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【発明の名称】 液状食品の成分調整装置
【発明者】 【氏名】森内 宏

【氏名】木下 里子

【氏名】安部 祐治

【氏名】大地 由記

【要約】 【課題】少ない操作回数でも液状食品中のイオンを効率良く除去することができる液状食品の成分調整装置を提供すること。

【解決手段】液状食品の貯留容器(1、1a、1b)と、特定成分を除去ないし減少させることができる吸着剤(2)を装填した成分調整部材(3、3a、3b)とから構成され、前記成分調整部材(3、3a、3b)の液状食品が通過する部分に吸着剤漏洩阻止部材(4)を装着し、当該成分調整部材(3、3a、3b)に把手(5、5a、5b)を装着した液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状食品の貯留容器(1、1a、1b)と、特定成分を除去ないし減少させることができる吸着剤(2)を装填した成分調整部材(3、3a、3b)とから構成され、
前記成分調整部材(3、3a、3b)の液状食品が通過する部分に吸着剤漏洩阻止部材(4)を装着し、当該成分調整部材(3、3a、3b)に把手(5、5a、5b)を装着した、ことを特徴とする液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
【請求項2】
貯留容器(1、1a、1b)と成分調整部材(3、3a、3b)の間に液状食品に含まれる固形物が通過できる程度の間隙Sを形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
【請求項3】
把手(5、5a、5b)を成分調整部材(3、3a、3b)に着脱可能に装着した、ことを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
【請求項4】
貯留容器(1a、1b)に容量計測用の目盛(10)及び/又は液状食品を別の容器に移すための注ぎ口(11)を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
【請求項5】
貯留容器(1、1a、1b)に満たした液状食品に、成分調整部材(3、3a、3b)に装填した吸着剤(2)を浸漬し、当該成分調整部材(3、3a、3b)を液状食品中で移動または攪拌することにより、液状食品と吸着剤(2)を接触させ、液状食品中の特定成分を除去または減少させることを特徴とする液状食品の成分調整方法。
【請求項6】
(1)貯留部材1、1a、1bに液状食品を投入する工程、
(2)成分調整部材3、3a、3bを液状食品に浸漬する工程、
(3)成分調整部材3、3a、3bを貯留部材1、1a、1bの底部まで沈めることによって、成分調整部材3、3a、3b内に液状食品を導入し、液状食品を吸着剤2と接触させることにより、当該液状食品中の特定成分を除去ないし減少させる工程、
(4)成分調整部材3、3a、3bを液状食品の液面まで引き上げることにより、液状食品を成分調整部材3、3a、3b内に導入し、液状食品を吸着剤2と接触させることにより、当該液状食品中の特定成分を更に除去ないし減少させる工程、
以上の各工程を含むことを特徴とする液状食品の成分調整方法。
【請求項7】
前記(3)および(4)の操作を2回以上繰り返すことを特徴とする請求項6に記載の液状食品の成分調整方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、液状食品中の特定成分の摂取制限のある又は制限しようとする飲食者に、液状食品を摂取する前に、液状食品を成分調整装置により処理して特定成分を除去ないし減少させた後、前記液状食品の摂取制限を超えて摂取することを可能にする液状食品中の成分調整装置の改良に関する。
例えば前記飲食者が腎障害、心臓病、高血圧症、糖尿病、リウマチ等の疾患を有する患者または腎不全に伴う透析患者等であり、これら患者の摂食において、液状食品中に含まれる摂取制限の対象とされる特定成分を除去又は減少させた後で、摂取することを容易にし、摂取制限を軽減化できる液状食品の成分調整装置の改良に関する。
また、上記以外の患者などで医師から制限を勧められる、例えば高齢者や食生活に偏りがある者、制限はされないが注意するなどの指導がある者、更には自ら健康のため特定成分の摂取量を減らそうとする者に対しても、利用できる液状食品中の成分調整装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば高血圧症の人に対してナトリウムイオンの摂取量を制限する液状食品の成分調整装置として、ティーパック型の「ナトリウムイオン置換パック」等の発明が公開されている(特許文献1参照)。
また本件特許出願人は液状食品と吸着剤を効率よく接触させるために「液状食品中の成分調整装置及び調整方法」のように液状食品を吸着剤に通過させるカラムタイプの装置を提案した(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】実公平4-23427号公報(図1)
【特許文献2】特開平2002-45125号(図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明のように、イオン交換樹脂に代表される吸着剤を不織布等で包装した装置は、吸着剤が包装袋内に密集していることで液状食品と接触しにくいこと、及び吸着剤の特性上、吸着作用は吸着剤の表面の僅かな範囲に限られることから、効率的に液状成分から吸着除去するべき成分を取り除くことができない。
特許文献2に記載の発明では、液状食品中に固形物が含まれる場合は、固形物が吸着剤を通過できず、液状食品の有効成分である繊維質などを分離することになる。また、液状食品の中にはカラム入り口を固形物がふさぎ、通液を妨げることもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明者は以上の課題を解決するために、固形物を多く含んだ液状食品中の特定成分(目的物質)を効率よく除去ないし減少させる液状食品の成分調整装置の発明に到達した。
[1]本発明は、液状食品の貯留容器(1、1a、1b)と、特定成分を除去ないし減少させることができる吸着剤(2)を装填した成分調整部材(3、3a、3b)とから構成され、
前記成分調整部材(3、3a、3b)の液状食品が通過する部分に吸着剤漏洩阻止部材(4)を装着し、当該成分調整部材(3、3a、3b)に把手(5、5a、5b)を装着した液状食品の成分調整装置(1A、1B)を提供する。
[2]本発明は、貯留容器(1、1a、1b)と成分調整部材(3、3a、3b)の間に液状食品に含まれる固形物が通過できる程度の間隙Sを形成した[1]に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)を提供する。
[3]本発明は、把手(5、5a、5b)を成分調整部材(3、3a、3b)に着脱可能に装着した[1]ないし[2]に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)。
[4]本発明は、貯留容器(1a、1b)に容量計測用の目盛(10)及び/又は液状食品を別の容器に移すための注ぎ口(11)を形成した[1]ないし[3]に記載の液状食品の成分調整装置(1A、1B)を提供する。
[5]本発明は、貯留容器(1、1a、1b)に満たした液状食品に、成分調整部材(3、3a、3b)に装填した吸着剤(2)を浸漬し、当該成分調整部材(3、3a、3b)を液状食品中で移動または攪拌することにより、液状食品と吸着剤(2)を接触させ、液状食品中の特定成分を除去または減少させる液状食品の成分調整方法を提供する。
[6]本発明は、
(1)貯留部材1、1a、1bに液状食品を投入する工程、
(2)成分調整部材3、3a、3bを液状食品に浸漬する工程、
(3)成分調整部材3、3a、3bを貯留部材1、1a、1bの底部まで沈めることによって、成分調整部材3、3a、3b内に液状食品を導入し、液状食品を吸着剤2と接触させることにより、当該液状食品中の特定成分を除去ないし減少させる工程、
(4)成分調整部材3、3a、3bを液状食品の液面まで引き上げることにより、液状食品を成分調整部材3、3a、3b内に導入し、液状食品を吸着剤2と接触させることにより、当該液状食品中の特定成分を更に除去ないし減少させる工程、
以上の各工程を含む液状食品の成分調整方法を提供する。
[7]本発明は、前記(3)および(4)の操作を2回以上繰り返す[6]に記載の液状食品の成分調整方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
(1)特許文献1に記載の発明と比較して、少ない操作回数でも液状食品中のイオンを効率良く除去することができる。
(2)貯留容器1、1a、1bと成分調整部材3、3a、3bの間に液状食品に含まれる固形物が通過できる程度の間隙Sを形成することによって、液状食品に含まれる固形物により、吸着剤漏洩阻止部材4が閉塞することを防ぐことができる。また成分調整部材3、3a、3bの操作時における抵抗を軽減することができる。
(3)成分調整部材3、3a、3bと把手5、5a、5bは取り外し可能であり、成分調整部材3、3a、3bを交換することによって繰り返し使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
[成分調整装置1A、1B]
図1および図2は、本発明の液状食品の成分調整装置1A、1Bの一例を示す概略図である。図5および図6は成分調整装置の液状食品の貯留容器1、1a、1bの一例を示す概略図である。
本発明の液状食品の成分調整装置1A、1Bは、少なくとも液状食品の貯留容器1、1a、1bと、特定成分を除去ないし減少させることができる吸着剤2を装填した成分調整部材3、3a、3bと、当該成分調整部材3、3a、3bに装着され、操作するための把手5、5a、5bから構成される。
[貯留容器1、1a、1b]
貯留容器1、1a、1bは、成分調整部材3、3a、3bが完全に収まる大きさであればどのような形態でもよく、図1および図2に例示するような円筒状貯留容器1に限定されない。また図5に例示するような目盛10付きの容器1a、図6に例示するような注ぎ口11付きの容器1b、または目盛10と注ぎ口11の両方が付いている容器であってもよい。
【0008】
[吸着剤2]
吸着剤2は、液状食品中から除去あるいは減少させたい特定成分に応じて、例えば(1)汎用的な吸着剤である活性炭、多孔質セラミック、造粒石炭灰、(2)陽イオンあるいは陰イオンを吸着するイオン交換樹脂、キレート樹脂、(3)脱リン吸着剤のジルコニウム・フェライト、環境ホルモン吸着剤として注目されるオクタデシル基を導入した磁性酸化鉄等を使用することができる。
[成分調整部材3、3a、3b]
成分調整部材3、3a、3bは、吸着剤2と吸着剤2を収納するハウジング3H、3Ha、3Hb(例えば円筒状の小容器)から構成され、液状食品が通過する部分に吸着剤漏洩阻止部材4を装着している。例えば図2に例示するように、成分調整部材3の上部と下部に吸着剤漏洩阻止部材4を配置している。吸着剤漏洩阻止部材4は、液状食品は通過するが、成分調整部材3、3a、3bに装填した吸着剤2を保持する(漏洩を阻止する)ことができる大きさの細孔を有する部材であれば何でも使用することができる。例えばメッシュ、不織布、パンチングを施した板状の部材等が好ましい。
成分調整部材3、3a、3bと吸着剤漏洩阻止部材4は、最低限、吸着剤2が漏洩しない程度に両者が装着されていれば良い。これらの装着構造は、公知の手段で、溶着、嵌合、螺合、一体成形等により、要するに成分調整部材3、3a、3bと吸着剤漏洩阻止部材4が装着できれば何でも採用することができる。
【0009】
[貯留容器1、1a、1bと成分調整部材3、3a、3bの関係]
貯留容器1、1a、1bの内径(開口部)を成分調整部材3、3a、3b(のハウジング3H、3Ha、3Hb)の外径(幅)よりも大きく形成して、貯留容器1、1a、1bの内壁面(内周)と成分調整部材3、3a、3bの外壁面(外周)の間に、液状食品に含まれる固形物が通過できる程度の間隙Sを設けている。
液状食品には野菜ジュースのように繊維などの固形物を多く含むものから、ほとんど含まない果汁など、固形物含有量は様々である。固形物が成分調整部材3、3a、3bに配置した吸着剤漏洩阻止部材4の細孔よりも大きく、吸着剤漏洩阻止部材4の細孔が固形物により閉塞されると、液状食品が当該吸着剤漏洩阻止部材4を通過できなくなる恐れがあるが、貯留容器1、1a、1bと成分調整部材3、3a、3bの間に設けた間隙Sを固形物の一部が通過することによって、吸着剤漏洩阻止部材4の閉塞を防ぎ、液状食品と吸着剤2を効率よく接触させることができる。また、果汁のように固形物をほとんど含まない液状食品の場合には、成分調整部材3、3a、3bの操作時の抵抗を軽減することができる。
【0010】
[把手5、5a、5b]
成分調整部材3、3a、3bに装着し操作するための把手5、5a、5bは、図1に例示するように、成分調整部材3に一体に連結しても良いし、図2、図3、図4に例示するように、それぞれ着脱可能(分離、再接続可能)な構造に形成しても良い。
吸着剤2は、一定量の特定成分を吸着すると吸着効果が低下する為、特定成分を吸着した吸着剤2を装填した成分調整部材3、3a、3bを、新しい吸着剤2を装填した成分調整部材3、3a、3bに交換することで、把手5、5a、5bを繰り返し使用することができる。
例えば図3に例示するように、把手5aの下部に例えばメスルアー部(螺子溝ともいう)[またはオスルアー部(螺子状の突起または単に螺子ともいう)]を形成した接続部材6を装着し、他方成分調整部材3aのハウジング3Ha上部にオスルアー部(またはメスルアー部)を形成した接続部材7を装着(または突設)し、把手5a側の接続部材6をハウジング3Ha側の接続部材7にねじ込む(螺合する)ことによって把手5aを成分調整部材3aに装着することができる。
また図4に例示するように、把手5bの下部に例えば凸部(または凹部)を形成した接続部材8を装着し、他方、成分調整部材3bのハウジング3Hb上部に凹部(または凸部)を形成した接続部材9を装着(または突設)し、把手5b側の接続部材8をハウジング3Hb側の接続部材9に嵌合することによって把手5bを成分調整部材3bに装着することができる。
また把手5、5a、5bの上部には持ちやすく、かつ操作しやすいように平板部Pが装着されている。平板部Pの形状は図1から4では円状に形成されているが何でも良い。
【0011】
[液状食品の成分調整装置1Aの使用方法]
次に図1の液状食品の成分調整装置1Aの使用方法の一例について説明する。
(1)貯留部材1に液状食品を投入する。
(2)成分調整部材3を液状食品に浸漬する。
(3)成分調整部材3を貯留部材1の底部までゆっくりと沈めることによって、成分調整部材3内に液状食品を導入すると、液状食品が吸着剤2と接触して、特定成分が除去ないし減少された液状食品が得られる。このとき液状食品の固形物は、貯留部材1と成分調整部材3の間隙Sを通過する。
(4)成分調整部材3を液状食品の液面までゆっくりと引き上げることによって、(3)の操作と同様に液状食品が成分調整部材3内に導入され、液状食品が吸着剤2と接触して、特定成分が更に除去ないし減少された液状食品が得られ、液状食品の固形物は前記貯留部材1と当該成分調整部材3の間隙Sを通過する。
(3)および(4)の操作を1度行うことで、特定成分の除去ないし減少した液状食品を得られるが、(3)および(4)の操作を繰り返すことで、除去ないし減少の効果はより高まる。
液体回収容器(図示せず)を準備しておき、貯留容器1の上下を反転させ、特定成分を除去ないし減少した液状食品を液体回収容器に収納する。
【実施例】
【0012】
本発明により液状食品中のカリウムイオン(K+)が低減されることを具体的に説明する。
[実施例1]
実施例1は、本発明の成分調整装置1Aにより液状食品中の特定成分が除去できることを確認するために、陽イオン交換樹脂であるポリスチレンスルホン酸ナトリウムにより、液状食品中のK+除去を行った。
(試験サンプル)
K+の除去を行う液状食品として、4種類を用いた(オレンジジュース、リンゴジュースおよびグレープフルーツジュース:グリコ、野菜生活:カゴメ)。
成分調整部材3には、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム3gを装填した。
(測定方法)
サンプル中のK+は、電解質測定装置(SERA-212、堀場製作所)を用いて測定した。
(試験方法)
(1)液状食品の貯留容器1に飲料を50mL満たした。
(2)把手5に装着した成分調整部材3を、(1)の液状食品中に浸漬し、貯留容器1の底部まで沈めた後、液状食品の液面まで引き上げた。液状食品は成分調整部材3を通過し、吸着剤2と接触した。
(3)(2)の操作を繰り返し、2、4、6、8および10回操作ごとに2mLの液状食品をサンプルとして採取した。
(4)各サンプルのK+濃度を電解質測定装置により測定し、操作前のK+濃度に対する割合をK+除去率として算出した。
【0013】
(結果)
【表1】


表1に示すように、いずれの液状食品においても、処理回数の増加にともないK+除去率は上昇する傾向がみられ、10回操作後のK+除去率は、オレンジジュースでは82%、リンゴジュースでは87%、グレープフルーツジュースでは85.1%および野菜生活では72.3%であった。したがって、本実施例に用いた成分調整装置1Aは、液状食品中のK+を効率的に除去することが確認された。
【0014】
[実施例2と比較例]
固形物を多く含む液状食品中のK+除去効率を、本発明の成分調整装置1A(実施例2)とティーバッグ型の「ナトリウムイオン交換パック(実公平4-23427)」の第1図(比較例)と比較検討した。
(試験サンプル)
K+の除去を行う液状食品として、固形物を多く含む飲料を1種類用いた(野菜生活:カゴメ)。成分調整部材3には、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム3gを装填した。
(測定方法)
サンプル中のK+は、電解質測定装置(SERA-212、堀場製作所)を用いて測定した。
【0015】
(試験方法)
[実施例2]
(1)貯留容器1に液状食品を50mL満たした。
(2)把手5に装着した成分調整部材3を、(1)の液状食品中に浸漬し、貯留容器1の底部まで沈めた後、液状食品の液面まで引き上げた。
(3)(2)の操作を繰り返し、4、8、12、16、20回操作ごとに2mLの液状食品をサンプルとして採取した。
(4)各サンプルのK+濃度を電解質測定装置により測定し、操作前のK+濃度に対する割合をK+除去率として算出した。
[比較例]
(1)不織布によりティーパック状の部材を作製し、3gのポリスチレンスルホン酸ナトリウムを装填した。
(2)貯留容器1に液状食品を50mL満たした。
(3)(1)の部材を、(1)(2)の液状食品中に浸漬し、貯留容器1の底部まで沈めた後、液状食品の液面まで引き上げた。
(4)(3)の操作を繰り返し、4、8、12、16、20、30および50回操作ごとに2mLの液状食品をサンプルとして採取した。
(5)各サンプルのK+濃度を電解質測定装置により測定し、操作前のK+濃度に対する割合をK+除去率として算出した。
【0016】
(結果)
【表2】


【0017】
実施例2および比較例は、表2に示すように操作回数の増加にともなってK+除去率も増加する傾向がみられるが、図7に示すとおり、操作回数が同じ場合においては、実施例2は比較例よりもK+除去率が明らかに大きく、さらに比較例は操作回数が実施例2の2倍以上であっても、K+除去率は実施例2の半分程度であることがわかる。
実施例2で用いた成分調整装置は、液状食品の貯留容器1と成分調整部材3の間にわずかに間隙Sを設けてあり、この間隙Sを固形物が通過するために、液状食品に含まれる固形物が吸着剤漏洩阻止部材4を閉塞することなく、液状食品と吸着剤2が効率よく接触することによってK+が除去ないし減少されると思われる。これに対し比較例は、吸着剤2を不織布で包装した装置であり、吸着剤2が包装袋内に密集しているために液状食品と接触しにくく、効率的にK+を除去することができないと判断する。
したがって、実施例2で用いた成分調整装置を使用することにより、固形成分を多く含んだ液状食品中のK+を効率よく除去できることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の液状食品の成分調整装置の一例を示す概略図
【図2】本発明の液状食品の成分調整装置の一例を示す概略図
【図3】本発明の液状食品の成分調整部材3、3a、3bと把手5、5a、5bの一例を示す概略図
【図4】本発明の液状食品の成分調整部材3、3a、3bと把手5、5a、5bの一例を示す概略図
【図5】本発明の液状食品の貯留容器1、1a、1bの一例を示す概略図
【図6】本発明の液状食品の貯留容器1、1a、1bの一例を示す概略図
【図7】実施例2および比較例の操作回数のK+除去率に及ぼす影響を示すグラフ
【符号の説明】
【0019】
1A、1B 液状食品の成分調整装置
1、1a、1b 液状食品の貯留容器
2 吸着剤
3、3a、3b 成分調整部材
3H、3Ha、3Hb ハウジング
4 吸着剤漏洩阻止部材
5、5a、5b 把手
6 接続部材
7 接続部材
8 接続部材
9 接続部材
10 目盛
11 注ぎ口
S 間隙
【出願人】 【識別番号】000200035
【氏名又は名称】川澄化学工業株式会社
【識別番号】591016334
【氏名又は名称】大塚テクノ株式会社
【出願日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−46084(P2005−46084A)
【公開日】 平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願番号】 特願2003−282421(P2003−282421)