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【発明の名称】 生体表面を着色する染色方法
【発明者】 【氏名】柳田 光広
【住所又は居所】千葉県市原市五井南海岸12−54 日本曹達株式会社高機能材料研究所内

【氏名】雑賀 修
【住所又は居所】神奈川県小田原市高田345 日本曹達株式会社小田原研究所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体表面を染色する方法であって、式(I)
【化1】


[式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、トリアルキルシリル基、又はCOr1、COOr2、CONr34、 若しくはCOCONr56 (r1 、r2 、r3 、r4 、r5 、r6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表す。)で表される基を表し、また、R1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になって−CH2−Z−CH2−(式中、Zは置換基を有してもよいアルキレン、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素を表す。)を形成してもよく、また、R1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になってCO−Q−CO(Qは置換基を有してもよいアルキレン、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素を表す。)を形成してもよく、さらにR1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になって=C(r7)Or8(r7及びr8は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)、=C(Sr92(r9はアルキル基を表す。)、=CHNr1011(r10、r11は、それぞれ独立して、アルキル基を表す。)又は=Sr1213(r12、r13は、それぞれ独立して、アルキル基、又はアリール基を表す。)なる基を形成してもよい。]で表わされる化合物、式(II)
【化2】


[式中、R5は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R6は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアルキニル基を表し、更に、XはNH、又は酸素原子を表す。]で表される化合物、式(III)
【化3】


[式中、R7は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R8は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアルキニル基を表す。]で表される化合物、式(IV)
【化4】


[式中、R9、R10及びR11は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、またR10とR11は、一緒になって環を形成してもよい。R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、又は置換基を有してもよいシクロアルキル基を表し、またR11とR12は一緒になって単結合を形成してもよい。]で表される化合物、式(V)
【化5】


[式中、R14及びR15は、それぞれ独立して、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R16は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、又は置換基を有してもよいシクロアルキル基を表し、R17は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、又はCONHR18(R18は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表す。)を表し、YはNH、又は酸素原子を表す。]で表される化合物、及び式(VI)
【化6】


[式中、R19は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表す。]で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を非ヒト動物の生体内に投与し、生体表面を着色することを特徴とする染色方法。
【請求項2】
生体表面が毛及び/又は爪であることを特徴とする請求項1記載の染色方法。
【請求項3】
請求項1記載の式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする非ヒト動物の生体表面を着色する体内投与剤。
【請求項4】
生体表面が着色された非ヒト動物であって、請求項1記載の式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を生体内に投与することによって、生体表面が着色されることを特徴とする非ヒト動物。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、蛍光性化合物を非ヒト動物の生体内に投与することにより生体表面を着色する染色方法に関する。
【背景技術】
【0002】
式(I)〜式(V)で表される化合物は、農医薬、香料、高分子等の中間体、光波長変換資材、エレクトロルミネッセンス、有機機能性色素の機能性材料として有用であり、強い蛍光を有すること、及び大きなストークスシフトを有することから、特に有機顔料色素、紙幣偽造防止用色素等に有用であり、その他の応用展開にも期待される化合物である(特許文献1〜12)。
【0003】
また、従来着色物質を体内投与することで生体表面を着色する方法としては、カルテノイド類を飼料に添加して着色する方法(特許文献13〜15)、油溶性染料を飼料に添加して着色する方法(特許文献16)が知られている。
【特許文献1】特開平5−32640号
【特許文献2】特開平6−41524号
【特許文献3】特開平6−179660号
【特許文献4】特開平6−38635号
【特許文献5】特開平7−278456号
【特許文献6】特開平8−143553号
【特許文献7】特開平10−6636号
【特許文献8】特開平11−138974号
【特許文献9】特開2001−31657号
【特許文献10】特開2001−64530号
【特許文献11】特開2002−137531号
【特許文献12】特開2002−235021号
【特許文献13】特開平7−8184号
【特許文献14】特開平7−179388号
【特許文献15】特開2002−330705号
【特許文献16】特開2000−308434号
【0004】
特開2000−308434号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、非ヒト動物の生体内に蛍光性化合物を投与することにより、生体表面を着色する染色方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記式(I)〜式(V)で表されるピラジン系蛍光性化合物の毒性試験を行う過程でラットに経口投与したところ、意外にも、ラットの体毛及び爪が着色することを見い出した。そこで、前記式(I)〜式(V)で表されるピラジン系蛍光性化合物と構造を異にする9種類の蛍光性化合物についても、同様にラットに経口投与し、着色の有無を調べたところ、前記式(VI)で表される化合物以外は着色しないことを確認した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明は、生体表面を染色する方法であって、式(I)
【0008】
【化7】


[式中、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、トリアルキルシリル基、又はCOr1、COOr2、CONr34、 若しくはCOCONr56 (r1 、r2 、r3 、r4 、r5 、r6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表す。)で表される基を表し、また、R1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になって−CH2−Z−CH2−(式中、Zは置換基を有してもよいアルキレン、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素を表す。)を形成してもよく、また、R1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になってCO−Q−CO(Qは置換基を有してもよいアルキレン、又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素を表す。)を形成してもよく、さらにR1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になって=C(r7)Or8(r7及びr8は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、又はアリール基を表す。)、=C(Sr92(r9はアルキル基を表す。)、=CHNr1011(r10、r11は、それぞれ独立して、アルキル基を表す。)又は=Sr1213(r12、r13は、それぞれ独立して、アルキル基、又はアリール基を表す。)なる基を形成してもよい。]で表わされる化合物、式(II)
【0009】
【化8】


[式中、R5は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R6は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアルキニル基を表し、更に、XはNH、又は酸素原子を表す。]で表される化合物、式(III)
【0010】
【化9】


[式中、R7は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R8は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、又は置換基を有してもよいアルキニル基を表す。]で表される化合物、式(IV)
【0011】
【化10】


[式中、R9、R10及びR11は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、またR10とR11は、一緒になって環を形成してもよい。R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、又は置換基を有してもよいシクロアルキル基を表し、またR11とR12は一緒になって単結合を形成してもよい。]で表される化合物、式(V)
【0012】
【化11】


[式中、R14及びR15は、それぞれ独立して、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表し、R16は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、又は置換基を有してもよいシクロアルキル基を表し、R17は、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、又はCONHR18(R18は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、又は置換基を有してもよいヘテロ環基を表す。)を表し、YはNH、又は酸素原子を表す。]で表される化合物、及び式(VI)
【0013】
【化12】


[式中、R19は、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、又は置換基を有してもよいアリール基を表す。]で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を非ヒト動物の生体内に投与し、毛や爪等の生体表面を着色することを特徴とする染色方法に関する。
【0014】
また、本発明は、前記式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする非ヒト動物の生体表面を着色する体内投与剤や、生体表面が着色された非ヒト動物であって、請求項1記載の式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を生体内に投与することによって、生体表面が着色されることを特徴とする非ヒト動物に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の蛍光性化合物を非ヒト動物の生体内に投与することで、生体表面が着色するので、観賞用の動物類の外皮、体毛、爪、鳥類の羽毛、くちばし、魚類の鱗及び甲殻類の甲皮等の染色方法として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
上記式(I)〜式(VI)において定義されている種々の基について以下に説明する。
【0017】
アルキル基、アルケニル基、及びアルキニル基(いずれの基も置換基を有していてもよい場合を含む)は直鎖でも分枝鎖でもよい。これらの基における炭素数に特に制限はないが、アルキル基は炭素数1〜8、特に炭素数1〜6、アルケニル基は炭素数2〜6、特に炭素数2〜4、アルキニル基は炭素数2〜6、特に炭素数2〜4がそれぞれ好ましい。置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、置換基を有していてもよいアルキニル基における置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ニトロ基、アミノ基、モノアルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基)、ジアルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、メチルエチルアミノ基)、アルキルカルボニル基(例えば、メチルカルボニル基、エチルカルボニル基)、アルキルカルボニルオキシ基(例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基)、アルケニルカルボニルオキシ基(例えば、ビニルカルボニルオキシ基、2−メチルビニルカルボニルオキシ基)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基)、シアノ基、エポキシ基(例えば、エポキシエチル基)、フェニル基、アルキルフェニル基(アルキルとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等が例示される。)、ハロゲン化フェニル基(ハロゲンとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が例示される。)、トリアルコキシシリル基(例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基)等を挙げることができる。
【0018】
トリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基等を挙げることができる。
【0019】
アリール基及び置換基を有してもよいアリール基におけるアリール基としては、フェニル基、α−及びβ−ナフチル基、1−、2−、3−、4−及び9−フェナントリル基、1−、2−及び9−アントラシル基等を挙げることができる。また、置換基としては前記の置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基における置換基の説明箇所で例示した置換基と全く同じ置換基を例として挙げることができる。
【0020】
置換基を有してもよいヘテロ環基におけるヘテロ環基としては、ピロリニル基、ピリジル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリミニジル基、ピペリジル基、ピペラジル基、ピラジル基、モルホリル基、フリル基、ピラニル基、チエニル基、チアゾリル基、オキサゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、トリアジニル基等を挙げることができる。これらのヘテロ環基において置換位置が複数可能である場合は、いずれの位置であってもよい。置換基を有していてもよいヘテロ環基における置換基としては、前記の置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基における置換基の説明箇所で例示した置換基と全く同じ置換基を例として挙げることができる。
【0021】
置換基を有してもよいアルキレンにおける、アルキレンの炭素原子数に特に制限はないが、炭素数1〜6が好ましく、置換基としては、前記の置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基における置換基の説明箇所で例示した置換基と全く同じ置換基を例として挙げることができる。
【0022】
置換基を有してもよい芳香族炭化水素における芳香族炭化水素としてはベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン等を挙げることができ、これらにおける2本の結合手の位置は可能な限りどのような組合せであってもよい。また、置換基としては、前記の置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基における置換基の説明箇所で例示した置換基と全く同じ置換基を例として挙げることができる。
【0023】
置換基を有してもよいシクロアルキル基におけるシクロアルキル基の炭素数は特に制限されないが、炭素数3〜8が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基を挙げることができる。また、置換基としては、前記の置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基における置換基の説明箇所で例示した置換基と全く同じ置換基を例として挙げることができる。
【0024】
式(IV)で表される化合物においてR10とR11が一緒になって環を形成する場合としては、例えば、前記のR1とR2、及び/又はR3とR4が一緒になって形成することができる−CH2−Z−CH2−(式中、Zは置換基を有してもよいアルキレン又は置換基を有してもよい芳香族炭化水素を表す。)と同じ基を挙げることができる。なお、置換基を有してもよいアルキレン及び置換基を有してもよい芳香族炭化水素は上述の通りです。−(CH24−、−(CH25−はこの場合の好ましい例である。
【0025】
本発明の式(I)〜式(V)で表される化合物は、特開平5−32640号公報、特開平6−179660号公報、特開平7−278456号公報等記載の公知の方法で合成することができる。
【0026】
また、本発明の式(VI)で表される化合物は、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸と対応する化合物とのエステル化反応等によって合成することができる。
【0027】
式(I)〜式(VI)で表される化合物のうち、特に好ましい例を以下の第1表〜第6表に示す。
【0028】
【表1−1】


【0029】
【表1−2】


【0030】
【表1−3】


【0031】
【表2】


【0032】
【表3】


【0033】
【表4】


【0034】
【表5】


【0035】
【表6】


本発明で使用する前記式(I)〜式(VI)で表される化合物は、蛍光性化合物であり、生体表面が蛍光色を発するので、主に、鑑賞用の動物類等に投与して使用できる。また、小動物等に対して投与すれば、暗闇での行動パターン等の判別が容易に行うこともできる。例えば、夜行性動物の行動パターンを正確に把握することができる。また、釣り用の餌を着色させる方法としても使用できる。
【0036】
本発明の生体表面が着色された非ヒト動物としては、前記式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物の少なくとも1種を生体内に投与することによって、生体表面が着色されているヒト以外の動物であれば特に制限されず、ヒト以外の動物としては、ラット、マウス、ハムスター、モルモット、ウサギ、ブタ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ネコ、イヌ、サル等の哺乳動物、ニワトリ等の鳥類、魚類、爬虫類、昆虫類等を挙げることができる。。
【0037】
本発明の生体表面とは、体外から観測される部分であれば特に制限はなく、外皮、甲皮、毛、爪、鱗、眼球、くちばし等が挙げられ、本発明においては、毛及び/又は爪であるのが好ましい。
【0038】
本発明の式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物を生体内に投与する際は、直接式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物を生体内に投与してもいいが、水に溶解させて投与してもよい。
【0039】
また、本発明で投与する式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物は、水に対する溶解度が乏しい化合物であるので、生体内に投与する場合に水に溶解しない場合は、界面活性剤を使用して水に懸濁させた状態で投与することができる。このような界面活性剤としては、SDS (ドデシル硫酸ナトリウム)、サルコシル (ラウロイルサルコシン)、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、SB 3−10(デシルスルホベタイン)、SB 3−12 (ドデシルスルホベタイン)、SB 3−14、SB 3−16 (ヘキサデシルスルホベタイン)、CHAPS、TritonX100、TritonX114、Tween20、Tween80、MEGA9 (ノンアノイルメチルグルカミン)、オクチルグルコシド、LDAO (ドデシルジメチルアミンオキシド)等を挙げることができる。
【0040】
本発明の式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物の生体内への投与方法は、特に制限されないが、例えば、金属製胃ゾンデを使用して強制経口投与による方法、蛍光性化合物を飼料に混ぜ合わせて、経口的に摂取させる方法、注射器等を使用して血液中に投与する方法等が挙げられる。
【0041】
本発明の式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物の投与量は、用いる化合物の種類や、投与する非ヒト動物の種類によって適宜選択されるが、通常1回につき非ヒト動物の生体1Kg当たり、10mg〜10g、好ましくは、50mg〜5g、より好ましくは、100mg〜2gの範囲である。
【0042】
また、本発明は、前記式(I)〜式(VI)で表される化合物から選ばれる蛍光性化合物を含有することを特徴とする非ヒト動物の生体表面を着色する体内投与剤であるが、非ヒト動物の生体表面を着色することを目的とし、前記式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物の少なくとも1種を含有する体内投与剤であれば特に制限されなく、前記式(I)〜式(VI)で表される蛍光性化合物の他に、水等の適当な希釈剤や、界面活性剤等を含有していてもよい。界面活性剤としては、前記と同様のものを挙げることができる。
【実施例】
【0043】
次に実施例で本発明を詳細に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1(ラットの着色試験)
SD系雌性ラット(7週齢)を用いて、本発明の蛍光性化合物を300mg/Kgの割合で少量のTween80を加えたイオン交換水に懸濁させて、金属製胃ゾンデによる強制経口投与を行った(投与前1晩及び投与後3時間の絶食を行った。)。投与3日及び10日後に頭部、背部、前肢、腹部の毛及び爪を、目視又は蛍光顕微鏡により着色状態を観察した。なお、比較として下記に示す蛍光性化合物を使用した。その結果を第7表に示す。
【0044】
【表7】


第7表から明らかなように、比較化合物を投与した場合はラットの生体表面の着色が認められないが、本発明の蛍光性化合物を投与した場合は、ラットの生体表面への着色が認められることがわかった。
【0045】
【化11】











【出願人】 【識別番号】000004307
【氏名又は名称】日本曹達株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区大手町2丁目2番1号
【出願日】 平成16年6月30日(2004.6.30)
【代理人】 【識別番号】100107984
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 雅紀

【識別番号】100102255
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 誠次

【識別番号】100123168
【弁理士】
【氏名又は名称】大▲高▼ とし子

【識別番号】100120086
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼津 一也

【公開番号】 特開2005−304473(P2005−304473A)
【公開日】 平成17年11月4日(2005.11.4)
【出願番号】 特願2004−194973(P2004−194973)