| 【発明の名称】 |
海苔脱水用スポンジ,それを利用した海苔脱水方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】八代 公志
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海苔簀上の生海苔をプレスして脱水するスポンジであって、 連続気泡構造を有するスポンジ層, 該スポンジ層表面のプレス面のほぼ全体に一体に設けられており、前記スポンジ層よりも強度が高い布からなる透水性シート, を備えたことを特徴とする海苔脱水用スポンジ。 【請求項2】 前記透水性シートが、抗菌性を有することを特徴とする請求項1記載の海苔脱水用スポンジ。 【請求項3】 請求項1又は2記載の海苔脱水用スポンジを利用して生海苔の脱水を行う方法であって、 前記透水性シートで海苔簀上の生海苔をプレスして水分を滲出させる工程, これによって滲出した水分を、前記スポンジ層で吸収する工程, を含むことを特徴とする海苔脱水方法。 【請求項4】 海苔簀上の生海苔をプレスして脱水する海苔脱水装置であって、 請求項1又は2記載の海苔脱水用スポンジを、その透水性シートが海苔簀上に展着された生海苔に対向するように保持する保持手段, 該保持手段を上下方向に駆動する駆動手段, を備えたことを特徴とする海苔脱水装置。 【請求項5】 海苔簀上の生海苔をプレスして脱水する海苔脱水装置であって、 請求項1又は2記載の海苔脱水用スポンジ, 前記海苔簀の上下に配置され、前記海苔脱水用スポンジの透水性シートを互いに対向するように保持する保持手段, 該保持手段を上下方向に駆動する駆動手段, を備えたことを特徴とする海苔脱水装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート状の乾海苔の製造に使用される海苔脱水用スポンジ,それを利用した海苔脱水方法及び装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 シート状の乾海苔は、海苔簀の表面に生海苔をシート状にすき取り、これを脱水・乾燥して、海苔簀上に貼り付いた乾海苔をはぎ取って得られる。これら一連の作業は、海苔簀をコンベア等の搬送路上に保持することで自動的に行われるが、そのうち、生海苔の脱水工程は、その後の乾燥工程における処理を低温・短時間で行って高品質の海苔を製造するために非常に重要である。このような生海苔の脱水は、従来、プレス式で行われている。プレス式の脱水部は、搬送路を運ばれてきた海苔簀上の生海苔に、上下両面から脱水用のスポンジを押付け、生海苔に含まれる水分を吸収・脱水するものである。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 しかしながら、以上のような背景技術では、スポンジの表面と内部が均一な連続気泡構造となっているため、次のような不都合がある。 (1)生海苔に接触する脱水用スポンジのプレス面が、プレス時に圧縮されて変形しやすいため、生海苔から水分を押出す力が弱く、脱水能力が必ずしも十分ではない。このため、次の乾燥工程にかなりの時間や火力を必要とする。 (2)プレス時に脱水用スポンジが圧縮され、特に、その下部(生海苔のプレス面)が横方向に広がるように変形する。このため、海苔簀上で生海苔が横方向に広がるように引っ張られ、特にその外縁部付近に形くずれが生じやすい。また、スポンジ自体の強度不足により耐久性に乏しい。 (3)スポンジに海苔くずがついて汚れやすく、衛生管理上好ましくない。このため、スポンジの洗浄作業を頻繁に行わなければならない。 【0004】 この発明は、以上の点に着目したもので、生海苔のプレス脱水を効率的に行うとともに、耐久性及び衛生面で優れた海苔脱水用スポンジ,それを利用した海苔脱水方法及び装置を提供することをその目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0005】 前記目的を達成するため、本発明の海苔脱水用スポンジは、海苔簀上の生海苔をプレスして脱水するスポンジであって、連続気泡構造を有するスポンジ層,該スポンジ層表面のプレス面のほぼ全体に一体に設けられており、前記スポンジ層よりも強度が高い布からなる透水性シート,を備えたことを特徴とする。主要な形態の一つは、前記透水性シートが、抗菌性を有することを特徴とする。 【0006】 本発明の海苔脱水方法は、請求項1又は2記載の海苔脱水用スポンジを利用して生海苔の脱水を行う方法であって、前記透水性シートで海苔簀上の生海苔をプレスして水分を滲出させる工程,これによって滲出した水分を、前記スポンジ層で吸収する工程,を含むことを特徴とする。 【0007】 本発明の海苔脱水装置は、海苔簀上の生海苔をプレスして脱水する海苔脱水装置であって、請求項1又は2記載の海苔脱水用スポンジを、その透水性シートが海苔簀上に展着された生海苔に対向するように保持する保持手段,該保持手段を上下方向に駆動する駆動手段,を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。 【発明の効果】 【0008】 本発明は、脱水用スポンジの表面に一体に形成された透水性シートを設けることとしたので、スポンジの強度が補強され耐久性が向上するほか、プレス時にスポンジへの海苔くずが直接付着するのを防止するため衛生的である。また、プレス時に透水性シートが横広がりになることがないため、生海苔の形くずれ防止にも効果がある。更に、透水性シートで生海苔をプレスして水分を滲出させ、その水分をスポンジ層により吸収して生海苔を脱水することとしたので、効率よく脱水を行うこともできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。 【実施例1】 【0010】 以下、図1〜図3を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1は、本発明にかかる海苔脱水装置の実施例1の主要部を示す斜視図であり、その#A−#A線に沿って切断した部分断面図が図2に示されている。図3は、本実施例で利用する脱水用スポンジの製造工程の一例を示す図である。 【0011】 本実施例の海苔脱水装置10は、生海苔を乾燥してシート状の乾海苔を製造する海苔製造機の一部を構成するものである。処理対象となる生海苔18は、ホルダ14に連続して保持された複数枚の海苔簀16上に、所定のシート状に展着され、搬送路となるコンベア12によって、矢印F1方向に順次移送されて、海苔脱水装置10で脱水される。脱水された生海苔は、更にコンベア12によって矢印F1方向に移送され、図示しない乾燥室などで乾燥処理が行われる。 【0012】 図1及び図2に示すように、海苔脱水装置10は、2つの脱水部20及び40によって構成されており、各脱水部20及び40は、上下からコンベア12を挟むプレス部を備えている。脱水部20及び40は同じ構成となっているため、以下、脱水部20を代表として説明する。 【0013】 脱水部20は、コンベア12の上方に配置されたプレス部20Aと、下方に配置されたプレス部20Bを備えている。上方のプレス部20Aの固定台22Aの底面には、脱水用スポンジ24Aがゴムひも52を保持具50に引掛けて着脱可能に取り付けられており、下方のプレス部20の固定台22Bの上面には、同様にして脱水用スポンジ24Bが着脱可能に取り付けられている。なお、脱水用スポンジ24A,24Bは、それぞれ、ホルダ14上に保持された海苔簀16と同数設けられており、上下動を行ったときに、海苔簀16上に展着された生海苔18をプレスすることができる位置及び大きさに設定されている。 【0014】 脱水用スポンジ24A,24Bは、乾海苔を製造する際に、海苔簀16上の生海苔18を脱水する工程において、コンベア12によって搬送されてきた生海苔18をプレスして、その水分を吸収し、脱水するためのものである。これら脱水用スポンジ24A,24Bの製造工程の一例を、脱水用スポンジ24Aを代表として図3を参照して説明する。まず、図3(A)に示すように、台32上にセットされた所定の形状・大きさの型34に、スポンジの原料24を流し込む。原料24は、例えば、ラテックスを脱アンモニア処理し、起泡剤,整泡剤,ゲル化剤などを混合したものである。型34は、予め脱水用スポンジ24Aの出来上がり寸法と概略一致したサイズのものを用いる。 【0015】 次に、同図(B)に示すように、型34内に満たされた原料24の表面を覆うように、透水性のシート28が設けられる。このとき、透水性シート28が原料24の表面に密着して隙間を生じないようにするために、型34の上端から外側にはみだした部分の透水性シート28を、台32へ向けて引っ張った状態でクリップ36で台32に固定する。すなわち、透水性シート28は、あらかじめ、型34の枠よりも大きく設定されたものを利用する。このとき、必要に応じて、同図(E)に示すように、型34の上縁部分に、おもり38を載せて透水性シート28と原料24が確実に密着するようにしてもよい。そして、この状態で、所定時間加熱・加硫して原料24を固めると、表面に透水性シート28が一体化されたスポンジができあがる。なお、前記透水性シート28としては、透水性及び所望の強度を有する布であれば公知の各種のものを用いることができるが、例えば、強度があり、かつ、それ自体が吸水性も有するポリエステルのような化学繊維が好適である。また、必要に応じて、予め透水性シート28に抗菌処理を施してから使用するようにしてもよいし、透水性シート28の製造時に抗菌材を入れたものを使用するようにしてもよい。 【0016】 型34内で成型されたスポンジは、その後、図3(C)に示すように型34から取り出し、スポンジの形状に沿って上面からはみ出した部分の透水性シート28を切り取って、最終的に同図(D)に示すような脱水用スポンジ24Aに仕上げられる。仕上がった脱水用スポンジ24Aは、型34の底面に接触していた面が、内部のスポンジ層26Aよりも若干硬く、該スポンジ層26Aを構成する気泡粒子よりも大きい気泡粒子構造を有するスキン層30Aとなっており、表面は上述した透水性シート28Aが一体に設けられた構成となっている。もう一方の脱水用スポンジ24Bも同様にして製造される。 【0017】 これら脱水用スポンジ24A及び24Bの材質としては、連泡スポンジを形成し、吸水性に優れたものであれば公知の種々のものを利用することができるが、柔軟性,弾力性,耐水性,抗菌性などの観点からゴムなどが好適であり、例えば、NRスポンジ(天然スポンジ)が用いられる。また、前記脱水用スポンジ24A,24Bは、上述した方法以外にも、原料樹脂などを溶融して分散状態とし、気体と混合して泡状とした後に固化する機械発泡法,発泡剤により発泡させる化学発泡法,原料樹脂に空孔となる大きさの溶出可能の粒子を混合し、溶出する溶出法など各種の公知手法が知られており、そのいずれの方法を用いてもよい。 【0018】 以上のようにして形成された脱水用スポンジ24A,24Bは、透水性シート28Aと28Bが対向するように上下の固定台22A及び22Bに取り付けられ、プレス部20A,20Bの上下動作に対応して、海苔簀16及び生海苔18に対するプレスを繰り返し行う。すなわち、図1に示すように、上方のプレス部20Aを矢印F2aに示す下方向に、下方のプレス部20Bを矢印F2bに示す上方向に動かすことにより、海苔簀16上に展着された生海苔18を、透水性シート28A及び28Bでプレスする。なお、上下のプレス部20A及び20Bを上下動させるための駆動手段は周知機構であるため、ここでの説明は省略する。 【0019】 次に、これらの図を参照して、本実施例の動作を説明する。ホルダ14上に保持された海苔簀16は、生海苔18が所定のシート状にすき上げられた後に、コンベア12によって海苔脱水装置10に搬送される。海苔簀16が第1の脱水部20の位置に達すると、コンベア12がその位置で一旦停止するとともに、図示しない駆動手段によって、上下のプレス部20A及び20Bが上下動し、脱水用スポンジ24A及び24Bによって生海苔18がプレスされる。 【0020】 このとき、海苔簀16及び生海苔18と接触するプレス面が透水性シート28A,28Bとなっているため、これによって生海苔18の水分が押出される。押出された水分は、プレス部20A及び20Bが海苔簀16及び生海苔18から離れると、プレス時に圧縮されていた脱水用スポンジ24A及び24Bが元の形状に戻るにともなって、ポンピング効果によって上下のスポンジ層26A,26Bに吸収され、生海苔18が脱水される。 【0021】 第1の脱水部20で脱水された生海苔18は、次いで、コンベア12によって第2の脱水部40へ搬送され、ここで同様の手順で脱水処理が施される。以上のようにして海苔脱水装置10を通過した生海苔18は、乾燥室(図示せず)等へ搬送されて徐々に乾燥される。乾燥が終了した乾海苔は、海苔簀16からはぎ取られ、海苔簀16は洗浄されて再度循環使用される。 【0022】 このように、本実施例によれば、脱水用スポンジ24A,24Bのプレス面に、透水性シート28A,28Bが設けられているため、スポンジの強度が補強され耐久性が向上するほか、海苔簀16や生海苔18をプレスした時にスポンジ層26A,26Bに海苔くずが入り込んだり表面に付着することがないため、汚れにくく衛生的である。また、透水性シート28A,28Bによりプレス面が横広がりに変形することがないため、海苔簀16に展着された生海苔18の形くずれを防止するとともに、生海苔18から十分に水分を滲出させることができるため、効率よく脱水を行うことができる。 【0023】 なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。 【0024】 (1)上述した実施例を構成する各部の材料としては各種のものが知られており、それら公知のものを使用してよい。また、各部の大きさ,形状なども必要に応じて適宜変更してよい。特に、脱水用スポンジ24A,24Bの大きさは、脱水装置全体の構造,製造する海苔の大きさによって任意に設定変更することが可能である。 【0025】 (2)前記実施例では、脱水用スポンジ24A,24Bを、最初から所望の大きさとなるように形成することとしたが、スポンジ層の表面に透水性シートを一体に形成した大きな脱水用スポンジシートを上述した手順に従って形成し、これを所定の大きさに切断して脱水用スポンジ24A,24Bに加工するようにしてもよい。 【0026】 (3)前記実施例では、脱水用スポンジ24A,24Bの主面の一方にのみ透水性シート28A,28Bを設けることとしたが、同様の透水性シートをもう一方の主面にも形成し、脱水用スポンジ24A,24Bの両面に透水性シートを設けるようにしてもよい。 【0027】 (4)図3に示した製造工程は一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。 【0028】 (5)前記実施例では、上下から脱水用スポンジ24A,24Bの透水性シート28A,28Bによって生海苔18をプレスしたが、生海苔18側の上部の脱水用スポンジ24Aのみを本発明の脱水用スポンジとし、海苔簀16側を従来の透水性シートのないスポンジとするようにしてもよい。 【0029】 (6)前記実施例では、海苔脱水装置を2つの脱水部20及び40で構成することとしたが、脱水部を1つとしてもよいし、また、3つ以上設けるなど必要に応じて適宜変更可能である。 【0030】 (7)前記実施例では、ゴムひも52を保持具50に掛けることによって脱水用スポンジ24A,24Bを固定台22A,22Bに取り付けることとしたが、同様の効果を奏するものであれば、他の公知の各種の保持手段を利用してよい。例えば、前記固定台22A,22Bの表面と、脱水用スポンジ24A,24Bのスキン層30A,30B側の表面に、それぞれマジックテープ(登録商標)を設け、これらの結合により固定するなどである。 【産業上の利用可能性】 【0031】 本発明によれば、連続気泡構造を有するスポンジ層の表面に、該スポンジ層よりも強度が高い布からなる透水性シートが設けられるので、シート状乾海苔製造時の海苔を脱水する用途に適用できる。特に、脱水用スポンジの耐久性や清潔さ,効率のよい脱水が求められる場合に好適である。 【図面の簡単な説明】 【0032】 【図1】本発明の一実施例の構成を示す斜視図である。 【図2】前記図1を#A−#A線に沿って切断した部分断面図である。 【図3】前記実施例の脱水用スポンジの製造工程の一例を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0033】 10・・・海苔脱水装置 12・・・コンベア 14・・・ホルダ 16・・・海苔簀 18・・・生海苔 20,40・・・脱水部 20A,20B・・・プレス部 22A,22B・・・固定台 24・・・原料 24A,24B・・・脱水用スポンジ 26A,26B・・・スポンジ層 28,28A,28B・・・透水性シート 30A,30B・・・スキン層 32・・台 34・・・型 36・・・クリップ 38・・・おもり 50・・・保持具 52・・・ゴムひも
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| 【出願人】 |
【識別番号】501408156 【氏名又は名称】有限会社オクト
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| 【出願日】 |
平成15年7月7日(2003.7.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090413 【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 康稔
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| 【公開番号】 |
特開2005−27577(P2005−27577A) |
| 【公開日】 |
平成17年2月3日(2005.2.3) |
| 【出願番号】 |
特願2003−271554(P2003−271554) |
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