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【発明の名称】 家禽類の飲用水および家禽類の飼育方法
【発明者】 【氏名】板倉 愛

【氏名】藤原 勉

【要約】 【課題】鶏等家禽の飼育に供与する飲用水として機能性水を採用して、家禽類による飼料の消化性および利用性を改善すること、家禽類が排泄する排泄物中の環境汚染物質を削減すること等を達成する。

【解決手段】家禽類に飼料と共に供与して家禽類を飼育するための飲用水として、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水を採用すること。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽類に飼料と共に供与して家禽類を飼育するための飲用水であり、当該飲用水は、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成アルカリ性水であることを特徴とする家禽類の飲用水。
【請求項2】
請求項1に記載の飲用水は、pHが8〜11の範囲にある電解生成アルカリ性水であることを特徴とする家禽類の飲用水。
【請求項3】
家禽類に飼料と共に飲用水を供与して家禽類を飼育する家禽類の飼育方法であり、前記飲用水として、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成アルカリ性水を採用することを特徴とする家禽類の飼育方法。
【請求項4】
請求項3に記載の家禽類の飼育方法において、前記飲用水は、pHが8〜11の範囲にある電解生成アルカリ性水であることと特徴とする家禽類の飼育方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、家禽類に飼料と共に供与して家禽類を飼育するための飲用水、および、当該飲用水を家禽類に供与して飼育する家禽類の飼育方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鶏等の家禽類は、飼育時におけるエネルギーの摂取量をほぼ一定に保持する機能を有し、異常な飼育環境下を除いては、飼料のエネルギーレベルをあげると飼料摂取量を減少して、エネルギーの摂取量をほぼ一定に保持する。このため、家禽類の飼育技術では、少ない量の飼料で如何に効率よくエネルギーを摂取させるかが問題になる。
【0003】
また、家禽類の飼育時に、アミノ酸を過剰に含む飼料を家禽類に供与した場合には、多くのアミノ酸はタンパク質としては利用されずに、過剰のアミノ酸として排泄されることになり、過剰のアミノ酸の尿中への排泄にはかなりのエネルギーを消費することになって、飼料エネルギーとタンパク質の無駄が大きい。しかも、尿中の窒素成分排泄量の増加は、土壌中の窒素負荷を高めることになって、環境負荷を軽減する点でも問題になる。
【0004】
また、家禽類の産卵は、元来、家禽類がその子孫を残すことを目的としているもので、産卵された卵に含まれる成分組成は、摂取される飼料の成分量により変動することは少ないが、成分組成中のビタミンやミネラルの量、卵黄色、脂肪酸の組成は、摂取される飼料の成分量によりかなり変動するものである。このため、卵の成分組成に特色を持たせた特殊卵の生産も試みられている。また、卵黄は、卵に含まれるほとんどの脂質を含有しているが、これらの脂質中の脂肪酸は卵の風味を決定する重要な要素であり、これらの脂肪酸を、栄養的に特色のある脂肪酸組成にする卵の生産も試みられている。
【0005】
従来、家禽類を含む家畜の飼育時に供与する飼育用の飲用水として、特殊な機能水を採用して、家畜の飼育時に発生する種々の問題を解決する方法が提案されており、その一例として、「家畜の飼育方法及び飼料」なる名称で特許出願され(特許文献1を参照)、また、他の一例として、「陸生動物の飼育用水」なる名称で特許出願されている(特許文献2を参照)。
【0006】
上記した特許文献1にて提案されている「家畜の飼育方法」は、少なくとも30ppmの酸素を含有する高酸素濃度水を家畜に供与する飼育方法であって、高酸素濃度水の機能を利用して家畜の腸内菌数を改善して、家畜の排泄物におけるアンモニアの発生を抑制するものである。当該飼育方法によれば、薬剤を使用することなく、飼育成績および歩留まりを低下させることなく、かつ、家畜に対して何等の悪影響も与えることなく、排泄物におけるアンモニアの発生を顕著に抑制し、家畜の肥育効果をあげるとともに、家畜の飼育時における公害の発生となる要因を低減させるものとしている。
【0007】
また、上記した特許文献2にて提案されている「陸生動物の飼育用水」は、ナトリウム濃度200ppm以下でpHが4.5〜6.8の範囲にある電解水、具体的には、塩化ナトリウムを含有しない塩酸水溶液を被電解水として無隔膜電解にて生成される微酸性の電解生成酸性水であって、当該電解生成酸性水を飲用水として供与するものである。当該飼育用水は、ナトリウムを実質的に含有しない実質的に中性または中性に近似するものであることから、飼育用の器具類に対する腐食作用がほとんどないとともに飲用に適していることから、陸生動物の健康維持および疾病予防に有用であるとしている。
【特許文献1】特開平7−227219号公報
【特許文献2】特開平11−221026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記した特許文献1にて提案されている「家畜の飼育方法」を利用した家禽類の飼育方法では、家禽類における飼料の消化性および利用性を改善すること、家禽類に特殊卵を産卵させること等の目的を達成することができない。また、上記した特許文献2にて提案されている「陸生動物の飼育用水」を飲用水とする家禽類の飼育方法では、家禽類における飼料の消化性および利用性を改善すること、家禽類が排泄する排泄物中の環境汚染物質を削減すること、家禽類に特殊卵を産卵させること等の目的を達成することはできない。
【0009】
従って、本発明の目的は、特定の電解生成水の特殊な機能に着目し、当該電解生成水を家禽類の飼育時の飲用水として供与することにより、家禽類の飼育時における上記した全ての目的中の多く目的を達成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、家禽類の飼育用の飲用水、および、当該飲用水を使用した家禽類の飼育方法に関する。本発明に係る家禽類の飼育用の飲用水は、家禽類に飼料と共に供与して家禽類を飼育するための飲用水であって、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成アルカリ性水であることを特徴とするものである。当該飲用水としては、pHが8〜11の範囲にある弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水を採用することができる。
【0011】
また、本発明に係る家禽類の飼育方法は、飲用水として、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成アルカリ性水を採用することを特徴とするものである。当該飼育方法においては、前記飲用水として、pHが8〜11の範囲にある弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水を採用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る飲用水は、水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される電解生成アルカリ性水であって、好ましくは、pHが8〜11の範囲にある弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水である。かかる電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽の飼育実験では、下記のごくき作用効果を確認している。
【0013】
すなわち、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽類の飼育実験では、家禽類による窒素蓄積率が高く、家禽類は効率よくタンパク質を蓄積している結果を得ている。この結果は、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とすれば、低タンパク質の飼料を用いた飼育管理を行うことができて、飼料の節約が可能であることを示している。
【0014】
また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽類の飼育実験では、家禽類による腹腔内脂肪重量、肝臓および浅胸筋肉中の脂肪濃度、血漿中のトリグリセリド濃度が高い結果を得ている。この結果は、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とすれば、家禽類は飼料中の脂肪を効率よく利用することから、低脂肪の飼料を用いた飼育管理を行うことができて、飼料の節約が可能であることを示している。
【0015】
また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽類の飼育実験では、家禽の代謝エネルギーが高く、家禽類は飼料中のエネルギーを効率よく利用している結果を得ている。この結果は、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とすれば、低エネルギーの飼料を用いた飼育管理を行うことができて、飼料の節約が可能であることを示している。
【0016】
また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽類の飼育実験では、実験期間を通して、家禽の窒素蓄積率、粗脂肪蓄積率、および、代謝エネルギーが高く、家禽類は飼料中の全ての栄養分を有効に利用している結果を得ている。この結果は、同じ飼料による家禽類の飼育では、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とすることにより、排泄物中の有機物の含有量を低く抑えることができて、環境に対して低負荷な飼育管理が可能であることを示している。
【0017】
また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とする家禽類の飼育実験では、当該飼育方法が家禽類の脂質代謝に大きな影響を及ぼす結果を得ている。この結果は、脂質に特色のある特殊卵を生産できる可能性があることを示している。従って、例えば、エイコペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等の脂肪酸が豊富な卵を生産できる可能性がある。また、卵黄に含まれる脂肪酸をコントロールした風味に富む卵を生産できる可能性がある。これらの卵は、付加価値の高い卵である。前者の卵は、エイコペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等の脂肪酸を摂取するために有効である。また、後者の卵は、美味しさに富む卵の風味を味わうために有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、家禽類に飼料と共に供与して家禽類を飼育するための飲用水、および、当該飲用水を家禽類の飼育用の飲用水として採用する家禽類の飼育方法に関する。本発明に係る家禽類の飼育方法の一実施態様として、家禽類の代表例である鶏(ブロイラー)の飼育方法を例示する。
【0019】
当該実施態様に係る鶏の飼育方法では、2週齢の雄ブロイラーを飼育の対象として、18日間飼育した。当該飼育では、ブロイラーが飼料および飲用水を自由に摂取することができるようにし、供与する飼料については何等の限定もないが、供与する飲用水については、pH8〜11の範囲にある弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水を採用した。当該電解生成アルカリ性水は、有隔膜電解槽を主体とする電解水生成装置を使用し、一般水を被電解水とする有隔膜電解にて生成される。
【0020】
当該電解水生成装置を使用した有隔膜電解では、被電解水である一般水は、有隔膜電解槽の陽極側電解室と陰極側電解室とに同時に供給され、陽極側電解室と陰極側電解室にて同時に電気分解を受ける。当該電気分解では、陽極側電解室にて電解生成酸性水が生成され、かつ、陰極側電解室にて電解生成アルカリ性水が生成される。生成される電解生成アルカリ性水は、pHが8〜11の範囲にある弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水であって、当該飼育方法では、当該電解生成アルカリ水を、ブロイラーに対する飲用水に採用している。
【0021】
2週齢の雄ブロイラーを、飲用水である当該電解生成アルカリ水を自由に摂取する状態で18日間飼育した結果では、水道水を自由に摂取する状態で18日間飼育した結果に比較して、同じ飼料の摂取量がほぼ同量であるにも関わらず体重が増加しており、肝臓、胸肉等の臓器の重量や、腹腔内脂肪の重量が増大している。また、肝臓、胸肉等の臓器の脂質濃度についても増大し、粗脂肪蓄積率、窒素蓄積率、代謝エネルギーも増大している。さらには、血漿中のトリグリセリド濃度が増大していることを確認した。
【0022】
これらの結果から、ブロイラーは飼料中の脂肪を効率よく利用するとともに、飼料中の窒素およびエネルギーを効率よく利用していて、低脂肪、低タンパク質、低エネルギー等の飼料を用いた飼育管理を行うことができて、飼料の節約が可能であることを教示している。また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とするブロイラーの飼育実験では、飼育期間を通して、ブロイラーの窒素蓄積率、粗脂肪蓄積率、および、代謝エネルギーが高く、ブロイラーは飼料中の全ての栄養分を有効に利用して、排泄物中の有機物の含有量を低くしているため、環境に対して低負荷な飼育管理が可能であることを教示している。
【0023】
また、当該電解生成アルカリ性水を飲用水とするブロイラーの飼育では、ブロイラーの脂質代謝に大きな影響を及ぼす結果を得ている。この結果は、脂質に特色のある特殊卵を生産できる可能性があることを教示している。従って、例えば、エイコペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等の脂肪酸が豊富な卵の生産が可能となり、また、卵黄に含まれる脂肪酸をコントロールした風味に富む卵の生産が可能になる。これらの卵は、付加価値の高い卵であって、前者の卵では、エイコペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等の脂肪酸を摂取するのに有効であり、また、後者の卵では、美味しさに富む卵の風味を味わうために有効である。
【実施例】
【0024】
(実施例1):本実施例では、通常の飼料と本発明に係る飲用水(弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水)を組み合わせた鶏の飼育実験(実施例)と、通常の飼料と通常の飲用水(水道水)を組み合わせた鶏の飼育実験(比較例)を試みた。各飼育実験では、2週齢のブロイラー(雄)を飼育の対象とした。また、飲用水としては、表1に示す特性の2種類の飲用水(BEW),(TAP)を飼育に供した。但し、飲用水(BEW)は、弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水であって、本発明に係る飲用水である。また、飲用水(TAP)は、一般の水道水であって、ブロイラーの飼育に通常使用される飲用水である。
【0025】
【表1】


【0026】
本実施例では、36羽のブロイラーを18羽づつの2群に分けて、飲用水(BEW)を摂取させる区(BEW区:実施例)と、飲用水(TAP)を摂取させる区(TAP区)とし、飼料と飲用水を自由に摂取できる環境のもとで、12月1日から18日間飼育した。飲用水(BEW)を給水する手段としては、電解水生成装置で生成された飲用水(BEW)を一旦ポリエチレン製のタンクに貯留し、これを樋型の給水器に一定量づつ継続的に給水する手段を採り、また、飲用水(TAP)を給水する手段としては、飲用水(TAP)を一旦ポリエチレン製のタンクに貯留し、これを樋型の給水器に一定量づつ継続的に給水する手段を採った。但し、タンクに貯留している各飲用水については、一日のうちの9時と17時に新しい飲用水に入れ替えた。
【0027】
各飼育実験においては、飼育期間中の飼料の摂取量と体重の増加量を測定するとともに、飼育終了後(18日目)におけるブロイラーの肝臓、胸肉、および腹腔内脂肪の量を測定した。また、飼育期間を、第1期(12月5日〜12月8日)、第2期(12月9日〜12月13日)、第3期(12月14日〜12月17日))の3期に分けて、各期に排泄された排泄物を回収して、回収された排泄物中の粗脂肪量、窒素量、およびエネルギー量から、ブロイラーの体内に蓄積された粗脂肪量(粗脂肪蓄積率量%)、窒素量(窒素蓄積率%)、および、エネルギー量(代謝エネルギーcal/gDM)を算出した。また、飼育終了後(18日目)のブロイラーから血液を採取して、血液中の血漿中総コレステロール(CHOL)、および、トリグリセリド(TG)を測定した。各飼育実験で得られた各測定結果については、表2〜表8に示す。
【0028】
【表2】


【0029】
【表3】


【0030】
【表4】


【0031】
【表5】


【0032】
【表6】


【0033】
【表7】


【0034】
【表8】


【0035】
各表に示す結果を参照すると、増体成績(表2)については、飼育期間中、各区の群のブロイラーは同じ飼料をほぼ同量摂取しているにも関わらず、BEW区のブロイラーでは、TAP区のブロイラーに比較して、体重が増加していることが確認できる。また、各臓器重量(表3)および各臓器脂質濃度(表4)については、BEW区のブロイラーでは、TAP区のブロイラーに比較して、臓器重量および臓器脂質濃度が増加していることが確認できる。BEW区のブロイラーにおける臓器重量の増加は、臓器脂質濃度が増加しているためと推測される。
【0036】
粗脂肪蓄積率(表5)、窒素蓄積率(表6)、エネルギー蓄積率(表7)については、BEW区のブロイラーでは、TAP区のブロイラーに比較して、粗脂肪蓄積率、窒素蓄積率、および代謝エネルギー共に増加していることが確認できる。粗脂肪蓄積率は、飼料中の脂質の利用効率の指標であって、蓄積率が高いほど体脂肪が増加することを意味する。窒素蓄積率は、飼料中のタンパク質の利用効率の指標であって、タンパク質に由来する肉の生成が増加することを意味する。代謝エネルギーは、飼料中のエネルギーの利用効率の指標であって、飼料から摂取したエネルギーは代謝機能の維持と増体(肉の生産)に利用される。
【0037】
また、血液性状(表8)におけるトリグリセリドについては、BEW区のブロイラーでは、TAP区のブロイラーに比較して、増加していることが確認できる。当該血液性状は、体内脂質代謝に関連しているもので、臨床的指標としての意味があり、当該結果では、BEW区のブロイラーでは、TAP区のブロイラーに比較して、中性脂肪の一種であるトリグリセリドが増加していることが確認できる。
【0038】
(実施例2):本実施例では、実施例1での鶏の飼育実験の終了後しばらくの期間をおいて、実施例1とほぼ同様に、鶏の飼育実験を試みた。本実施例では、通常の飼料と本発明に係る飲用水(弱アルカリ性の電解生成アルカリ性水)を組み合わせた鶏の飼育実験(実施例)と、通常の飼料と通常の飲用水(水道水)を組み合わせた鶏の飼育実験(比較例)を試みた。各飼育実験では、2週齢のブロイラー(雄)を飼育の対象とした。また、飲用水としては、表1に示す特性の2種類の飲用水(BEW),飲用水(TAP)と同じ飲用水を採用した。
【0039】
本実施例では、40羽のブロイラーを20羽づつの2群に分けて、飲用水(BEW)を摂取させる区(BEW区:実施例)と、飲用水(TAP)を摂取させる区(TAP区)とし、飼料については自由に摂取できる環境のもとで、飲用水については、ケージ用ニップル給水システム(株式会社アズマ・コーポレーション製)により摂取できる環境のもとで、14日間飼育した。
【0040】
なお、上記したケージ用ニップル給水システムは、給水システムを構成する給水用パイプに複数個のニップルを備えるもので、鶏がニップルをつついたときにだけ、給水用パイプ内に滞留する飲用水が出る方式のものである。当該方式の給水システムにおいては、飲用水が鶏舎内で外気に暴露した状態で滞留するものでないことから、鶏舎内を衛生的な環境に維持することができ、廃液による公害の発生も抑制され、また、飲用水の自由摂取に比較して飲用水の過剰な摂取が防止され、飲用水の過剰摂取の鶏に及ぼす影響を防止することができる。
【0041】
本実施例(実施例2)と実施例1との実質的な相違は、上記した飲用水の摂取の方式と飼育期間にあり、他の飼育条件はほほ同じである。また、本実施例では、各飼育実験における増体成績、臓器重量、臓器脂質濃度、血液性状を測定しているが、これらの項目を測定する手段としては、実施例1の各実験で採用している測定手を採用した。これらの項目の測定結果については、表9〜表12に示す。
【0042】
【表9】


【0043】
【表10】


【0044】
【表11】


【0045】
【表12】


【0046】
本実施例の結果は、本発明に係る飲用水(電解生成アルカリ性水)が鶏の飼育時の飲用水として有効であることを裏付けている。各表を参照すると、表10(臓器重量)中の「胸肉」の項目を除く全ての項目で、有効性が認められる。但し、本実施例(実施例2)の結果と実施例1の結果とを比較すると、実施例1の結果の方が実施例2の結果より良いことが確認される。これは、実施例2では、飲用水の摂取にケージ用ニップル給水システムを採用していて、飲用水の自由摂取が規制されていること、および、飲用水の摂取期間(飼育期間)がわずかに短いこと等の理由を挙げることができる。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成17年2月16日(2005.2.16)
【代理人】 【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一

【識別番号】100076842
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 幹夫

【公開番号】 特開2005−304486(P2005−304486A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2005−38983(P2005−38983)