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【発明の名称】 ホログラム模様付きチョコレート、その製造方法及びその成形型
【発明者】 【氏名】楢崎 修一郎
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内

【氏名】田村 規理子
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チョコレート表面上に、深さ10μm〜2mmの凹凸パターンを有するホログラム面を形成したことを特徴とするホログラム模様付きチョコレート。
【請求項2】
ホログラム面が、縞模様の凹凸パターンを、隣接する凹凸パターンの線方向が異なるように複数配設したものである請求項1に記載のホログラム模様付きチョコレート。
【請求項3】
隣接する凹凸パターンの線方向が90度の角度で異なるように配設したものである請求項2に記載のホログラム模様付きチョコレート。
【請求項4】
縞模様の凹凸パターンの縞の間隔が徐々に増大又は減少するように構成した請求項2又は3に記載のホログラム模様付きチョコレート。
【請求項5】
凹凸形状を有する成形型内に、液状のチョコレートを分注し、固化させることを特徴とする請求項1に記載のホログラム模様付きチョコレートの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載のホログラム模様付きチョコレートの製造方法に用いる凹凸形状を有する成形型。


【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ホログラム模様付きチョコレート、その製造方法及びその製造方法に用いる成形型に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来からチョコレート製品は高級菓子として愛用されている。チョコレート製品の製造方法としては、チョコレート生地を加温して融解し、テンパリング(調温)した後、所望の型(モールド)に流し込んで型成形し、冷却固化した後、型から取り外して成形品とする方法が行われている。この型成形によって製造されるチョコレート製品は、その表面に美しい光沢があり、高級感にあふれている。
チョコレート製品は、その味覚が重要であるが、高級菓子としての付加価値を高めるための美的装飾も重要である。
【0003】
美的装飾の一つとして、一般にホログラムが知られている。ホログラムは見る角度によって模様が変わるなどの変化をもたらすので、各種の分野で用いられている。また、ホログラム付食品及びその製造方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1は、ホログラムシートを基材シート全面に接着した容器に、液状食品を流し込み、固化することによってホログラム付食品を製造する方法であるため、ホログラムシートの転写が十分でなく、液状食品の流し込み時に容器が加熱されると、ホログラムシートが剥がれ易いという欠点があった。また、特許文献1には、ホロエンボス用の型などについての開示はなされていない。
【特許文献1】特開昭63−241588号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、このような状況に鑑み、美しいホログラム模様付きのチョコレート、その製造方法及びその製造方法に用いる成形型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち、本発明は、
(1)チョコレート表面上に、深さ10μm〜2mmの凹凸パターンを有するホログラム面を形成したことを特徴とするホログラム模様付きチョコレート、
(2)ホログラム面が、縞模様の凹凸パターンを、隣接する凹凸パターンの線方向が異なるように複数配設したものである前記(1)のホログラム模様付きチョコレート、
(3)隣接する凹凸パターンの線方向が90度の角度で異なるように配設したものである前記(2)のホログラム模様付きチョコレート、
(4)縞模様の凹凸パターンの縞の間隔が徐々に増大又は減少するように構成した前記(2)又は(3)のホログラム模様付きチョコレート、
(5)凹凸形状を有する成形型内に、液状のチョコレートを分注し、固化させることを特徴とする前記(1)のホログラム模様付きチョコレートの製造方法、及び
(6)前記(5)のホログラム模様付きチョコレートの製造方法に用いる凹凸形状を有する成形型、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のホログラム模様付きチョコレートは、チョコレート表面上に、深さ10μm〜2mmの凹凸パターンを有するホログラム面を形成したので、美しいホログラム模様を発現することができ、一層の高級感、付加価値を有するものとなる。
また、本発明の成形型を用いる製造方法によれば、機械的に連続成形しても、ホログラム模様の転写性が低下することがないため、装飾性の優れたホログラム模様付きチョコレートを、連続的に大量生産することが可能となる。
さらに、ホログラム模様付きチョコレートとクッキー、ビスケット、クラッカー等の菓子とを組み合わせた複合菓子とすれば、斬新なデザインを導入することが可能となり、チョコレート商品の付加価値をより一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明のホログラム模様付きチョコレートは、チョコレート表面上に、深さ10μm〜2mmの凹凸パターンを有するホログラム面を形成したことが特徴である。チョコレートは、型成形されると特に光沢のある表面が得られる。そこで、型成形されたチョコレート表面に深さ10μm〜2mmの凹凸パターンを形成すると、その凹凸パターンの凹凸の高低差から、光の入射面の位置によって反射角度に違いが生じる。この反射角度の違いから、乱反射する部分の反射光が弱くなり、チョコレート表面に濃淡の色の違いが現れ、また、見る角度によって、その濃淡の部分が逆転したりするように見えるのである。
この凹凸パターンは、所望の画像にあわせて凹凸パターンの線方向を変化させて加工することができる。例えば、各パターンごとに凹凸の線方向が異なるようなエンボス加工を施せば、視点方向を変化させることによって各パターンごとにそれぞれ特徴的な画像を得ることができる。特に、凹凸パターンの線方向が90度の角度で異なるようなエンボス加工が好ましい。
【0008】
凹凸パターンの凹凸の深さは好ましくは30μm〜1mm、さらに好ましくは40μm〜0.5mmである。凹凸の深さが2mmを超えると、成形時に凹部に泡が入り易くなり、成形品を型から取り外し難くなると同時に、美しいホログラム面を形成しにくくなるため好ましくない。
凹凸パターンの大きさは特に限定されないが、通常、凹凸パターンの凸の幅が50〜250μm、凹の幅が50〜250μm、ピッチ、すなわち凹凸の一周期分の長さが100〜500μmであることが好ましい。
【0009】
凹凸パターンの模様としては特に制限はなく、縞模様、千鳥格子模様などを採用することができる。また、横縞の凹凸部分と縦縞の凹凸部分を組み合わせて、円形、方形などの幾何図形に限らず、例えば植物の葉、花、動物、建造物、彫刻、漫画のキャラクター、絵画、貨幣、メダル、美術工芸品などの画像を現すこともできる。
【0010】
図1は、本発明の縞模様の凹凸パターンを複数配設した、ホログラム模様付きチョコレートの表面の一例を示す模式図である。図1において、各凹凸パターンは縞模様、すなわち、線状の凹凸形状を有する凹凸パターンからなり、各凹凸パターンは隣接する凹凸パターンの線方向が90度の角度で異なるように、チョコレート表面上に複数配設されている。また、凹凸パターンの縞の間隔(ピッチの長さ)を徐々に増大又は減少するように構成しているので、より明確なホログラム画像を得ることができる。
このような縞模様の凹凸パターンは、通常、一辺が0.3〜2cm、特に0.5〜1cm程度の大きさの方形を一単位として配設することが好ましい。
【0011】
図2は、本発明の千鳥格子のホログラム模様付きチョコレートの表面の一例を示す模式図である。図2において、黒色部分は横縞模様を表し、白色部分が縦縞模様を表している。
このような千鳥格子模様などの各模様単位の大きさに特に制限はないが、通常、一辺が0.2〜2cm、特に0.5〜1cm程度の大きさの模様を一単位として配設することが好ましい。
【0012】
ここで、チョコレートとは、チョコレート類の表示に関する公正競争規約(以下、チョコレート規約という)の種類別名称の定義によると、カカオビーンズから調製したカカオマス、ココアバター、ココアケーキ又はココアパウダーを原料とし、必要により糖類、乳製品、他の食用油脂、香料等を加え、通常の工程を経て製造したものであって、「チョコレート生地」の基準に適合したチョコレート生地が60%以上のチョコレート加工品及びチョコレート生地のみのものをいう(チョコレート規約第2条第3項)。しかし、本発明においては、前記規約に定義するチョコレートに限ることなく、他の種類別名称である準チョコレート、チョコレート菓子及び準チョコレート菓子並びにミルクチョコレート、準ミルクチョコレート、純チョコレート及び生チョコレートも含まれる。また、チョコレート規約で定められたチョコレート、準チョコレートなどに限らず、それ以外の油脂性菓子生地、例えば、ココアバターの代わりにココアバター代用脂として、動物、植物若しくは両者由来のテンパリング脂、ノンテンパリング脂又はそれらを混合した油脂を使用した各種油脂性菓子生地、ココアバター又はカカオマスを使用せず、全粉乳や脱脂粉乳等を使用することにより得られるホワイトチョコレート類、フルーツ、コーヒー、抹茶等の風味素材と併用して様々な風味や色調をしたカラーチョコレート類も含むものである。さらには、ガナッシュやクリームなどの油性菓子を含むものである。
チョコレートには、乳製品、糖類、澱粉類、酒類、果汁、香料を任意に添加することができる。
【0013】
本発明のホログラム模様付きチョコレートの製造方法としては、凹凸形状を有する成形型内に、液状のチョコレートを分注し、冷却して固化させる方法を採用することができる。
本発明の成形型には、ホログラム模様が凹凸形状として刻印されている。従って、本発明の成形型を用いて型成形すれば、ホログラム模様が美しく転写され、連続成形しても転写性が低下することがない。
成形型の材質に特に制限はなく、金属製、プラスチック製などで所定の強度を有するものであればいずれも採用することができる。好ましい成形型は、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック製であり、強度、耐久性、比熱、操作性などの観点から、特にポリカーボネート樹脂製の成形型が好ましい。
【0014】
本発明においては、ホログラム模様付きチョコレートと種々の形状のクッキー、ビスケット、クラッカー等の菓子とを組み合わせた複合菓子とすることもできる。
このような複合菓子を製造する場合、例えば、上下二段の凹部を有する成形型を用いて、まずホロエンボス凹凸形状を有する下段の凹部に液状チョコレートを充填し、ある程度固化させた後、上段の凹部にクッキーなどの菓子を載置して、固化、接合させることができる。
このように、本発明のホログラム模様付きチョコレートは、チョコレート製品単独としてのみならず、複合菓子とすることによってもチョコレート商品の付加価値をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の縞模様の凹凸パターンを複数配設した、ホログラム模様付きチョコレート表面の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の千鳥格子のホログラム模様付きチョコレート表面の一例を示す模式図である。図2において、黒色部分は横縞模様を表し、白色部分は縦縞模様を表している。
【出願人】 【識別番号】000006116
【氏名又は名称】森永製菓株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝5丁目33番1号
【出願日】 平成16年3月10日(2004.3.10)
【代理人】 【識別番号】100078732
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 保

【公開番号】 特開2005−253340(P2005−253340A)
【公開日】 平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願番号】 特願2004−67754(P2004−67754)