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【発明の名称】 サメ軟骨を原料とした愛玩動物の飼料
【発明者】 【氏名】橋上 晃己

【要約】 【課題】本発明は、イヌ科・イヌ属(以後、イヌと記載する)のおよびネコ科(以後、ネコと記載する)の健康増進に対して有用であるといわれている、コンドロイチン硫酸およびコラーゲンを多量に含有する軟骨で構成されるサメの骨格系から、イヌおよびネコの食嗜好を増進させる飼料あるいは補助飼料を提供する。

【解決手段】軟骨で構成されている中軸骨格(頭骨、脊椎骨)および付属骨格(ヒレの骨格など)によって構成されているサメの全骨格系に対して、軟化処理のまま、あるいは破砕処理を施すと、軟骨特有の食感を有する構造物になる。該構造物をそのまま使用したり、現有の肉類、魚介類、穀類および野菜類等を主原料としたイヌおよびネコ用の飼料に配合したり、あるいは補助飼料として与えることにより、イヌおよびネコのサメ軟骨への嗜好を増進させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イヌ科・イヌ属(以後、イヌと記載する)およびネコ科(以後、ネコと記載する)の飼料への配合物、あるいは補助飼料であって、軟骨より構成されるサメの中軸骨格(頭骨、脊椎骨)および付属骨格(ヒレの骨格など)から構成されるサメの骨格全体に軟化処理を施して、比較的柔らかな食感を有する構造体を調製して、イヌあるいはネコの食嗜好を促進させるようにした構造体。
【請求項2】
イヌおよびネコの飼料への配合物,あるいは補助飼料であって、軟骨より構成されるサメの中軸骨格(頭骨、脊椎骨)および付属骨格(ヒレの骨格など)から構成されるサメの骨格全体を2メッシュ以下の粒度に破砕、あるいは薄片状・断片状・層状に加工した形状(以下フレーク状と総称して記載する)に加工して、イヌあるいはネコの食嗜好を促進させるようにした構造体。
【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は天然材料をイヌおよネコの飼料あるいは補助飼料としての利用に関する。詳述すれば、従来、低価値、あるいは無価値とされ、ほとんど廃棄されていた天然副産物を、栄養価が高く、薬理効果も有するイヌおよびネコの飼料への配合物あるいは嗜好品として価値の高い製品として提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
サメは従来、ヒレの構成物である角質鰭条部は中国料理用のフカヒレとして、肉は練製品の原料として、皮は皮革製品の原料として広く利用されてきた。しかし、骨格系については、近年、ようやくその一部分が健康食品や補助飼料、医薬品あるいは化粧品の原料として利用され始めているのが現状である。
【0003】
これをとくに健康補助食品としての利用について述べると、第1の利用方法は、脊椎骨を十分に乾燥させてから凍結粉砕法などによって粉末にし、主として動物の補助飼料として少量用いている。
【0004】
第2の利用方法は、前方法と同様にして脊椎骨に蛋白質分解反応処理等を施して、軟骨の構成成分であるコンドロイチン硫酸、コラーゲンなどを抽出・精製してから、粉体、粉体を固めた粒状あるいは液状の形態で、人間の健康補助食品や医薬品等に用いている。
【0005】
コンドロイチン硫酸、コラーゲンは、人間、家畜、愛玩用動物のいずれに対しても、骨の成長促進などの健康増進効果があり、さらに、骨粗鬆症防止、動脈硬化防止、解毒作用、消炎作用、制ガン作用など各種の薬理効果もあることが知られている。とくにイヌについては、関節炎の予防や治療に大きな効果があるといわれている。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、従来のイヌおよびネコ用の飼料の原料が、ともすれば高カロリーの獣肉、鳥肉、魚肉、穀類のみに偏りがちな状況下で、動物の健康増進に対して有用であるといわれている、コンドロイチン硫酸およびコラーゲンを多量に含有する軟骨で構成されるサメの骨格系から、イヌおよびネコが好んで摂取する飼料配合物および補助飼料用構造体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)骨格全体をイヌおよびネコが容易に摂取出来るように高温・高圧(110〜130℃)で軟化処理する。その後、該構造物をそのまま、あるいは、従来の肉類、魚介類および穀類を原料とした缶詰あるいはレトルト品に配合して使用すると、健康増進に対して有用な成分を含むサメの軟骨に対するイヌおよびネコの食嗜好を大幅に促進させるようになる。
【0008】
(2)骨格全体を破砕あるいはフレーク状加工処理する。該構造物をそのまま、あるいは従来の肉、魚介類および穀類を原料とした缶詰やレトルト品等に配合して使用すると、軟骨特有の食感がイヌやネコの食嗜好を増し、健康増進に対して有用な成分の摂取が大幅に促進される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明品に対するイヌの嗜好性を確かめるために、品種、年齢、性別を変えた8頭のイヌに対して嗜好性試験(Palatability Test)を実施した。試験に供したイヌは、小型、中形および大型犬を含む以下の8品種・10頭である。ミニチュア・ダックスフンド(雄・7才)、チワワ(雌・3才)、柴犬(雌・5才)、ゴールデン・リトリーバー(雌・2才)、ゴールデンリトリーバー(雄・10才)、コリー(雄・4才)、アイリッシュ・セッター(雌・8才)、アイリッシュ・セッター(雄・9才)。
【0010】
また、本発明品に対するネコの嗜好性を確かめるために、品種、年齢、性別を変えた8匹のネコに対して嗜好性試験(Palatability Test)を実施した。試験に供したネコは、以下の6品種・8匹である。チンチラ(雄・1才)、スコッティー・ホールド(雌・2才)、ペルシャ(雌・4才)、ペルシャ(雄・5才)、アメリカン・ショートヘア(雌・5才)、アビシニアン(雄・7才)、日本ネコ・雑種(雄・6才)、日本ネコ・雑種(雌・7才)。
【0011】
(1)イヌの嗜好性試験:試験に使用した既存の補助飼料・嗜好品としては、いずれも現在市販されている代表的なイヌ用の飼料から、▲1▼鳥肉を主原料とする缶詰、および ▲2▼牛肉を主原料とするレトルト品を選んだ。
【0012】
これらの既存品と比較するために用いた本発明品としては、
【請求項1】
および
【請求項2】
に示した2種類の形態の構造物を使用した。これらの構造物を、▲1▼そのままの状態、▲2▼従来の缶詰およびレトルト品に10重量%混合した状態、の2形態の状態で嗜好試験に供した。
【0013】
嗜好試験の方法としては、いずれのイヌについても食間に、前述の2種類、2形態の本発明品のうちから1種類と市販品うちから1種類を同時にイヌの前に置き、どちらを好んで摂取するかの選択状況を観察した。このような試験を1頭のイヌについて既存の飼料毎にそれぞれぞれ試験日を変えて4回行い、8頭全てのイヌに対して合計32回行った。
【0014】
また、既存の2種類の飼料と本発明品・2種類、2形態(単味および配合)の飼料とを同時にイヌの前に置き、選択状況を観察する試験も8頭の全てのイヌに対して行った。
【0015】
(2)ネコの嗜好性試験:ネコの嗜好性試験についても、イヌの嗜好性試験と全く同様の方法で、6種類、8匹のネコに対して行った。使用した市販品は、カツオおよびマグロを主原料とする缶詰とレトルト品の2種類である。
【実施例】
【0016】
(1)イヌの嗜好性試験の結果:本発明品に対する、イヌの嗜好性を確かめるために、品種、年齢、性別を変えた8頭のイヌに対して実施した嗜好性試験の結果は以下の通りである。先ず、2種類・2形態の本発明品のうち1種類と既存品のうち1種類を同時にイヌの前に置き、どれに最初に食いついて摂取するかを観察した結果では、8頭全てのイヌが既存の市販品より本発明品の方を選択した。
【0017】
詳述すると、配合品の場合、最初は一旦、本発明品と既存の飼料の双方に口をつけるが、その後、本発明品を配合したものを摂取するようになった。また、本発明品2種類を単味で与えた場合でも、初めは、やや警戒するものの、その後、速やかに該構造物を摂取するようになった。
【0018】
次に、既存の2種類、2形態のの飼料と本発明品とを同時にイヌの前に置き、選択状況を観察した試験においても、全てのイヌが本発明品を好む傾向が強かった。
【0019】
(2)ネコの嗜好性試験の結果:本発明品に対する、ネコの嗜好性を確かめるために、品種、年齢、性別を変えた8頭のネコに対して実施した嗜好性試験の結果は以下の通りである。先ず、2種類・2形態の本発明品のうち1種類と既存品のうち1種類を同時にネコの前に置き、どれに最初に食いついて摂取するかを観察した結果では、8頭全てのネコが既存の市販品より本発明品の方を選択した。
【0020】
詳述すると、配合品の場合、イヌの場合と同様に、最初は一旦、本発明品と既存の飼料の双方に口をつけるが、その後、本発明品を配合したものを摂取するようになった。また、本発明品2種類を単味で与えた場合でも、初めは、やや警戒するものの、その後、速やかに該構造物を摂取するようになっが、とくに、イヌよりも単味構造部を好む傾向が強かった。
【0021】
次に、既存の2種類、2形態のの飼料と本発明品とを同時にネコの前に置き、選択状況を観察した試験においても、全てのネコが本発明品を好む傾向が強かった。
【発明の効果】
【0022】
以上から、本発明品は、サメの骨格系からイヌおよびネコの食嗜好を大幅に増進させる構造物を提供することが分かる。
【出願人】 【識別番号】503165358
【氏名又は名称】株式会社仙台▲みん▼▲みん▼
【出願日】 平成15年8月14日(2003.8.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−58191(P2005−58191A)
【公開日】 平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願番号】 特願2003−326868(P2003−326868)