| 【発明の名称】 |
均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法および家畜類用飼料 |
| 【発明者】 |
【氏名】菅沼 雄治
【氏名】佐藤 孝弘
【氏名】前川 覚
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食品廃棄物を原料として家畜類の飼料を製造するに際して、 配合成分を適切に管理するために収集する食料品廃棄物を穀類、野菜類、茶類、果実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、乳類、調理加工品類等の区分により分別されたものとして準備し、 区分された各食品廃棄物を家畜類の種類や状態等に応じて予め定められた基準を満たすように所定量ずつ定量した上で混合して所望の成分配合を持った飼料を製造するための原料となし、 該原料を乾燥処理、加熱殺菌処理、脱脂処理を含む飼料製造ラインにより水分量12%以下、動植物油の含有量10%以下の飼料となし、 さらに成分分析装置によってタンパク質、繊維質等の含有量が前記基準範囲内にあることを確認して完成品とすることを特徴とした均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【請求項2】 所望の配合成分を持った飼料の製造用原料として、それぞれ重量%で、穀類を15〜25%、野菜類を25〜35%、果実類を5〜15%、豆類を15〜25%、魚介類を1〜5%、肉類を1〜5%、卵類を1〜5%、乳類を5〜15%、調理加工品類を5〜15%、茶葉を1〜5%含んだものとして用意することを特徴とした請求項1に記載の均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【請求項3】 家畜類の種類や状態等に応じた予め定められた基準として、完成後の飼料の成分組成が、それぞれ重量%として、水分を4〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下という基準を採用することを特徴とした請求項1または請求項2に記載の均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【請求項4】 飼料の成分組成が、それぞれ重量%として、水分を4〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下に規制されていることを特徴とする均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、収集・回収される各種食品の廃棄物を原料とする家畜類用飼料として、その成分組成を均一・安定化したものとして得るための製造方法およびそのような特定範囲に規制された配合成分組成を有する家畜類用飼料に関するものである。 【背景技術】 【0002】 各種食品の廃棄物を収集・回収等して鶏や豚といった家畜類用の飼料に再利用しようとする試みは近時のリサイクル思想の普及から多様な取り組みがなされ、食品廃棄物(生ゴミ)を原料としたリサイクル飼料専用の製造ラインなどについてもそれなりの提案が示されている。 【特許文献1】特開2001−359259号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記したような食品廃棄物を原料としたリサイクル飼料の場合には、収集・回収してくる食品廃棄物(生ゴミ)の種類や品質が雑多なままであり、単にこれらを混ぜ合わせて飼料製造ラインによって飼料を製造しても、完成した飼料の配合成分組成や品質はその都度異なったものとなってしまう。 【0004】 したがって、このようなリサイクルによる家畜用飼料はその成分組成や品質にばらつきが不可避なまのであるからきちんとした栄養管理を施しての家畜類生育に主食的に用いることができないものとなっている。 【0005】 また、このように飼料としての栄養成分の配合成分組成や品質が不安定なことから、収集・回収から各種処理といった製造に手間がかかる割りに製品の値段を適正に設定することが困難で、その結果、食品廃棄物のリサイクル自体が活発に事業化し難いのが現状である。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、上記したような従来の食品廃棄物(生ゴミ)リサイクル飼料における課題を解決すべく研究と検討を重ねて創案されたものであって、食品廃棄物を原料とするリサイクル飼料でありながら、その完成段階における配合成分組成や品質を所望のものとして得ることができるようにしたものであって、具体的には以下の如くである。 【0007】 (1) 食品廃棄物を原料として家畜類の飼料を製造するに際して、 配合成分を適切に管理するために収集する食品廃棄物を穀類、野菜類、茶類、果実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、乳類、調理加工品類等の区分により分別されたものとして準備し、 区分された各食品廃棄物を家畜類の種類や状態等に応じて予め定められた基準を満たすように所定量ずつ定量した上で混合して所望の成分配合を持った飼料を製造するための原料となし、 該原料を乾燥処理、加熱殺菌処理、脱脂処理を含む飼料製造ラインにより水分量10%以下、動植物油の含有量10%以下の飼料となし、 さらに成分分析装置によってタンパク質、繊維質等の含有量が前記基準範囲内にあることを確認して完成品とすることを特徴とした均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【0008】 (2)所望の配合成分を持った飼料の製造用原料として、それぞれ重量%で、穀類を15〜25%、野菜類を25〜35%、果実類を5〜15%、豆類を15〜25%、魚介類を1〜5%、肉類を1〜5%、卵類を1〜5%、乳類を5〜15%、調理加工品類を5〜15%、茶葉を1〜5%含んだものとして用意することを特徴とした前記(1)項に記載の均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【0009】 (3)家畜類の種類や状態等に応じた予め定められた基準として、完成後の飼料の成分組成が、それぞれ重量%として、水分を4〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下という基準を採用することを特徴とした前記(1)項または(2)項に記載の均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料の製造方法。 【0010】 (4)飼料の配合成分組成が、それぞれ重量%として、水分を6〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下に規制されていることを特徴とする均一・安定化した配合成分組成を有する食品廃棄物を原料とした家畜類用飼料。 【発明の効果】 【0011】 食品廃棄物を原料として家畜類の飼料を製造するに際して、配合成分を適切に管理するために収集する食品廃棄物を穀類、野菜類、茶類、果実類、豆類、魚介類、肉類、卵類、乳類、調理加工品類等の区分により分別されたものとして準備し、区分された各食料品廃棄物を家畜類の種類や状態等に応じて予め定められた基準を満たすように所定量ずつ定量した上で混合して所望の成分配合を持った飼料を製造するための原料とすることで、雑多なものとして収集・回収する食品廃棄物でありながら、適切な区分による分別作業を行うことでその成分組成や品質を所望のものとして管理し易いものとなし得る。 【0012】 上記原料を乾燥処理、加熱殺菌処理、脱脂処理を含む飼料製造ラインにより水分量12%以下(好ましくは、4〜12%)、動植物油の含有量10%以下の飼料とすることで、水分量や脂肪分量を所定範囲にきちんと管理した飼料を製造することができるようになる。単に雑多に収集・回収された食品廃棄物を原料として飼料製造ラインにより水分量や脂肪分量を管理しようとしても、配合成分組成や品質が管理できていないので所望の水分量や脂肪分量として完成させることは非常に困難である。 【0013】 所望の配合成分を持った飼料の製造用原料として、それぞれ重量%で、穀類を15〜25%、野菜類を25〜35%、果実類を5〜15%、豆類を15〜25%、魚介類を1〜5%、肉類を1〜5%、卵類を1〜5%、乳類を5〜15%、調理加工品類を5〜15%、茶葉を1〜5%含んだものとして用意することで、完成される家畜類用飼料の配合成分組成や品質を適切なものとして安定的に製造することが可能となる。豚や鶏といった家畜類をきちんとした栄養管理を行いながら生育する際に主食的に用いる飼料と同等の配合成分組成を持ったリサイクル飼料を製造するためには、原料である食品廃棄物を上記のような区分と量との従ったものとして準備すると適切であることを実験的に見出したものである。 【0014】 家畜類の種類や状態等に応じた予め定められた基準として、完成後の飼料の成分組成が、それぞれ重量%として、水分を6〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下という基準を採用することで、この基準を目標としてリサイクル飼料を製造し、これにより各種家畜類の最適な生育に相応しい飼料を得ることができる。このような基準を満足するために原料となる食品廃棄物を区分にしたがってどの程度の量用意すればよいかは、実験を重ねることによって把握できるようになっている。 【0015】 飼料の配合成分組成が、それぞれ重量%として、水分を6〜12%、粗タンパク質を17〜22%、粗脂肪を4〜6%、粗繊維質を1〜7%、可溶無窒素物を47〜55%、粗灰分を8〜12%、Naを1%以下に規制されていることで、正確な栄養管理を行うことができるリサイクル飼料としての製品を得ることができるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 上記したような本発明の具体的な実施形態について説明する。 本発明の食品廃棄物をリサイクルして製造する家畜類用飼料の製造方法は概ね以下のような手順によって行われるものである。 【0017】 (1)各種の食品廃棄物を「穀類」、「野菜類」、「果実類」、「豆類」、「魚介類」、「肉類」、「卵類」、「乳類」、「調理加工食品類」、「茶葉」などといった適切な区分にしたがって分別したものとして準備する。 この分別作業は、収集・回収された雑多に混ざり合った食品廃棄物に対して行うものでもよいが、これは非常に手間がかかるので、予め適切に分別された食品廃棄物を収集・回収する方が望ましい。したがって、レストランや食料品店舗、学校や病院などの各種施設のように食品廃棄物を定期的に出す施設毎に適切な分別を徹底しておくべきである。また、各種の食品廃棄物が雑多に混ざり合った状態であるとしても、その混合の程度が把握されているものであれば、そのままのものであってもその混合割合から配合成分組成が推定できるので本発明において利用することが可能である。 【0018】 (2)飼料の原料として、各区分毎に食品廃棄物の配合割合を定め、それにしたがって飼料原料を準備する。 配合割合は完成した飼料において適切な成分組成(水分、タンパク質分、脂肪分、繊維質分など)が実現されるように逆算して決定されるものである。豚や鶏の飼料として適切なものを得るために上記区分毎にどの程度の配合割合を採るべきかについては実験的に検証されており、その結果を表1として以下に示す。 【0019】 【表1】
【0020】 また、各区分毎に実際に収集・回収されている食品廃棄物の具体例は表2に示す如きである。 【0021】 【表2】
【0022】 各区分毎に収集・回収されてくる食品廃棄物は、実際にはその都度変化して必ずしも一定なものではないが、飼料製造用の原料として大量に収集・回収されてくるものを平均化して考えればその成分組成は一定の範囲内にあるものと理解して差し支えない。また、後述する成分組成の分析測定検査を経て完成品とするので、これを利用して品質の安定化を図ることもできるのである。 【0023】 (3)配合割合に応じて準備された各区分毎の食品廃棄物を混合して本発明の飼料用原料とし、飼料製造ラインによって実際に飼料を製造する。 この製造ラインによって本発明飼料原料に施される工程は概ね、含水率を所定範囲のものとするための乾燥工程、消毒・殺菌のための90〜100℃程度で行われる加熱処理工程、脂肪分を適正範囲のものとするための脱脂工程により成るものである。 【0024】 (4)製造された飼料を成分分析装置によって分析し、その成分組成が所定範囲にあることを確認し完成品とする。 前記したように、製造された飼料がその水分量やタンパク質量、脂肪量、繊維質量などにおいて所望の成分組成を有するものであることを確認して本発明の家畜類用飼料としての完成品とするものである。食品廃棄物をリサイクル原料として製造される家畜類用飼料として、本発明のようにその成分組成を総合的に管理して所望の完成品を得るようなことは、従来はまったく行われてこなかったことである。 【実施例】 【0025】 上記してきた本発明の具体的な実施例についてその若干を以下説明する。 豚の成育用飼料として、完成後の重量による成分組成が、水分10%以下、タンパク質分20%以下、脂肪分5%以下、繊維質分3.5%以下を予め定める基準として、これを達成するために表3の如き配合割合を各区分毎に有するものとして本発明の飼料原料を準備した。 【0026】 【表3】
【0027】 このような飼料原料を飼料製造ラインによって以下のような製造工程を経しめて、豚の成育用飼料として加工し成分分析を経て完成品とした。 (1)この飼料原料は含水率が70〜80%のものであったが、乾燥機によってこれに約60分の乾燥処理を施し、含水率12%以下の乾燥済飼料原料とした。 【0028】 (2)含水率12%以下の乾燥済飼料原料に加熱処理機により90〜95℃の温度で約5分間の加熱処理を加えた。この加熱処理によって本発明の飼料原料に対する殺菌・消毒処理は十分に行われたことになる。 【0029】 (3)加熱処理を経た飼料原料を更に脱脂機にかけ不要な油分を除去する。この脱脂機は40〜60Hzの回転数で運転した。食品廃棄物をリサイクル原料とする家畜類用飼料の場合にはどうしても必要以上の脂肪分を含有してしまうのが一般的であるので、この脱脂処理によって適正な脂肪分量に規制することは重要である。 【0030】 (4)上記各工程を経て製造された本発明による飼料を成分分析装置にかけてその成分組成の確認作業を行った。その結果は表4に示すとおりであった。 【0031】 【表4】
【0032】 表4に示すように、完成した本発明の飼料は当初定めた基準を満足するものであり、豚の成育用飼料として望ましい品質を有するものが安定的に製造できることが理解された。なお、仮に成分分析の結果が基準を満たすものでない場合は、その結果をフィードバックして区分毎の配合割合を調整することで対処できることは容易に理解されるべきである。 【産業上の利用可能性】 【0033】 以上のような次第であって、本発明によれば食品廃棄物(生ゴミ)を原料とするリサイクル飼料でありながら、その完成品において所望の成分組成を有するものを安定的に製造することが可能となるものであり、食品廃棄物のリサイクル飼料を従来のものよりも遥かに高品質なものとして提供することができるようになる。 【0034】 したがって、安定的且つ市場価値の高いリサイクル飼料を提供することができ、食品廃棄物を独自の循環資源として適切にリサイクルする事業を維持・発展させていくことに貢献するものであり、広く発展・普及させていくべきものであって、何れにしても本発明は産業上の利用可能性が高い発明である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】504188888 【氏名又は名称】菅沼 雄治 【識別番号】504188899 【氏名又は名称】佐藤 孝弘 【識別番号】504188981 【氏名又は名称】前川 覚
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| 【出願日】 |
平成16年5月26日(2004.5.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058974 【弁理士】 【氏名又は名称】白川 一一
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| 【公開番号】 |
特開2005−333863(P2005−333863A) |
| 【公開日】 |
平成17年12月8日(2005.12.8) |
| 【出願番号】 |
特願2004−156045(P2004−156045) |
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