| 【発明の名称】 |
複合菓子及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】平生 智子 【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内
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| 【要約】 |
【課題】輸送時の振動、衝撃などによっても剥離し難い複合菓子及びその複合菓子を、連続的に生産性よく製造する方法を提供すること。
【解決手段】油性菓子と菓子を、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を用いて接合したことを特徴とする複合菓子、及び(a’)連続した上下二段の凹部を有する成形型の下段の凹部に、溶融した油性菓子を充填固化して所定形状に成型する工程、(b’)成型された油性菓子の表面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を注下する工程、及び(c’)注下したテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子が固化する前に該成形型の上段の凹部に菓子を載置し、油性菓子と接合することにより、複合菓子を製造する方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 油性菓子と菓子を、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を用いて接合したことを特徴とする複合菓子。 【請求項2】 (a)油性菓子を所定形状に成形する工程、(b)成形された油性菓子の一方の面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を溶融状態で接触させる工程、及び(c)溶融状態のテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子に菓子を押圧して接合する工程を含むことを特徴とする複合菓子の製造方法。 【請求項3】 (a’)連続した上下二段の凹部を有する成形型の下段の凹部に、溶融した油性菓子を充填固化して所定形状に成型する工程、(b’)成型された油性菓子の表面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を注下する工程、及び(c’)注下したテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子が固化する前に該成形型の上段の凹部に菓子を載置し、油性菓子と接合することを特徴とする複合菓子の製造方法。 【請求項4】 連続した上下二段の凹部を有する成形型であって、下段の凹部の側壁が開口部に向けて拡幅している請求項2又は3の製造方法に使用する成形型。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、複合菓子及びその製造方法に関する。更に詳しくは、本発明は、油性菓子とクッキー、ビスケット等の菓子との接着力が強く、多少の衝撃によっても剥離しない複合菓子、及びその複合菓子を連続的に生産性よく製造する方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 近年、消費の多様化に伴い、異なる風味、食感をもつ2種類以上の菓子素材を組み合わせた複合菓子が需要を伸ばしている。複合菓子としては、チョコレート等の油性菓子とクッキー、ビスケット、クラッカー等の菓子とを組み合わせて接合した複合菓子がある。 チョコレート等の油性菓子と菓子を接合させる方法としては、チョコレート等の油性菓子を溶融させ一定量菓子表面上に落下させる方法がある。しかし、この方法では、油脂性菓子の形状が一定せず、また付着量も限定されるという問題点がある。 また、他の方法として、油性菓子を型内に充填し、油性菓子の固化前に、菓子を載置して接触させ、冷却、固化して両者を接着させる方法がある。しかし、この方法では、カカオバターを含有するチョコレートが冷却、固化する際、カカオバターが収縮固化するため、菓子との接着強度が小さくなり、振動や衝撃によって剥離し易いという問題点がある。 【0003】 油性菓子と菓子との接着性を高めた複合菓子としては、油性菓子中のカカオバターに多量の植物性液状油脂を含有させたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。 しかし、特許文献1の複合菓子は、風味の点で問題があり、接着性も不十分であった。 【特許文献1】特開平5−68480号公報 【0004】 一方、油性菓子と菓子の接着方法として、別途にカカオバターを含有する従来のチョコレートを用意して、両者を接合する方法もある。この方法においては、接着剤として用いるチョコレート中のカカオバターは、いわゆるテンパリングタイプ脂であるので、当然のこととして、事前にテンパリング(温調)して使用していた。 テンパリングは、チョコレートに含まれるカカオバターの性質上欠くことのできないもので、テンパリングをしないとカカオバターの固化に伴う結晶型の不整、粗大化により、チョコレート表面に白い班点様模様ができたり、全体が白っぽく粉を吹いたようになるばかりでなく、離型性が悪くなる。このようなファット・ブルームは商品価値の低下をもたらすため、テンパリングタイプ脂は、ファット・ブルームの発現を防止するため、使用に際しては、予め多段階で温度調節を行い、テンパリングして、結晶を安定化することが必要とされている。 このテンパリングが適切に行われないと短期間で結晶の粗大化が起こり、また、テンパリングが適切に行われても、テンパリングタイプ脂が冷却、固化する際の収縮により、菓子との接着力が小さくなり、輸送時の振動、衝撃などによって剥離し易いという問題点があった。 このような状況に鑑み、油性菓子と菓子からなる剥離し難い複合菓子及びその生産性のよい製造方法の開発が望まれていた。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明は、このような状況下で、風味を損なわず、かつ油性菓子と菓子の接着力の高い複合菓子及びその生産性のよい製造方法を提供することを目的とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、テンパリングタイプ脂を含有する油性菓子はテンパリングして使用するという当業界の技術常識に反し、テンパリングタイプ脂を含有する油性菓子をテンパリング工程を経ていない状態で接着剤として用いて、油性菓子と菓子を接合することにより、風味を損なわず、かつ菓子の接着力の高い複合菓子を生産性よく製造し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。 すなわち、本発明は、 (1)油性菓子と菓子を、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を用いて接合したことを特徴とする複合菓子、 (2)(a)油性菓子を所定形状に成形する工程、(b)成形された油性菓子の一方の面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を溶融状態で接触させる工程、及び(c)溶融状態のテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子に菓子を押圧して接合する工程を含むことを特徴とする複合菓子の製造方法、 (3)(a’)連続した上下二段の凹部を有する成形型の下段の凹部に、溶融した油性菓子を充填固化して所定形状に成型する工程、(b’)成型された油性菓子の表面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を注下する工程、及び(c’)注下したテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子が固化する前に該成形型の上段の凹部に菓子を載置し、油性菓子と接合することを特徴とする複合菓子の製造方法、及び (4)連続した上下二段の凹部を有する成形型であって、下段の凹部の側壁が開口部に向けて拡幅している請求項2又は3の製造方法に使用する成形型 を提供するものである。 【発明の効果】 【0007】 本発明の複合菓子は、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を接着剤として用いることにより、油性菓子と菓子との接着力が強固なものとなっている。したがって、デモールド(脱型)時の衝撃や、輸送・運搬時の振動等の外力が加わっても剥離しにくいので、製品歩留りが良く、また、通常の包装状態で充分流通し得る。 また、接着剤としてのテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子のテンパリング工程が不要となるため、生産性よく複合菓子を製造することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0008】 本発明の複合菓子は、テンパリングタイプ脂を含有する油性菓子をテンパリング工程を経ていない状態で、接着剤として用いて、油性菓子と菓子を接合してなるものである。その一例としては、図1に示すようなものが挙げられる。図1において、(1)は油性菓子、(2)は菓子、(3)は油性菓子と菓子を接合する接着剤であり、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子が使用されている。 本発明の複合菓子に用いられる油性菓子としては、例えば、カカオマス、カカオバター、糖類、粉乳、乳化剤、香料等を原料として適宜選択し、配合したチョコレートが好ましく用いられる。ただし、本発明で用いられる油性菓子は、純チョコレート、チョコレート、準チョコレートに限らず、カカオバター代用脂、植物性油脂等を用いた、法規上はチョコレートに分類されないようなクリーム等の油性菓子をも含む。 【0009】 カカオバター代用脂は、パーム油、シア脂、マンゴ核油、サル脂、モーラー脂、イリソベ脂等に由来するカカオバターと同様の性質を有する加工油脂であり、特にこの中でも1,3−ジ飽和―2−不飽和トリグリセリド成分(SUS成分)に富む油脂が好適である。ここで、SUS成分に富む油脂とは、パルミトオレオステアリン(POSt)、2−オレオ−1,3−ジステアリン(StOSt)、2−オレオ−1,3−ジパルミチン(POP)等のSUS成分を40質量%以上、好ましくは50質量%以上含有している油脂が好適である。これらの融点は、通常、30〜36℃程度である。これらは単品でも2種以上組み合わせて使用してもよい。 植物性油脂としては、大豆油、ナタネ油、綿実油、コーン油などを用いることができる。これらは単品でも2種以上組み合わせて使用してもよい。 油性菓子の好ましい原料配合としては、カカオマス及び/又はココア10〜40質量%、カカオバター及び/又はカカオバター代用脂20〜40質量%、糖類20〜50質量%、粉乳5〜30質量%、乳化剤0〜1質量%、香料0〜1質量%が採用される。 【0010】 本発明において接着剤として用いられる、油性菓子に含有されるテンパリングタイプ脂としては、カカオバター、又は、パーム油、シア脂、マンゴ核油、サル脂、モーラー脂などを原料としたカカオバター代用脂が挙げられる。カカオバター代用脂としては、前記と同じものを使用することができる。 本発明においては、テンパリングタイプ脂をテンパリング工程を経ていない状態で、接着剤として用いるが、こうすることにより、収縮固化しにくいという作用効果が生じる。その結果、油性菓子と菓子の接着力が格段に向上する。 【0011】 本発明の複合菓子に用いられる菓子としては、例えばクッキー、ビスケット、クラッカー、ウエファース、乾パン、パイ、カットパン等の焼成菓子、パフ菓子、スナック菓子等の膨化菓子、ドーナツ、かりんとう等のフライ菓子、干しいも、乾果等の乾燥菓子の他、あめ菓子、おこし、チューインガム、マシュマロ、グミゼリー、干菓子等の各種菓子類が挙げられ、本発明の接着剤が接合しうるものであれば特に制限はない。上記菓子の中では、菓子表面に細かな凸凹を有するものが好ましく、焼成菓子が好ましく使用できる。この中でも、特にクッキー、ビスケットが好ましい。 これらの焼成菓子の原料としては、特に限定されないが、小麦粉、糖類、食用油脂、食塩等が使用され、必要に応じて澱粉、乳製品、卵製品、膨脹剤、食品添加物等が使用される。また、クッキー等を作る場合には、ナッツ、乾果等を添加してもよい。 【0012】 本発明の複合菓子は、少なくとも油性菓子、焼成菓子等及び接着剤としてのテンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子からなる3層構造を有するが、これに限定されるものではなく、油性菓子の他の面に接着剤及び焼成菓子等を積層した5層構造とすることもできる。また、他の菓子との組み合わせによる複合形態とすることもできる。 【0013】 本発明の複合菓子の製造方法としては特に制限はないが、本発明の製造方法によれば、本発明の複合菓子を生産性よく製造することができる。 すなわち、(a)油性菓子を所定形状に成形する工程、(b)成形された油性菓子の一方の面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を溶融状態で接触させる工程、及び(c)溶融状態のテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子に菓子を押圧して接合する工程を含む方法を採用することができるが、(a)(b)(c)の工程順に行うことが好ましい。 (a)工程においては、まず、常法に従い、油性菓子を調製する。すなわち、油性菓子原料を混合し、ロール磨潰した後、精練し、テンパリングして、目的とする立体形状となるよう成形型に充填し、脱気することが好ましい。 油性菓子の成形は、上記のように、油性菓子原料を成形型に充填し固化して行うことが好ましいが、予め所定形状に成形(型成形以外の成形を含む)しておくこともできる。すなわち、「成形」とは、「一定形状に形作ること」を意味し、「型を使って一定形状に形作ること」を意味する「成型」を含む概念である。なお、型成形以外の成形としては、バー成形、エンロバー成形、デポジット成形等が例示できる。 【0014】 (b)工程においては、この油性菓子上に、別途準備したテンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を加温して、溶融状態で接触させる。 テンパリングタイプ脂を含有する油性菓子としては、上記油性菓子と同じ原料配合、同じ製法からなるものを用いてもよいが、色や、風味、食感等が異なる別の原料配合からなる油性菓子を用いてもよい。 (c)工程においては、溶融状態のテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子に焼成菓子等を載置又は押圧し、冷却・固化させて、油性菓子と焼成菓子等を接合することにより、本発明の複合菓子を得ることができる。 焼成菓子等は、目的とする種類に応じて常法に従い、予め製造しておくことが好ましい。 【0015】 より好ましい製造方法は、(a’)連続した上下二段の凹部を有する成形型の下段の凹部に、溶融した油性菓子を充填固化して所定形状に成型する工程、(b’)成型された油性菓子の表面に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を注下する工程、及び(c’)注下したテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子が固化する前に該成形型の上段の凹部に菓子を載置し、油性菓子と接合する方法である。この製造方法は、成型された油性菓子より菓子のサイズが大きい場合に位置決めの点で有利である。 本発明の製造方法に使用する成形型としては、特に制限はないが、例えば図2(本発明の成形型の一例を示す縦断面図)に示す成形型が好適に利用できる。この成形型は、連続した上下二段の凹部を有する成形型であって、下段の凹部の側壁が開口部に向けて拡幅している形状を有する。この成形型の下段の凹部は、溶融した油性菓子を充填固化して所定形状に成型するための部分であり、上段の凹部は、焼成菓子等を載置し、油性菓子と接合するための部分である。この成形型は、焼成菓子等の位置決めの点で有利である。 成形型の上下二段の凹部の形状としては、円形、方形などの幾何図形に限らず、例えば植物の葉、花、動物、建造物、彫刻、漫画のキャラクター、絵画、貨幣、メダル、美術工芸品などの形状も使用でき、上段と下段の凹部の形状を変えることもできる。 この成形型を使用して複合菓子を製造する場合、まず油性菓子を下段の凹部に充填して固化させるが、下段の凹部の側壁が開口部に向けて拡幅しているため、焼成菓子等の位置決めや複合菓子製造後の型抜きが容易となる。また、本発明の成形型が多数設置された型を用いて、本発明の複合菓子を連続的に製造すれば、生産性をより高めることができる。 【0016】 本発明の製造方法においては、成形型、油性菓子、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子、及び焼成菓子等の温度を次のように設定することが好ましい。 まず、成形型に27〜31℃の油性菓子を充填する。この油性菓子を、3〜10℃で5〜10分程度放置して固化させる。固化した油性菓子上に、テンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を、通常35〜42℃、好ましくは37〜40℃の温度に加温して、溶融状態で注下する。注下したテンパリングタイプ脂が固化する前に、通常20〜35℃の温度に保持しておいた焼成菓子等を供給し、3〜10℃で5〜30分程度冷却し、油性菓子と焼成菓子等を接着・固化させた後、デモールドする。 例えば、油性菓子充填温度を29℃とした場合、37〜40℃に加温したテンパリング工程を経ていないテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子を注下し、25〜30℃に保持しておいた焼成菓子等を供給すると好結果が得られる。 温度条件をこのように設定すると、成型された油性菓子の収縮度合が大きくなり、その油性菓子が振動、衝撃でデモールドし易くなり、かつその油性菓子と焼成菓子等とは接着剤としての油性菓子によって強固に接着して、菓子同士の剥離を防止できる。また、生産性よく複合菓子を製造することができる。 【実施例】 【0017】 次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。 実施例1 (1)複合菓子の製造 砂糖40質量部、全脂粉乳10質量部、乳糖5質量部およびカカオバター代用脂(テンパリングタイプ脂、不二製油株式会社製CBLT)35質量部を原料としてチョコレートの製造方法により油性菓子を製造した。一方、小麦粉65質量部、砂糖20質量部および油脂15質量部を原料として常法により直径51mm×厚さ6mmのビスケットを製造した。上記油性菓子の一部をテンパリングして直径43mm×厚さ4mmの円形の油性菓子を製造する成形型に5g分注して4℃にて放置して、油性菓子を固化させた。この後雰囲気温度20℃の環境下で、円形油性菓子とビスケットを接着するために、予め上記油性菓子の一部を38℃に保温したもの(テンパリング工程を経ていないもの)を1g固化した円形油性菓子上に分注した。分注後、直ちに上記製造方法で製造したビスケットを溶融している油性菓子に押し付け、4℃の雰囲気温度中で5分間放置し、溶融していた油性菓子が固化した後、円形油性菓子とビスケットが一体となった菓子を成形型から取り出した。 (2)剥離試験 実施例で製造した円形油性菓子とビスケットが一体となった菓子について、剥離試験を行った。剥離試験は、Stable Micro Systems社製TA−XT2 texture analyserに刃先角度45℃のプローブを取り付けたものを使用して、円形油性菓子とビスケットの間にプローブを5mm挿入して円形油性菓子とビスケットが剥離する時の最大の荷重を測定した。 まず、菓子を20℃の雰囲気温度で1昼夜以上保存して、菓子の品温を20℃にした。温度管理をした菓子の直径方向が垂直となるように菓子を立て、円形油性菓子とビスケットとの隙間にプローブの先端が僅かに触れるように設置した。texture analyserの測定を開始し、円形油性菓子とビスケットが剥離する最大荷重を求めた。 その結果、最大荷重は866.0±68.8gであった。また、円形油性菓子とビスケットが剥離する際は、粘着物質が剥がれる様に剥離した。 【0018】 比較例1 実施例1において、接着剤としてテンパリングしたものを使用した以外は、実施例1と同様に行った。 その結果、最大荷重は448.9±89.3gであった。また、実施例1の本発明品は粘着物質が剥がれる様に剥離したのに対して、比較品1には、このような粘着性は認められなかった。 【0019】 比較例2 (1)複合菓子の製造 実施例1において、円形油性菓子とビスケットを接着するために、非テンパリングタイプの油性菓子を用いたこと以外は実施例1の操作を行った。すなわち、この非テンパリングタイプの油性菓子は、砂糖40質量部、全脂粉乳10質量部、乳糖5質量部およびショートニング(非テンパリングタイプ脂、豊年リーバ株式会社製DP−194T)35質量部を原料としてチョコレートの製造方法により製造し、実施例と同様に38℃に保温した非テンパリングタイプ脂1gを円形油性菓子とビスケットとを接着するために用いた。 (2)剥離試験 前記(1)で製造した円形油性菓子とビスケットが一体となった菓子を用いて、実施例1と同様にして剥離試験を行った。 その結果、前記(1)で製造した円形油性菓子とビスケットが一体となった菓子(比較品)は、最大荷重が369.8±66.7gであった。また、実施例1の本発明品は粘着物質が剥がれる様に剥離したのに対して、比較品2には、このような粘着性は認められなかった。 【産業上の利用可能性】 【0020】 本発明の複合菓子は、油性菓子と菓子との接着力が強固であるため、輸送・運搬時等の振動、衝撃によっても剥離しないので、製品歩留りが良い。 また、消費者の要望に応えた、魅力的かつ多様な複合菓子を提供できる。 さらに、接着剤としてのテンパリングタイプ脂を含有する油性菓子のテンパリング工程が不要となるため、生産性が向上し、かつ本発明の成形型を用いることにより、効率よく複合菓子を製造することができる。 【図面の簡単な説明】 【0021】 【図1】本発明の本発明の複合菓子の一例を示す斜視図である。 【図2】本発明の成形型の一例を示す縦断面図である。 【符号の説明】 【0022】 1.油性菓子 2.菓子 3.接着剤 4.成形型の上段の凹部 5.成形型の下段の凹部 6.下段の凹部の側壁
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006116 【氏名又は名称】森永製菓株式会社 【住所又は居所】東京都港区芝5丁目33番1号
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| 【出願日】 |
平成15年9月2日(2003.9.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078732 【弁理士】 【氏名又は名称】大谷 保
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| 【公開番号】 |
特開2005−73633(P2005−73633A) |
| 【公開日】 |
平成17年3月24日(2005.3.24) |
| 【出願番号】 |
特願2003−309926(P2003−309926) |
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