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【発明の名称】 ザリガニの体色変化方法及び給餌飼料及びザリガニ
【発明者】 【氏名】花田 一

【氏名】山平 寿智

【氏名】吉川 博道

【要約】 【課題】遺伝的な方法によらずザリガニの体色を短時間に変化させる方法を提供すること。

【解決手段】ザリガニの給餌飼料として、ベース飼料に体色変化を起させるに有効な色素飼料(サフラン)を含有させ、これをザリガニの食飼のタイミングに合わせて給飼する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース飼料に色素飼料を含有させ、これをザリガニに給飼してザリガニの体色を変化させるザリガニの体色変化方法。
【請求項2】
ベース飼料は動物質性原料を主成分とし、これに植物質性飼料と、その他の添加物質としてミネラル類、イカオイル、ビタミン混合物、カロチノイド色素類、レシチンを添加したものを用いることを特徴とした請求項1に記載のザリガニの体色変化方法。
【請求項3】
ザリガニの体色を金色に変化させる方法として、色素飼料としてサフランを用いることを特徴とした請求項1及び請求項2に記載のザリガニの体色変化方法。
【請求項4】
色素飼料であるサフランの混合割合が、重量混合比で1.0%以上であることを特徴とする請求項3に記載のザリガニの体色変化方法。
【請求項5】
給飼によりザリガニの体色を変化させる方法として、ベース飼料に色素飼料を含有させたものを用いることを特徴とする給餌飼料。
【請求項6】
請求項5に記載した給餌飼料をザリガニに与えて体色を変化させたザリガニ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は色素を給餌して、ザリガニの体色を変化させる方法及びその飼料及びそれによって変色されたザリガニに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ザリガニの中で特にアメリカザリガニ(学名:Procambarus charkiff)には、色彩多型(体色の異なる変種)が幾つか存在し市販されている。体の色素を著しく欠く白ザリガニはその一つである。これまでに存在するアメリカザリガニの色彩多型は、すべて遺伝的な変異であり、その種類は限られていた。
【0003】
本発明に関連ある技術として、金魚や鯉などの魚に、特殊な餌(例えばスピルナというクロレラなど)を与えたり、特殊な色素を注射して体色を変化させ、市販しているものもあるが、時間が経過すると体色が褪めてしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は鑑賞用のザリガニとして好適な体色を有するザリガニを、遺伝的方法によらない手法で短時間に、しかも褪めることなく確実に作ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは鋭意研究した結果、前述した遺伝的なものにたよることなく、ザリガニに色素を混合した飼料を給餌することで、ザリガニの体色を他の色へ確実に変化をさせる方法を見いだした。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、
【0007】
(1)色素を混合した飼料をザリガニに給餌するのみで、短時間にザリガニの 体色を変えることができ、また時間が経過してもその色が褪めない。
【0008】
(2)現存しない体色のザリガニを作り出すことが可能で、その中でも観賞用として価値の高い、いわゆる金色(山吹色すなわちオレンジがかった黄色)のザリガニを作ることができる。
【0009】
(3)本方法によれば、誰でも容易に体色の異なるザリガニを作ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1はザリガニに給餌をして体色変化を起こさせるための飼料の作成方法を示す本願の骨子であるフロー図である。このフロー図に示すようにまず(1)ベース飼料を作成する。(2)次いで色素飼料を準備し、(3)この色素飼料を水とよく混合し、(4)その水にといた色素飼料中にベース飼料を混合する、(5)このようにしたものをドライヤー、電気炉等を用いて乾燥する、(6)これをザリガニに与える専用飼料とする。この保管の方法は袋やビンに入れて保管をする。(7)このような飼料をザリガニに与えると、(8)体色の変化したザリガニができる。
【0011】
ベース飼料としては、以下の混合比(重量比)でベース飼料を用意するのがよい。飼料としては、顆粒状にしたものがよい。
動物質性原料: 貝肉ミール 0.225
エビミール 0.225
イカミール 0.225
魚粉 0.225
植物質性原料: 小麦グルテン 0.04
小麦粉 0.03
その他の原料: ミネラル類 0.01
イカオイル 0.005
ビタミン混合物 0.005
カロチノイド色素 0.005
レシチン 0.005
色素飼料としては、たとえば金色のザリガニを作ろうとする場合には
色素飼料:: サフラン
を用いる。サフランとしては粉末状として存在している場合が多いが,特にその状態にはこだわらなくてよい。
【0012】
このようにベース飼料に色素飼料を含浸させて、ザリガニの体色変化を起こさせる方法は、特に白ザリガニに与えると体色変化を起こす効果は顕著である。次に重要なことはザリガニに給餌するタイミングである。ザリガニの脱皮する24時間前、及び脱皮後24時間を経過しない時間帯は飼料を食べないので、効果はなく、この時間帯は外すのが得策である。すなわち脱皮後24時間後からの給餌効果が高い。一度変色したザリガニは脱皮するまで、変色した効果を維持している。これはサフランの色素が殻のキチン質に結合・沈着することで、一度変色すると、それを保つためである。
【実施例1】
【0013】
色素飼料であるサフランの粉末0.1gを水10gに溶いたものに、ベース飼料(前記したもの)10gを浸し、その後これを乾燥させる。これを体長70mm程度の白色ザリガニに給餌したところ、5時間後に全身が金色に変化することを確認した。
【実施例2】
【0014】
次に系統的に、色素飼料であるサフランの混合割合の効果について実験を行った。この実験では、プラスチック製の容器に水150ccを注ぎ、白ザリガニ(頭胸甲長11mm〜21mm)を1個体ずつ入れた。ベース飼料に対するサフラン粉末の混合比が異なる5種類の飼料(サフラン粉末の重量混合比:0.1,0.5,1.0,2.5,5.0%のもの)を用意し、それぞれを1日2回ずつ飼餌した際のザリガニの体色変化の様子を追跡した。
【0015】
図2に、横軸に時間(日)、縦軸に黄色の度合いをとって、変色の効果の結果を示す。各固体の体色は、各給餌の際に、目視で5段階(0:白、1:薄い黄色、2:黄色、3:濃い黄色、4:山吹色(いわゆる金色で、この段階で出荷))に判別した。各実験区における繰り返しの数は4である。この結果、サフランの混合比が高いほど、黄色の色つきが早いことがわかった。2.5%ないしは5.0%の実験区では、給餌開始後2日で全ての個体が、オレンジがかった黄色(山吹色)を呈した。一方、0.1%の実験区では、給餌開始後2日を経過しても体色は白いままであり、また6日を経過しても出荷に耐えるような黄色にまで染まることはなかった。中間の混合比(0.5と1.0%)での色つきの早さは、これらの中間であった。これにより混合割合は重量混合比で1.0%以上がよいことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の飼料の作成方法を示すフロー図
【図2】給餌飼料中の色素飼料の混合割合を変えて色つきの効果を調べた結果を示す図
【出願人】 【識別番号】504022009
【氏名又は名称】有限会社アクアシティ
【識別番号】802000019
【氏名又は名称】株式会社新潟ティーエルオー
【出願日】 平成16年1月16日(2004.1.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−198575(P2005−198575A)
【公開日】 平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願番号】 特願2004−8635(P2004−8635)