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【発明の名称】 菓子類
【発明者】 【氏名】鈴木 寿嗣
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香料株式会社技術研究所内

【氏名】中村 哲也
【住所又は居所】神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香料株式会社技術研究所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤および酵母細胞壁画分を含んでなる粉末状混合物を含有する菓子類。
【請求項2】
粉末状混合物の重量に基づいて、乳化剤を0.5〜70重量%および酵母細胞壁画分を10〜95重量%含んでなる粉末状混合物を含有する請求項1記載の菓子類。
【請求項3】
香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤および酵母細胞壁画分を含んでなる水性乳化物を乾燥することにより得られる粉末状混合物を含有する菓子類。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質から選択される少なくとも1種の成分を含む粉末状混合物を含有する菓子類に関し、更に詳しくは、香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤および酵母細胞壁画分を含んでなる水性乳化物を乾燥して得られる粉末状混合物を含有させてなり、香料、色素および機能性物質の保存安定性に優れ、長期間安定に香気、香味、色調および/または各種の機能性を付与することのできる菓子類に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種菓子類に好ましい香気、香味、色調を付与したり、脳機能改善作用やコレステロール低下作用等の生理活性作用を付与する目的で、油性着香料、油溶性色素類、ビタミン類等の機能性物質などの油性材料を、植物性天然ガム質溶液であるアラビアガム溶液あるいは化工でん粉、デキストリンのごとき乳化剤、賦形剤などと混合した後、噴霧乾燥して得られる粉末素材が一般的に使用されている。また、上記のような油性材料を、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等の合成界面活性剤、適当な賦形剤等を用いて混合または乳化し、噴霧乾燥する方法も行われている。
【0003】
しかしながら、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質を乳化剤、賦形剤などの存在下に乳化し、この乳化混合物を、例えば噴霧乾燥して得られる粉末素材は、香気、香味、色調、機能性物質の保存安定性の点では必ずしも満足できるものではない。
【0004】
一方、酵母細胞壁画分については、例えば、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残さからなる酵母細胞壁画分を、香料などのコーティング剤として使用する提案(特許文献1参照)、コーティング剤として、該酵母細胞壁画分と、増粘多糖類などと組み合わせて使用してなるコーティング粉末(特許文献2参照)などが提案されている。
【0005】
上記の提案は、酵母細胞壁画分を香料などの粉末表面にコーティング処理するものであり、それなりに保存性の高い粉末素材が得られるが、コーティング装置内で長時間、粉末を2次的に加工する必要があり、そのため熱エネルギー等のコストが高くなったり、得られるコーティング粉末が熱ダメージを受けるなどの問題点があり、未だ十分に満足できるものではない。
【0006】
【特許文献1】特開2000−44878号公報
【特許文献2】特開2002−53807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質の保存安定性に優れる粉末状混合物を各種菓子類に配合することにより、これらの菓子類の香気、香味、色調、嗜好性などになんら悪影響を与えることなく、長期間安定に香気、香味、色調および/または各種の機能性を付与することのできる菓子類を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記のごとき従来型の粉末素材について、その欠点を解決すべく鋭意研究を行った結果、香料、色素または機能性物質の乳化の際に、例えば、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した酵母細胞壁画分と、乳化剤を併用すると、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質の保存安定性に優れた粉末状混合物が得られることを見出し、すでに特許出願した(特願2002−338165号公報)。さらに、粉末状混合物は、各種菓子類の香気、香味、色調、嗜好性などに悪影響を与えることなく、各種菓子類に長期間安定に香気、香味、色調および/または機能性を付与することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤および酵母細胞壁画分を含んでなる粉末状混合物を含有する菓子類、並びに香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤および酵母細胞壁画分を含んでなる水性乳化物を乾燥することによって得られる粉末状混合物を含有する菓子類を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の菓子類は、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質の保存安定性に優れる粉末状混合物を配合することにより、菓子類の香気、香味、色調、嗜好性などになんら悪影響を与えることなく、例えば、菓子類を長期間安定に香気、香味、色調および/または各種の機能性を付与することができる。更に、該粉末状混合物は、少量の添加で、強い香味発現の菓子類を調整することが可能であり、菓子類の特性に悪影響を及ぼすことなくより嗜好性に優れた菓子類を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明において使用しうる香料および色素は、特に制限されるものでなく、飲食品、化粧品等に通常用いられるものはいずれも使用可能であり、香料としては、例えば、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツ、タンジェリン、マンダリン及びベルガモットなどの柑橘類精油類;花精油、ペパーミント油、スペアミント油、シンナモン油、オールスパイス、アニスシード、バジル、ローレル、カルダモン、セロリ、クローブ、ナツメ、クミン、ディル、ガーリック、ジンジャー、メース、マスタード、オニオン、パプリカ、ローズマリーなどのスパイス油類などの植物精油類;コーラナッツ、コーヒー、ワニラ、ココア、紅茶、緑茶、ウーロン茶、香辛料などの粉砕物、エキストラクト類、オレオレジン類、エッセンス類、回収香;さらに、リモネン、リナロール、ネロール、シトロネロール、ゲラニオール、シトラール、l−メントール、オイゲノール、シンナミックアルデヒド、アネトール、ペリラアルデヒド、バニリン、γ−ウンデカラクトン、カプロン酸アリル、l−カルボン、マルトールなどの合成香料化合物、又更に、『香料化学総覧,1,2,3』[奥田治著 廣川書店出版]、『Perfume and flavor Chemicals,1,2』[Steffen Arctander著]、『合成香料 化学と商品知識』[印藤元一著 化学工業日報社出版]、『特許庁公報 周知・慣用技術集(香料)第1,2,3部』などに記載の香料化合物をあげることができる。これら柑橘類精油、植物精油類、合成香料などを任意の割合で混合した調合香料組成物及びこれらの任意の混合物などが挙げられ、色素としては、例えば、α−カロチン、β−カロチン、リコペン、パプリカ色素、アナトー色素、クロロフィル、クチナシ色素、ベニバナ色素、モナスカス色素、ビート色素、エルダベリー色素、マリーゴールド色素、コチニール色素などが挙げられる。
【0011】
本明細書において「機能性物質」とは、生体調節作用を有する物質を意味し、かかる機能性物質としては、例えば、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、DHAおよび/またはEPA含有魚油、リノール酸、γ−リノレン酸、α−リノレン酸、月見草油、ボラージ油、レシチン、オクタコサノール、ローズマリー、セージ、γ−オリザノール、β−カロチン、パームカロチン、シソ油、キチン、キトサン、ローヤルゼリー、プロポリス;ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンKなどの油溶性ビタミン類およびその誘導体;ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンL、ビタミンP、ニコチン酸、パントテン酸、コリンなどの水溶性ビタミン類およびその誘導体、コエンザイムQ10などを挙げることができる。
【0012】
さらに、本発明で使用する乳化剤も特に制限されるものではなく、従来から飲食品等に用いられている各種の乳化剤が使用可能であり、例えば、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド、脂肪酸トリグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、化工でん粉、ソルビタン脂肪酸エステル、キラヤ抽出物、アラビアガム、トラガントガム、グアーガム、カラヤガム、キサンタンガム、ペクチン、アルギン酸及びその塩類、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン等を挙げることができる。乳化剤の使用量は、厳密に制限されるものではなく、使用する乳化剤の種類などにより異なり一概には言えないが、通常、粉末状混合物に対して0.5〜70重量%、好ましくは1〜40重量%の範囲内を例示することができる。
【0013】
また、本発明で使用する酵母細胞壁画分は、特開2000−44878号公報に記載されているものであれば、酵母の種類、酸処理の有無などに関係なくいずれのものも使用することができ、その取得方法も当該公報に記載されている方法を採用して取得することができる。酵母細胞壁画分は、市場でも入手することができ、例えば、「イーストラップ」(キリンビール(株)製の酵母細胞壁画分の商品名)を例示することができる。酵母細胞壁画分の使用量は、厳密に制限されるものではなく、使用する香料、色素、機能性素材の種類、粉末状混合物の使用目的などにより異なり一概には言えないが、通常、粉末状混合物に対して10〜95重量%、好ましくは20〜90重量%の範囲内が適当である。
【0014】
また、本発明の粉末状混合物における乳化剤と酵母細胞壁画分の配合比率は特に制限されないが、一般には、乳化剤:酵母細胞壁画分の重量比を約1:200〜約10:1、好ましくは約1:100〜約5:1の範囲内とすることにより、香料、色素およびビタミン類等の機能性物質の保存安定性に優れた粉末状混合物が得られる。
【0015】
本発明によれば、以上に述べた香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分と、乳化剤及び酵母細胞壁画分を、水と共に混合し、得られる混合物を乾燥することにより、本発明の粉末状混合物を容易に得ることができる。また、必要に応じて上記混合物には、砂糖、乳糖、ブドウ糖、水飴、還元水飴等の糖類;糖アルコール類;デキストリン等の各種デンプン分解物およびデンプン誘導体、デンプンなどを適宜配合することもできる。これらの配合量は粉末状混合物に望まれる特性等に応じて適宜に選択することができる。
【0016】
本発明の粉末状混合物の製造法の好ましい一実施態様を示せば、例えば、まず水に前記した如き乳化剤と酵母細胞壁画分を溶解させ、それに前記した如き香料、色素および機能性物質から選択される少なくとも1種の成分を添加し、ホモミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー等を用いて混合処理を行い、得られる乳化物を真空乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等の乾燥手段で乾燥することにより、香料、色素および機能性物質の保存安定性に優れた粉末状混合物を得ることができる。
【0017】
かくして得られる粉末状混合物は、例えば、チューインガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、錠菓、クッキー、ビスケット、スナック、ケーキ類、デザート類などの菓子類に適当量を配合することにより、長期間安定に香気、香味、色調、機能性が付与された菓子類を提供することができる。これら菓子類などに配合される粉末状混合物の使用量は、各種菓子類の種類、形態などにより異なるが、一般的には、菓子類1重量部に対して約0.001〜約0.1重量部、好ましくは約0.01〜約0.05重量部の範囲内で使用することができる。なお、本発明の粉末状混合物を食品に配合する場合、本発明の粉末状混合物をそのまま粉末として用いる場合だけではなく、該粉末をフィルムコーティングして、フィルムコーティング物として用いる場合等も含む。
【0018】
次に実施例、比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
【実施例】
【0019】
(参考例1)
酵母細胞壁懸濁液(固形分 9.5%)1300gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40g混合乳化し、殺菌、冷却後ペパーミントフレーバー(長谷川香料社製)40gを混合し、スプレードライヤL−8型(大川原化工機)で噴霧乾燥し、ペパーミントパウダー(参考品1)160gを得た。
【0020】
(参考例2)
酵母細胞壁懸濁液(固形分 9.5%)650gにアラビアガム40gとトレハロース60gを溶解し、殺菌、冷却後ペパーミントフレーバー(長谷川香料社製)40gを混合乳化し、上記と同様に噴霧乾燥し、ペパーミントパウダー(参考品2)153gを得た。
【0021】
(比較例1)
イオン交換水240gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gとDEが10のマルトデキストリン120gを溶解し、殺菌、冷却後ペパーミントフレーバー(長谷川香料社製)40gを混合乳化し、上記と同様に噴霧乾燥し、ペパーミントパウダー178g(比較品1)を得た。
【0022】
(比較例2)
イオン交換水300にアラビアガム160gを溶解し、殺菌、冷却後ペパーミントフレーバー(長谷川香料社製)40gを混合乳化し、上記と同様に噴霧乾燥し、ペパーミントパウダー164g(比較品2)を得た。
【0023】
(実施例1)
下記表1の処方に示す配合割合の原料に、参考例1〜2で得られたペパーミントパウダー(参考品1〜2)及び比較例1〜2で得られたペパーミントパウダー(比較品1〜2)を添加混合し、常法に従って高せん断型ミキサーにて約50℃で混和し、冷却後ロールにかけて圧延成形し、1枚3gのチューインガムを調整した。参考品1〜2のペパーミントパウダーを配合したチューインガムを本発明品1及び本発明品2とし、比較品1〜2のペパーミントパウダーを配合したチューインガムを比較品3及び4とする。単位は(g)とする。
【0024】
【表1】


【0025】
表1に示した配合処方に従い調整した、参考品1〜2および比較品1〜2をそれぞれ添加混合したチューインガムである本発明品1〜2および比較品3〜4を、無添加品を対照品として、専門パネラー10人により官能評価を行った。パネラー10名の平均的評価を表2に示す。なお、評価基準は以下に示す基準で行った。
【0026】
【表2】


【0027】
官能評価の基準
5 ・・・・ 非常に良好
4 ・・・・ 良好
3 ・・・・ 普通
2 ・・・・ やや不良
1 ・・・・ 不良
上記表2の結果から明らかなように、本発明品1および2はフレーバーの溶出の早さが大変優れていた。特に本発明品2は、フレーバーの溶出の早さ、強さ、持続性、香味のバランス、総合評価のいずれも大変優れていた。
【0028】
(実施例2)
下記表3の処方に示す配合割合の原料に、参考例1〜2で得られたペパーミントパウダー(参考品1〜2)及び比較例1〜2で得られたペパーミントパウダー(比較品1〜2)を添加混合し、常法に従ってタブレットを調整した。参考品1〜2のペパーミントパウダーを配合したタブレットを本発明品3及び本発明品4とし、比較品1〜2のペパーミントパウダーを配合したタブレットを比較品5及び6とする。単位は(g)とする。
【0029】
【表3】


【0030】
表3に示した配合処方に従い調整した、参考品1〜2および比較品1〜2をそれぞれ添加混合したタブレットである本発明品3〜4および比較品5〜6を、無添加品を対照品として、専門パネラー10人により官能評価を行った。パネラー10名の平均的評価を表4に示す。なお、評価基準は以下に示す基準で行った。
【0031】
【表4】


【0032】
官能評価の基準
5 ・・・・ 非常に良好
4 ・・・・ 良好
3 ・・・・ 普通
2 ・・・・ やや不良
1 ・・・・ 不良
上記表4の結果から明らかなように、本発明品3および4は、比較品5および6に比べ、溶出の早さ、フレーバーの強さが非常に優れていた。
【0033】
(実施例3)
下記表5の処方に示す配合割合の原料に、参考例1〜2で得られたペパーミントパウダー(参考品1〜2)及び比較例1〜2で得られたペパーミントパウダー(比較品1〜2)を添加混合し、常法に従ってチューイングキャンディーを調整した。参考品1〜2のペパーミントパウダーを配合したチューイングキャンディーを本発明品5及び本発明品6とし、比較品1〜2のペパーミントパウダーを配合したチューイングキャンディーを比較品7及び8とする。単位は(g)とする。
【0034】
【表5】


【0035】
上記表5に示した配合処方に従い調整した、参考品1〜2および比較品1〜2をそれぞれ添加混合したチューイングキャンディーである本発明品5〜6および比較品7〜8を、無添加品を対照品として、専門パネラー10人により官能評価を行った。パネラー10名の平均的評価を表6に示す。なお、評価基準は以下に示す基準で行った。
【0036】
【表6】


【0037】
官能評価の基準
5 ・・・・ 非常に良好
4 ・・・・ 良好
3 ・・・・ 普通
2 ・・・・ やや不良
1 ・・・・ 不良
上記表6の結果から明らかなように、本発明品5および6は、比較品7および8よりもフレーバー溶出の速さ、強さ、持続性いずれも大変優れていた。
【0038】
(参考例3)
酵母細胞壁懸濁液(固形分9.0%)1500gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gを溶解し、殺菌、冷却後、パプリカオレオレジン(長谷川香料社製)20g混合乳化し、スプレードライヤL−8(大川原化工機)で噴霧乾燥し、パプリカパウダー(参考品3)145gを得た。
【0039】
(参考例4)
酵母細胞壁懸濁液(固形分9.0%)650gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gとDEが10のマルトデキストリン80gを溶解し、殺菌、冷却後、パプリカオレオレジン(長谷川香料社製)20g混合乳化し、真空乾燥機(共和真空社製)で棚温60℃、乾燥時間15時間にて真空乾燥し、粉砕後30メッシュパスし、パプリカパウダー(参考品4)187gを得た。
【0040】
(比較例3)
イオン交換水240gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gとDEが10のマルトデキストリン140gを溶解し、殺菌、冷却後、パプリカオレオレジン(長谷川香料社製)20gを混合乳化し、実施例4と同様に噴霧乾燥し、パプリカパウダー164g(比較品9)を得た。
【0041】
(実施例4)
下記表7の処方に示す配合割合の原料に、参考例3〜4で得られたパプリカパウダー(参考品3〜4)および比較例3で得られたパプリカパウダー(比較品9)を添加混合し、常法に従って粉末オレンジジュースミックスを調整した。参考品3〜4のパプリカパウダーを配合した粉末オレンジジュースミックスを本発明品7及び本発明品8とし、比較品9のパプリカパウダーを配合した粉末オレンジジュースミックスを比較品10とする。単位は(g)とする。
【0042】
【表7】


【0043】
上記表7に示した配合処方に従い調整した、参考品3〜4および比較品9をそれぞれ配合した粉末オレンジジュースミックスである本発明品7〜8および比較品10を、低密度ポリエチレン袋に入れ、遮光下で50℃、−18℃で2週間保存する。その試料を水に溶解しパプリカ部分を抽出して分光光度計でパプリカ含量を測定した。下記表8は、−18℃保存品のパプリカ含量を100としたときの50℃保存品の値を示した。
【0044】
【表8】


【0045】
(参考例5)
酵母細胞壁懸濁液(固形分9.5%)1300gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gを溶解し、殺菌、冷却後コエンザイムQ10(協和発酵)を10%含有する食用油脂を40g混合乳化し、スプレードライヤL-8型で噴霧乾燥し、コエンザイムQ10含有粉末(参考品5)を170g得た。
【0046】
(比較例4)
イオン交換水240gにオクテニルコハク酸エステル化澱粉40gを溶解し、殺菌、冷却後コエンザイムQ10(協和発酵)を10%含有する食用油脂を40g混合乳化し、スプレードライヤL-8型で噴霧乾燥し、コエンザイムQ10含有粉末(比較品11)を165g得た。
【0047】
(実施例5)
(保存試験)
下記表9の処方に示す配合割合の原料に、参考例5で得られたコエンザイムQ10含有粉末(参考品5)及び比較例4で得られたコエンザイムQ10含有粉末(比較品11)を添加混合し、常法によりタブレットを調製し、低密度ポリエチレン袋に入れ、遮光下で50℃、−18℃で4週間保存試験を行った。その試料を水に溶解しHPLC分析でコエンザイムQ10含量を測定した。表10は−18℃保存品の含量を100とした50℃保存品の値を示した。参考品5のコエンザイムQ10含有粉末を配合したタブレットを本発明品9とし、比較品11のコエンザイムQ10含有粉末を配合したタブレットを比較品12とする。単位は(g)とする。
【0048】
【表9】


【0049】
【表10】


【出願人】 【識別番号】000214537
【氏名又は名称】長谷川香料株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋本町4丁目4番14号
【出願日】 平成15年9月2日(2003.9.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−73640(P2005−73640A)
【公開日】 平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願番号】 特願2003−310172(P2003−310172)