| 【発明の名称】 |
冷菓 |
| 【発明者】 |
【氏名】笹田 誠治 【住所又は居所】大阪府豊中市三和町1−1−11三栄源エフ・エフ・アイ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】油脂及び乳固形分を一定量含む冷菓に対して、高いオーバーラン(50〜250%)を付与する。
【解決手段】油脂0.1〜2.0重量%及び乳固形分1.0〜8.0重量%を含む、ラクトアイスや氷菓などの冷菓に、起泡剤として小麦由来のタンパク質加水分解物を含むことにより、オーバーランが50〜250%と高く設定できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 起泡剤として小麦由来のタンパク質加水分解物を含み、オーバーランが50〜250%であることを特徴とする、油脂0.1〜2.0重量%及び乳固形分0.1〜8.0重量%を含む冷菓。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、油脂や乳固形分を一定量含有するにもかかわらず、高オーバーランであり、口溶けが軽くなった冷菓に関する。 【背景技術】 【0002】 従来、食感が軽く口溶けが良い冷菓として、オーバーランの高い冷菓が種々検討されている。オーバーランを高くするために冷菓に含有する起泡剤として、大豆、小麦などの植物性蛋白分解物、膠質分(ゼラチン、ペクチン、寒天等)、水溶性大豆多糖類、ショ糖脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪酸エステルなど(特許文献1〜特許文献5参照)などがある。しかしこれらはいずれも油脂分を含まない氷菓に関するものである。一般に、油脂が含まれると起泡しにくくなり、また、乳固形分も使用する乳成分によっては、起泡力に影響を与えるものがある。氷菓に特別高いオーバーランを付与するこれらの起泡剤の中には、油脂や乳固形分の含量が高いと充分なオーバーランが付与されないものがあった。 【0003】 【特許文献1】特公平6−16676号公報 【特許文献2】特開平7−16061号公報 【特許文献3】特開2002−360178号公報 【特許文献4】特開2003−61585号公報 【特許文献5】特開2002−315514号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、油脂や乳固形分を一定量含有しても、オーバーランがある程度高く設定できる冷菓を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を行ったところ、起泡剤として小麦由来のタンパク質加水分解物を使用することで、油脂0.1〜2.0重量%及び乳固形分0.1〜8.0重量%を含む冷菓にもオーバーランが50〜250%と高く設定できることを見いだした。 【0006】 本発明は以下の態様を有する新規な冷菓に関する; 項1.起泡剤として小麦由来のタンパク質加水分解物を含み、オーバーランが50〜250%であることを特徴とする、油脂0.1〜2.0重量%、乳固形分0.1〜8.0重量%含む冷菓。 【発明の効果】 【0007】 本発明により、油脂0.1〜2.0重量%及び乳固形分0.1〜8.0重量%含む冷菓にも、オーバーラン50〜250%と、高いオーバーランを付与することができるようになった。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 本発明の冷菓は、油脂0.1〜2.0重量%、好ましくは、0.1〜1.0重量%及び、乳固形分0.1〜8.0重量%、好ましくは、0.1〜5.0重量%含まれる。このように油脂や乳固形分をある程度含有する冷菓であっても、高いオーバーランを付与することができるのが特徴である。なお、使用する油脂や乳固形分は、後述の通り、一般的に冷菓に使用されるものを用いることが出来る。 【0009】 本発明に係る冷菓は、小麦由来のタンパク質加水分解物、好ましくは、グルテンを加水分解することによって溶解性を高めたグルテン加水分解物を使用する。小麦由来のタンパク質加水分解物の添加量としては、冷菓中0.1〜5.0重量%、より好ましくは0.3〜1.2重量%である。 【0010】 なお、小麦由来のタンパク質加水分解物以外に、起泡力を有する冷菓用安定剤として、大豆、卵白等のタンパク質加水分解物、WPC、WPI等のタンパク質、カゼインナトリウム、キラヤサポニン、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等があるが、これらは、小麦由来のタンパク質加水分解物の起泡力に悪影響を与えない限度において、これらから選ばれる1種又は2種以上を併用しても良い。 【0011】 更に、気泡安定などの目的で、タマリンド種子多糖類、グァーガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、トラガントガム、タラガム、カラヤガム、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、アラビアガム、マクロホモプシスガム等のガム質、カラギナン、寒天、ゼラチン、ペクチン、グルコマンナン、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、サイリウムシードガム、カードラン、プルラン、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)ナトリウム等のセルロース誘導体、微結晶セルロース、大豆多糖類、加工・化工でん粉、未加工・未化工でん粉(生でん粉)等などの冷菓用安定剤を併用して用いてもよい。好ましくは、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、グァーガム、カラギナン、キサンタンガム等から選ばれる1種又は2種以上を併用して使用する。当該冷菓用安定剤の添加量は、0.05〜2.5重量部、より好ましくは0.15〜0.6重量部である。また、気泡安定の目的の他にも、ヒートショック耐性が高めることも出来る。また、上記に挙げた安定剤の中には、大豆多糖類、ゼラチン等起泡効果を有するものもあり、前記起泡力を有する安定剤と併用することも可能である。 【0012】 なお、小麦由来のタンパク質加水分解物は、商業的に入手でき、例えば、小麦由来のタンパク質加水分解物と前記気泡安定目的の冷菓用安定剤を含む冷菓用安定剤製剤として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンベストNN−625などを挙げることができる。 【0013】 本発明の冷菓は、オーバーランが50〜250%、好ましくは、100〜200%であり、油脂や乳固形分を含む冷菓であっても、オーバーランを高くできることが特徴である。 【0014】 更に、本発明に係る冷菓は、含まれる水溶性固形分が15〜50重量%、より好ましくは、20〜35重量%とするのが好ましい。水溶性固形分量の調整は、主に、後述の糖質、乳固形分、タンパク質、安定剤、等の固形分となり得る原料を適宜選択して調整し用いることができる。その中でも好ましくは、砂糖、水飴、脱脂粉乳、異性化糖、全脂加糖練乳、全脂粉乳、ブドウ糖、糖アルコール等を用いてその添加量を調整することにより行うことができる。 【0015】 本発明でいう冷菓は、前記油脂と乳固形分を含む製品であれば特に制限されず、目的とする製品により種々の構成をとることができる。例えば、ラクトアイス等のアイスクリーム類の他、氷菓、ソフトクリーム、アイスケーキ、シャーベット、フローズンヨーグルトなども包含する。 【0016】 また、冷菓の形態について、アイスキャンデー、不凍アイスケーキ、コーン入り、カップ入り、もなかに内在させる等、どの様な形態を採っても良い。従来オーバーランが出にくいとされていた油脂を含む冷菓にも高オーバーランとすることが可能となったものである。なお、本発明の冷菓は、本発明の冷菓とは異なる食感や味の冷菓(例えば低オーバーランのアイスクリームなど)と組み合わせて、組み合わせ冷菓としても良い。 【0017】 本発明の冷菓は、前記以外は、通常の冷菓と同様の構成をとることができ、水、油脂、乳固形分、糖質、着香料、着色料、乳化剤、安定剤等の慣用公知の材料より選択された添加材料を、所定の割合で配合することができる。 【0018】 油脂としては、植物油脂、バター、乳脂肪分、あるいはこれらの分別油脂、硬化油脂、エステル交換油脂等の中から一種又は二種以上を併用することができる。植物油脂の例としては、ヤシ油、パーム油、大豆油、菜種油、綿実油、コーン油、ひまわり油、オリーブ油、サフラワー油及びパーム核油等を挙げることができる。上記のうちでは、通常パーム油、ヤシ油などのパルミチン酸含有率の比較的高い油脂が好ましく用いられる。 【0019】 乳固形分としては、通常、牛乳、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、全脂粉乳、全脂加糖練乳、脱脂加糖練乳或いは生クリームなどの乳由来のタンパク質を挙げることができる。 【0020】 糖質としては、例えば、ショ糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴、蜂蜜、トレハロース、トレハルロース、パラチノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセサルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料等を挙げることができる。 【0021】 乳化剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル類(蒸留あるいは反応等モノグリセライド類、クエン酸あるいは乳酸等の有機酸モノグリセリド類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類)、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、レシチン等などを挙げることができる。 【0022】 また、着香料や着色料は、公知のアイスクリーム生地に添加されるものを広く使用することができる。 【0023】 本発明に係る冷菓の製造方法であるが、一般的な冷菓の製造工程を採ればよい。一般的な冷菓の製造方法は、原料の秤量混合 → 加温(30〜70℃)→ 溶解・混合 → 濾過 → ホモジナイズ → 殺菌(68℃、30分以上またはHTST殺菌やUHT殺菌)→ 冷却(5℃以下)→ エージング(殺菌冷却した冷菓ミックスを0〜5℃に保持し、水和をはかる)→ フレーバー添加 → フリージング(高速攪拌しながら−2〜−8℃に急冷する事で冷菓ミックスに空気を取り込む(オーバーランを出す)工程) → 充填 → 硬化の工程を経て製造するが、これに限定されない。 【実施例】 【0024】 以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、処方中、特に記載のない限り単位は重量部とし、文中「*」印のものは、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製、文中「※」印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標を示す。 また、本実施例1〜3では、起泡力を有する冷菓用安定剤として、安定剤(サンベスト※NN−625*グルテン加水分解物65%含有)を使用した。 【0025】 実施例1:ミルククリームアイスの調製 砂糖、粉末水飴、脱脂粉乳及び安定剤の粉体混合物を、水飴、糖アルコールと水の入った容器に攪拌しながら加え、80℃で10分間攪拌溶解し重量補正後、冷却する。エージング時に香料を添加し、5℃4時間エージング後、オーバーラン250%となるようにフリージングして(取り出し温度−4℃)、ミルククリームアイスを得た(氷菓、油脂0.16%、乳固形3.38%)。得られたミルククリームアイスは、ふわっとした軽い食感であった。 【0026】 ミルククリームアイス処方 部 水飴 15 砂糖 10 粉末水飴 8 糖アルコール(スイート NT;日研化成製) 8 脱脂粉乳 3 安定剤(サンベスト※NN−625*) 1 安定剤(サンベスト※NN−608*;澱粉86%含有)0.4 香料(ミルク フレーバー NO.65684*) 0.15 香料(ミルク エンハンサー NO.2012*) 0.02 水にて合計 100 【0027】 実施例2:チョコレートアイスの調製 脱脂粉乳、砂糖、粉末水飴、ココアパウダー及び安定剤の粉体混合物を脱脂加糖練乳、糖アルコール、水前と水の入った容器に添加し攪拌し、更に、少量の湯に溶かした色素を添加し、80℃10分加熱攪拌する。重量補正後、14700kPa(150kgf/cm2)で均質化し、冷却する。香料を添加し、5℃4時間エージング後、オーバーラン200%となるようにフリージングして(取り出し温度−4℃)、チョコレートアイスを得た(ラクトアイス、油脂0.45%、乳固形4.00%)。得られたチョコレートアイスは、ふわっとした軽い食感であった。 【0028】 チョコレートアイス処方 部 全脂加糖練乳 5.0 脱脂粉乳 4.0 砂糖 8.0 果糖ぶどう糖液糖 2.5 粉末水飴 7.0 ココアパウダー F-11(森永商事製) 2.0 安定剤(サンベスト※NN-625*) 0.8 色素(SR チョコレート色 NO.2*) 0.8 香料(ブラックチョコレートフレーバーNO.93-I*)0.15 水にて合計 100 【0029】 実施例3;抹茶アイス 砂糖、粉末水飴、脱脂粉乳、抹茶、安定剤及びコーンスターチの粉体混合物を水飴、糖アルコールと水の入った容器に攪拌しながら加え、80℃で10分間攪拌溶解し重量補正後、冷却する。香料を添加し、5℃4時間エージング後、オーバーラン80%となるようにフリージングして(取り出し温度−4℃)、抹茶アイスを得た(氷菓、油脂1.03%、乳固形2.89%)。得られた抹茶アイスは、ふわっとした軽い食感であった。 【0030】 抹茶アイス処方例 部 水飴 15.0 砂糖 10.0 粉末水飴 8.0 糖アルコール(スイート NT;日研化成製)8.0 脱脂粉乳 3.0 精製ヤシ油 1.0 抹茶 1.0 安定剤(サンベスト※NN−625*) 1.5 コーンスターチ 0.4 香料(マッチャ フレーバー NO.71006*) 0.15 水にて合計 100
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| 【出願人】 |
【識別番号】000175283 【氏名又は名称】三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 【住所又は居所】大阪府豊中市三和町1丁目1番11号
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| 【出願日】 |
平成16年3月29日(2004.3.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2005−278484(P2005−278484A) |
| 【公開日】 |
平成17年10月13日(2005.10.13) |
| 【出願番号】 |
特願2004−97130(P2004−97130) |
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