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【発明の名称】 米飯加工食品の包装体
【発明者】 【氏名】渡辺 克己
【住所又は居所】千葉県船橋市習志野4丁目7番8号 朋和産業株式会社内

【要約】 【課題】海苔のようなシート状食品と三角おにぎりのような米飯加工食品との間に介在している2枚の内フィルムが重なり合っている内側端をシールすることによって、シート状食品が湿気らないようにするとともに、そのシールされた内フィルムの内側端を容易に引き離すことができるようにした米飯加工食品の包装体を提供する。

【解決手段】外フィルム10と、該外フィルム10の両端11a,11bを結ぶライン上で内側端21,21が重なり合う2枚の内フィルム20,20とが海苔1を介して重ね合わされ、外フィルム10の周縁部14と内フィルム20,20の内側端21,21を除く周縁部24,24とがシールされている米飯加工食品の包装体であって、前記2枚の内フィルム20,20の内側端21,21が合掌した状態に重なり合い、全長にわたって剥離可能にシールされている。そして、そのシールは少なくとも一部が鋸歯形状ないし波形状とされている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外フィルムと、該外フィルムの両端を結ぶライン上で内側端が重なり合う2枚の内フィルムとがシート状食品を介して重ね合わされ、外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とがシールされている米飯加工食品の包装体であって、
前記2枚の内フィルムの重なり合っている内側端が、全長にわたって、または部分的に剥離可能にシールされ、該シールの少なくとも一部分が鋸歯形状ないし波形状とされていることを特徴とする米飯加工食品の包装体。
【請求項2】
前記2枚の内フィルムの内側端は、裏面同士が重なり合うように合掌してシールされていることを特徴とする請求項1に記載の米飯加工食品の包装体。
【請求項3】
前記2枚の内フィルムは、合掌してシールされた内側端よりもさらに先端側に折返し部が設けられ、各折返し部が反対方向に折り返されていることを特徴とする請求項2に記載の米飯加工食品の包装体。
【請求項4】
前記2枚の内フィルムは、前記内側端と外側端との間の中間部が外三つ折りに折り曲げられていることを特徴とする請求項3に記載の米飯加工食品の包装体。
【請求項5】
前記内フィルムの内側端のシールは、前記外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とのシールよりも弱い弱シールであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の米飯加工食品の包装体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、シート状の海苔のようなシート状食品と、三角おにぎりのような米飯加工食品とを分離した状態で包装する米飯加工食品の包装体に関し、特に、シート状食品と米飯加工食品との間に2枚の内フィルムが介在している米飯加工食品の包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストアなどで販売されている海苔付きおにぎりは、搬送中や陳列中などにおいて、おにぎりの水分によって海苔が湿気ることがないようにするため、おにぎりと海苔とを別々に収納する米飯加工食品の包装体によって包装されている。
【0003】
この米飯加工食品の包装体は図9に示すように、シート状の海苔1を挟む外フィルム110と2枚の内フィルム120,120などから構成されている。外フィルム110は、例えば三角形に形成されたおにぎり2を収納できる大きさの長方形状に形成されている。外フィルム110の両端の中心部111,111を結ぶセンターライン上には、カットテープ112が貼着され、このカットテープ112を引っ張ることにより、外フィルム110が引き裂かれて二分割できるようにされている。
【0004】
他方、2枚の内フィルム120,120は、外フィルム110のセンターライン上で、一方の内側端121の表面と他方の内側端121の裏面とが上下に重なり合い、幅方向に分離できるようにされている。このような外フィルム110と内フィルム120,120とは、その間に海苔1を挟んだ状態で、両端の中心部111,122を除いた周縁部113,123が、例えば熱によってシールされ、包装体を構成している。
【0005】
このような包装体は、内フィルム120,120上におにぎり2が載せられ、図10に示すように両フィルム110,120,120と海苔1がおにぎり2の形状に即して折り曲げられ、おにぎり2を包み込む。そして、外フィルム110が重なり合った両角部を含む領域に、商品情報などを表示したラベル100が貼着される。そして、三角おにぎり2の頂部側から突出しているカットテープ112の端部を摘んで引っ張ると外フィルム110が引き裂かれて二分割され、さらに外フィルム110と内フィルム120,120とがおにぎり2の底辺側の角部から突出している外端部110a,120aを反対方向に引っ張ると、各内フィルム120,120が海苔1とおにぎり2との間から引き抜かれ、海苔1がおにぎり2を包んだ状態となって食することができる。
【0006】
ところで、海苔1とおにぎり2との間には、前記ように2枚の内フィルム120,120が介在し、その内側端121,121が重なり合うことによって、おにぎり2の水分が海苔1を収納している空間内に入り込みにくいようにされている。しかし、例えば外フィルム110と内フィルム120,120がおにぎり2を包み込むため、その形状に即して折り曲げられるときに、2枚の内フィルム120,120の内側端121,121間に隙間が生じることがある。すると、おにぎり2の水分が海苔1を収納している空間内に入り込み、海苔1を湿気らせ、海苔1のパリパリ感を味わうことができなくなる。
【0007】
そこで、海苔1とおにぎり2との間で通気することがないようにするため、図9に点線(符号124)で示すように、2枚の内フィルム120,120が上下に重なり合っている内側端121,121を全長にわたって直線状に剥離可能にシールした米飯加工食品の包装体が特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2000−125790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に開示された米飯加工食品の包装体にあっては、カットテープ112を引っ張ることによって外フィルム110を引き裂いて二分割し、外フィルム110と内フィルム120,120の外端部110a,120aを反対方向に引っ張ることにより、剥離可能にシールされた2枚の内フィルム120,120の内側端121,121が引き離され、各内フィルム120,120が海苔1とおにぎり2との間から引き抜かれることによって、海苔1に包まれたおにぎり2を食することができる。
【0009】
しかし、2枚の内フィルム120,120の外端部120a,120aをそれぞれ反対方向に引っ張る力は、内フィルム120,120の内側端121,121が直線状にシールされていることから均等に分散され、しかも、シールの幅で強くシールされている上、各内側端121,121の表面と裏面とが擦れながら引き離されることにより、両者121,121間には強い摩擦力が生じるため、シールされた2枚の内フィルム120,120を引き離すには、強い力が必要となる。さらに、引っ張る力が強すぎるなど内フィルム120,120に不適切な力が加えられると、海苔1が破れたり、おにぎり2が割れたりすることもある。
【0010】
そこで、本発明は、海苔のようなシート状食品と三角おにぎりのような米飯加工食品との間に介在している2枚の内フィルムが、重なり合っている内側端をシールすることによって、シート状食品が湿気らないようにするとともに、そのシールされた内フィルムの内側端を容易に引き離すことができるようにした米飯加工食品の包装体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る米飯加工食品の包装体は、外フィルムと、該外フィルムの両端を結ぶライン上で内側端が重なり合う2枚の内フィルムとがシート状食品を介して重ね合わされ、外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とがシールされている米飯加工食品の包装体であって、前記2枚の内フィルムの重なり合っている内側端が、全長にわたって、または部分的に剥離可能にシールされ、該シールの少なくとも一部分が鋸歯形状ないし波形状とされていることを特徴としている。
【0012】
この米飯加工食品の包装体によれば、2枚の内フィルムの重なり合う内側端が全長にわたってシールされることにより、2枚の内フィルム間に隙間が生じることなく、また外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とがシールされることにより、シート状食品は外フィルムと2枚の内フィルムとの間に完全に密封された状態となり、シート状食品と米飯加工食品との間で通気しないようにすることができる。
【0013】
そして、2枚の内フィルムの内側端の少なくとも一部分が鋸歯形状ないし波形状で剥離可能にシールされることにより、2枚の内フィルムの両外側端を反対向きに引っ張ったときに、鋸歯形状ないし波形状にシールされた多数の谷部の頂点が起点となって、シールされた内フィルムの内側端は、直線状にシールされたときよりも弱い力で引き離される。
【0014】
したがって、2枚の内フィルムの内側端は、容易に引き離されるようにするため、谷部が鋭角に尖った鋸歯形状にシールされていることが好ましい。また、2枚の内フィルムの内側端を部分的にシールすることにより、全長にわたってシールするときよりも弱い力でシール部分を引き離すことができる。
【0015】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記2枚の内フィルムの内側端は、裏面同士が重なり合うように合掌してシールされていてもよい。この米飯加工食品の包装体によれば、内フィルムの内側端が合掌した状態に重なり合ってシールされることにより、その内側端は拡大してみたときに、内フィルムがシート状食品と接合している中間部から直立に起立している。したがって、2枚の内フィルムの両外端部を反対向きに引っ張ったときに、シールされた各内フィルムの内側端は、基端部側から先端部側へ徐々に拡開し、一方の内フィルムの内側端の表面と他方の内フィルムの内側端の裏面とが上下に重ね合わされてシールされるときよりも弱い力で引き離すことができる。
【0016】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記2枚の内フィルムは、合掌してシールされた内側端よりもさらに先端側に折返し部が設けられ、各折返し部が反対方向に折り返されていてもよい。この米飯加工食品の包装体によれば、2枚の内フィルムがヒートシールされる内側端よりもさらに先端側に折返し部が設けられ、この折返し部が反対方向に折り返され、この折返し部の裏面が米飯加工食品に重なり合う。したがって、米飯加工食品を包装した包装体を開封するため、2枚の内フィルムが反対方向に引き離される始めの段階において、折返し部の裏面は米飯加工食品に重なり合った状態が維持され、米飯加工食品に割れを生じさせるような力が加えられないようにすることができる。
【0017】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記2枚の内フィルムは、前記内側端と外側端との間の中間部が外三つ折りに折り曲げられていもよい。この米飯加工食品の包装体によれば、2枚の内フィルムは外三つ折りに折り曲げられた状態で、その内側端が鋸歯形状ないし波形状にシールされ、シート状食品を介して内側端を除いた周縁部と外フィルムの周縁部とがシールされることにより、包装体が製造される。そして、米飯加工食品は、2枚の内フィルムと重なり合うようにして包装体に包装される。この米飯加工食品を包装した包装体を開封するため、外フィルムを二分割し、2枚の内フィルムを離隔する方向に引き離すと、外三つ折りに折り曲げられた中間部が伸張し、2枚の内フィルムは、米飯加工食品の大きさに対して十分な大きさに広がった状態に展開する。すると、米飯加工食品は、2枚の内フィルムに拘束された状態から開放された状態となる。したがって、2枚の内フィルムの内側端のシールを剥がすため、2枚の内フィルムをさらに引き離すときに、米飯加工食品には、力が加えられにくくなり、割が生じないようにすることができる。
【0018】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記内フィルムの内側端のシールは、前記外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とのシールよりも弱い弱シールであることが好ましい。この米飯加工食品の包装体によれば、内フィルムの内側端が弱シールとされることにより、密封性は維持しつつ、易開封性を得ることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、2枚内フィルムの重なり合う内側端が全長にわたって剥離可能にシールされ、外フィルムの周縁部と内フィルムの内側端を除く周縁部とがシールされていることにより、両フィルム間に介在している海苔のようなシート状食品は完全ないしほぼ完全に密封された状態となるため、シート状食品はパリパリの食感を維持することができる。
【0020】
また、2枚の内フィルムの内側端が合掌した状態で重なり合って剥離可能にシールされ、そのシールの少なくとも一部が鋸歯形状ないし波形状とされていることにより、おにぎりのような米飯加工食品を包装した後に、2枚の内フィルムの外側端を反対方向に引っ張ったときに、鋸歯形状ないし波形状にシールされた谷部の頂部から徐々に剥がされ、シールされた2枚の内フィルムの内側端は容易に引き離される。そして、2枚の内フィルムの外端部を反対方向に引っ張る力は、直線状にシールされたときよりも弱くても、シールされた内側端を引き離すことができ、開封作業が快適になるとともに、シート状食品が破れたり、米飯加工食品が割れたりするといった不具合が生じないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明に係る米飯加工食品の包装体の第1の実施形態について図1から図3を参照しながら説明する。第1の実施形態の米飯加工食品の包装体は従来と同様、米飯加工食品2を収納できる大きさの長方形状の外フィルム10と、シート状食品1を介して、外フィルム10上に重ね合わされる2枚の内フィルム20,20とを中心に構成されている。なお、米飯加工食品2には、三角形状や樽形状などに握られた各種おにぎりの他、鮨なども含まれるが、ここでは「おにぎり」という。また、シート状食品1には、シート状の海苔の他、畳鰯なども含まれるが、ここでは「海苔」という。
【0022】
そして、この米飯加工食品の包装体は図1に示すように、内フィルム20,20の内側端21,21が外フィルム10の両端11a,11bを結ぶライン上で合掌した状態に重ね合わされ、その内側端21,21が全長にわたって鋸歯形状ないし波形状で剥離可能に弱シールされていることを特徴としている。弱シールとは、内フィルム20,20の内側端21,21間に隙間が生じず、かつ、弱い力で引き離すことができる程度に貼着することである。
【0023】
内フィルム20,20の内側端21,21は、合掌して起立した状態に重ね合わされ、ヒートシールバーを用いて鋸歯形状ないし波形状に弱シールされ、図3に示すようにシール後に片側に折り曲げられる。したがって、内フィルム20,20の内側端21,21は、多数の山部と谷部とが連続する状態にシールされる。後述するように、シールされた内フィルム20,20の内側端21,21は、多数の谷部を起点に引き離されるため、引き離されやすいように、谷部が鋭角に尖った鋸歯形状にシールされることが好ましい。ただし、鋸歯形状ないし波形状にシールする部分は、内側端21,21の一部分とし、他の部分は直線状にシールし、あるいは鋸歯形状ないし波形状にシールする部分と直線状にシールする部分とが交互に連続するようにしてもよい。
【0024】
他方、外フィルム10には、その一端11aから他端11bを結ぶライン、例えばセンターライン上に切断手段12が備えられている。切断手段12は、1本または2本のカットテープで構成され(以下、「カットテープ」という。)、外フィルム10を確実に引き裂くことができるように、外フィルム10の内面に貼着されるが、外フィルム10を引き裂く貼着力をもって外フィルム10の外面に貼着してもよい。また、2本のカットテープ12は、例えば複数の箇所で交差する正弦波状に貼着してもよい。
【0025】
そして、カットテープ12の両端が位置している外フィルム10の両端11a,11bには、そのカットテープ12を挟むように切込み13,13が入れられている。
【0026】
このような外フィルム10と2枚の内フィルム20,20との間に海苔1を介在させた後、切込み13の部分を除いた外フィルム10の周縁部14と内フィルム20,20の内側端21,21を除いた周縁部24,24とが例えば熱によって帯状にシールされる。したがって、海苔1は外フィルム10と2枚の内フィルム20,20とによって完全に密封された状態となる。なお、外フィルム10の両端11a,11bの中央部と内フィルム20,20の内側端21,21とは狭い幅でシールされ、カットテープ12の両端および切込み13の部分はシールされていない。
【0027】
そして、外フィルム10と2枚の内フィルム20,20とによっておにぎり2を包装するには、おにぎり2の底面を内フィルム20,20の中間部に配置し、図2に示すように内フィルム20,20の内面が重なり合うように外フィルム10と内フィルム20,20とを二つ折りにし、重なり合った内フィルム20,20の三方の周縁部24,24同士を例えば熱によってシールする。このシールは、内フィルム20,20の内側端21,21の弱シールと異なり、通常の強度のシールであってもよい。
【0028】
そして、外フィルム10と内フィルム20,20とを二つ折りにしたときや搬送中ないし陳列中において、内フィルム20,20の内側端21,21は全長にわたってシールされていることから、この内側端21,21に隙間が生じることがなく、おにぎり2と海苔1との間で通気しないため、おにぎり2の水分によって外フィルム10と内フィルム20,20とに挟まれた海苔1は湿気らないようにされている。
【0029】
また、外フィルム10と内フィルム20,20は、おにぎり2の外形に沿って折り曲げられずに二つ折りされることにより、海苔1も二つ折りにされただけの状態となり、外フィルム10と内フィルム20,20の各外側端15,25,25も二つ折りに重ね合わされた状態となり、長い範囲で掴むことができるようになっている。
【0030】
このように包装されたおにぎり2を食するには、カットテープ12の一端部を摘んで引っ張り、外フィルム10を引き裂き、二分割する。カットテープ12の両端が位置している外フィルム10には切込み13が入れられ、また外フィルム10と内フィルム20,20とが狭い幅でシールされていることから、カットテープ12の一端部は容易に摘むことができる。
【0031】
そして、三方シールされた内フィルム20,20の外側端25,25および外フィルム10の外側端15を掴んで反対方向に引っ張ることにより、鋸歯形状ないし波形状にシールされた内フィルム20,20の内側端21,21を引き離す。この内側端21,21は合掌した状態に重ねあわされてシールされているため、図3に示すように反対方向に加えられた引張り力により、内側端21,21はその付け根部21a,21a側から先端側21b,21bの方へ徐々に拡開して引き離される。
【0032】
内フィルム20,20の内側端21,21は拡大して見たときに、付け根部21a,21aが中間部26,26に対して直角であり、先端側21b,21bが重ね合わされて鋸歯形状ないし波形状にシールされ、一方の中間部26の方に倒れて重なり合っている。したがって、内側端21,21の表面と裏面とは擦れることがなく、内フィルム20,20の内側端21,21は弱い力で引き離される。
【0033】
しかも、鋸歯形状ないし波形状にシールされた内側端21,21は、多数の谷部が起点となって徐々に剥がされていく。このように、合掌した状態の内フィルム20,20の内側端21,21のシールは、従来のように内側端の表面と裏面とが重ね合わされて直線状にシールされたときよりも弱い力で引き離すことができ、しかも、適切な力が加えられることによって、海苔1が破れたり、おにぎり2が割れたりしないようにすることもできる。
【0034】
また、内フィルム20,20の内側端21,21の両端と外フィルム10の両端11a,11bの中央部とは狭い幅でシールされていることから、この部分の貼着力は弱く、内フィルム20,20は容易に二分割される。そして、内フィルム20,20は二分割されることにより、パリパリの状態の海苔1とおにぎり2との間から引き抜かれ、そして、海苔1がおにぎり2を包む状態として食することができる。
【0035】
次に、本発明に係る米飯加工食品の包装体の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の米飯加工食品の包装体は、第1の実施形態とほぼ同様、2枚の内フィルム20,20の内側端21,21を鋸歯形状ないし波形状で剥離可能にシールするが、図4に示すように、シールしない部分X,Y,Zを設ける、換言すれば部分的にシールすることを特徴としている。
【0036】
シールしない部分X,Y,Zは、図示したような内側端21,21の中心部と両端部の3か所とする以外に、中心部Xのみ、両端部Y,Zのみあるいは、3か所以上としてもよい。ただし、おにぎり2の水分が、このシールしない部分X,Y,Zから外フィルム10と内フィルム20,20との間に浸入して海苔1が湿気りにくいようにするため、シールしない部分X,Y,Zは短い方が好ましい。
【0037】
そして、内フィルム20,20の内側端21,21にシールしない部分X,Y,Zを設けることにより、全長にわたってシールされている場合よりも弱い力でこの内側端を引き離すことができるようになる。したがって、包装されたおにぎり2に、不要な力が加えられず、特に、柔らかく成形されたおにぎり2を包装している包装体を開封するときに、おにぎり2が割れないようにすることができる。
【0038】
次に、本発明に係る米飯加工食品の包装体の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の米飯加工食品の包装体は、図5に示すように、内フィルム20,20の各裏面20b,20bが鋸歯形状ないし波形状にシールされる内側端21,21よりもさらに先端側に折返し部21c,21cを設け、この折返し部21c,21cの各裏面20b,20bがおにぎり2と重なり合うように、各折返し部21c,21cが反対方向に折り返されていることを特徴としている。
【0039】
このように内フィルム20,20の各折返し部21c,21cが反対方向に折り返されることにより、包装されたおにぎり2を食するため、包装体を開封するときに、おにぎり2が割れないようにすることができる。すなわち、外フィルム10をカットテープ12によって二分割し、この外フィルム10とともに各内フィルム20,20を引き離す始めの段階において、各折返し部21c,21cはおにぎり2に接合しており、おにぎり2には分割する方向の力が加えられない。したがって、この第3の実施形態の米飯加工食品の包装体は、特に柔らかく握られたおにぎり2を包装している場合であっても、おにぎり2が割れないように包装体を開封することができる。
【0040】
次に、本発明に係る米飯加工食品の包装体の第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の米飯加工食品の包装体は、図6に示すように、内フィルム20,20の内側端21,21の一方の表面20aと他方の裏面20bとが上下に重なり合って、鋸歯形状ないし波形状にシールすることを特徴としている。
【0041】
このように内側端21,21の一方の表面20aと他方の裏面20bとが上下に重なり合うことにより、前記の合掌した状態に重なり合うよりも薄くすることができる。ただし、表面20aと裏面20bとが重なり合ってシールされると、合掌した状態に重なり合ってシールされるときよりも、内側端21,21は引き離されにくくなる。そこで、第4の実施形態においては、第2の実施形態で説明したように、内フィルム20,20の内側端21,21を部分的にシールするようにしてもよい。
【0042】
次に、本発明に係る米飯加工食品の包装体の第5の実施形態について説明する。第5の実施形態の米飯加工食品の包装体は、図7および図8に示すように、前記第3の実施形態で説明したような折返し部21c,21cを設けた内フィルム20,20の各中間部分27、すなわち各内側端21,21と各外側端25,25との間の部分を外三つ折りに折り曲げていることを特徴としている。外三つ折りに折り曲げられた中間部分27には、内側端21の側から内側部27a、折込み部27b、外側部27cが設けられる。
【0043】
このような中間部27が外三つ折りに折り曲げられているときは、おにぎり2は2枚の内フィルム20,20に拘束された状態となっているが、中間部27が平坦な状態に伸張すると、おにぎり2は2枚の内フィルム20,20から開放された状態となる。したがって、2枚の内フィルム20,20は、おにぎり2の大きさに対して十分な大きさに展開することができるサイズとされ、中間部27が外三つ折りに折り曲げられた状態で、例えば図7および図8に示すように、内側部27aと折込み部27bとの各折返し端27d,27dがおにぎり2の端部に位置し、また折込み部27bと外側部27cとの各折返し端27e,27eがおにぎり2の中間部に位置している。ただし、内フィルム20,20を展開する大きさと、内フィルム20,20を使用する分量との兼ねあいから、各折返し端27d,27d,27e,27eの位置は任意に設定される。
【0044】
このような中間部分27,27の内側部27a,27aに連続している内側端21,21は、図7および図8に示すように、裏面20b,20b同士が合掌した状態に重ね合わされ、引っ張られると容易に引き剥がすことができる程度の弱い貼着力でシールSされている。このシールSは第1の実施形態で説明したように、全長にわたって、または部分的に鋸歯形状ないし波形状とされ、あるいは第2の実施形態で説明したように、シールしない部分(図示せず)が設けられる。また、内フィルム20,20は第3の実施形態と同様、内側端21,21に連続して反対方向に折り返される折返し部21c,21cが設けられる。この折返し部21c,21cは、この端縁が図示したように、おにぎり2の中間部に位置するような幅とされる他、おにぎり2の端部に位置するようにしてもよい。
【0045】
他方、外フィルム10には、前記第1ないし第4の実施形態と同様、カットテープ12が備えられている。この外フィルム10と前記2枚の内フィルム20,20との間に海苔1を介在させた状態で、外フィルム10の周縁部14と内フィルム20,20の内側端21,21を除いた周縁部24,24とが例えば熱によって帯状にシールRされることにより、図7および図8(a)の実線に示すように包装体が製造される。
【0046】
そして、おにぎり2の両面を内フィルム20,20が挟むように包装体を二つ折りにし、重なり合った内フィルム20,20の三方の周縁部24,24同士を通常の強度で三方シールする(図2参照)。ただし、第1の実施形態において説明したように、カットテープ12の両端部分を摘むことができるように、カットテープ12の両端部が位置している内フィルム20,20の周縁部24,24(以下、「上側中央部」という。)は、細い幅で通常の貼着力をもってシールされている。なお、包装体を二つ折りにし、重なり合った内フィルム20,20の三方の周縁部24,24同士をシールすると、内フィルム20,20と外フィルム10の外側端25,25,15側は、彎曲した状態となるが、図8では見やすくするため、包装体は、下側半分のみ直線で描き、上側半分の図示は省略してある。
【0047】
そして、おにぎり2を包装した包装体は、前記第1ないし第4の実施形態と同様、内フィルム20,20の内側端21,21が鋸歯形状ないし波形状に弱シールSされていることにより、おにぎり2の水分が内フィルム20,20と外フィルム10との間の空間内に浸入せず、この空間内の海苔1が湿気らないようにされている。そして、おにぎり2を食するには、カットテープ12の一端部を摘んで引っ張ることにより、外フィルム10を引き裂き、二分割する。このとき、カットテープ12の両端部が位置していた内フィルム20,20の上側中央部は、細い幅でシールされた状態を維持している。
【0048】
そして、三方シールされた内フィルム20,20の外側端25,25とシールRされている外フィルム10の両外側端15,15を掴んで反対方向に引っ張ることにより、外三つ折りに折り曲げられた中間部分27,27を平坦な状態に展開する。段階的に見ると、例えば、右側の内フィルム20および外フィルム10を右方向に引っ張ると、右側の折込み部27bと外側部27cとの折返し端27dが右の方へ移動する。そして、右側の内フィルム20が延びきると、図8(b)に示すように、この折返し端27dおよび外三つ折りが消失する。
【0049】
同様に、左側の内フィルム20および外フィルム10を左方向に引っ張ると、左側の折込み部27bと外側部27cとの折返し端27dが左の方へ移動する。そして、左側の内フィルム20が延びきると、図8(c)に示すように、この折返し端27dおよび外三つ折りが消失し、他方、左右の外フィルム10,10はカットテープ12によって切断された中間部分27,27が離隔し、開口部16が設けられる。このように折返し端27d,27dは、内側部27a,27a上を擦れながら右および左の方向へ移動し、おにぎり2の表面を擦れないため、おにぎりに2は割れを生じさせるような力が加えられない。なお、左右の内フィルム20および外フィルム10は、実際は、同時に引き離される。
【0050】
そして、切断された左右の外フィルム10,10が反対方向に移動することにより、切断端縁間に開口部16が設けられ、また、左右の内フィルム20,20の中間部分27,27が平坦な状態に伸張することにより、包装されているおにぎり2は、包装体に拘束された状態から開放された状態となる。換言すれば、おにぎり2は、包装している2枚の内フィルム20,20内である程度、自由に移動することができる状態となる。したがって、内フィルム20,20の内側端21,21のシールSを剥がすため、内フィルム20,20と外フィルム10とをさらに離隔する方向に引っ張っても、その引っ張る力がおにぎり2に加えられにくいようにされている。
【0051】
そして、内フィルム20,20の上側中央部は、細い幅で通常の貼着力をもってシールされているため、剥がれにくくなっており、内フィルム20,20および外フィルム10の外側端25,25,15を反対方向に引っ張ってもシールされた状態を維持している。したがって、この上側中央部を支点とし、二つ折りにされた内フィルム20,20と二分割された外フィルム10,10の下側両端部を掴み、この下側両端部が反対方向に円弧を描くように引き離す。
【0052】
すると、内フィルム20,20の内側端21,21の弱い貼着力のシールSは、下側から上側へ徐々に剥がされる。このように徐々にシールSを剥がす場合は、内フィルム20,20と外フィルム10の外側端25,25,15の全長を掴んで反対方向に引っ張り、鋸歯形状ないし波形状の全ての谷部が起点となってシールが剥がされるよりも、シールされている最も下側の谷部または山部にのみ剥がそうとする力を集中することにより、さらに弱い力でシールSを剥がすことができるようになる。したがって、このように開封することにより、海苔1が破れないだけでなく、おにぎり2には大きな力が加えられることがなく、確実に割れないようにすることができる。
【0053】
ただし、内フィルム20,20の上側中央部のシールは、他の部分よりも細い幅となっているため、余分に力を加えることにより、この上側中央部も分離することができる。この場合は、外フィルム10と内フィルム20,20の外側端15,25,25の全長を掴んで離隔する方向に引っ張り、シールSを剥がすようにすることもできる。
【0054】
いずれにしても、内フィルム20,20の中間部27,27が外三つ折りに折り曲げられることにより、外フィルム10が二分割され、中間部27,27が平坦な状態に伸張すると、内フィルム20,20が余裕をもっておにぎり2を包装した状態となり、内フィルム20の、20のシールSを剥がすときに、おにぎり2には力が加えられないようにすることができる。したがって、おにぎり2は、割れていない状態で海苔1に包まれる。この海苔1は、内フィルム20,20の内側端21,21がシールSされることにより、湿気らないようにされているため、パリパリ感を味わうことができる。
【0055】
なお、本発明は、前記実施形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、外フィルム10と内フィルム20,20は図10に示したように、おにぎり2の形状に沿って折り曲げて包装してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第1の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第1の実施形態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第1の実施形態を示す要部を拡大した一部断面斜視図である。
【図4】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第2の実施形態を示す分解斜視図である。
【図5】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第3の実施形態を示す要部を拡大した一部断面斜視図である。
【図6】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第4の実施形態を示す要部を拡大した一部断面斜視図である。
【図7】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第5の実施形態を示す要部を拡大した一部断面斜視図である。
【図8】本発明に係る米飯加工食品の包装体の第5の実施形態の下側半分を示す要部を拡大した断面正面図であって、(a)は最初の状態を示す断面正面図、(b)は開封途中を示す断面正面図、(c)は開封途中を示す断面正面図である。
【図9】従来の米飯加工食品の包装体の一例を示す分解斜視図である。
【図10】従来の米飯加工食品の包装体の一例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0057】
1……シート状食品(海苔)
2……米飯加工食品(おにぎり)
10……外フィルム
11a…端
11b…端
14……周縁部
20……内フィルム
20a…表面
20b…裏面
21……内側端
21c…折返し部
24……周縁部
27……中間部
X……シールしない部分
Y……シールしない部分
Z……シールしない部分
【出願人】 【識別番号】000241186
【氏名又は名称】朋和産業株式会社
【住所又は居所】千葉県船橋市習志野4丁目11番10号
【出願日】 平成15年10月3日(2003.10.3)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇

【公開番号】 特開2005−95111(P2005−95111A)
【公開日】 平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願番号】 特願2003−345687(P2003−345687)