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【発明の名称】 冷凍麺類およびその製造法
【発明者】 【氏名】小泉 典夫
【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町19番12号 日清フーズ株式会社食品研究所内

【氏名】入江 謙太朗
【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町一丁目25番地 日清フーズ株式会社内

【要約】 【課題】粘弾性、歯ごたえおよび外観のいずれも優れている冷凍麺類およびその製造法を提供することを目的とする。

【解決手段】麺線中心部における澱粉が澱粉粒を保持してなる、冷凍麺類。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
麺線中心部における澱粉が澱粉粒を保持していることを特徴とする、冷凍麺類。
【請求項2】
乾燥した麺類を茹でて、茹で歩留を220〜240%に調整した後、冷却速度−0.2〜−1.5℃/minの条件下で冷凍することを特徴とする、請求項1記載の冷凍麺類の製造法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍麺類およびその製造法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、茹麺を保存する方法として、保存剤で処理する方法あるいは冷凍処理をする方法が知られている。近年は、冷凍流通が整備されてきたことから冷凍処理された冷凍麺類が注目を集めている。冷凍麺類は長期間の保存には優れているが、喫食時に解凍することによって食味、食感が劣化する欠点があった。
これらの欠点を解消する方法として、茹でためんを脱水後凍結処理する方法(特許文献1参照)あるいは茹麺線を水洗い後、0℃より低く−10℃より高い温度の不凍液に浸漬して麺線が凍らない程度に冷却し、次いで冷凍する方法(特許文献2参照)等が知られている。
しかしながら、これらの方法によっても未だ満足し得る冷凍麺類は得られなかった。
【特許文献1】特開昭63−28362号公報
【特許文献2】特公昭63−64182号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明者等は喫食時に釜上げ状態に近い食味、食感を有す冷凍麺類について検討した結果、従来の冷凍麺類は麺線中の澱粉粒が変形あるいは崩壊していることに基因して食味、食感が劣化することを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0004】
すなわち、本発明は、麺線中心部における澱粉が澱粉粒を保持している冷凍麺類および乾燥した麺類を茹でて、茹で歩留を220〜240%に調整した後冷却速度−0.2〜−1.5℃/minの条件下で冷凍する冷凍麺類の製造法である。
【発明の効果】
【0005】
本発明の冷凍麺類は、麺線中心部の澱粉が澱粉粒を保持していることから、粘弾性、歯ごたえおよび外観のいずれも優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
従来から生麺あるいは乾麺を茹でて冷凍麺類を製造することは知られている。しかしながら従来法について多くの追試試験を行った結果生麺あるいは乾麺から製造される冷凍麺類はいずれも麺線の中心部の澱粉粒が変形あるいは崩壊したものしか得られなかった。
【0007】
本発明は、まず茹麺類の原料として乾燥した麺類を用いて茹で上げその茹で歩留を220〜240%に調整する。この茹で歩留りが220%より低いと冷凍麺類を解凍したときの食感がぼそぼそし、一方240%を超えると澱粉粒が崩壊するようになり、冷凍麺類を解凍したときの食感にコシがなくなるので好ましくない。
【0008】
次に乾燥した麺類から茹で上げられた茹麺類は、水洗した後冷却速度−0.2〜−1.5℃/minの条件下で冷凍する。この冷却条件を外すと、澱粉粒の崩壊が生じるので好ましくない。
このような冷却速度で通常−18℃、好ましくは−25℃まで冷却する。
【0009】
本発明方法に用いられる乾燥した麺類としては乾麺、半生めん等が挙げられるが、いずれのものも乾燥して水分含量を25.0%以下、特に15.0%以下に調整したものが好ましい。
また乾燥した麺類を得るための乾燥は、通常水分含量を5〜25%減じる程度の乾燥を行うことが好ましい。
【0010】
本発明の冷凍麺類としては、うどん、そば、素麺、冷麦、中華麺等の各種麺類を用いることができる。
【実施例1】
【0011】
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0012】
実施例1〜5
表1に示す条件下で乾燥した麺類を用いて茹麺を調製し、冷凍して冷凍麺類を調製した。
【0013】
【表1】


【0014】
比較例1
水1.2Lに食塩120gを溶解させた食塩水を中力粉3kgに添加し、真空ミキサーで混捏後ロールで圧延し、♯10の切り歯で切り出して生うどんを得た。この生うどんを茹でて茹で歩留250%の茹うどんを得た後冷却速度−0.2℃/minの条件下で−18℃まで冷却して冷凍うどんを得た。
なお前記生うどんは実施例1の乾麺(うどん)を調製したときの生うどんと同一のものである。
【0015】
試験例
実施例1および比較例1で調製した冷凍うどんを沸騰水中で1分間加熱調理した。得られた調理済うどんの食感を官能評価した。その結果は表2のとおりである。
【0016】
【表2】


【0017】
なお実施例1の冷凍うどんの麺線中心部の電子顕微鏡写真を写真1として示し、比較例1の冷凍うどんの電子顕微鏡写真を写真2として示す。この電子顕微鏡写真から本発明の冷凍うどんは、麺線中心部に澱粉粒1が保持されていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の冷凍うどんの電子顕微鏡写真。
【図2】比較例1の冷凍うどんの電子顕微鏡写真。
【符号の説明】
【0019】
1:澱粉粒
【出願人】 【識別番号】398012306
【氏名又は名称】日清フーズ株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町一丁目25番地
【出願日】 平成15年8月8日(2003.8.8)
【代理人】 【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所

【識別番号】100068700
【弁理士】
【氏名又は名称】有賀 三幸

【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄

【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫

【識別番号】100089048
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 康隆

【識別番号】100101317
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 ひろみ

【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹

【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人

【公開番号】 特開2005−58032(P2005−58032A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−289719(P2003−289719)