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【発明の名称】 冷凍レンジアップ餃子
【発明者】 【氏名】横山 公一

【氏名】吉川 幸子

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍餃子の製造過程に於いて、餃子の表面を澱粉分解物水溶液で処理してなることを特徴とする冷凍レンジアップ餃子。
【請求項2】
澱粉分解物の水溶液濃度が7〜30質量%である請求項1に記載の冷凍レンジアップ餃子。
【請求項3】
澱粉分解物が30質量%、30℃に於ける粘度が60〜1000mPa.sのもち種澱粉分解物とDE20〜40の粉あめが10/90〜40/60の質量比からなるものである請求項1又は2に記載の冷凍レンジアップ餃子。
【請求項4】
餃子の表面の澱粉分解物水溶液による処理を2回以上行う請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍レンジアップ餃子。
【請求項5】
餃子の皮の製造に於て、主原料として3〜15の冷水膨潤度を有するα−化加工澱粉と小麦粉を3/97〜15/85の質量比で用いる請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍レンジアップ餃子。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は調理済み餃子であって、冷凍保存し、必要時に電子レンジで加熱するのみで食に供せる冷凍レンジアップ餃子に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食品全般に亘って簡便志向があり、調理済み冷凍食品は電子レンジで簡単に加熱するのみで食せるところから多種多様の冷凍食品が市販されている。餃子の場合も冷凍保存し、電子レンジで加熱するのみで食せる形態で市販されている。しかし、調理済み餃子の場合、このような形態にすると、特に皮の合わせ部である耳部が硬くなる問題があった。
【0003】
冷凍餃子の麺帯の食感改善に、麺帯中に他の成分を含ませることにより改善を図るものとして、小麦粉に米粉、油脂、糖などを混練した麺帯(特開平5−161462号)、コンニャクゼリ−を混練した麺帯(特開平3−35767号)、油脂を内包したマイクロカプセルを含有させた麺帯(特開平8−233号)が知られており、また餃子の表面に油を付着させて改善を図る方法として、生餃子の底面に油を付着させて焼成し、蒸成後冷凍する手段(特開平6−315365号)、焼き調理した餃子の表面に食用油を付着する手段(特開平10−271978号)などが提案されているが、いずれも具材部の麺帯の改善にはある程度効果はあっても、特に電子レンジで加熱調理した時に耳部が硬くなる問題の解消に有効と言えるものでなかった。
【0004】
特に、この耳部が硬くなる問題を改善する目的での検討もされている。特開平8−103253号には餃子の耳部の少なくとも一部が具材部に略密着状態に折り曲げておく方法が提案されているが、完全に密着した部分しか効果なく実用性に欠けていた。また特開2001−95539号には焼き済み餃子の焼き面を上に向けた形態で皮の合わせ目に水処理(焼き面を濡らすことなく合わせ目が濡れる程度に水槽に浸漬するなど)を施す方法、特開2001−258518号には少なくともひだの部分に餃子の全重量に対して水分2〜80%となるように水を付着させる方法が開示されていて、ある程度効果も見られるが未だ満足できるものでなかった。
【0005】
また、製造条件を厳密に限定することにより問題解決を図る試みもなされている。特開2003−24018号には焼く工程の温度条件を厳密に限定し、更に好ましくは工程中で水を噴霧する方法が提案されているが、工程管理が煩雑であると言う難点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、調理済み餃子を冷凍して保存し、所望の時に電子レンジで加熱調理するだけで食に供せる形態の餃子であって、電子レンジで加熱調理した際に生じる耳部が硬くなる問題を解消した餃子の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、冷凍する前に餃子の表面を澱粉分解物の水溶液で処理することにより課題を解決することができることを見いだし本発明を完成した。
【0008】
即ち、本発明は冷凍する前の餃子の製造過程に於いて、餃子の表面を澱粉分解物水溶液で処理した調理済みの冷凍レンジアップ餃子であり、好ましくは澱粉分解物水溶液の濃度が7〜30質量%であり、更に好ましくは澱粉分解物が30質量%、30℃に於ける粘度が60〜1000mPa.sのもち種澱粉分解物とDE20〜40の粉あめを10/90〜40/60の質量比で用いてなる、より好ましくは澱粉分解物処理を2回以上行ってなり、更に好ましくは特定のα−化加工澱粉と小麦粉を特定比率で用いて調製した餃子の皮で製造した餃子を上記処理してなる冷凍レンジアップ餃子である。
【0009】
本発明の冷凍レンジアップ餃子は、調理済み餃子を冷凍して保存し、必要時に電子レンジで加熱調理するだけで食に供せる形態の餃子及びそれに類するものを指称し、具体的には冷凍レンジアップタイプの焼き餃子、蒸し餃子、焼売が挙げられ、これらを包括して冷凍レンジアップ餃子と称する。
【0010】
本発明で用いる澱粉分解物は、澱粉の粒子を残した状態で、又は糊化した状態で、酸、澱粉分解酵素、酸化剤の何れか又はこれらを組み合わせて澱粉を分解したものを指称し、具体的には粉あめやマルトデキストリン、焙焼デキストリン、可溶性澱粉等が挙げられる。
【0011】
粉あめ及びマルトデキストリンは、澱粉を糊化した状態でα−アミラ−ゼ及び/又は塩酸、蓚酸などの酸を作用させて所望の程度に加水分解(酵素、酸の量と作用時間などで調節)し、用いた酵素の失活及び/又は酸の中和処理をする。更に、必要に応じて狭雑物の濾別、活性炭、イオン交換樹脂を用いて精製した後、所望濃度に濃縮した液状品として、又は適当な乾燥機、例えば噴霧乾燥機で乾燥して粉末品として得られる。これらの製品の場合、分解の程度を表すのにDE(Dextrose Equivalent の略で、ブド−糖当量を表す)が用いられ、DE3〜40程度のものが本発明では有効である。尚、本発明で述べるDEはウイルシュテッタ−・シュ−デル法で測定した値である。
【0012】
焙焼デキストリンは、微量の塩酸を触媒として加えるか又は加えずに、澱粉を粉体の状態で110〜180℃程度の温度に加熱して分解したデキストリンで、一般にブリティシュガム、白色デキストリン、黄色デキストリンと呼ばれているもの、及びこれらを脱色精製、或は酵素処理と組み合わせて脱色精製したものなどを包含する。
【0013】
可溶性澱粉は、水懸濁液にした澱粉を塩酸、硫酸などの食品に用い得る酸、又は次亜塩素酸ソ−ダ、過酸化水素などの酸化剤で分解したもので、分解の程度は酸又は酸化剤の量、処理時間で調節される。外観的には澱粉と変わらず、加熱しないと溶解しないが、加熱して調製した糊液は低粘性で、30質量%、30℃に於ける粘度が概ね1000mPa.s以下になるように分解されたものが有効である。
【0014】
澱粉分解物の製造に使用される原料澱粉は、市販の澱粉、例えばタピオカ澱粉、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、米澱粉、もち米澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉など及びこれらの加工澱粉、例えばエステル化澱粉、エ−テル化澱粉などが挙げられる。
【0015】
なお、本発明で述べる粘度は、冷水に可溶性の澱粉分解物は30℃の水に溶解し、冷水に不溶性のものは水に分散して沸騰浴中で90℃に達温後更に10分加熱し、30℃に冷却して30質量%濃度の溶液を調製し、B型粘度計で測定した値である。
【0016】
本発明に於いてより効果的で好ましい澱粉分解物としては、30質量%、30℃に於ける粘度が60〜1000mPa.sのもち種澱粉分解物とDE20〜40の粉あめを10/90〜40/60の質量比率で用いることである。
【0017】
このようなもち種澱粉分解物は、澱粉分解物の中では比較的粘性の高い範疇のもので、(1)上述の可溶性澱粉の製造に於いてワキシーコーンスターチやもち米澱粉などのもち種澱粉又はそれらの加工澱粉を原料にし、所定粘度になるように酸又は酸化剤の量を調節して製造したり、(2)同様にマルトデキストリンの製造に於いてもち種澱粉を用いて所定粘度になるように分解するなどの手段により調製することができる。尚(2)の場合には約DE3〜5程度が目安となる。
【0018】
一方、DE20〜40の粉あめは、上述の粉あめ及びマルトデキストリンの製法に従って所定のDEになるようにα−アミラ−ゼ及び/又は酸を作用させて得られるが、本発明の澱粉分解物の中では最も分解の進んだ粘性の低いものである。
【0019】
本発明で用いる冷水膨潤度が4〜15のα−化加工澱粉は、架橋澱粉をα−化処理することによって得られる。架橋澱粉はオキシ塩化リンやトリメタリン酸ソ−ダなどの常用の架橋剤で澱粉を処理して得られ、α−化処理も常用の方法、例えば澱粉の水懸濁液をドラムドライヤ−やスプレ−ドライヤ−で処理する方法が適用できる。その際、α−化処理後の冷水膨潤度が4〜15になるように架橋の程度を調節する。
【0020】
また、該加工澱粉を製造するに用いられる澱粉は特に限定されず、市販の澱粉、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、サゴ澱粉、ワキシーコーンスターチ、コーンスターチ、米澱粉など及びそれらのアセチル化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、リン酸澱粉を用いることができる。
【0021】
本発明で述べる冷水膨潤度は次の方法に従って測定される。即ち、試料約1gを25℃の水100mlに分散し、25℃の恒温槽中で30分間ゆるやかに攪拌後、遠心分離(3000rpm、10分間)してゲル層と上澄液に分け、ゲル層の重量を測定して、これをAとする。次いで、重量測定したゲル層を乾固(105℃、恒量)して重量を測定して、これをBとし、A/Bで冷水膨潤度を表す。
【0022】
本発明の冷凍レンジアップ餃子の餃子そのものの製造は、従来の餃子の製造技術を踏襲することができる。即ち、麺帯を適当な大きさに裁断して餃子の皮とし、これで適量の具材を包あんして生の餃子を得る。この生餃子を蒸して蒸し餃子としたり、更にこれをホットプレ−ト上で焼いて焼き餃子とする。或は生餃子を水を加えて蓋をしたホットプレ−ト上で蒸し焼きにするなどにより製造される。またコンベアを用いて生餃子を蒸す工程、焼く工程を連続に行う方法も適用できる。
【0023】
皮の部分は小麦粉を主原料にして、例えば小麦粉、食塩、水を混捏し、圧延して麺帯とし、適度な大きさに裁断して得られるが、本発明に於いては好ましくは冷水膨潤度が4〜15のα−化加工澱粉と小麦粉が3/97〜15/85の質量比からなる主原料を用いて皮を調製する。そうすることにより、冷凍後レンジアップした際に餃子の耳部が硬くなるのを防止する効果が長期に保存した場合でもより顕著になる。この場合、α−化加工澱粉が3質量比未満では添加した効果に乏しく、15質量比を越えて多くなると皮が破れ易くなる傾向にある。
【0024】
α−化加工澱粉の添加は小麦粉と予め混合して用いても良いし、皮の調製時別々に添加しても良いが、何れにしても水を添加する前に小麦粉とα−化加工澱粉が混合された状態にあることが好ましい。また、α−化加工澱粉の他に、所望により食用たんぱく質、乳化剤、α−化加工澱粉以外の澱粉や加工澱粉などを適宜加えることもできる。
【0025】
具材は、例えば牛、豚、鶏などのミンチ肉、ニラ、タマネギ、キャベツなどの野菜をみじん切りしたもの、食塩、胡椒、砂糖、グタミン酸ソ−ダ、ガ−リックなどの調味料、香辛料などを所望に応じて混合して得られる。また、所望により、食用たんぱく質、乳化剤、澱粉、各種加工澱粉などを加えることもできる。
【0026】
本発明の冷凍レンジアップ餃子は、上述の調理済み餃子の製造の過程、即ち、包あんした生餃子の段階、生餃子を蒸煮した段階、蒸煮したものを更に焼いて焼き餃子とした段階の何れかの段階で餃子の表面を澱粉分解物の水溶液で処理した後、冷凍することによりその効果が得られるが、より好ましくはこれらの段階、即ち蒸し餃子の場合には包あん後、蒸し後の2段階で、焼き餃子の場合には包あん後、蒸煮後、焼き上げ後の内の2段階以上で2回以上処理すると、より効果的である。
【0027】
澱粉分解物の水溶液による処理は、該水溶液が餃子の皮に付着することが出来る手段が広く採用され、たとえば餃子の表面に水溶液を塗布する手段、水溶液をスプレ−する手段、水溶液に餃子を浸漬する手段などの何れかの方法で餃子の表面に澱粉分解物の水溶液が付着するようにすることである。その際の水溶液の温度は特に限定されず常温から沸騰液の範囲で選択されるし、水溶液の濃度は3〜40質量%、好ましくは7〜30質量%である。水溶液の濃度が3質量%未満では本発明の効果に乏しく、40質量%を越えて高くすると効果的にあまり変わらないだけでなく、餃子の具材部がややベトついた重い食感になってくる。
【0028】
尚、澱粉分解物水溶液は、冷水に溶解するものは室温で溶解しても良いが、冷水に溶解しないものを含め水に所定濃度に分散させたものを90℃程度に加熱することにより容易に溶解、調製することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、たとえ冷凍しても再度電子レンジでレンジアップしたとき耳部が硬くならない餃子を提供出来、その食品分解に於ける産業上の効果は極めて大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
従来の製法によって製造された餃子の皮に、澱粉分解物水溶液を塗布することにより、冷凍後の冷凍レンジアップによって耳部が硬くなることを有効に防止出来る。
【0031】
以下に参考例及び実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。なお、参考例、実施例で部及び%とあるは質量部及び質量%を表す。
【参考例1】
【0032】
水120部にワキシーコーンスターチ100部を加えた澱粉懸濁液を2点用意し、水酸化ナトリウムの3%水溶液を加えてpH10.5〜10.8を維持しながら次亜塩素酸ナトリウムを有効塩素として1.2%と1.6%加え、室温で4時間反応後、水洗、脱水、乾燥して試料No.1(粘度1350mPa.s)と試料No.2(粘度830mPa.s)のワキシーコーンスターチを原料とした澱粉分解物を得た。
【参考例2】
【0033】
参考例1に於いて、ワキシーコーンスターチをタピオカ澱粉に替え、次亜塩素酸ナトリウムの添加量を有効塩素として2.2%とした他は同様にしてタピオカ澱粉を原料とした試料No.3(粘度370mPa.s)の澱粉分解物を得た。
【参考例3】
【0034】
ワキシーコーンスタ−チ2kgを水に懸濁してボ−メ−18度の乳液とし、炭酸カルシウムを加えてpH5.8に調整し、「クライスタ−ゼKD(大和化成株式会社製のα−アミラ−ゼ)」を固形分当たり0.1%加えた乳液を、内容15Lの蒸煮器に品温が85〜87℃になるように蒸気と混合しながら、毎分600mLの速度で注入する。その後直ちにステンレスポットに採取してオートクレーブに移し、130℃で10分加圧蒸煮する。続いて87℃に冷却し、固形分当たり0.05%の「クライスタ−ゼKD」を加えた後に二分割し、85〜87℃で一方は25分間、他方は45分間加熱して加水分解した後、それぞれに蓚酸を加えてpH3.5以下にして反応を停止させる。次いで、炭酸カルシウムを加えてpHを5〜6に中和し、再度オートクレーブで120℃で10分加圧蒸煮した後、活性炭、イオン交換樹脂にて精製し、濃縮した後に噴霧乾燥して、粘度が78mPa.s(試料No.4)と40mPa.s(試料No.5)の澱粉分解物を得た。
【参考例4】
【0035】
水120部に硫酸ナトリウム20部を溶解し、馬鈴薯澱粉100部を加えた澱粉懸濁液を2点用意し、攪拌下、プロピレンオキサイド3部とトリメタリン酸ナトリウム0.27部(試料No.6)、2.5部(試料No.7)をそれぞれに加え、3%苛性ソ−ダ水溶液でpH11.4〜11.7に維持しながら43℃で20時間反応した後、塩酸で中和し、水洗した。次いで、ドラムドライヤ−を用いてα−化し、粉砕して冷水膨潤度がそれぞれ14.2(試料No.6)、4.8(試料No.7)のα−化加工澱粉を得た。
【実施例1】
【0036】
小麦粉100部に、食塩2部を溶解した水34部を加えて混捏し、圧延ロ−ラで圧延して麺帯として略円形に裁断して餃子の皮を得た。他方、豚肉のミンチ100部、鶏肉のミンチ100部、みじん切りのニラ20部、タマネギ100部、キャベツ100部、醤油10部、ゴマ油5部の他に食塩、香辛料、調味料を適量加えて、十分に攪拌混合して餃子の具材を調製し、この具材13gを先の皮の上に載せ、ひだを取りながら包み込んで生餃子を得た。
【0037】
この生餃子をトレ−に並べ、蒸し器にて7分間蒸煮した。この蒸煮した餃子を180℃のホットプレ−トで焼き目ができる程度に焼き、表1に示す澱粉分解物の20%水溶液(80℃)に90秒浸漬した後、−40℃で冷凍して冷凍餃子を得た。尚、対照区は焼き上げ後なんら処理せず冷凍した。
【0038】
冷凍餃子を−20℃で5日間、30日間、60日間冷凍保存した後、冷凍状態のまま5個づつ500Wの電子レンジで約2分間加熱調理し、以下の評価基準に従って10名のパネラ−で評価し、その平均点を評価点とし、その結果を表1に示す。尚、表中「Pdx.」、「TK−16」とあるは何れも松谷化学工業社製の澱粉を糊化して酵素及び/又は酸を用いて分解した澱粉分解物で、「Pdx.6」はDE35(原料:コーンスターチ)、「Pdx.3」はDE24(原料:コーンスターチ)、「TK−16」はDE17(原料:タピオカ澱粉)の澱粉分解物である。また、水あめはDE45の市販品、水は水道水を使用した。
<食感の評価基準>
5:耳部の全体が柔らかくて口溶けが良い
4:耳部の殆どが概ね柔らかくて口溶けも概ね良好
3:耳部に硬さを感じるが許容できなくもない程度で口溶けもかなり良好
2:耳部に芯の残ったようではないが硬さがあって口溶けもかなり悪い
1:耳部に芯の残ったような硬さがあって口溶けも悪い
【0039】
【表1】


【実施例2】
【0040】
実施例1に於いて「Pdx.6」を80部と試料No.4を20部混合した澱粉分解物を表2に示す濃度に溶解した水溶液を用いた他は同様に冷凍餃子を調製し、同様に保存して評価した結果を表2に示す。尚、40%濃度で用いた場合、具材部で若干ベトついた重い食感が見られる。
【0041】
【表2】


【実施例3】
【0042】
実施例1に於いて、表3に示す澱粉分解物及び比率で用いた他は同様に冷凍餃子を製造し、同様に評価した結果を表3に示す。尚、澱粉分解物の濃度は何れも同様に両者を合わせて20%で用いた。
【0043】
【表3】


【実施例4】
【0044】
実施例1に於いて、澱粉分解物として試料No.4と「Pdx.6」を30/70の比率で20%水溶液として用い、蒸煮後と焼き上げ後の2回同じ水溶液で処理した他は同様にして冷凍餃子を得、5日後、30日後、60日後に同様に評価したところ、それぞれ4.9、4.7、4.5の評価点であった。
【実施例5】
【0045】
実施例1の餃子の皮の製造に於いて、小麦粉に替えて小麦粉と試料No.6、7のα−化加工澱粉及び「パインソフトS(松谷化学工業社製の冷水膨潤度7.8のα−化加工澱粉)」を表4に示す比率(小麦粉と合わせて100となるα−化加工澱粉の比率)で用い、水の添加量を40〜60部の範囲で多くして小麦粉だけの場合と同程度の状態の生地を調製した他は同様にして生餃子を製造し、実施例4で用いた澱粉分解物水溶液を使用して焼き上げ後のみの処理及び蒸煮後と焼き上げ後の2回処理(処理回1、2で表す)を行った他は同様にして冷凍餃子を製造し、同様に評価した結果を表4に示す。
【0046】
【表4】


【実施例6】
【0047】
加工小麦澱粉80部と「マツノリンP−7(松谷化学工業社製α−化加工澱粉)」20部を混合した粉に、食塩1部を溶解した水54部、ラ−ド2部を加えて混捏し、圧延ロ−ラ−で圧延して麺帯とし、略円形に裁断して透明感の強い餃子の皮、所謂”燈麺皮”を得た。他方、エビ40部、タケノコ30部、豚脂(ミンチ)15部、すけそうスリ身10部、ごま油2部の他、食塩などの調味料、香辛料、澱粉などを十分に混合して餃子の具材を調製し、この具材8gを皮の上に載せ、ひだを取りながら包み込んで生餃子(生の燈麺皮餃子)を得た。
【0048】
この生餃子を「Pdx.6」が80部と試料No.4が20部からなる澱粉分解物の20%水溶液(80℃)に60秒浸漬した後、トレ−に並べて蒸し器で6分間蒸煮し、更に同様の澱粉分解物の水溶液処理を行った後に冷凍し、−20℃で保存して5日後、30日後、60日後に冷凍したまま電子レンジで加熱調理して前述と同様に評価したところ、その評価点は4.8、4.6、4.4であった。
【出願人】 【識別番号】000188227
【氏名又は名称】松谷化学工業株式会社
【出願日】 平成15年8月21日(2003.8.21)
【代理人】 【識別番号】100086416
【弁理士】
【氏名又は名称】尾関 弘

【公開番号】 特開2005−65533(P2005−65533A)
【公開日】 平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願番号】 特願2003−297198(P2003−297198)