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【発明の名称】 飼料用添加物及びその製造方法
【発明者】 【氏名】中村 寛

【要約】 【課題】優れた整腸作用を発揮する飼料用添加物及びその製造方法を提供する。

【解決手段】飼料へ添加する添加物において、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で含有することを特徴とする。前記米ぬか粉と前記アロエ粉に加えてさらに魚粉を含有し、重量比にて該米ぬか粉10に対して該魚粉を0.36〜0.44の割合で含有することが好適であり、前記アロエ粉が、キダチアロエ粉であることが好適である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飼料へ添加する添加物において、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で含有することを特徴とする飼料用添加物。
【請求項2】
前記米ぬか粉と前記アロエ粉に加えてさらに魚粉を含有し、重量比にて該米ぬか粉10に対して該魚粉を0.36〜0.44の割合で含有することを特徴とする請求項1に記載の飼料用添加物。
【請求項3】
前記アロエ粉が、キダチアロエ粉であることを特徴とする請求項1または2に記載の飼料用添加物。
【請求項4】
米ぬか粉とアロエ粉とを、重量比にて該米ぬか粉10に対して該アロエ粉を0.9〜1.1の割合で準備する工程と、
前記米ぬか粉を焙煎する工程と、
焙煎後の前記米ぬか粉を冷却した後、該米ぬか粉を微粒子化する工程と、
微粒子化した前記米ぬか粉に対し前記アロエ粉を混合する工程とを有することを特徴とする
飼料用添加物の製造方法。
【請求項5】
米ぬか粉とアロエ粉と魚粉とを、重量比にて該米ぬか粉10に対して該アロエ粉を0.9〜1.1の割合で、該魚粉を0.36〜0.44の割合で準備する工程と、
前記米ぬか粉及び前記魚粉を混合し焙煎する工程と、
焙煎後の前記米ぬか粉及び前記魚粉を冷却した後、該米ぬか粉及び該魚粉を微粒子化する工程と、
微粒子化した前記米ぬか粉及び前記魚粉に対し前記アロエ粉を混合する工程とを有することを特徴とする
飼料用添加物の製造方法。
【請求項6】
前記アロエ粉が、キダチアロエ粉であることを特徴とする請求項4または5に記載の飼料用添加物の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、家畜又は愛玩動物の健康維持及び向上のために飼料に添加する添加物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家畜(牛、豚、山羊、馬等)又は愛玩動物(犬、猫等)においては、温度や湿度等の環境条件の影響を受けて胃腸等の機能が低下し、食欲が低下することがよくある。食欲が低下すると、動物の健康状態が悪化し体重が落ちる。さらに、家畜においては増体阻害が生じて経営的にも問題となる。
【0003】
斯かる状態の予防若しくは改善を図るために、健康維持若しくは向上を実現する種々の飼料または飼料用添加物が提示されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、家畜等の整腸作用のために、アロエを含む種々の野菜及び果実の発酵物から抽出した植物性エキスを混合して米ぬか培地を発酵させ、乾燥した飼料添加物が開示されている。また、特許文献2では、食欲低下時の増体阻害を防止する、乾燥トウモロコシ粉砕物に米ぬか及び魚粉等を混合した養豚用配合飼料が開示されている。
【特許文献1】特開平7−87899号公報
【特許文献2】特開2003−289813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来から、アロエと米ぬかのそれぞれが整腸作用を有するという知見は得られていたが、粉体のアロエと米ぬかを組み合わせた飼料用添加物は知られておらず、これらを組み合わせて使用することによる整腸作用についても認識されていなかった。
【0006】
そこで本発明は、アロエ粉と米ぬか粉とを組み合わせることにより優れた整腸作用を発揮する飼料用添加物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成すべく、本発明は以下の構成を提供する。
(1)請求項1に係る発明は、飼料へ添加する添加物において、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で含有することを特徴とする飼料用添加物である。
【0008】
(2)請求項2に係る発明は、請求項1の飼料用添加物において、前記米ぬか粉と前記アロエ粉に加えてさらに魚粉を含有し、重量比にて該米ぬか粉10に対して該魚粉を0.36〜0.44の割合で含有することを特徴とする。
【0009】
(3)請求項3に係る発明は、請求項1または2において、前記アロエ粉が、キダチアロエ粉であることを特徴とする。
【0010】
(4)請求項4に係る発明は、飼料用添加物の製造方法において、米ぬか粉とアロエ粉とを、重量比にて該米ぬか粉10に対して該アロエ粉を0.9〜1.1の割合で準備する工程と、前記米ぬか粉を焙煎する工程と、焙煎後の前記米ぬか粉を冷却した後、該米ぬか粉を微粒子化する工程と、微粒子化した前記米ぬか粉に対し前記アロエ粉を混合する工程とを有することを特徴とする。
【0011】
(5)請求項5に係る発明は、飼料用添加物の製造方法において、米ぬか粉とアロエ粉と魚粉とを、重量比にて該米ぬか粉10に対して該アロエ粉を0.9〜1.1の割合で、該魚粉を0.36〜0.44の割合で準備する工程と、前記米ぬか粉及び前記魚粉を混合し焙煎する工程と、焙煎後の前記米ぬか粉及び前記魚粉を冷却した後、該米ぬか粉及び該魚粉を微粒子化する工程と、微粒子化した前記米ぬか粉及び前記魚粉に対し前記アロエ粉を混合する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
(6)請求項6に係る発明は、請求項4または5において、前記アロエ粉が、キダチアロエ粉であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による飼料用添加物は、整腸作用に優れた米ぬかとアロエを混合しているため顕著な相乗効果を奏する。すなわち、家畜等の胃腸障害を改善すると共に、正常な胃腸機能を維持し、特に下痢発生を低減し便秘を改善する整腸作用に優れている。加えて、糞便や尿の悪臭消去作用も有用である。
【0014】
また、米ぬかを焙煎しているので香ばしく、家畜等の食欲を刺激して食欲低下を改善することができる。その結果、飼料を無駄にすることなく効率的に給餌できる。
【0015】
さらにまた、粉体状であるため固形物の違和感もなく、従来用いている予備配合物や家畜飼料と混合することができる。
【0016】
米ぬかもアロエも100%天然物であり、人工的な化学物質や抗生物質等の添加物を一切含まないので、家畜にとって健康的であると同時に安全性に優れている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明による飼料用添加物は、家畜又は愛玩動物への健康食品として利用されるものであり、従来与えてきた飼料へ添加することにより使用される。添加方法としては、従来与えてきた飼料に追加して与える場合と、一部を置き換えて与える場合の双方の方法が含まれる。
【0018】
本発明の飼料用添加物の第1の実施形態では、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で含有することが好適である。さらに好適には、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を1の割合で含有する。
【0019】
米ぬか粉とアロエ粉の各々の粉体は、例えば、粒径が1μm〜500μm、より好ましくは10μm〜200μm程度とする。この範囲より大きい粒径であると、家畜等が固形物として違和感を感じるようになり、従来の飼料と異なるものとして認識する可能性が生じる。また、添加される飼料との混和性が低下する傾向がある。一方、この範囲より小さい粒径であると、微粒子化するための製造コストが高くなる上、取扱いが困難となる。
【0020】
米ぬかは、ビタミンB1、タンパク質、ビタミンB2、脂質、ナイアシン、繊維、リン、カルシウム、ニコチン酸、鉄、ビタミンE等が豊富であり、優れた栄養食品である。本発明ではさらに、米ぬかを焙煎したものを用いることが好適である。焙煎した米ぬかは香ばしいために家畜等に好まれるためである。
【0021】
アロエには、薬効のある幾つかの種類が知られているが、キダチアロエとアロエベラの2種類がよく知られている。本発明では、特に、乾燥状態すなわち粉末状態でも薬効を発揮できるキダチアロエが好適である。キダチアロエには、アロイン、アロエニン、アロエエモジン、アロエウルシン、アロエシン、アロエソンエモジン、アロエチン、アロミチン等の多種成分が含まれ、健胃、緩下、抗潰瘍等の効能が知られている。尚、キダチアロエ以外でも、粉末状態でこれらの薬効を有する種類であれば、本発明に適用できる。以下の実施形態でも同様である。
【0022】
本発明の飼料用添加物の第2の実施形態では、米ぬか粉とアロエ粉を前述の割合で含有する場合において、さらに魚粉を含有し、重量比にて米ぬか粉10に対して魚粉を0.36〜0.44の割合で含有することが好適である。さらに好適には、重量比にて米ぬか粉10に対して魚粉を0.4を含有する。魚粉は、良質のタンパク質供給源であると共にアミノ酸、カルシウム、リンがバランスよく含まれ、ビタミンB12も多いことから、重要な飼料原料である。この魚粉を含む飼料用添加物は、特に愛玩動物用に適している。その場合は、例えば、従来のペットフードに本発明の飼料用添加物をふりかけて与える。
【0023】
次に、本発明による飼料用添加物の製造方法を説明する。
本発明による飼料用添加物の第1の実施形態は、次の各工程を有する。
・第1工程:米ぬか粉とアロエ粉とを、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で準備する。さらに好適には、米ぬか粉10に対してアロエ粉1の割合で準備する。米ぬか粉は、精米過程において副産物として入手可能であり、アロエ粉は、葉部を真空凍結乾燥し粉末化したものとして入手可能である。アロエ粉が、キダチアロエ粉が好適である。
・第2工程:準備した米ぬか粉を焙煎する。
・第3工程:焙煎後の米ぬか粉を冷却した後、米ぬか粉を微粒子化する。精粉機を用いて行うことができる。
・第4工程:微粒子化した米ぬか粉に対しアロエ粉を混合することにより、本発明の飼料用添加物を得る。
【0024】
また、本発明による飼料用添加物の第2の実施形態は、次の各工程を有する。
・第1工程:米ぬか粉とアロエ粉と魚粉とを、重量比にて米ぬか粉10に対してアロエ粉を0.9〜1.1の割合で、そして魚粉を0.36〜0.44の割合で準備する。さらに好適には、米ぬか粉10に対してアロエ粉1の割合で、魚粉を0.4の割合で準備する。アロエ粉が、キダチアロエ粉が好適である。魚粉は、水産加工後の廃棄部分等を乾燥し粉末化したものとして入手可能である。
・第2工程:準備した米ぬか粉及び魚粉を焙煎する。
・第3工程:焙煎後の米ぬか粉及び魚粉を冷却した後、米ぬか粉及び魚粉を微粒子化する。精粉機を用いて行うことができる。
・第4工程:微粒子化した米ぬか粉及び魚粉に対しアロエ粉を混合することにより、本発明の飼料用添加物を得る。
【実施例】
【0025】
本発明の第1の実施形態による飼料用添加物を用いて以下の試験を行った。
<試験内容>
・試験業者:養豚業者
・試験期間:1か月(30日)
・試験肉豚:8頭×2室(30日齢仔豚)
(マイコプラズマヘモワクチン接種後、本試験を開始)
・添加量(1頭当たり):
1日量 (アロエ粉3g 米ぬか粉27g 計30g)
1か月量(アロエ粉90g 米ぬか810g 計900g)
・給餌方法:
JAクランブル配合飼料(通常量)に上記添加量を混入し、通常の時間帯に給餌を行った。
【0026】
<試験結果>
以下の結果が観察された。
(i)焙煎した米ぬかの香ばしい香りが食欲を増進させ、全体的に良好に摂取した。
(ii)試験開始して数日後から、飼料の食べ残しがなくなった。
(iii)飼料のみのときは軟便であったが、試験開始後3日目には便が固くなった。
(iv)試験開始後2週目頃には、添加物非使用の他の肉豚より毛艶が良く、動きも活発であった。
(v)従来は1か月の期間に一定の割合で病豚が発生していたが、本試験の1か月の期間には病豚が発生しなかった。
【0027】
以上の試験結果から、本発明の飼料用添加物は、生後虚弱な仔豚にも有効であり、食欲促進及び整腸に大きな効果があることが確認された。
【出願人】 【識別番号】504124842
【氏名又は名称】中村 寛
【出願日】 平成16年3月30日(2004.3.30)
【代理人】 【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎

【識別番号】100124176
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 典子

【識別番号】100111604
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 卓也

【公開番号】 特開2005−278497(P2005−278497A)
【公開日】 平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願番号】 特願2004−97451(P2004−97451)