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【発明の名称】 食品の製造方法
【発明者】 【氏名】町田 敏則
【住所又は居所】東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋インキ製造株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、簡便で、かつ、天然物由来のため、環境や生体に対する安全性の高い食材による食品の製造方法を提供することを目的とする。

【解決手段】本発明は、食品に、たとえば、クマザサなどの、竹または笹の抽出成分を噴霧することを特徴とする食品の製造方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品に、竹または笹の抽出成分を噴霧することを特徴とする食品の製造方法。
【請求項2】
竹または笹の抽出成分が、クマル酸もしくはその誘導体である請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
食品が、弁当である請求項1または2記載の食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、外食産業と並んで、食品を弁当などの形状で持ち帰るテイクアウト産業が盛んである。これらの弁当などは、安全性が高くなければならないことはいうまでもないが、さらに、合成品を極力使用しない、天然物素材を売り物するなどの工夫がなされている。
【0003】
たとえば、竹または笹の葉は、古くから食品包装として用いられているが、竹または笹のを大量の弁当に用いるには、大量の葉を要するなどの問題点があった。
【0004】
さらに、竹または笹の抽出成分の香りは、爽快感をイメージする香りとして、一部香料としても使用されている。本発明による食品も、その効果を享受するものである。
【0005】
また、竹または笹の抽出成分も食品として広く利用されているが、食品に噴霧して用いる食材としての提案はなかった。
【特許文献1】特許3212278号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、簡便で、かつ、天然物由来のため、環境や生体に対する安全性の高い食材による食品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、食品に、竹または笹の抽出成分を噴霧することを特徴とする食品の製造方法に関する。
【0008】
また、本発明は、竹または笹の抽出成分がクマル酸もしくはその誘導体である上記製造方法に関する。
【0009】
また、本発明は、食品が、弁当である上記食品の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、簡便で、かつ、天然物由来のため、環境や生体に対する安全性の高い食材による食品の製造方法を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に用いられる竹または笹は、イネ科タケ亜科に属する植物を示す。そのなかにはマダケ属、ナリヒラダケ属、トウチク属、オカメザサ属、ササ属、アズマザサ属、ヤダケ属、メダケ属、カンチク属、ホウライチク属など10属が含まれ、カンチク、ホウオウチク、モウソウチク、キンメイモウソウチク、キッコウチク、キンメイチク、クロチク、ホテイチク、ヤダケ、ナリヒラダケ、スズコナリヒラ、トウチク、シホウチク、オカメササ、オロシマチク、アズマネザサ、カムロザサ、ミヤコザサ、タンナサザサ、フイリシイヤ、コグマササ、ホンコグマササ、アケボノササ、チゴザサ、ヤクシマザサ、クマザサなどが含まれる。
【0012】
本発明において、竹または笹の種類については特に限定はないが、クマザサが特に効果が優れる。
【0013】
本発明に用いられる竹または笹の抽出成分は、竹または笹を水、アルコールなどの抽出溶剤に浸漬等して竹または笹の抽出液として得ることができる。また、市販品として入手もできる。抽出操作は、2種以上、あるいは2回以上行ってもよい。水、アルコールなどでの抽出方法に
は特に限定されないが、例えば特許3212278号公報に記載された方法を使用できる。抽出溶剤で抽出するのは、竹または笹そのものであっても、一旦竹または笹を水で抽出した竹または笹の抽出成分であってもよい。
【0014】
本発明に用いられる竹または笹の抽出物の形態は、溶液であっても、スプレードライ、凍結乾燥、溶剤蒸発ドライアップ法、シクロデキストリンなどの造形剤の添加等した粉状であってもよい。また活性炭等の無機多孔質担持させたものでもよい。さらに、濾過、カラム精製、溶剤洗浄などの選別工程を経たものであってもよい。
【0015】
竹または笹の抽出成分は、由来なる竹または笹により、大きく変動するが、キシロース、アラビノース、ガラクトースなどの多糖類、ケイ皮酸、クマル酸などの前駆体、およびそれらからなるリグニンなどのポリフェノール、アミノ酸、ビタミン類、ミネラル類などが含まれている。
【0016】
本発明に用いられる竹または笹の抽出成分として、クマル酸もしくはその誘導体がある。誘導体の具体例としては、クマル酸のカルボキシ基を変換したものがあり、クマル酸メチルエステル、クマル酸エチルエステル、クマル酸ステアリルエステル、クマル酸グリセリン等のエステル類、クマル酸プロピルアミド、クマル酸ペピコリンアミド等のアミド類、クマル酸カルシウム塩、クマル酸アルミニウム塩等の金属塩類、等が挙げられる。
【0017】
本発明に用いられる竹または笹の抽出物には、最終物性に悪影響の無い範囲で、必要な範囲で噴霧する塗液に対し食品添加剤や食品、さらに、他の植物由来の抽出物またはそれらの合成品として適用できる粘度調整剤、着色料、香料、増粘安定剤、酸化防止剤、糊料、甘味料、ガムベース、酸味料、調味料、乳化剤、可食性樹脂等を加えても構わない。
【0018】
具体的にはアラビアガム、キトサン、グアーガム、グルテン等の増粘安定剤、シェラック、エステルガム等のガムベース、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、デキストリン、セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム等の糊料、りんご酸や酒石酸、カフェイン酸等の酸類、2,6−ジメチル−1,4−ベンゾキノンなどのキノン類等が挙げられる。竹または笹の抽出物と添加剤の比率は特に限定はなく、添加剤が竹または笹の抽出物より、多くても構わない。
【0019】
また、必要に応じて、セルロース、シクロデキストリン、デキストリン、キチン、カテキン、キトサン、グルコースなどの可食性高分子などを添加することもできる。
【0020】
本発明に用いられる竹または笹の抽出物は、粉体または、水あるいはエチルアルコールなどの可食性液体の溶液として、盛りつけの終わった弁当または盛り皿の食品などの表面に噴霧することにより、食品の種類、数量、形状によらず、簡便かつ少量で食品に竹または笹の抽出成分に充分な効能を付与することができる。さらに、表面のみの噴霧ゆえに、食品の内部に浸透することも少なく、食品そのものの味や風味の劣化も少ない。
【0021】
竹または笹の抽出物の噴霧方法は特に限定が無いが、通常の霧吹きやスプレーのようなものを用いて、実施する。この場合エアーレスタイプでも、エアータイプのどちらでも構わない。
【0022】
また、本発明の竹または笹の抽出物を噴霧される食品は、特に限定は無く、一般に腐敗が進みやすく、香料を含んでもよい加工食品である。具体的にはお弁当やおにぎり、総菜、加工パン、寿司、さしみ類、である。
【0023】
また、必要に応じて、竹または笹の抽出物の噴霧の前および/または後に、電子線照射、加熱などのその他の殺菌工程を加えてもよい。
【0024】
加熱は、赤外線や電磁波、マイクロウェーブなどの各種エネルギー線の照射、電熱線や石焼き板などの加熱金属の輻射熱、熱風の送風などの手段が挙げられる。加熱のの温度については70〜80℃が適当である。
【実施例1】
【0025】
北海道天塩山系で9月に採取されたクマザサの乾燥葉を、加圧熱水タンクに入れ125℃10分間処理し、冷却水で熱水を80℃まで冷却し、エキスと含水固形分をスクリュープレスで分離して、含水率を約50重量%とした。次に、約50質量%含水固形分をオートクレーブに入れ、180℃で10分間、飽和水蒸気による加圧熱水処理を行った。処理した含水固形分を、再度加圧熱水抽出タンクに入れて110℃で5分間処理してエキスを抽出させた。第1回目のエキスと第2回目のエキスを合わせ、珪藻土濾過し、固形分50重量%となるまで減圧濃縮し、110〜130℃の流動殺菌処理して笹抽出物を得た。
【0026】
この抽出物をそのまま、スプレー装置のタンクに入れ、おにぎりの表面にスプレーした。
【実施例2】
【0027】
実施例1で使用した笹抽出液に、シクロデキストリンを加えた溶液(乾燥重量比/笹抽出液:シクロデキストリン=10:1)を実施例1と同様のスプレー装置で幕の内弁当にスプレーを実施した。
【実施例3】
【0028】
実施例1で使用した笹抽出液に、粉末状にしたキトサンを加えた溶液(乾燥重量比/笹抽出液:キトサン=5:1)を実施例1と同様のスプレー装置で焼き肉弁当にスプレーを実施した。
【実施例4】
【0029】
実施例1で使用した笹抽出液をスプレードライ法にて乾燥し、乾燥粉末状にした。この粉末を所定のふりかけ容器にいれ、ご飯の上にふりかけた。
【出願人】 【識別番号】000222118
【氏名又は名称】東洋インキ製造株式会社
【住所又は居所】東京都中央区京橋2丁目3番13号
【出願日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−58096(P2005−58096A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−292571(P2003−292571)