、約80℃〜90℃の蒸気Jで約20分〜25分位蒸す(加熱する)。
【0047】
従って、孔5を塞がず加熱調理が行なえることになる為、この孔5から膨張した卵白3や蒸気などを排出することができて卵殻2が割れるのを可及的に防止することができることになる。
【0048】
符号11は蒸し調理用の目皿である。
【0049】
その余は実施例1と同様である。
【0050】
尚、本発明は、実施例1,2,3に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】実施例1により製造された卵製品の説明図である。
【図2】実施例1を示す工程説明図である。
【図3】実施例1を示す工程説明図である。
【図4】実施例1を示す工程説明図である。
【図5】実施例2を示す工程説明図である。
【図6】実施例3を示す工程説明図である。
【符号の説明】
【0052】
S 内空間
1 卵
1a 頂部
1b 底部
2 卵殻
3 卵白
3A 卵白層
4 卵黄
4A 卵黄層
5 孔
【出願人】 【識別番号】503314635
【氏名又は名称】水落 明彦
【出願日】 平成16年8月26日(2004.8.26)
【代理人】 【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛

【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄

【公開番号】 特開2005−95168(P2005−95168A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2004−247097(P2004−247097)