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【発明の名称】 通電加熱装置
【発明者】 【氏名】多田 宗儀
【住所又は居所】兵庫県三原郡緑町広田552−1 株式会社イズミフードマシナリ淡路工場内

【氏名】土井 宏文
【住所又は居所】兵庫県三原郡緑町広田552−1 株式会社イズミフードマシナリ淡路工場内

【要約】 【課題】包装材の皺による凹凸があっても電極と全面的な接触を行い、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる通電加熱装置を提供すること。

【解決手段】透水又は透湿性の包装材1により包装した原料食肉類2の両端に通電用電極3、3を配設し、原料食肉類2を包装材3、3を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、電極3と包装材3、3との接触部4に液体を供給する給液装置5を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透水又は透湿性の包装材により包装した原料食肉類の両端に通電用電極を配設し、原料食肉類を包装材を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、前記電極と包装材との接触部に液体を供給する給液装置を設けたことを特徴とする通電加熱装置。
【請求項2】
前記電極の包装材の結束部に使われる封止金具が接触する部分に、絶縁層を形成したことを特徴とする請求項1記載の通電加熱装置。
【請求項3】
包装材により包装した原料食肉類に代えて、該原料食肉類と略同形状のダミー部材を配設し、前記電極とダミー部材との接触部に液体を供給するようにしたことを特徴とする請求項1記載の通電加熱装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、ハムやソーセージ等の加工に適した通電加熱装置に関し、特に、包装材の皺による凹凸があっても電極と全面的な接触を行い、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる通電加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハムやソーセージ等の食肉類加工製品は、原料食肉類を塩漬けして熟成させた後、一定の大きさに分割し、例えば、セルロースケーシング等の透水又は透湿性の包装材により包装した後、加熱装置により加熱処理を行い、その後、燻煙処理等を施すことにより最終的な製品を得るようにしている。
【0003】
加熱装置としては、ボイル加熱装置が多く用いられてきたが、近年では、原料食肉類に通電し、ジュール加熱を行う通電加熱装置が使用されつつある。
このような通電加熱装置は、前記セルロースケーシング等により包装した原料食肉類の両端に通電用電極を配設し、原料食肉類を包装材を介して通電加熱することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の通電加熱装置は、電極を原料食肉類の両端に配設することから、包装材の結束部付近に電極を当てて通電加熱を行うことになり、これにより、包装材の皺による凹凸が電極との全面的な接触を妨げ、スパークが発生するという問題を有している。
【0005】
本発明は、上記従来の通電加熱装置が有する問題点に鑑み、包装材の皺による凹凸があっても電極と全面的な接触を行い、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる通電加熱装置を提供することを第1の目的とする。
【0006】
また、本発明は、電極を簡単に定置洗浄(CIP)することができる通電加熱装置を提供することを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、本発明の通電加熱装置は、透水又は透湿性の包装材により包装した原料食肉類の両端に通電用電極を配設し、原料食肉類を包装材を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、前記電極と包装材との接触部に液体を供給する給液装置を設けたことを特徴とする。
【0008】
この通電加熱装置は、透水又は透湿性の包装材により包装した原料食肉類の両端に通電用電極を配設し、原料食肉類を包装材を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、前記電極と包装材との接触部に液体を供給する給液装置を設けることから、包装材の皺による凹凸があっても液体を介して電極と全面的な接触を行い、これにより、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0009】
この場合において、前記電極の包装材の結束部に使われる封止金具が接触する部分に、絶縁層を形成することができる。
【0010】
これにより、スパークの発生をより確実に防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0011】
また、上記第2の目的を達成するため、本発明の通電加熱装置は、包装材により包装した原料食肉類に代えて、該原料食肉類と略同形状のダミー部材を配設し、前記電極とダミー部材との接触部に液体を供給するようにしたことを特徴とする。
【0012】
これにより、電極を簡単に定置洗浄(CIP)することができ、導電性及び衛生状態を良好に維持することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通電加熱装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3に、本発明の通電加熱装置の一実施例を示す。
この通電加熱装置は、図3(b)に示すように、セルロースケーシング等の透水又は透湿性の包装材1により包装した原料食肉類2の両端に通電用電極3を配設し、原料食肉類2を包装材1を介して通電加熱するもので、前記電極3と包装材1との接触部4に液体Wを供給する給液装置5が設けられている。
電極3は、シリンダ31を介して支持台32に対向方向に移動可能に支持されるとともに、任意の位置で固定できるように構成されている。
【0015】
給液装置5は、ポンプ51により加圧した液体W、具体的には、約3%の塩水を電極3の内面に供給するもので、例えば、図1に示すように、円盤状の電極3の周面から内面に注水孔52を形成するとともに、電極3の内面から反対側の周面に出口孔53を形成し、この注水孔52と出口孔53とを配管54で環状に接続してポンプ51で循環させるようにする。
なお、電極3と包装材1との接触部4に液体Wが存在する状態にして、ポンプ51を停止することもできる。
【0016】
この場合において、前記電極3の包装材1の結束部11に使われる封止金具12が接触する部分に、セラミックコート層、樹脂コート層等の絶縁層33を形成する。
これにより、スパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0017】
また、この通電加熱装置は、図2(b)に示すように、包装材1により包装した原料食肉類2に代えて、この原料食肉類2と略同形状のダミー部材8を電極3間に配設し、前記給液装置5により塩水等の洗浄液等を電極3とダミー部材8との接触部4に供給することにより、電極3を簡単に定置洗浄(CIP)することができる。
なお、ダミー部材8には、電極3とダミー部材8との接触部4の外周を液密に保持するシール部材8aを配設するようにする。
【0018】
次に、この通電加熱装置を用いたハムの製造方法を説明する。
先ず、図3(a)に示すように、既設の充填装置6によりセルロースケーシング等の包装材1に原料食肉類2を充填する。
【0019】
次に、図3(b)に示すように、包装材1により棒状に包装された原料食肉類2を電極3間にセットする。
すなわち、原料食肉類2の両端に通電用電極3を配設し、原料食肉類2を包装材1を介して通電加熱する。
この場合、給液装置5により、各電極3と包装材1との接触部4に、例えば、約3%の塩水Wを供給し、良好な導電性を保つようにする。
通電加熱は、例えば、5℃の原料食肉類2を40℃まで、約10分かけて予備加熱する。
【0020】
次に、原料食肉類2を通電加熱装置から外し、図3(c)に示すように、既設のスモークハウス7に入れ、40℃の原料食肉類2を60℃まで加温しながら、乾燥とスモーク処理を行う。
【0021】
そして、図3(d)に示すように、原料食肉類2を再び通電加熱装置にセットし、60℃の原料食肉類2を80℃まで10〜20分かけて通電加熱する。
この場合も、給液装置5により、各電極3と包装材1との接触部4に、液体W、具体的には、約3%の塩水を供給し、良好な導電性を保つようにする。
【0022】
かくして、本実施例の通電加熱装置は、透水又は透湿性の包装材1により包装した原料食肉類2の両端に通電用電極3を配設し、原料食肉類2を包装材1を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、前記電極3と包装材1との接触部4に液体Wを供給する給液装置5を設けることから、包装材1の皺による凹凸があっても液体Wを介して電極3と全面的な接触を行い、これにより、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
そして、前記電極3の包装材1の結束部11に使われる封止金具12が接触する部分に、セラミックコート層、樹脂コート層等の絶縁層33を形成することにより、スパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0023】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明の通電加熱装置は、この実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明の通電加熱装置によれば、透水又は透湿性の包装材により包装した原料食肉類の両端に通電用電極を配設し、原料食肉類を包装材を介して通電加熱するようにした通電加熱装置において、前記電極と包装材との接触部に液体を供給する給液装置を設けることから、包装材の皺による凹凸があっても液体を介して電極と全面的な接触を行い、これにより、良好な導電性を保ってスパークの発生を防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0025】
また、前記電極の包装材の結束部に使われる封止金具が接触する部分に、絶縁層を形成することにより、スパークの発生をより確実に防止するとともに、円滑な通電を確保することができる。
【0026】
また、包装材により包装した原料食肉類に代えて、該原料食肉類と略同形状のダミー部材を配設し、前記電極とダミー部材との接触部に液体を供給するようにすることにより、電極を簡単に定置洗浄(CIP)することができ、導電性及び衛生状態を良好に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通電加熱装置の一実施例を示す要部拡大断面図である。
【図2】同実施例の通電加熱装置の全体図で、(a)は原料食肉類を配設した状態、(b)はダミー部材を配設した状態を示す説明図である。
【図3】同実施例の通電加熱装置を用いたハムの製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 包装材
11 結束部
12 封止金具
2 原料食肉類
3 電極
31 シリンダ
32 支持台
33 絶縁層
4 接触部
5 給液装置
51 ポンプ
52 注水孔
53 出口孔
54 配管
6 充填装置
7 スモークハウス
8 ダミー部材
【出願人】 【識別番号】000127237
【氏名又は名称】株式会社イズミフードマシナリ
【住所又は居所】大阪府大阪市西区阿波座二丁目2番18号
【出願日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【代理人】 【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治

【識別番号】100056800
【弁理士】
【氏名又は名称】林 清明

【公開番号】 特開2005−58007(P2005−58007A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−207354(P2003−207354)