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【発明の名称】 ソフト製菓食品バー用の大豆たんぱく質混合物
【発明者】 【氏名】スティーヴン エイ タイリー

【氏名】ミョン ジェイ チョー

【要約】 【課題】製菓食品バーの製造において使用する大豆たんぱく質含有組成物を提供する。

【解決手段】大豆たんぱく質含有組成物を、2つのタイプのたんぱく質物質、即ち、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質から調製する。該たんぱく質組成物は、該たんぱく質組成物を含ませた製菓食品バーにソフトでおいしい食感を与える。また、本発明は、構造用大豆たんぱく質物質と結合用大豆たんぱく質物質を含有するソフト製菓食品バー組成物、およびそのような食品バー組成物の製造方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する構造用たんぱく質物質であって、20%〜40%の可溶性固形分指数と35未満のTNBS値を有する構造用たんぱく質物質;
(b)少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する結合用たんぱく質物質であって、少なくとも70%の可溶性固形分指数と少なくとも75のTNBS値を有する結合用たんぱく質物質;
を含み、前記結合用たんぱく質物質が前記構造用たんぱく質中に分散していることを特徴とする、製菓食品バーにおいて使用するたんぱく質含有組成物。
【請求項2】
前記構造用たんぱく質物質が粒状物質であり、該粒状物質の少なくとも50%の粒子が325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する、請求項1記載のたんぱく質含有組成物。
【請求項3】
前記結合用たんぱく質物質の水性スラリーが25℃で100 cps未満のRVA粘度を有し、前記結合用たんぱく質物質が該スラリーの20質量%を構成する、請求項1記載のたんぱく質含有組成物。
【請求項4】
前記構造用たんぱく質物質が前記組成物の20質量%〜90質量%を構成し、前記結合用物質が前記組成物の80質量%〜10質量%を構成する、請求項1記載のたんぱく質含有組成物。
【請求項5】
前記構造用たんぱく質物質と前記結合用たんぱく質物質から本質的に成る、請求項4記載のたんぱく質含有組成物。
【請求項6】
(a) 少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する構造用たんぱく質物質であって、20%〜40%の可溶性固形分指数と35未満のTNBS値を有する構造用たんぱく質物質;
(b) 少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する結合用たんぱく質物質であって、少なくとも70%の可溶性固形分指数と少なくとも75のTNBS値を有する結合用たんぱく質物質;および、
(c) 消化性炭水化物、非消化性炭水化物またはこれらの混合物から選ばれた炭水化物;を含む製菓食品バーであって、20質量%〜45質量%のたんぱく質を含有することを特徴とする製菓食品バー。
【請求項7】
前記製菓食品バー中の全大豆たんぱく質が、前記構造用たんぱく質物質と前記結合用たんぱく質物質とによってもたらされる、請求項6記載の製菓食品バー。
【請求項8】
前記構造用たんぱく質物質と前記結合用たんぱく質物質が、前記食品バー中に、1:4〜9:1の構造用たんぱく質物質対結合用たんぱく質物質の質量比で存在する、請求項7記載の製菓食品バー。
【請求項9】
前記構造用たんぱく質物質と前記結合用たんぱく質物質が、前記食品バー中に、1:4〜9:1の構造用たんぱく質物質対結合用たんぱく質物質の質量比で存在する、請求項6記載の製菓食品バー。
【請求項10】
前記食品バーが100 重量グラム〜750 重量グラムの初期機械硬度を有する、請求項6記載の製菓食品バー。
【請求項11】
前記食品バーが100 重量グラム〜350 重量グラムの初期機械硬度を有する、請求項10記載の製菓食品バー。
【請求項12】
前記食品バーが、前記食品バーの製造から35日の期間において、200 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する、請求項10記載の製菓食品バー。
【請求項13】
前記食品バーが、前記食品バーの製造から35日の期間において、150 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する、請求項10記載の製菓食品バー。
【請求項14】
前記食品バーが、前記食品バーの製造から35日の期間において、100重量グラム未満の機械硬度の増大を有する、請求項10記載の製菓食品バー。
【請求項15】
(A) (a) 少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する構造用たんぱく質物質であって、20%〜40%の可溶性固形分指数と35未満のTNBS値を有する構造用たんぱく質物質;
(b) 少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する結合用たんぱく質物質であって、少なくとも70%の可溶性固形分指数と少なくとも75のTNBS値を有する結合用たんぱく質物質;および、
(c) 消化性炭水化物、非消化性炭水化物またはこれらの混合物から選択した炭水化物;
を混合して、20質量%〜45質量%のたんぱく質を含有するドウを調製し;そして、
(B) 前記ドウをシート化し切断して200 重量グラム未満の初期機械硬度を有する製菓食品バーを製造し、該食品バーが、その製造から35日の期間にわたり、200 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する;
ことを特徴とする長期の保存安定性を有するソフト製菓食品バーの製造方法。
【請求項16】
前記構造用たんぱく質物質が粒状物質であり、該粒状物質の少なくとも50質量%の粒子が325メッシュ(U.S)スクリーン上に残存する、請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記結合用たんぱく質物質の水性スラリーが25℃において100 cps未満のRVA粘度を有し、前記結合用たんぱく質物質が該スラリーの20質量%を構成する、請求項15記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、製菓食品バー、詳細には、長期の保存安定性を有する大豆たんぱく質含有ソフト製菓食品バーに関する。
【背景技術】
【0002】
製菓食品バー類は、種々の理由により、1つの好評な消費者選択枝となってきいる。その好評性の理由の1つは、食品バーが、食事時間の取れない“行動派”の人々における栄養源として頻繁に利用されていることである。もう1つの理由は、高たんぱく質食品バーが、運動性能を増進させ且つ体格構築を促進するために、運動選手により利用されていることである。さらにまた、食餌療養者は、食品バーを体重減量プログラムにおける低カロリー“食事代替品”として頻繁に利用している。結果として、食品バー産業は、過去10年間において著しく成長して来ている。
また、製菓食品バー類は、低めの総血中コレステロール濃度のような健康利益を獲得するためにも使用されている。製菓食品バー類は、典型的には、たんぱく質、炭水化物類および風味料を含有するように調製される。米国食品医薬品局は、大豆たんぱく質を血中コレステロール濃度を低下するのに有用であると認めており、従って、大豆たんぱく質は、健康促進食品バーを調製するための食品バーにおける好ましいたんぱく質物質として使用されている。健康促進食品バー類が、“健康促進”するとして有用であるためには、比較的高量の大豆たんぱく質を該食品バー配合物中に含有しなければならばい。典型的な健康増進食品バーは、20質量%〜45質量%の大豆たんぱく質を含有する。
【0003】
しかしながら、食品バー中に高量のたんぱく質を含有させると、低量のたんぱく質と高量の炭水化物を含有する食品バーと比較して、食品バーの食感、おいしさおよび保存安定性に負の影響を与える。食品バー中での高たんぱく質量、例えば、20質量%〜45質量%のたんぱく質は、食品バーが食感的に硬くて崩れやすいものにしている。結果として、その食品バーは、咀嚼しづらいことから、消費者にとっておいしいものではない。
米国特許第6,299,929号は、高量のたんぱく質を含有する製菓食品バーの上記欠点を部分的に克服したバーを開示している。これらのバーは、低水分吸収特性および中ないし高エマルジョン化特性を有するたんぱく質物質を炭水化物物質と一緒に使用して、たんぱく質対炭水化物の質量比が1よりも大きい咀嚼性のある食品バーを調製している。この所望の咀嚼性を与える上記たんぱく質物質の重要な特徴は、上記たんぱく質物質の水和特性と上記たんぱく質物質の他の機能特性との分離である。該食品バーにおいて使用しているたんぱく質物質は、低水分吸収性、中ないし高エマルジョン化特性および低ないし中程度の粘度を有する“結合用”たんぱく質と、低機能性とりわけ低水分吸収性と低粘度を有する変性“充填剤”たんぱく質との混合物である。結合性たんぱく質と充填剤たんぱく質の互いに対する限定量は、100%結合用たんぱく質:0%充填剤たんぱく質〜100%充填剤たんぱく質:0%結合用たんぱく質であり、各たんぱく質タイプの相対量は、風味、価格、入手性、および栄養に基づいて選定している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、高量のたんぱく質を含む新たなソフトでおいしい製菓食品バーを提供することが望まれている。さらに、長期の保存安定性を有し、長期間に亘ってそのソフト性を維持するそのようなソフト製菓食品バーを提供するも望まれている。従って、本発明の目的は、高量のたんぱく質を含有する新規なソフト製菓食品バーであって、そのソフト性を維持する長期の保存安定性を有する新規な高たんぱく質食品バーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの局面においては、本発明は、製菓食品バーにおいて使用するたんぱく質含有組成物である。該たんぱく質含有組成物は、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質とを含有し、上記結合用たんぱく質物質を上記構造用たんぱく質物質中に分散させている。上記構造用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;20%〜40%の可溶性固形分指数を有し;35未満のトリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。上記結合用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;少なくとも70%の可溶性固形分指数を有し;少なくとも75の可溶性トリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。
もう1つの局面においては、本発明は、構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質および炭水化物を含有する製菓食品バーであり、該製菓食品バーは20質量%〜45質量%の大豆たんぱく質を含有する。上記構造用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;20%〜40%の可溶性固形分指数を有し;35未満のトリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。上記結合用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;少なくとも70%の可溶性固形分指数を有し;少なくとも75の可溶性トリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。上記炭水化物は、少なくとも1種の消化性炭水化物、少なくとも1種の非消化性炭水化物またはこれらの混合物から選択する。好ましくは、上記製菓食品バーは100 重量グラム〜750 重量グラムの初期機械硬度を有し、上記製菓食品バーはその製造から35日の期間において200 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する。
さらなる局面においては、本発明は、長期の保存安定性を有するソフト製菓高たんぱく質食品バーの製造方法である。構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質および炭化水素を一緒に混合してドウを調製する。上記構造用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;20%〜40%の可溶性固形分指数を有し;35未満のトリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。上記結合用たんぱく質物質は、少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有し;少なくとも70%の可溶性固形分指数を有し;少なくとも75の可溶性トリニトロベンゼンスルホン酸指数値を有する。上記炭水化物は、少なくとも1種の消化性炭水化物、少なくとも1種の非消化性炭水化物またはこれらの混合物から選択する。その後、ドウをシート化し切断して、200 重量グラム未満の初期機械硬度を有し、バーの製造から35日の期間において200 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する製菓バーを製造する。
【0006】
本発明は、水性媒質中で中程度の溶解性を有する相対的に未加水分解大豆たんぱく質物質を水性媒質中で相対的高溶解性を有する相対的に高加水分解大豆たんぱく質物質と組合せた混合物が、高たんぱく質製菓食品バーにおいて、いずれかの大豆たんぱく質物質単独よりもソフトでおいしい食感を発生させるのに有効であるという発見である。また、本発明は、上記大豆たんぱく質物質混合物が高たんぱく質製菓食品バーにおける上記のソフトでおいしい食感を長期間に亘って維持するのに極めて有効であり、従って、上記食品バーが長期の保存安定性を有するという発見も含む。驚くべきことに、本発明者等は、上記たんぱく質混合物、とりわけ上記構造用たんぱく質物質がソフトでおいしい高たんぱく質製菓食品バーを調製するのに低水分吸収能力を有する必要が無いことを見出した。
【0007】
定義
本明細書において使用するとき、“可溶性固形分指数”なる用語(以下、“SSI”)は、下記の式に従って決定したときの水溶液中での大豆たんぱく質物質の溶解度を称する:
SSI (%) = (可溶性固形分/総固形分)×100
可溶性固形分および総固形分は、下記のようにして測定する:
1.上記たんぱく質物質のサンプルを、12.5 gのたんぱく質物質を正確に秤量することによって得る。
2.487.5 gの脱イオン水を1クオート(0.946リットル)のブレンダーびんに添加する。
3.2〜3滴の消泡剤(Dow Corning Antifoam B Emulsion、水で1:1希釈)を上記ブレンダーびん中の脱イオン水に添加する。
4.上記水と消泡剤を含むブレンダーびんをブレンダー(Osterizer)上に置き、ブレンダー攪拌速度を調節して中度の渦流を発生させる(約14,000 rpm)。
5.タイマーを90秒にセットし、上記たんぱく質サンプルを上記水と消泡剤に混合しながら30秒間に亘って添加する。混合をたんぱく質サンプル添加後の残り60秒間続行する(総混合時間は、たんぱく質サンプルの添加開始から90秒でなければならない)。
6.その後、得られたたんぱく質物質サンプル/水/消泡剤スラリーを、磁力攪拌棒を含む500 mlのビーカーに移す。次いで、ビーカーをプラスチックラップまたはアルミニウムホイルで覆う。
7.その後、覆いをした上記スラリーを含むビーカーを攪拌プレート上に置き、スラリーを中程度の速度で30分間攪拌する。
8.その後、200 gのスラリーを遠心チューブに移す。次に、第2の200 gスラリーサンプルを第2の遠心チューブに移す。ビーカー内の残りのスラリー部分は、残存させて総固形分を測定する。
9.その後、2本の遠心チューブサンプルを500×gで10分間遠心処理する(IEC Model K上で1500 rpm)。
10.少なくとも50 mlの上清を各遠心チューブから取出し、プラスチックカップ中に入れる(各遠心チューブからのサンプル毎に1カップ、合計2カップ)。
11.その後、可溶性固形分を、各上清の5 gサンプルを130℃で2時間乾燥させ、各乾燥サンプルの質量を測定し、各乾燥サンプルの質量を平均することによって測定する。
12.総固形分は、ビーカー内に残存させたスラリーの2つの5 gサンプルを乾燥させ、各乾燥サンプルの質量を測定し、各乾燥サンプルの質量を平均することによって決定する。
13.可溶性固形分指数(SSI)は、上記の式に従い、上記の可溶性固形分と総固形分から算出する。
【0008】
本明細書において使用するとき、“トリニトロベンゼンスルホン酸”試験(以下、“TNBS”)は、大豆たんぱく質の加水分解度の尺度を示すのに使用する。第1級アミン類が大豆たんぱく質中でアミン末端基としてさらにまたリシル残基のアミノ基として生ずる。加水分解過程は、大豆たんぱく質のペプチド鎖構造を開裂させて、鎖の破壊毎に1個の新たなアミノ末端を生ずる。TNBS-アミン反応から発生する色の強度は、大豆たんぱく質サンプル中のアミノ末端基の総数に比例しており、従って、サンプル中のたんぱく質の加水分解度の指標である。TNBS値は、本明細書において使用するとき、下記の式に従って定義される:
TNBS値(NH2モル数/105 gたんぱく質) = (As420−Ab420)×8.073×10×F×100/P
(式中、As420は、420 nmでのTNBSサンプル溶液の吸収度であり;Ab420は、420 nmでのTNBS試薬ブランクの吸収度であり;Fは、希釈係数であり;Pは、ケルダールまたはケル・フォス(Klel-Foss)によるサンプルのたんぱく質含有量である)。
TNBS値を測定するための本明細書において使用するTNBS手順は、たんぱく質含有量をビューレット溶液を使用して測定する同様なTNBS測定の分析手順に比較して簡素化された手順である(そして、この手順は、ビューレット手順が高加水分解大豆たんぱく質においては誇大TNBS値を生ずることから、ビューレット溶液を使用してたんぱく質含有量を測定するTNBS手順と混同すべきではない)。
【0009】
上記簡素化TNBS手順においては、As420、Ab420、FおよびP値は、下記のようにして測定する:
1.0.3M TNBS溶液を、0.5 gのTNBS*5H2Oを5 mlの脱イオン水中に混合することによって調製する。
2.ホウ酸ナトリウム緩衝液を、19.07 gのNa2B4O7*10H2Oを800 mlの脱イオン水中に溶解させ;得られた溶液のpHを1N NaOHで9.5に調整し;溶液を1000 mlに希釈することによって調製する。
3.リン酸塩-亜硫酸塩溶液を、1.0 mlの0.1M 亜硫酸ナトリウム溶液(脱イオン水で10 ml容量に希釈した0.189 gのNa2SO3)を99 mlの0.1M リン酸ナトリウム溶液(脱イオン水で1000 ml容量に希釈した13.8 gのNaH2PO4*H2O)と混合することによって調製する。
4.高加水分解たんぱく質物質の3つの0.1 gサンプルを、個々に、100 mlの0.025N NaOHと混合し、10分間攪拌して上記たんぱく質を溶液中に溶解させる。
5.各サンプルをワットマンNo.4濾紙で濾過し、各サンプルの濾液を集める。
6.As420およびAb420は、上記各サンプルの濾液およびブランクから下記のようにして測定する:
a. 各サンプルにおいて、2 mlの上記濾液を試験チューブに移し、8 mlの上記ホウ酸ナトリウム緩衝液で10 mlに希釈する。
b. 3つの試薬ブランクを、2 mlの0.025N NaOHを8 mlの上記ホウ酸ナトリウム緩衝液で10 mlに希釈することによって調製する。
c. その後、各緩衝化サンプルと各ブランクの2 mlアリコートを各分離試験チューブに移す。
d. 200μlの上記0.3M TNBS溶液を各サンプルおよびブランクに添加し、5秒間渦流ミキサーによって混合し、その後、15分間光の無い領域に置く。
e. TNBS反応を、各サンプルおよびブランクにおいて、4 mlの上記リン酸塩-亜硫酸塩溶液を添加することによって正確に15分間で終了させる。
f. 各サンプルおよびブランクの吸光度を、上記リン酸塩-亜硫酸塩緩衝液の添加後20分以内で、分光光度計により420 nmで脱イオン水に対して測定する。
g. As420は、420 nmでの各サンプルの測定吸光度を平均化することによって決定し;Ab420は、420 nmでの各ブランクの測定吸光度を平均化することによって決定する。
h. 必要に応じて、上記サンプル濃度では正確な吸光度を得ることができなかった結果として、工程4(a)を繰返し、上記ホウ酸ナトリウム緩衝液による係数10によって希釈する。その後、工程6(b)〜6(g)を希釈サンプルにおいて繰返す。この手順を正確な吸光度を得ることができるまで繰返す。上記TNBS等式におけるFは、希釈を必要としない場合は1に等しく、希釈を必要とする場合にはその希釈係数に等しい(例えば、係数10により1回の希釈は0.1のFを与え、係数10による2回の希釈は0.01のFを与える等である)。
【0010】
7.各サンプルのたんぱく質含有量(P値)は、ケルダールまたはケル・フォス分析を使用して測定する。A.O.C.S法Bc4-91 (1997年)、Aa 5-91 (1997年)およびBa 4d-90 (1997年)の窒素-アンモニア-たんぱく質修正ケルダール法をこのたんぱく質含有量測定においては使用する。窒素-アンモニア-たんぱく質修正ケルダール法は、次のようにして大豆物質サンプルについて実施し得る。0.0250〜1.750 gの大豆物質を標準のケルダールフラスコ中に秤量する。16.7グラムの硫酸カリウム、0.6グラムの二酸化チタン、0.01グラムの硫酸銅および0.3グラムの軽石からなる商業的に入手可能な触媒混合物をフラスコに添加し、次いで、30ミリリットルの濃硫酸をフラスコに添加する。沸騰石を混合物に添加し、サンプルを、沸騰水浴中で約45分間加熱することによって温浸させる(digested)。フラスコは、温浸中に少なくとも3回回転させるべきである。300ミリリットルの水をサンプルに添加し、サンプルを室温に冷却する。標準化した0.5N 塩酸と蒸留水を留出物受入れフラスコに添加し、該受入れフラスコ底部の蒸留出口チューブの末端を十分に覆う。水酸化ナトリウム溶液を、温浸溶液を強アルカリ性とするのに十分な量で上記温浸フラスコに添加する。その後直ぐに、温浸フラスコを上記蒸留出口チューブに連結し、温浸フラスコ内容物を振盪により十分に混合し、少なくとも150ミリリットルの留出物が集まるまで、温浸フラスコに約7.5-分の煮沸速度で熱を加える。その後、受入れフラスコの内容物を、3または4滴のメチルレッド指示薬溶液(エチルアルコール中0.1%)を使用して、0.25N 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。試薬全部のブランク測定をサンプルと同時に且つ全ての点で同様にして実施し、補正を各試薬において測定したブランクについて実施する。サンプルの窒素含有量を次の式に従って決定する:窒素(%) = 1400.67×[[(標準酸の規定度)×(サンプルに対して使用した標準酸の容量(ml))]−[(標準酸の1 mlを滴定するのに要した標準塩基の容量−方法を通じて実施し1 mlの標準酸中に留出した試薬ブランクを滴定するのに要した標準塩基の容量(ml))×(標準塩基の規定度)]−[(サンプルに対して使用した標準塩基の容量(ml))×(標準塩基の規定度)]]/(サンプルのミリグラム数)。たんぱく質含有量は、サンプルの上記窒素含有量の6.25倍である。
8.その後、TNBS値を工程6および7で決定したAs420、Ab420、FおよびP値を使用して決定する。
【0011】
本明細書において使用するとき、“機械硬度”なる用語は、プローブを使用して、食品バーを予め定めた距離まで圧縮するのに必要な力のグラム数(grams of force)(重量グラム)で測定したときの製菓食品バーの硬度を称する。機械硬度は、Texture Expert Exceed Texture Analyzer--#TAxT21 (25 kg荷重セル)および相応するソフトウェアを使用して測定し、Ta-55プローブが機械硬度を測定するのに使用するプローブである。上記Texture Analyzerの力を力0(較正基盤上に重り無し)および5 kg (較正基盤上に5 kgの重り)について較正する。プローブを、プローブの距離を上記アナライザー基盤にできる限り近くセットすることによって較正する。食品バーの機械硬度を、食品バーを上記プローブの下に正中させた上記基盤上に置くことによって測定する。上記Texture Analyzerを、上記プローブを100 gの力(100重量グラム)で1 mm/sで移動させるようにセットし、プローブを食品バー中に食品バーの高さ半分まで進入させる。また、上記Texture Analyzerは、プローブの食品バー中への挿入中に1秒当り200個のデータ点を獲得するようにもセットする。プローブを引っ込めて動きを終わらせた後、食品バーを上記基盤上で食品バーの1側面がプローブの下に位置するように動かし、食品バーの機械硬度を、上記中心を測定したのと同じ方法で食品バーの上記1側面上で測定する。その後、食品バーの他の側面の機械硬度を同じ方法で測定する。その後、測定値“機械硬度”を上記中心および側面測定値の平均として算出する。
“初期機械硬度”なる用語は、本明細書において使用するとき、食品バー製造の1日(24時間)以内での食品バーの機械硬度を称する。
【0012】
“保存安定性”とは、本明細書において使用するとき、長期間に亘っての製菓食品バーのソフト性の維持を称する。詳細には、本明細書において使用するとき、製菓食品バーは、該食品バーの機械硬度が食品バーの製造から35日の期間に亘って200 g未満の力を増大させた場合に望ましい保存安定性を有する。
本明細書において使用するとき、経時的な“機械硬度の増大”を決定する測定は、制御された環境室内において、機械硬度を測定する前の期間中(食品バーを事前の機械硬度測定のために上記制御された環境室から取出された期間を除く)、29℃で保存させた食品バーにおいて実施する。
本明細書において使用するときの“325メッシュ(U.S.)スクリーン上で残存する”とは、粒状物質を325メッシュ(U.S.)スクリーン(44μmスクリーン)上に乗せた後、該スクリーン上に残存する粒状物質の量を称し;該スクリーンは、Alpine Air Jet Sieve 200、真空ゲージおよびクリーナーを備えており;該スクリーン上の物質は、3分間真空によって吸引され、小粒状物質を該スクリーンから排出させる。
“水分吸収能力”とは、本明細書において使用するとき、AACC 88-04法によってpH 5.5で測定したときの大豆たんぱく質物質が吸収した水分量を称する。
【0013】
製菓食品バーにおいて使用する新規なたんぱく質組成物および新規な製菓食品バーたんぱく質組成物
本発明は、比較的高量のたんぱく質を含有するが食感的にはソフトであり且つソフト性を長期間に亘って保持して食品バーが長期の賞味期間を有するような製菓食品バーの製造において有用なたんぱく質含有組成物に関する。該たんぱく質含有組成物は、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を含有する。構造用たんぱく質物質は製菓食品バーに構造体を与え、一方、結合用たんぱく質物質は上記食品バーの各成分を一緒に結合させるように機能する。
上記たんぱく質含有組成物の構造用たんぱく質物質は、該構造用たんぱく質物質の質量で、少なくとも90%の大豆たんぱく質を含有する大豆たんぱく質分離物である。上記構造用たんぱく質物質は、水中に中程度に可溶性であり、20%〜40%のSSIを有する。上記構造用たんぱく質物質中の大豆たんぱく質は、加水分解されていないかあるいは僅かに加水分解を受けており、35未満のTNBS値を有する。上記構造用たんぱく質物質は、中程度の水分吸収能力を有し、5.5のpHにおいてたんぱく質物質1グラム当り水 2.7〜3.2 gの典型的な水分吸収能力を有する。
好ましい実施態様においては、上記構造用たんぱく質物質は、比較的大きい粒度を有する。本発明者等は、大粒度の構造用たんぱく質物質が、該大粒度構造用たんぱく質物質を本発明に従って混入させた製菓食品バーの咀嚼性を、より小粒度を有する同様な構造用たんぱく質物質と比較して、同等のソフト性を維持しながら低下させることを見出した。好ましくは、上記大粒度構造用たんぱく質物質は、該構造用たんぱく質物質の少なくとも50質量%が325メッシュスクリーン(U.S.)上に残存する、即ち、該構造用たんぱく質物質の少なくとも50質量%が少なくとも44μmの粒度を有するような粒度を有する。
【0014】
上記たんぱく質含有組成物の結合用たんぱく質物質は、該結合用たんぱく質物質の質量で、少なくとも90%の大豆たんぱく質を含有する大豆たんぱく質分離物である。上記結合用たんぱく質物質は、水中で高可溶性であり、少なくとも70%のSSIを有する。上記結合用たんぱく質物質中の大豆たんぱく質は、高度に加水分解されており、少なくとも75のTNBS値を有する。上記結合用たんぱく質物質は、比較的低水分吸収能力を有し、5.5のpHにおいてたんぱく質物質1グラム当り水1.4〜1.6 gの典型的な水分吸収能力を有する。また、上記結合用たんぱく質物質は、水性媒質、即ち、20質量%の結合用たんぱく質物質を含有する水性スラリーにおいて低粘度も有し、好ましくは25℃で100 cps未満のRVA粘度を有し、より好ましくは25℃で50 cps未満のRVA粘度を有する。
上記結合用たんぱく質物質は、上記たんぱく質含有組成物において上記構造用たんぱく質物質中に分散させる。上記たんぱく質含有組成物は、少なくとも5質量%の上記結合用たんぱく質物質と少なくとも5質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有すべきであり、上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質の総計は、上記たんぱく質含有組成物の少なくとも90質量%を構成する。上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質の混合物は、上記たんぱく質含有組成物を含有する製菓食品バーの食感に、上記結合用たんぱく質物質または上記構造用たんぱく質物質のいずれかのみを含有する製菓食品バーに比較して、ソフト化効果を付与する。好ましくは、上記たんぱく質含有組成物は、5質量%〜95質量%の上記結合用たんぱく質物質を95質量%〜5質量%の上記構造用たんぱく質物質と組合せて含有する。より好ましくは、上記たんぱく質含有組成物は、10質量%〜80質量%の上記結合用たんぱく質物質と90質量%〜20質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有する;何故ならば、上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質の組合せのソフト化効果は、これらの量において最大となるからである。最も好ましくは、上記たんぱく質含有組成物は、20質量%〜60質量%の上記結合用たんぱく質物質と80質量%〜40質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有する。
【0015】
製菓食品バー組成物
また、本発明は、構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質および少なくとも1種の炭水化物を含有する製菓食品バーにも関する。該製菓食品バーは、20質量%〜45質量%の大豆たんぱく質を含有し、食感的にソフトであり、長期間に亘ってソフト性を保持して該食品バーが長期の保存安定性を有するようにする。上記構造用たんぱく質物質と上記結合用たんぱく質物質の組合せは、上記結合用たんぱく質物質または上記構造用たんぱく質物質のいずれかのみを使用して調製した製菓食品バーにおいては達成し得ないソフトな食感を有する製菓食品バーを提供する。上記構造用たんぱく質物質は製菓食品バーに構造体を与え、一方、上記結合用たんぱく質物質は上記食品バーの各成分を一緒に結合させるように機能する。
上記製菓食品バーの構造用たんぱく質物質は、該構造用たんぱく質物質の質量で、少なくとも90%の大豆たんぱく質を含有する大豆たんぱく質分離物である。上記構造用たんぱく質物質は、水中に中程度に可溶性であり、20%〜40%のSSIを有する。上記構造用たんぱく質物質中の大豆たんぱく質は、加水分解されていないかあるいは僅かに加水分解を受けており、上記構造用たんぱく質物質は35未満のTNBS値を有する。上記構造用たんぱく質物質は、中程度の水分吸収能力を有し、5.5のpHにおいてたんぱく質物質1グラム当り水 2.7〜3.2 gの典型的な水分吸収能力を有する。
好ましい実施態様においては、上記構造用たんぱく質物質は、比較的大きい粒度を有する。本発明者等は、大粒度の構造用たんぱく質物質が、該大粒度構造用たんぱく質物質を本発明に従って混入させた製菓食品バーの咀嚼性を、より小粒度を有する同様な構造用たんぱく質物質と比較して、同等のソフト性を維持しながら低下させることを見出した。好ましくは、上記大粒度構造用たんぱく質物質は、該構造用たんぱく質物質の少なくとも50質量%が325メッシュスクリーン(U.S.)上に残存する、即ち、該構造用たんぱく質物質の少なくとも50質量%が少なくとも44μmの粒度を有するような粒度を有する。
【0016】
上記製菓食品バーの結合用たんぱく質物質は、該結合用たんぱく質物質の質量で、少なくとも90%の大豆たんぱく質を含有する大豆たんぱく質分離物である。上記結合用たんぱく質物質は、水中で高度に可溶性であり、少なくとも70%のSSIを有する。上記結合用たんぱく質物質中の大豆たんぱく質は高度に加水分解されており、上記結合用たんぱく質物質は少なくとも75のTNBS値を有する。上記結合用たんぱく質物質は、比較的低水分吸収能力を有し、5.5のpHにおいてたんぱく質物質1グラム当り水2.0〜2.4 gの典型的な水分吸収能力を有する。また、上記結合用たんぱく質物質は、水性媒質、好ましくは20質量%の結合用たんぱく質物質を含有する水性スラリー中で低粘度も有し、好ましくは25℃で100 cps未満のRVA粘度を有し、より好ましくは25℃で50 cps未満のRVA粘度を有する。
上記結合用たんぱく質物質と上記構造用たんぱく質物質は、上記製菓食品バー中に分散させる。上記製菓食品バーは、該食品バー中の総たんぱく質の少なくとも5質量%の上記結合用たんぱく質物質と該食品バー中の総たんぱく質の少なくとも5質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有すべきである。好ましくは、上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質からの総たんぱく質は、上記食品バー中の総たんぱく質の少なくとも90質量%を構成する。上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質の混合物は、上記たんぱく質含有組成物を含有する製菓食品バーの食感に、上記結合用たんぱく質物質または上記構造用たんぱく質物質のいずれかのみを含有する製菓食品バーに比較して、ソフト化効果を付与する。好ましくは、上記製菓食品バーは、食品バー中の総たんぱく質寄与成分の5質量%〜95質量%の上記結合用たんぱく質物質を食品バー中の総たんぱく質寄与成分の95質量%〜5質量%の上記構造用たんぱく質物質と一緒に含有する。より好ましくは、上記製菓食品バーは、食品バー中の総たんぱく質寄与成分の10質量%〜80質量%の上記結合用たんぱく質物質と食品バー中の総たんぱく質寄与成分の90質量%〜20質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有する;何故ならば、上記結合用たんぱく質物質と構造用たんぱく質物質の組合せの軟質化作用は、これらの量において最大となるからである。最も好ましくは、上記製菓食品バーは、食品バー中の総たんぱく質寄与成分の20質量%〜60質量%の上記結合用たんぱく質物質と食品バー中の総たんぱく質寄与成分の80質量%〜40質量%の上記構造用たんぱく質物質を含有する。最も好ましい実施態様においては、上記製菓食品バー中の大豆たんぱく質の全部が上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質によってもたらされる。
【0017】
好ましくは、上記製菓食品バー中の構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、1.0:4.0〜9.0:1.0の構造用たんぱく質物質対結合用たんぱく質物質の質量比で食品バー中に存在する。最も好ましくは、上記製菓食品バー中の構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、1.0:1.5〜4.0:1.0の構造用たんぱく質物質対結合用たんぱく質物質の質量比で食品バー中に存在する。本発明の最も好ましい実施態様においては、上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は上記の比以内で存在し、上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質が上記製菓食品バー中のたんぱく質の全てを構成し、上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質中のたんぱく質は大豆たんぱく質である。
上記製菓食品バーは、上記構造用たんぱく質物質および結合用たんぱく質物質以外の原料からのまた大豆以外の原料からのたんぱく質も含有し得る。例えば、乳漿たんぱく質濃縮物、乳漿たんぱく質分離物、乳漿たんぱく質加水分解物、およびカルシウムおよび/またはナトリウム混合物いずれかのカゼイン塩由来の乳たんぱく質類は、上記構造用たんぱく質物質および結合用たんぱく質物質と組合せて、上記製菓食品バーにおいて有用である。
【0018】
上記製菓食品バーの炭水化物類は、1種以上の消化性炭水化物、1種以上の非消化性炭水化物、またはこれらの混合物から選定する。好ましくは、上記炭水化物は、高フラクトースコーンシロップ、コーンシロップ、サクロース、ハチミツおよびグルコース-フラクトースシロップから選ばれた消化性炭水化物を含有するが、他の消化性炭水化物類も含ませ得る。好ましい実施態様においては、消化性炭水化物は、63 DE (エステル化度)コーンシロップと標準の82 ブリックスまで加熱された高フラクトースコーンシロップ(55%固形分)との混合物を含有する。最も好ましくは、この混合物は、質量部で85:15〜15:85、最も好ましくは質量部で55:45の63 DEコーンシロップ対55%高フラクトースコーンシロップ比を有する。
また、上記炭水化物は、非消化性炭水化物、好ましくは70%溶液(水中固形分)中のポリデキストロース、ソルビトールまたはキシリトールのようなポリマー類も含み得る。また、非消化性炭水化物は大豆コチレドン繊維のような繊維も含み得、あるいはグリセリン、マルチトール、水素化澱粉加水分解物またはエリスリトールであり得る。非消化性炭水化物として使用するのに好ましい大豆コチレドン繊維物質としては、ミズーリ州セントルイスのThe Solae Company社から商業的に入手可能であるFIBRIMR 1020、1260、1450および2000がある。非消化性炭水化物は、好ましくは、上記製菓食品バー中に、0質量%〜6質量%の量で含ませる。
【0019】
また、上記製菓食品バーは、好ましくは風味料も含有する。好ましい風味料としては、ココア粉末、ピーナツ風味、バニラ、チョコレートおよびカラメルがある。
また、上記製菓食品バーは、所望に応じて、コーティーング中に内包させ得る。必要に応じてのコーティーングは、任意の通常の商業的に入手可能なコーティーングを使用して形成させ得る。コーティーングは、砂糖をベースとしたまたは砂糖を含まないコーティーングであり得る。
本発明の製菓食品バーは、望ましいソフトでおいしい食感を有する。本発明の製菓食品バーは、100 重量グラム〜750 重量グラムの初期機械硬度を有する。より好ましくは、本発明の製菓食品バーは、100 重量グラム〜350 重量グラムの初期機械硬度を有する。最も好ましくは、上記製菓食品バーは、100 重量グラム〜250 重量グラムの初期機械硬度を有する。
また、本発明の製菓食品バーは、望ましい長期の保存安定性も有し、その食感的ソフト性およびおいしさを長期に亘って維持する。長期の保存安定性は、高たんぱく質製菓食品バーにおいて、そのような食品バーが、多くの場合、販売のために長期に亘って小売棚上で陳列されるので、とりわけ望ましい。上記製菓食品バーは、食品バーの製造から35日の期間において200 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する。より好ましくは、本発明の製菓食品バーは、食品バーの製造から35日の期間において150 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する。最も好ましくは、本発明の製菓食品バーは、食品バーの製造から35日の期間において100 重量グラム未満の機械硬度の増大を有する。
【0020】
製菓食品バーにおいて使用する新規なたんぱく質組成物および新規な製菓食品バーの製造方法
新規なたんぱく質組成物
本発明の新規なたんぱく質組成物は、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を混合することによって調製する。上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、乾燥混合用粉末材料のための通常の方法に従い両物質を乾燥混合することによって混合し得る。また、上記構造用たんぱく質物質の水性スラリーを上記結合用たんぱく質物質の水性スラリーと混合することもでき、攪拌することによりあるいは上記スラリーを剪断に供することにより混合して得られたスラリーを好ましくはスプレー乾燥により乾燥させて、上記の新規なたんぱく質組成物を調製する。上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、それぞれ、上述した諸特性を有する。
上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、各々、乾燥構造用または結合用たんぱく質物質の少なくとも90質量%の大豆たんぱく質を含有する大豆たんぱく質分離物である。上記構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質は、通常の大豆たんぱく質分離物製造方法に従って調製した大豆たんぱく質カード物質から調製する。
【0021】
上記大豆たんぱく質カード物質は、以下の方法に従って常用大豆から調製し得る。大豆を磁力選別機に通すことによって脱夾雑物処理して鉄、スチールおよび他の磁気感受性物体を除去し、次いで、大豆を次第に網目が小さくなる複数のスクリーン上で振動させて土壌残留物、鞘、茎、雑草の種、小粒な豆および他の夾雑物を除去する。その後、夾雑物除去大豆を粗砕ロール間に通すことによって粗砕する。粗砕ロールは、螺旋切込み波型円筒体であり、大豆がロール間を通るときに、外皮をゆるやかにし、大豆材料を数片に粗砕する。好ましくは、粗砕した大豆を63〜74℃で10%〜11%の水分に状態調節して、大豆材料の保存品質保持性を改善する。その後、粗砕大豆を、好ましくは吸引により外皮除去する。大豆胚軸は、大豆のコチレドンよりもはるかに小さく、外皮除去した大豆を十分に小さいメッシュ度のスクリーン上で振動させることによって除去し、胚軸を除去して大豆のコチレドンを残存させ得る。胚軸は大豆の約2質量%のみを構成し一方コチレドンが大豆の約90質量%を構成するので、胚軸を除去する必要なないが、胚軸は、大豆の豆様風味を伴なうので除去するのが好ましい。その後、外皮除去した大豆を、胚軸を含む含まないにかかわらず、フレーク化ロール間を通すことによってフレーク化する。フレーク化用ロールは、大豆がこれらのロール間を通るときに約0.01インチ〜約0.015インチ(約0.254 mm〜0.881 mm)厚を有する大豆フレークを形成するように位置させた平滑円筒状ロールである。
【0022】
その後、上記のフレークを脱脂する。フレークは、フレークを適切な溶媒で抽出してフレークから油分を除去することによって脱脂する。好ましくは、フレークは、向流抽出においてn-ヘキサンまたはn-ヘプタンにより抽出する。脱脂フレークは、1.5%未満、好ましくは0.75%未満の油脂分または油分を含有すべきである。その後、フラッシュ溶媒除去-脱臭ストリッパー、蒸気溶媒除去-真空脱臭装置による溶媒除去、またはダウンドラフト溶媒除去による溶媒除去のような通常の溶媒除去方法を使用して、溶媒抽出脱脂フレークを脱溶媒処理し、存在し得る残留溶媒を除去する。また、フレークは、溶媒抽出によるよりはむしろ通常の機械的圧搾機によっても脱脂し得る。脱脂大豆フレークは商業的に入手可能であり、上記の各フレーク製造工程は、大豆フレークを購入することによって回避し得る。
好ましくは、上記脱脂フレークを大豆粉または大豆粒に細分化して、フレークからのたんぱく質抽出収率を改善させる。フレークは、ハンマーミルまたはエアージェットミルのような通常のミリングまたは粉砕装置を使用して、所望の粒度に粉砕することによって細分化し得る。大豆粉は、その少なくとも97質量%が150ミクロン以下の粒度を有する(No.100メッシュU.S.標準篩いを通過し得る)ような粒度を有する。大豆粒は、大豆粉よりも粗く粉砕され、大豆粉よりも大きいが大豆フレークよりも小さい粒度を有する。好ましくは、大豆粒は、150ミクロン〜約1000ミクロンの粒度を有する(No.10〜No.80U.S.標準篩いを通過し得る)。好ましくは、大豆フレーク、大豆粉または大豆粒は、亜硫酸ナトリウムのような亜硫酸塩で処理し、大豆物質の流動特性および微生物制御を改善させる。
【0023】
大豆たんぱく質カード物質を調製するには、大豆フレーク、大豆粉または大豆粒を水またはpH 6.7〜11を有する水溶液で抽出して、上記フレーク/粉/粒中のたんぱく質を繊維のような不溶性物質から抽出する。大豆フレーク、粉または粒は、好ましくは、pH約8〜約11を有する水酸化ナトリウム水溶液で抽出するが、水酸化アンモニウムのような他の水性アルカリ抽出剤も有効である。好ましくは、抽出剤対大豆フレーク/粉/粒物質の質量比は、約5:1〜約16:1である。
抽出後、抽出物を不溶性物質から分離する。好ましくは、分離は、濾過によりあるいは抽出物の不溶性物質からの遠心分離により行う。その後、分離抽出物のpHをおよそ大豆たんぱく質の等電点に調整して大豆たんぱく質カードを沈降させ、大豆たんぱく質を、鼓腸(flatulence)誘発性オリゴ糖および他の水溶性炭水化物のような大豆可溶性物から分離できるようにする。分離した抽出物のpHは、適切な酸により、大豆たんぱく質の等電点に、好ましくは約pH4〜約pH5、最も好ましくは約pH4.4〜約pH4.6のpHに調整する。抽出物のpHをおよそ大豆たんぱく質の等電点に調整するのに適する食用酸としては、塩酸、硫酸、硝酸または酢酸がある。沈降したたんぱく質物質(カード)は、抽出物(乳漿)から好ましくは遠心処理または濾過によって分離して、大豆たんぱく質カード物質を調製する。分離した大豆たんぱく質カード物質は、好ましくは、水によって、好ましくは約5:1〜約12:1の水対たんぱく質物質の質量比で洗浄して残留可溶性物を除去する。
【0024】
構造用たんぱく質物質
本発明の構造用たんぱく質物質を調製するには、上記大豆たんぱく質カード物質を、先ず、アルカリ水溶液またはアルカリ土類水溶液、好ましくは水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液でpH 6.8〜7.2に中和する。その後、中和した大豆たんぱく質カード物質を加熱する。好ましくは、約75℃〜約160℃の温度で約2秒〜約2時間加熱するが、上記カードは、低温であれば長時間、高温であれば短時間加熱する。より好ましくは、上記大豆たんぱく質カード物質は、昇温下に大気圧よりも大きい正圧下で処理する。
上記大豆たんぱく質カード物質の好ましい加熱方法は、加圧水蒸気を大豆カード中に吹込むこと(以下、“ジェットクッキング”と称する)によって、上記大豆カードを周囲温度よりも高くした温度で処理することである。以下の説明は大豆たんぱく質カード物質の好ましいジェットクッキング方法であるが、本発明は、この説明する方法に限定されるものではなく、当業者であればなし得るような全ての自明な修正方法も含む。
上記大豆たんぱく質カード物質をジェットクッカー供給タンクに導入し、そこで、大豆カードを、大豆カードを攪拌するミキサーによって懸濁液中に保持する。上記カードを供給タンクからポンプに導き、このポンプにより上記カードを反応器チューブに押込む。上記カードが反応器チューブに入ったときに、水蒸気を圧力下に上記カード中に吹込んで、上記カードを直ちに所望温度に加熱する。温度は、注入水蒸気の圧力を調整することによってコントロールし、好ましくは約75℃〜約160℃、より好ましくは約100℃〜約155℃である。大豆カードは、上記昇温下に、上記チューブを通るスラリーの流量によってコントロールされる処理時間において処理する。好ましくは、流量は約18.5lbs./分(約8.39 kg/分)であり、クッキング時間は約150℃で約9秒である。
【0025】
構造用たんぱく質物質を調製するには、上記の加熱カードをその後冷却し乾燥させる。上記カードは、当該技術において公知の任意の通常の方法によって冷却し乾燥させ得る。本発明の好ましい実施態様においては、上記加熱カードをフラッシュ蒸発によって冷却する。上記ホットカードを20℃〜85℃の内部温度を有する真空チャンバー内に導入し、それによって上記カードの周りの圧力を約25 mmHg〜約100 mmHg(約245.2 Pa〜約980.7 Pa)、より好ましくは約25 mmHg〜約30 mmHg(約245.2 Pa〜約294.2 Pa)の圧力に直ちに降下させることによって、上記の加熱カードをフラッシュ蒸発させる。最も好ましくは、上記ホットカードを上記ジェットクッカーの反応器チューブから上記真空チャンバー中に放出して、即時の大きな圧力および温度降下をもたらし、それによって上記カードから実質的水成分を蒸発させ、直ぐに上記カードを一定温度に冷却する。好ましくは、上記真空チャンバーは、約85℃までの昇温を有して、上記カードの真空チャンバー内への導入時の上記大豆たんぱく質カード物質のゲル化を防止する。
本発明者は、上記のフラッシュ蒸発工程は、n-ペンタン、ジアセチル、ペンタナル、ヘキサナル、2-ヘプタノン、2-ペンチルフラン、およびオクタナルのような大豆の豆様の苦い風味に関連する揮発性化合物を低濃度で含む大豆物質を提供するものと考えている。また、圧力下での加熱、その後の急速な圧力降下および水分蒸発も、これら揮発性成分の実質量の蒸発を起こさせ、大豆物質から揮発性成分を除去し、それによって大豆物質の旨味を改善する。
【0026】
フラッシュ蒸発処理した構造用たんぱく質物質は、その後、好ましくはスプレー乾燥によって乾燥させ得る。好ましくは、スプレー乾燥機は並流乾燥機であり、該乾燥機においては、入口熱風と該乾燥機に注入されてアトマイザーにより圧力下に噴霧化された構造用たんぱく質物質が並流して該乾燥機を通る。
好ましい実施態様においては、構造用たんぱく質物質をノズルアトマイザーにより上記乾燥機に吹込む。ノズルアトマイザーが好ましいけれども、回転アトマイザーのような他のスプレー乾燥アトマイザーも使用し得る。上記カードは、そのスラリーを噴霧化するのに十分な圧力下に上記乾燥機に注入する。好ましくは、上記スラリーは、約3000 psig〜約5500 psig(約20685 kPa〜約37922 kPa)、最も好ましくは約3500 psig〜約5000 psig(約24132 kPa〜約34475 kPa)の圧力下に噴霧化する。熱風は、乾燥機に入る熱風がアトマイザーからスプレーされた噴霧化大豆カードと並流して流れるように位置させた熱風入口から上記乾燥機に吹込む。熱風は、約285℃〜約315℃の温度、好ましくは約290℃〜約300℃の温度を有する。
乾燥させた構造用たんぱく質物質を上記スプレー乾燥機から集める。サイクロン、バッグフィルター、静電沈降機および重力収集のような通常の手段および方法を使用して大豆物質を収集し得る。得られた構造用大豆たんぱく質物質は通常の粉末粉砕方法に従って粉砕し得るが、大粒度構造用大豆たんぱく質物質がソフトな食感を与えるのに好ましいので、構造用大豆たんぱく質物質は未粉砕のままであるのが好ましい。
【0027】
結合用たんぱく質物質
結合用たんぱく質物質は、上記構造用たんぱく質物質と殆ど同じ方法で上記大豆たんぱく質カード物質から調製するが、酵素たんぱく質加水分解工程を含ませて上記たんぱく質を加水分解する。上記大豆たんぱく質カード物質を、先ず、アルカリ水溶液またはアルカリ土類水溶液、好ましくは水酸化ナトリウム溶液または水酸化カリウム溶液でpH 7.2〜7.6に中和する。中和した大豆たんぱく質カードを、好ましくはジェットクッキングおよびフラッシュ冷却により、構造用たんぱく質物質の調製に関して上述したのと同じ方法で加熱し冷却する。好ましくは、上記カードを、加熱後、55℃〜60℃に冷却する。
その後、上記大豆たんぱく質カード物質を、大豆たんぱく質を加水分解するのに有効な酵素により、上記大豆たんぱく質カード物質を加水分解するのに十分な温度と時間で処理して、上記大豆たんぱく質カード物質が少なくとも70のTNBS値を有するようにする。上記たんぱく質加水分解を行う好ましい酵素はブロメラインであり、このブロメラインを、上記大豆たんぱく質カード物質に、該大豆たんぱく質カード中の固形分総質量に対して1%〜10%の酵素濃度で添加する。上記酵素は上記大豆たんぱく質カード物質と40℃〜65℃の温度、好ましくは約60℃で10分〜65分、好ましくは20分〜45分間接触させて、上記たんぱく質を加水分解する。
加水分解は、上記の加水分解した大豆たんぱく質カード物質を上記酵素を不活性にするのに有効な温度まで加熱することによって終了させる。最も好ましくは、上記加水分解大豆たんぱく質カード物質は、ジェットクッキングして上記酵素を不活性化し、フラッシュ冷却し、次いで、構造用たんぱく質物質の調製に関して上述したようにして乾燥させる。フラッシュ冷却加水分解大豆たんぱく質物質は結合用たんぱく質物質であり、乾燥加水分解物質は乾燥結合用たんぱく質物質である。
【0028】
製菓食品バー
本発明の製菓食品バーは、上記構造用たんぱく質物質;上記結合用たんぱく質物質;少なくとも1種の炭水化物を含有する炭水化物含有物質;ココア粉末、ピーナツ風味料、バニラ、チョコレートおよびカラメルのような風味成分;並びに、ビタミン類およびミネラル類のような任意の他の所望成分を混合してドウとすることによって調製する。その後、このドウを、製菓食品バーを押出加工するための通常の方法に従い、押出し、切断して食品バーを製造する。必要に応じて、該食品バーは、その後、コーティーング中に内包させ得る。
好ましくは、上記のドウは、上記炭水化物物質と風味成分のような他の成分とのシロップを上記構造用たんぱく質物質と上記結合用たんぱく質物質との乾燥混合物を混合してドウとすることによって調製する。上記炭水化物物質のシロップは、好ましくは、高フラクトースコーンシロップ、コーンシロップ、サクロース、ハチミツ、高マルトースコーンシロップ、グルコース-フラクトースシロップ、70%溶液中ポリデキストロース(水中固形分)、70%溶液中ソルビトール(水中固形分)、70%溶液中キシリトール(水中固形分)、グリセリン、マルチトール、エリスリトール、および70%溶液中大豆コチレドン繊維(水中固形分)からなる群から選ばれた少なくとも1種の炭水化物を含有する。該シロップは、108℃の温度でクッキングし次いで50℃〜65℃に冷却して、該シロップを76°〜86°ブリックス、より好ましくは80°〜84°ブリックスとする。その後、風味料および他の成分を該シロップに添加し、このシロップとたんぱく質物質を一緒にし混合する。好ましくは、上記構造用および結合用たんぱく質物質は、上記混合物中に、両たんぱく質物質が混合物の20質量%〜45質量%の量で存在するように含ませる。ドウは、十分に混合した後、押出加工する。その後、押出したドウを望ましいサイズの食品バーとして切断する。所望であれば、これらの食品バーは、商業的に入手可能なコーティーング中に内包させ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
実施例
本発明を以下の実施例によって具体的に説明する。各実施例の配合物は例示を意図するものであり、本発明を、提示した特定の方式にその範囲を限定するものではない。
【0030】
[実施例1]
本発明に従うたんぱく質組成物を調製する。構造用たんぱく質物質を、乾燥基準で91.5質量%の大豆たんぱく質含有量を有するように調製する。この構造用たんぱく質物質は、31のTNBS値、pH 5.44で3.2 ml/gの水分吸収能力および35%のSSIを有する。この構造用たんぱく質物質は大粒度物質であり、92.7乾燥質量%の構造用たんぱく質物質が325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する。結合用たんぱく質物質も、91乾燥質量%の大豆たんぱく質含有量を有するように調製する。この結合用たんぱく質物質は、87のTNBS値、pH 6.3で1.59 ml/gの水分吸収能力および83%のSSIを有する。本発明に従う4種のたんぱく質組成物を、上記構造用たんぱく質物質と上記結合用たんぱく質物質とを、それぞれ、4:1、3:2、2:3および1:4の構造用たんぱく質物質対結合用たんぱく質物質の質量比で乾燥混合することによって調製する。
【0031】
[実施例2]
本発明に従うラズベリー/ヨーグルト製菓食品バーを製造する。このラズベリー/ヨーグルト製菓バーは、23.7質量%のたんぱく質含有量を有する。63 DEコーンシロップ、グリセリンおよびポリデキストロース(70%固形分)を含有する液体混合物を調製する。この液体混合物を60℃に加熱し、次いで40℃〜50℃に冷却する。ソルビトール、ビート粉末、クエン酸、リンゴ酸、乳酸(60%粉末)およびラズベリー風味料を上記液体混合物と混合する。その後、大粒子構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質、大豆たんぱく質小塊、粉末化デキストロース、フラクトース、セルロースガム、甘味牛乳乳漿(sweet dairy whey)、Vream A、ラズベリー粉末、ラズベリー小塊、コーンスターチ、Novogel BK 2130、塩、ビタミンおよびミネラル類を上記液体混合物と混合してドウを調製する。上記構造用たんぱく質物質は、91乾燥質量%の大豆たんぱく質含有量、31のTNBS値、pH 5.44で3.2 ml/gの水分吸収能力および35%のSSIを有し、上記構造用たんぱく質物質の92.7乾燥質量%は、325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する。上記結合用たんぱく質物質は、87のTNBS値、pH 6.3で1.59 ml/gの水分吸収能力および83%のSSIを有する。このドウを混練して各成分を十分に混合し、次いで、ドウを押出加工する。押出物を食品バーとして切断する。その後、食品バーをヨーグルト配合物コーティーングでコーティーングする。得られたラズベリー/ヨーグルト食品バーは、表1に示す割合の各成分を含有する。
【0032】
表1


【0033】
[実施例3]
本発明に従う高たんぱく質製菓食品バーを製造する。グリセリンとポリデキストロース(70%固形分)を含有する液体混合物を調製し、60℃に過熱し、40℃〜50℃に冷却する。構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質、Lycasin 80/55、Farbest 290 カゼインカルシウム、Farbest WPC (80%)、ショートニング、レシチン、オランダココア、チョコレート風味料、バニラ(4X)、塩、サクロロース(sucrolose)、およびビタミンおよびミネラル類を上記液体混合物と混合して、ドウを調製する。上記構造用たんぱく質物質は、91乾燥質量%の大豆たんぱく質含有量、31のTNBS値、pH 5.44で3.2 ml/gの水分吸収能力および35%のSSIを有し、上記構造用たんぱく質物質の92.7乾燥質量%は、325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する。上記結合用たんぱく質物質は、87のTNBS値、pH 6.3で1.59 ml/gの水分吸収能力および83%のSSIを有する。このドウを混練して各成分を十分に混合し、次いで、ドウを押出加工し、切断して食品バーとする。得られた食品バーは、40.3質量%のたんぱく質を含有し、表2に示す量の各成分を含有する。
【0034】
表2


【0035】
[実施例4]
医療用栄養製菓食品バーを本発明に従って製造する。この医療用栄養製菓食品バーは、22.1質量%のたんぱく質を含有する。63 DE コーンシロップ、グリセリンおよび高フラクトースコーンシロップ(55%固形分)を含有する液体混合物を調製する。液体混合物を40℃〜50℃に加熱する。構造用たんぱく質物質、結合用たんぱく質物質、大豆コチレドン繊維(ミズーリ州セントルイスのSolae Company社から入手し得るFIBRIMR 1450)、フラクトオリゴ糖、油、セルロース RC 951、およびクエン酸を上記液体混合物と混合してドウを調製する。上記構造用たんぱく質物質は、91乾燥質量%の大豆たんぱく質含有量、31のTNBS値、pH 5.44で3.2 ml/gの水分吸収能力および35%のSSIを有し、上記構造用たんぱく質物質の92.7乾燥質量%は、325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する。上記結合用たんぱく質物質は、82のTNBS値、pH 5.5で1.2の水分吸収能力および75%のSSIを有する。このドウを混練して各成分を十分に混合し、次いで、ドウを押出加工し、切断して食品バーとする。得られた食品バーは、表3に示す量の各成分を含有する。










【0036】
表3


【0037】
[実施例5]
30質量%のたんぱく質を含有する食品バーを、種々の濃度の構造用たんぱく質物質および/または結合用たんぱく質物質を使用して調製し、各食品バーの機械硬度を測定する。ミズーリ州セントルイスのSolae Company社から商業的に入手し得る大豆たんぱく質分離物であるSUPROR 661を構造用たんぱく質物質として使用する。結合用たんぱく質物質は上記の説明に従って調製し、該結合用たんぱく質物質は、87のTNBS値、pH 6.3で1.59 ml/gの水分吸収能力および83%のSSIを有する。6種のたんぱく質組成物を以下のようにして調製する:組成物1‐構造用たんぱく質物質単独(511 g);組成物2‐構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質との4:1質量比混合物(409 gの構造用たんぱく質物質:103 gの結合用たんぱく質物質);組成物3‐構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質との3:2質量比混合物(307 gの構造用たんぱく質物質:206 gの結合用たんぱく質物質);組成物4‐構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質との2:3質量比混合物(205 gの構造用たんぱく質物質:309 gの結合用たんぱく質物質);組成物5‐構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質との1:4質量比混合物(102 gの構造用たんぱく質物質:413 gの結合用たんぱく質物質);および組成物6‐結合用たんぱく質物質単独(506 g)。各たんぱく質組成物を118 gのライスシロップ固形物(26 DE)、76 gのココア粉末、10.5 gのビタミンとミネラルとのプレミックスおよび1.7 gの塩と乾燥混合する。391 gの63 DEコーンシロップと320 gの高フラクトースコーンシロップを混合しクッキングして82°ブリックスとし、混合シロップの温度を60℃に調整し、59 gのグリセリン、8.2 gのチョコレート風味料および2 gのバニラ風味料を上記シロップ中に混合し、次いで、シロップを50℃に冷却し、上記乾燥混合たんぱく質組成物の各々と混合するためのシロップを調製する。各たんぱく質組成物の乾燥ブレンドとその反応性シロップをウィンクワース(Winkworth)ミキサー内で50℃で3分45秒間混合してドウを調製する。ドウを混練し、次いで、大理石スラブ上でシート化し、切断して食品バーを製造する。各々のたんぱく質組成物毎に、6種の食品バーを製造する。各食品バーを制御された環境室内で29℃で保存し、硬度測定のために室温に平衡化させる。各食品バーの機械硬度を、製造後の1日目、7日目、14日目、21日目および35日目において測定する。測定した機械硬度を表4に示す;表中、SPM = “構造用たんぱく質物質”およびBPM = “結合用たんぱく質物質”であり、機械硬度は、重量グラム(grams of force)(力のグラム数)単位で測定している。



【0038】
表4


【0039】
表4の結果を図1においてグラフ形で示している。表4と図1の双方が示しているように、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質の両方を含有する食品バーの機械硬度、従って、食感は、構造用たんぱく質物質のみまたは結合用たんぱく質物質のみを含有する食品バーよりもはるかにソフトである。食品バーは、食品バーが質量で3:2比の構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を含有するときに、とりわけソフトである。さらにまた、構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質の両方を含有する食品バー、とりわけ、質量で3:2または2:3の構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を含有する食品バーは、そのソフト性を35日の期間に亘って大いに維持している。
【0040】
[実施例6]
30質量%のたんぱく質を含有する食品バーを、種々の濃度の大粒子構造用たんぱく質物質および/または結合用たんぱく質物質を使用して調製し、各食品バーの機械硬度を測定する。大粒子構造用たんぱく質物質は、上述の方法に従って調製する。この大粒子構造用たんぱく質物質は、91乾燥質量%の大豆たんぱく質含有量、31のTNBS値、pH 5.44で3.2 ml/gの水分吸収能力および35%のSSIを有し、この構造用たんぱく質物質の92.7乾燥質量%は、325メッシュ(U.S.)スクリーン上に残存する。各食品バーは、実施例5において説明したのと同じ方法で、同じ結合用たんぱく質物質を上記大粒子構造用たんぱく質物質と一緒に使用して製造する。
各食品バーを製造した後、各食品バーを制御された環境室内で29℃で保存し、食品バーの硬度測定のために室温に平衡化させる。各食品バーの機械硬度を、製造後の1日目、7日目、14日目、21日目および35日目において測定する。測定した機械硬度を表5に示す;表中、SPM = “大粒子構造用たんぱく質物質”およびBPM = “結合用たんぱく質物質”であり、機械硬度は、重量グラム(grams of force)(力のグラム数)単位で測定している。
【0041】
表5


【0042】
表5の結果を図2においてグラフ形で示している。表5と図2の双方が示しているように、大粒子構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質の両方を含有する食品バーの機械硬度、従って、食感は、構造用たんぱく質物質のみまたは結合用たんぱく質物質のみを含有する食品バーよりもはるかにソフトである。食品バーは、食品バーが質量で4:1または3:2比の大粒子構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を含有するときに、とりわけソフトである。さらにまた、大粒子構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質の両方を含有する食品バー、とりわけ、質量で4:1または3:2の大粒子構造用たんぱく質物質と結合用たんぱく質物質を含有する食品バーは、そのソフト性を35日の期間に亘って大いに維持している。また、大粒子バーは、咀嚼性も低く、ソフト製菓食品バーにおける望ましい特性である。
【0043】
さらなる実施態様は、上述したような本発明に照らして容易に明らかとなるであろう。技法、手順、組成および材料の種々の修正は、当業者にとっては、上記の本発明の説明から明白であり得る。特許請求する範囲および精神内のそのような変更は、すべて本発明に包含されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】結合用大豆たんぱく質物質と構造用大豆たんぱく質物質の相対量の尺度としての食品バー形成時および食品バー形成後35日間の30%大豆たんぱく質含有製菓食品バーの相対的硬度を示すグラフである。
【図2】構造用たんぱく質物質が相対的に大きい粒度を有する、結合用大豆たんぱく質物質と構造用大豆たんぱく質物質の相対量の尺度としての食品バー形成時および食品バー形成後35日間の30%大豆たんぱく質含有製菓食品バーの相対的硬度を示すグラフである。
【出願人】 【識別番号】504140299
【氏名又は名称】ソレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー
【出願日】 平成16年5月24日(2004.5.24)
【代理人】 【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男

【識別番号】100084009
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 信夫

【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤

【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治

【識別番号】100114007
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 孝二

【公開番号】 特開2005−287497(P2005−287497A)
【公開日】 平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願番号】 特願2004−181902(P2004−181902)