| 【発明の名称】 |
吸油抑制剤及び油ちょう食品 |
| 【発明者】 |
【氏名】小寺 寛子
【氏名】池田 咲子
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| 【要約】 |
【課題】安価であると共に、食品の原料に添加するだけで、食品の風味、味覚等を損なうことなく、吸油量の少ないサクサク感のある油ちょう食品を得ることが出来る吸油抑制剤及び該吸油抑制剤を添加して製造した油ちょう食品、特に天ぷら、揚げ麺を提供する。
【解決手段】油ちょう食品に用いる原料の小麦粉に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の、パン酵母、ビール酵母、トルラ酵母から選ばれた乾燥酵母を添加する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤。 【請求項2】 乾燥酵母がパン酵母、ビール酵母、トルラ酵母から選ばれたものである請求項1記載の吸油抑制剤。 【請求項3】 乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した油ちょう食品。 【請求項4】 乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した天ぷら。 【請求項5】 乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した揚げ麺。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、油ちょうした際の吸油量が少なく、そのため低カロリーの油ちょう食品を提供することが出来る吸油抑制剤、及び該吸油抑制剤を使用した油ちょう食品に関する。 【背景技術】 【0002】 油ちょう食品は、油ちょうすることによって得られる食品で、日常生活において良く食されている食品である。コンビニエンスストア、惣菜店、ファーストフード、菓子店、スーパーなどで幅広く販売されており、その種類はドーナツ、天ぷら、フライドポテト、唐揚げなどきわめて豊富である。しかし、油ちょう食品は高カロリー食品のため、昨今の健康志向の観点からすると敬遠される傾向にある。 【0003】 そのため、吸油を抑制するための各種方法が提案されている。まず揚げ油に着目すると、油脂組成に工夫を凝らし、食用油脂にポリグリセリン脂肪酸エステルを添加する方法(特許文献1)、有機酸モノグリセリド、グリセリン、ポリグリセリン脂肪酸エステルを添加し、かつ0℃において透明状態を維持する揚げ物用油脂(特許文献2)、高エルカ酸ナタネ油の極度硬化油を含有する物(特許文献3)、ヨウ素価100以上の液状油の低温水添油に対し、油脂全重量に基づき、高エルカ酸ナタネ油の極度硬化油を配合する方法(特許文献4)、油脂の構成脂肪酸の組成比と混酸基トリグリセリドを含有するフライ用油脂(特許文献5)がある。 一方、油ちょう食品の生地や衣、バッター、パン粉などに着目すると、生地や衣、バッター、パン生地にコーンの食物繊維や豆類から抽出した食物繊維、大豆種皮、アルギン酸エステルを添加したり、水中油型乳化油脂組成物を生地に練り込む方法(特許文献6)、加水量を少なくしたり(特許文献7)、パン粉を作る際、パンブロックを圧延する方法(特許文献8)がある。 しかしながら、これら従来の方法では、原料が高価であったり、食品の風味、味覚等を損なう事があったり、油ちょう時の吸油の抑制効果が未だ不十分である、という欠点があった。 【特許文献1】特開平7−16051号公報、特開平8−131070号公報、特開平9−322708号公報、特開2001−149010号公報 【特許文献2】特開平9−74999号公報 【特許文献3】特開平4−173053号公報 【特許文献4】特開平4−197133号公報 【特許文献5】特開平4−197134号公報 【特許文献6】特開平5−61号公報、特開平2−20258号公報、特開2001−204373号公報、特開2000−236821号公報、特開2002−209531号公報、特開平7−213227号公報 【特許文献7】特開平5−53号公報 【特許文献8】特開平8−131108号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、油ちょうした際、吸油量が少なく、かつ、従来の方法では課題とされてい欠点を解消した、吸油抑制剤、及び該吸油抑制剤を使用した油ちょう食品を提供することを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討の結果、乾燥酵母を添加することにより、油ちょうした時の吸油量が少なく、サクサクとした食感のある油ちょう食品が得られることを見いだし、本発明に至った。 すなわち本発明は、 (1)乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤、 (2)乾燥酵母がパン酵母、ビール酵母、トルラ酵母から選ばれたものである、上記(1)記載の吸油抑制剤、 (3)乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した油ちょう食品、 (4)乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した天ぷら、 (5)乾燥酵母を有効成分とする吸油抑制剤を加え製造した揚げ麺、 を提供するものである。 【発明の効果】 【0006】 本発明の吸油抑制剤は、安価であると共に、食品の原料に添加するだけで、食品の風味、味覚等を損なうことなく、吸油量の少ないサクサク感のある油ちょう食品を得ることが出来る。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の吸油抑制剤の有効成分である乾燥酵母は、食品あるいは食品添加物として用いられている酵母で、例えばパン酵母、ビール酵母、トルラ酵母などを挙げることができる。 乾燥酵母は、グルコースを主成分とする培地で培養後、菌体を培地成分と分離、洗浄した物を乾燥し、得られる酵母や、ビール等製造後の副産物として廃棄される酵母を洗浄後、乾燥し得られる酵母をいう。副産物であるビール酵母はビール原料に由来する苦味等を含むため、本発明においては純粋培養されたトルラ酵母やパン酵母の方がより好ましい。 【0008】 本発明の吸油抑制剤は、油ちょう食品に用いる小麦粉に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%添加される。これより添加量が少ないと吸油抑制効果が得られず、一方、添加量が多すぎると、風味に悪影響を及ぼし好ましくない。 【0009】 本発明の吸油抑制剤は、各種の油ちょう食品に利用でき、例えば、ドーナツ、天ぷら、即席めん類、フライ食品、その他各種の油ちょう食品を例示することが出来るが、特に天ぷらや揚げ麺に対して有効である。 【0010】 本発明では、更に、吸油抑制剤を使用した油ちょう食品が提供される。 油ちょう食品は、油ちょう食品に用いられる原材料に吸油抑制剤である乾燥酵母を添加し混合した後、通常の方法により製造することができる。 添加量は、油ちょう食品に用いる小麦粉に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。 【0011】 以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。 実施例1〜3、比較例1 小麦粉(薄力粉)をベースとし、ベーキングパウダー(市販品組成:炭酸水素ナトリウム27%、d−酒石酸水素カリウム10%、フマル酸1ナトリウム10%、焼ミョウバン23%、ショ糖脂肪酸エステル0.8%、コーンスターチ29.2%)1重量%、コーンスターチ7重量%、乾燥酵母(KR酵母 (株)興人製)0.5〜2重量%を配合した天ぷら衣用組成物を使用した。 天ぷら衣組成物100重量部に水150重量部加え、天ぷら衣用液を調整し、エビをこの衣液につけ、180℃の油で3分間揚げた。 吸油量は、エビが十分冷えたところで衣を外し、衣に含まれる油の量を鍋からの減油量で測定した。 すなわち、鍋の風袋(W1)、バットやクッキングペーパーの風袋(W2)をはかる。鍋に油を一定量入れ(W3)、エビを揚げた後、十分油が冷えたら鍋+油の重さをはかる(W4)。エビも十分冷えたら別の容器に取り、油を吸ったクッキングペーパーとバットの重さをはかる(W5)。減油量は全てエビの衣に吸油されたと見なし、数1により衣の吸油量として算出した。 【0012】 【数1】
【0013】 また、15人の評価員にて「油っぽさ」について表1の評価基準にて官能評価を行い、表2に結果(平均点、四捨五入)を示した。なお、風味については特に問題ないとの評価であった。 【0014】 【表1】
【0015】 【表2】
【0016】 表2の結果より、乾燥酵母を添加した場合、無添加区に比べて、吸油量が少なく、官能評価でも油っぽさをあまり感じない天ぷらが得られることがわかる。 【0017】 実施例4 強力粉1Kg、薄力粉1Kg、食塩10g、乾燥酵母(KR酵母(株)興人製)20g(小麦粉に対し1%)を混合し、かんすい濃度ボーメ5、33%の加水率で製麺機を用い生中華麺を得た。 中華麺約15gを160℃、2分間揚げ、揚げ中華麺を得た。吸油量は実施例1に準じて測定した。結果を表3に示す。 【0018】 比較例2 強力粉1Kg、薄力粉1Kg、食塩10gを混合し、かんすい濃度ボーメ5、33%の加水率で製麺機を用い生中華麺を得た。その後、実施例4と同様の手順で揚げ中華麺を製造し、吸油量を測定した。結果を表3に示す。 【0019】 【表3】
【0020】 表3の結果より、乾燥酵母を添加した場合、無添加に比べて吸油量の少ない揚げ麺が得られることがわかる。 【産業上の利用可能性】 【0021】 以上述べてきたように、本発明の吸油抑制剤は、食品の原料に添加するだけで吸油量の少ない油ちょう食品が得られるため、各種油ちょう食品、特に天ぷら、揚げ麺に好適に用いられる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000142252 【氏名又は名称】株式会社興人
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| 【出願日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−80583(P2005−80583A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月31日(2005.3.31) |
| 【出願番号】 |
特願2003−316796(P2003−316796) |
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