| 【発明の名称】 |
植物、きのこの有効成分の抽出方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】角田 幸雄
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| 【要約】 |
【課題】植物、きのこの有効成分の抽出効率を良くする。
【解決手段】原料の植物、きのこから有効成分を抽出剤によって抽出する際に、前記原料をあらかじめ加熱した油で熱処理して原料の細胞膜を破壊することを特徴とする植物、きのこの有効成分の抽出方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 原料の植物、きのこから有効成分を抽出剤によって抽出する際に、前記原料をあらかじめ加熱した油で熱処理して原料の細胞膜を破壊することを特徴とする植物、きのこの有効成分の抽出方法。 【請求項2】 前記抽出剤が水であり、加熱した油の温度が100℃〜300℃である請求項1記載の植物、きのこの有効成分の抽出方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、植物、きのこの有効成分の抽出方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来のこの種の抽出方法としては、循環多段式加圧抽出法が知られている。 【0003】 これは、植物、きのこのエキスを加圧熱水抽出機で抽出し、その抽出液から水分分離器で含水固形分を分離し、この含水固形分に飽和水蒸気による加圧熱水処理を施し、しかる後、含水固形分のエキスを再び加圧熱水抽出機で抽出し、その抽出液を減圧濃縮機で濃縮する方法である(特許文献1参照。)。 【0004】 この方法の特徴とするところは、「加圧熱水抽出」を異なる抽出条件(温度、圧力)ごとに数段階に分けて行い、その間に、抽出剤である水の通過を困難にする植物、きのこの細胞膜を分解して抽出し易くするための「加圧熱水処理」を細胞膜の強弱に合わせて行っている点にある。 【0005】 循環多段式加圧抽出法は、このように、「加圧熱水抽出」を多段に繰り返し、その間に、細胞膜を分解するための「加圧熱水処理」を行うので、漢方薬の抽出法である「煎じる」方法に比べれば、比較的短時間で有効成分の抽出が可能になる。 【0006】 しかし、この抽出法には、処理工程が多いため、時間と費用がかかり、単位時間、単位費用あたりの有効成分の抽出量が少なく、抽出効率が悪い、という問題がある。 【特許文献1】特許第3212278号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 この発明は、従来の抽出法の問題点を解決するためになされたもので、植物、きのこの有効成分の抽出効率を上げることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 この発明が、上記課題を解決するために提供する植物、きのこの有効成分の抽出方法は、原料である植物、きのこからそれらの有効成分を抽出剤で抽出する際に、前記原料をあらかじめ加熱した油で熱処理して原料の細胞膜を破壊することを特徴とする方法である。 【0009】 上記食用油による熱処理は、原料と加熱した油との接触によってなされる。この接触は、例えば、原料の粉末や破砕片と加熱した油との混合、あるいは原形のままの原料を加熱した油に通すなどの方法によって行われる。 【0010】 油の温度、油の原料との接触量、油による原料の熱処理時間は、原料と油の接触の態様と原料の種類、すなわち、原料の細胞膜の強度によって決められる。 【0011】 加熱した油の温度は、100℃〜300℃の範囲内で、細胞膜が破壊される程度の温度が選定される。 【0012】 細胞膜の必要以上の破壊によって細胞内の有効成分が油の熱で分解されないようにする必要がある。 【0013】 上記抽出剤は水である。特定の有効成分を抽出したいときは、例えば、その成分の溶解度の大きい溶媒を抽出剤として使用することができる。 【発明の効果】 【0014】 この発明によれば、有効成分の抽出の際に、原料をあらかじめ加熱した油で熱処理して原料の細胞膜を破壊しておくので、細胞膜が抽出の際の障害とならない。 【0015】 このため、従来のように、時間と費用をかけて加圧熱水抽出を繰り返し行って、有効成分の抽出を行う必要がなくなり、抽出効率を上げることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、この発明を実施するための最良の形態を、実施例によって説明する。 【実施例】 【0017】 実施例は、クマ笹の有効成分の抽出方法である。以下、これを工程順に説明する。 【0018】 (1)原料のクマ笹を平均粒径0.5mmの粉末とした。 【0019】 (2)得られたクマ笹の粉末50kgを、その容積の約2倍の熱湯(約80℃)の中に浸して一晩放置し、クマ笹の細胞膜をふやかした。なお、粉末は高圧釜に入れて加熱してから一晩放置してもよい。 【0020】 (3)前日ふやかしておいたクマ笹の粉末を、脱水機に10分間かけて脱水した。 【0021】 (4)脱水したクマ笹の粉末に、180℃に加熱した食用油(サラダオイル)を150kg添加混合して、同粉末を10分間加熱し、クマ笹の粉末の細胞膜を破壊した。 【0022】 (5)加熱処理したクマ笹の粉末と食用油の混合物を高圧釜に入れ、これに10倍の水を添加混合し、抽出温度110℃で2時間、同粉末の加圧熱水抽出を行った。 【0023】 (6)加圧熱水抽出を終えてから、高圧釜の中の粉末、油含有の水抽出液を濾過して含油含水固形分と油含有水抽出液に分離した。そして、油含有水抽出液は、これから油分を除去して水抽出液とした。 【0024】 (7)クマ笹のエキスは、水抽出液を加熱処理して抽出剤である水分を除去することによって、濃厚な流動物として採取した。 【0025】 (8)含油含水固形分は、クマ笹の有効成分を含有しているので、家畜の飼料への添加物として採取した。油分は、これもクマ笹の有効成分を含有しているので、石けん、シャンプー、アロマオイル、化粧品の資材として、採取した。 【0026】 上述のように、実施例の抽出方法においては、クマ笹の細胞内の有効成分を抽出する際に、抽出剤である水の通過の障害となる細胞膜を加熱した食用油(サラダオイル)であらかじめ破壊しておくので、その後の水による加圧熱水抽出が容易になる。 【0027】 このため、実施例の抽出方法によれば、加圧熱水抽出を繰り返す必要がなく、クマ笹の有効成分の抽出を手間をかけず、短時間かつ低コストで効率良く行うことができる。 【0028】 なお、実施例では、クマ笹の有効成分を抽出する場合を例にして説明したが、この発明の抽出方法は、朝鮮人参、ウコン、緑茶、ヒノキ、アロエなどの植物やきのこ類にも適用できる。 【0029】 通常の水やアルコールなどの抽出剤で抽出できない細胞膜が硬い薬草の根、鹿などの動物の骨、石などは、粉末にして加熱した油で熱処理することにより、その中の有効成分を抽出することができる。細胞膜の破壊は液体窒素によっても可能である。 【0030】 また、実施例では、油として食用油を使用した場合について説明したが、それ以外の燃料用、工業用などの油も使用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393009253 【氏名又は名称】角田 幸雄
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| 【出願日】 |
平成16年3月10日(2004.3.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066061 【弁理士】 【氏名又は名称】丹羽 宏之
【識別番号】100094754 【弁理士】 【氏名又は名称】野口 忠夫
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| 【公開番号】 |
特開2005−253330(P2005−253330A) |
| 【公開日】 |
平成17年9月22日(2005.9.22) |
| 【出願番号】 |
特願2004−67192(P2004−67192) |
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