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【発明の名称】 ビタミンCを含む水溶液
【発明者】 【氏名】川▼崎▲ 健吾

【氏名】井口 武明

【氏名】道家 充

【氏名】西田 勉

【要約】 【課題】

【解決手段】アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、水代わりに使用できることを特徴とする水溶液。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、水代わりに使用できることを特徴とする水溶液。
【請求項2】
カロリーが0であることを特徴とする請求項1記載の水溶液。
【請求項3】
pHが5〜7の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水溶液。
【請求項4】
アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.1〜30質量部含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水溶液。
【請求項5】
アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.3〜15質量部含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水溶液。
【請求項6】
アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの総和1質量部に対し、水を300〜6000質量部、望ましくは350〜1500質量部含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水溶液。
【請求項7】
さらに酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水溶液。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の水溶液を用いてなることを特徴とする飲料。
【請求項9】
茶、コーヒー又は清涼飲料水であることを特徴とする請求項8記載の飲料。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれかに記載の水溶液を用いてなることを特徴とする食品。
【請求項11】
炊飯米であることを特徴とする請求項10記載の食品。
【請求項12】
請求項1記載の水溶液を製造するためのアスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムからなることを特徴とする固状組成物。
【請求項13】
アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.1〜30質量部含有することを特徴とする請求項12に記載の固状組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ビタミンCを含む水溶液に関する。特に、アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムとを含む水溶液であって、アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの配合量が調整された、酸味がなく、クセの少ない水溶液に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康志向の上昇に伴い、ビタミン類配合飲料の需要が増えている。ビタミン類は微量で生体内に働く成分として知られており、ヒトの生体活動に必要な成分である。中でもビタミンCはビタミン類の代表的な成分でレモン、いちご等の果実に多く含まれている。ビタミンCは水溶性ビタミンの一種でラジカル補足等の抗酸化機能、免疫強化機能等の優れた機能を有している。ビタミンCの欠点としては酸味が強いことが挙げられ、ビタミンCを飲料中に大量に添加した場合、例えば、その飲料の酸味が強くなり飲みにくくなるのみならず、飲料の風味が著しく損なわれる。
【0003】
ビタミンCを配合した飲料は、手軽に栄養素を摂取できる利点を有する反面、上記したように酸味が強すぎるため、通常、その酸味を消す目的で飲料に糖質を配合している。これまでに武田食品工業株式会社をはじめ、多くの企業からビタミンCを配合した飲料が市販されているが、これら市場に出回っている飲料の多くは、酸味を和らげるため、糖類が多量に配合された糖質高含量飲料であると認められる。このように糖質を含むので、ビタミンCを配合した飲料は無視できない量のカロリーを含む。現在の消費者は、肥満は健康阻害の要因であるから、消費者はカロリー摂取を嫌う。健康志向又は美容上の理由から、消費者は、糖質を含まないビタミンCを配合した飲料を飲むことになるが、その酸味を我慢して飲用せざるをえなかった。中には、ノンカロリーのビタミンCを多量に含むビタミンC高含量飲料も存在するが、このような飲料は糖類以外の高甘味度甘味料等を多量に用いて甘味を人工的に付与した飲料であり、人工甘味料は後味が必ずしもよくない上に健康上全く問題がないといえない場合もあり、さらにこれを水代わりに使用するには必ずしも適切な飲料ではなかった。
【0004】
さらに低カロリーの飲料については、お茶やミネラルウォーターの消費量が増えてきている。特にミネラルウォーターは、低カロリーの飲料のみならず、幅広い用途に水代わりに使用されており、お茶や料理等にも使用されている。ただし、ミネラルウォーターにはミネラルが含まれているものの、ミネラルの量は栄養学的にみて意味のある量ではないし、ビタミンCが含まれていない。そのため、酸味がなく、ミネラルウォーターのように水代わりに使用でき、さらにビタミンCを含む飲料が待ち望まれていた。
【0005】
すなわち、風味が水と実質的に等しく、水代わりに使用でき、且つビタミンCを摂取できるビタミンC含有水溶液の出現が待ち望まれていた。
なお、上記従来技術を記載した先行技術文献はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、風味が通常の水と実質的に等しく、水代わりに使用でき、ビタミンCを摂取できる水溶液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、水代わりに使用できる水溶液の創製に成功し、本発明の水溶液が、甘味料を含まなくてもアスコルビン酸の酸味がないこと、クセの少ないこと、風味が通常の水と等しいこと、ビタミンCを摂取できることを知見し、上記問題点を一挙に解決することを見出した。
さらに、本発明者らは、上記した種々の知見を得た後、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、水代わりに使用できることを特徴とする水溶液、
(2) カロリーが0であることを特徴とする上記(1)記載の水溶液、
(3) pHが5〜7の範囲内であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の水溶液、
(4) アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.1〜30質量部含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の水溶液、
【0009】
(5) アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.3〜15質量部含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の水溶液、
(6) アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの総和1質量部に対し、水を300〜6000質量部、望ましくは350〜1500質量部含有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の水溶液、
(7) さらに酸化防止剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の水溶液、
(8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の水溶液を用いてなることを特徴とする飲料、
(9) 茶、コーヒー又は清涼飲料水であることを特徴とする上記(8)記載の飲料、
【0010】
(10) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載の水溶液を用いてなることを特徴とする食品、
(11) 炊飯米であることを特徴とする上記(10)記載の食品、
(12) 上記(1)記載の水溶液を製造するためのアスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムからなることを特徴とする固状組成物、及び、
(13) アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウムを0.1〜30質量部含有することを特徴とする上記(12)に記載の固状組成物、
に関する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によって、アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、すなわち、ビタミンCを含有しながら、酸味がなく、風味が水と実質的に等しく、水代わりに使用できる水溶液を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、アスコルビン酸及びアスコルビン酸ナトリウムを含有し、水代わりに使用できることを特徴とする水溶液である。
【0013】
本発明で使用されるアスコルビン酸は、L−アスコルビン酸ともビタミンCとも称され、市販品が使用されてよい。本発明で使用されるアスコルビン酸ナトリウムは、L−アスコルビン酸ナトリウム塩とも称され、市販品が使用されてよい。
本発明の水溶液又は固状組成物に含まれるアスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムとの配合割合は、通常、アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウム約0.1〜30質量部であり、好ましくは約0.3〜15質量部である。
【0014】
本発明に用いられる水は飲用に適する水であれば問題ない。家庭用水、産業用水、地下水、雨水等特に限定されない。水道水であってもよいし、井戸水であってもよい。市販されているミネラルウォーターであってもよいし、海洋深層水であってもよい。軟水であってもよいし、硬水であってもよい。本発明においては、上記水が硬水であるのが風味の変化への影響が少ないという理由から好ましい。
本発明においては、上記水の配合割合が、アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムの総和1質量部に対し、通常約100〜10000質量部であり、好ましくは300〜6000、より好ましくは350〜1500質量部である。
【0015】
本発明の水溶液は、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び水分を混合することによって製造され得る。混合順序等は特に限定されず、本発明においては、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び上記水を同時に混合してもよいし、アスコルビン酸と上記水とを混合した後、その混合物にアスコルビン酸ナトリウムを加えて混合してもよい。アスコルビン酸ナトリウムと上記水とを混合した後、その混合物にアスコルビン酸を加えて混合してもよいし、アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムとを混合した後、その混合物に上記水を混合してもよい。
【0016】
本発明の水溶液の好ましい製造方法としては、本発明の水溶液の風味が水の種類によって異なることもありうるから、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び上記水の量を調整する工程(調整工程)を含む製造方法が挙げられ、より具体的には、風味を通常の水と比較しながら、アスコルビン酸の量、アスコルビン酸ナトリウムの量及び上記水の量を調整しつつ、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び上記水を混合して上記水溶液を製造する方法などが挙げられる。
また、本発明の水溶液の好ましい製造方法としては、上記アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び水の配合割合をpH値で調整して本発明の水溶液を製造する方法が挙げられる。pHを調整することで、より簡便に本発明の水溶液を製造できる。より具体的には、上記アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム及び水を混合し、pHを測定しながら、所望のpHになるまでアスコルビン酸又はアスコルビン酸ナトリウムをさらに加えて製造する方法等が挙げられる。上記pHは、通常約5〜7の範囲内であり、好ましくは約5〜6.5の範囲内であり、最も好ましくは約5.5〜6の範囲内である。
【0017】
本発明によれば、上記水溶液の製造方法は、所望により、上記工程の他に、飲料製造分野における常套手段、例えば加熱工程、加圧工程、殺菌工程、滅菌工程、冷却工程、冷凍工程又は精製工程等の各種公知の工程を含んでいてもよい。製造方式は、バッチ式でもよいし、連続式でもよい。
このように製造された上記水溶液は、風味が通常の水と実質的に等しく、水代わりに使用される。
【0018】
上記水溶液の製造の際に、又は製造後に所望に応じて飲食品として許容される各種添加剤を上記水溶液に配合してもよい。このような添加剤としては、例えばビタミンCの酸化を抑制する酸化防止剤等が挙げられるが、上記添加剤は本発明の水溶液の風味に悪影響を与えない限りいかなるものでもよい。上記酸化防止剤の例としては、ルチン、クエルセチン、クロロゲン酸、ビタミンP又はヤマモモ抽出物などが挙げられる。また、本発明によれば、上記添加剤は配糖体を含む。このような配糖体の例としては、ルチン配糖体味料、クエルセチン配糖体又はビタミンP配糖体等が挙げられる。
【0019】
上記添加剤の例としては、本発明の水溶液の風味を損なわない限りさらにエタノール、矯味剤、色素、香料又はビタミンC以外のビタミン類などが挙げられる。
【0020】
上記矯味剤としては、例えばグリシン、グリチルリチン酸、それらの塩又は食塩等が挙げられる。
【0021】
上記色素は、食品添加物として認められているものであればどのようなものでもよい。例えば、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色40号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用青色1号、食用青色2号、食用赤色2号アルミニウムレーキ、食用赤色3号アルミニウムレーキ、食用赤色40号アルミニウムレーキ、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ、食用青色1号アルミニウムレーキ、又は食用青色2号アルミウムレーキなどが挙げられる。
【0022】
上記香料としては、例えば天然香料又は合成香料などが挙げられる。上記天然香料としては、例えば草根、木皮、花、果実、果皮又はその他動植物を素材として常法にしたがって調製された香成分含有物等が挙げられる。上記天然香料は、天然素材を水蒸気蒸留法、圧搾法又は抽出法等によって処理して分離した精油等も含まれる。
【0023】
上記合成香料としては、例えば、コーヒー由来香料、紅茶由来香料、緑茶由来香料、ウーロン茶由来香料、ココア由来香料、ハーブ由来香料、スパイス由来香料又はフルーツ由来香料などが挙げられる。
【0024】
上記ビタミンC以外のビタミン類としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウム又は葉酸等が挙げられる。
【0025】
本発明の水溶液に、例えば糖類等のカロリーが生じる添加剤を配合しないのが好ましい。カロリーが生じる添加剤を配合しないことにより、本発明の水溶液のカロリーをゼロとすることができる。
【0026】
上記添加剤の添加量は、本発明の水溶液の風味を損なわない限りどのような量であってもよい。このような添加剤の量は、本発明の水溶液に添加剤を加えて、通常の水と風味を比較することにより、上記水溶液の風味を損なわない範囲内で適宜に選択され得る。
【0027】
本発明の水溶液は、水代わりにあらゆる用途に用いられる。例えば、水代わりに飲用されたり、飲料の製造用又は食品の調理用等に用いられたりされ得る。
【0028】
上記飲料としては、例えば、例えば緑茶、大豆焙煎茶、穀物茶、麦茶、抹茶、野菜汁飲料、混合茶、紅茶、コーヒー、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、ミックスジュース、清涼飲料、又はアルコール飲料(例えばビール、ワイン、清酒、発泡酒、梅酒、ウィスキー、ブランデー、焼酎、ウォッカ、ラム、ジン、リキュール類又はカクテル類等)などが挙げられる。
【0029】
上記食品としては、例えば、味噌汁、小豆、インゲン豆、ササゲ、ソラ豆、エンドウ豆、大豆、緑豆、アーモンド、麻の実、カシューナッツ、銀杏、栗、胡桃、ココナッツ、ピスタチオ、ヒマワリの種、ブラジルナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ又は落花生を調理して製造した甘納豆、餡、納豆又は煮豆、牛肉、馬肉、鴨肉、鯨肉、鶏肉、豚肉又は羊肉を調理したカレー、シチュー又はスープ等の各種煮込み料理、米を炊飯等で調理したご飯類、これらのレトルト食品、又はところてん又はゼリー等のゲル化食品などが挙げられる。これらの飲料又は食品等は、所望により又は嗜好に応じて糖類を含んでいてもよい。
【0030】
本発明の他の好ましい態様を説明する。アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムとを含むことを特長とする固状組成物を製造することができる。この固状組成物は、アスコルビン酸とアスコルビン酸ナトリウムと、さらに所望により上記した添加剤又は/及び賦形剤とを混合することによって製造される。アスコルビン酸1質量部に対し、アスコルビン酸ナトリウム約0.1〜30質量部、好ましくは約0.3〜15質量部の配合割合で配合されている。賦形剤としては、具体的には、乳糖、ショ糖、マンニトール、コーンスターチ、タルク、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム又はL−システインなどが挙げられる。賦形剤の量は、固状組成物全体に対して、約70〜99.5質量%、好ましくは約80〜90質量%である。
このようにして製造された固状組成物に上記した量の水を加えると、本発明の水溶液が製造できる。製造された粉末を一般家庭又はレストラン等で上記固状組成物に上記水を加えて本発明の水溶液を製造することができる。
【0031】
本発明の水溶液を、通常店頭販売又は自動販売機による販売に見られるような公知の缶、瓶又はプラスチックボトルに充填し、供給することができる。上記水溶液の容積等は、特に限定されないが、通常約100ml以上であり、好ましくは約500ml以上であり、より好ましくは約900ml以上である。
【実施例】
【0032】
以下、実施例及び試験例をあげて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
【表1】


【0034】
上記表1の原料を配合、調製し、口当たりのよいビタミンCを多量に含有する水溶液を製造した。
【0035】
(試験例1)
実施例1に示した飲料と下記表2に示した配合量の飲料を男性9名、女性7名のパネラーにより順位法にて官能検査を実施した。これらの飲料に対して各々のパネラーによる順位の合計を求め、クレーマーの検定にて評価した。その結果を下記表3に示す。但し、一番風味の優れているものを1とし、ついで優れているものを2とし、最下位の風味のものを3とした。
【0036】
【表2】


【0037】
【表3】


【0038】
飲料の種類数3、パネラー数16人に対する危険率5%の限界値は、16(処方1)と28(処方2)であることから実施例1は他の処方より有意に優れていることが確認された。
【0039】
(実施例2)
〔紅茶〕
【表4】


【0040】
上記表4に示す原料を定法に従って配合、調整して得られた水溶液を沸騰させた。紅茶葉(市販品)30gを入れた容器に、沸騰させた混合液を全量注いで、約30秒間置いてから、他の容器に移し、500mlの紅茶を製造した。
【0041】
(試験例2)
実施例2に従って紅茶を製造し、これをサンプルとした。コントロールとして、ミネラルウォーターのみを用いて沸騰させ、紅茶葉に沸騰させたミネラルウォーターを注ぎ、紅茶を製造した。サンプルとコントロールの2点について、男性4名、女性4名計8名のパネラーにより、官能検査を実施した。外観、風味、総合評価の3点についてそれぞれ下記表5の評価のうちのいずれかの評価を得た。それぞれの評価に対する点数を下記表5のように定義した。官能検査の結果得られた点数の平均値、SD値及びt値を下記表6に示す。
【0042】
【表5】


【0043】
【表6】


【0044】
以上の結果より、パネラー数8人に対する危険率5%の限界値(t(8,0.025))は、−2.306となることから、外観、風味、総合評価に関して、サンプルとコントロールの間で有意差がないことが確認された。
【0045】
実施例2で得られた紅茶のビタミンC含量をHPLC分析にて測定した。結果は、ビタミンCの含量204mg/1杯(150ml)であった。結果から、本発明の水溶液を用いた紅茶を一杯飲むことで、第6次改定日本人の栄養所要量における18歳以上の1日の所要量の2倍のビタミンCを摂取することが可能であることが分かる。
【0046】
(実施例3)
〔コーヒー〕
実施例1と同様の原料を定法に従って配合、調整して得られた水溶液を沸騰させた。コーヒー豆グラインド品(市販品)35gをドリッパーにセットし、沸騰させた飲料を軽く注いで約20秒間蒸らした後、残りの全量を注ぎ、抽出して500mlのコーヒーを製造した。
【0047】
(試験例3)
実施例3に従って製造したコーヒーをサンプルとした。コントロールとして、ミネラルウォーターのみを沸騰させ、これをコーヒー豆グラインド品(市販品)35gがセットしてあるドリッパーに軽く注ぎ、約20秒間蒸らした後、残りの全量を注ぎ、抽出して500mlのコーヒーを製造した。サンプルとコントロールの2点について、男性14名、女性1名の計15名のパネラーにより、試験例1と同様の官能検査を実施した。官能検査の結果、得られた点数の平均値、SD値及びt値を下記表7に示す。
【0048】
【表7】


【0049】
上記官能検査の結果から、パネラー15人に対する危険率5%の限界値(t(15,0.025))は、2.131となることから、外観、風味、総合評価に関して、サンプルとコントロールの間で有意差がないことが確認された。
【0050】
実施例3で得られたコーヒーのビタミンC含量をHPLC分析にて測定した。結果は、206mg/1杯(150ml)であった。結果から、本発明の水溶液を用いたコーヒーを一杯飲むことで、第6次改定日本人の栄養所要量における18歳以上の1日の所要量の2倍のビタミンCを摂取することが可能であることが分かる。
【0051】
(実施例4)
〔米飯〕
実施例1の水溶液を水代わりに用いて白米及び無洗米を炊飯器で炊飯し、米飯を得た。
【0052】
(試験例4)
実施例4で得られた米飯を用いて、社内の男性4名、女性1名計5名のパネラーにて風味を確認した。その結果、十分通常の米飯として飲食可能との評価を得ることができた。
【0053】
実施例4で得られた米飯のビタミンC含量を、HPLC分析にて測定した。結果を下記表8に示す。
【表8】


【0054】
上記表8に示す結果から、本発明の水溶液を用いた米飯を食すだけで、第6次改定日本人の栄養所要量における18歳以上の1日の所要量を満たすビタミンCを摂取することが可能であることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の水溶液は水代わりに使用でき、ビタミンCの摂取を目的とする食品産業・飲食産業に利用できる。
【出願人】 【識別番号】000238511
【氏名又は名称】武田食品工業株式会社
【出願日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【代理人】 【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍

【公開番号】 特開2005−58097(P2005−58097A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−292588(P2003−292588)