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【発明の名称】 ラーメンスナック菓子
【発明者】 【氏名】徳田 忠幸
【住所又は居所】三重県一志郡一志町大字田尻420番地 株式会社おやつカンパニー内

【要約】 【課題】多数の麺線が表裏に横並び状に束ねられて見え、しかも摘まみ易く食べ易い大きさになる上に、切断端面が整って見栄が良く、しかも粉っぽさが口に残らず、サクサクとした食感が味わえるラーメンスナック菓子を提供する。

【解決手段】本発明は、一面側Aの複数の麺線2と他面側Bの複数の麺線3とを交互に横並びに連結配置してなる麺帯4を短冊状に切断し、フライにしたことを特徴とし、フライにより各麺線が二面に交互に横並び状に束になるとともに、摘みやすく食べ易い大きさになる上に、フライ前に切断した切断端面は白っぽくならず麺線の肌と自然にしかも見栄え良く調和するように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面側の複数の麺線と他面側の複数の麺線とを交互に横並びに連結配置してなる麺帯を短冊状に切断し、フライにしたことを特徴とするラーメンスナック菓子。
【請求項2】
前記麺帯が、澱粉を20%以上を加えた小麦粉を原料としてなることを特徴とする請求項1に記載のラーメンスナック菓子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、麺線を横並びに癒着させた、摘まみ易く食べ易いラーメンスナック菓子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インスタントラーメンをそのまま(湯を使わないで)食べるという発想で生まれたラーメンスナック菓子の代表的なものに、いわゆるベビースターラーメン(商標)が知られている。これはフライにした後の細い麺線を砕いて手指で摘んで口に放り込んで食べるもので、特に子供たちに人気が高かったばかりでなく、もんじゃ焼きやお好み焼きなどのトッピングとして、あるいは、ビールやウイスキーなどの酒のツマミ(肴)としてもよく合うことから大人にも人気が高いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如く細かく砕いたラーメンスナック菓子は、手指で摘んで口に放り込むときの、1回で摘める量には限りがあるため、摘んでは口に放り込み、口に放り込んでは摘むという動作を忙しなく繰り返さねばならず、その忙しなさが子供たちには楽しい動作であっても、ビールやウイスキーなどの酒のツマミとして食する大人たちにとっては大変に面倒に感じられていた。
【0004】
本発明は、上記課題を解消するためのもので、その目的とするところは、多数の麺線が表裏に横並び状に束ねられて見え、しかも摘まみ易く食べ易い大きさになる上に、切断端面が整う見栄の良いラーメンスナック菓子を提供することにある。また、他の目的は、粉っぽさが口に残らず、サクサクとした食感が味わえるラーメンスナック菓子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、一面側の複数の麺線と他面側の複数の麺線とを交互に横並びに連結配置してなる麺帯を短冊状に切断し、フライにしたことを特徴とし、フライ前に切断することにより端面が整うように構成した。
【0006】
また、請求項2に記載の発明は、前記麺帯が澱粉を20%以上を加えた小麦粉を原料としてなることを特徴とし、蒸してフライにするときにアルファー化し易く、サクサクとした食感が得られるように構成した。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を添付図面に基づいて説明する。図1は本願菓子の外観斜視図、図2はフライにする前の麺帯の断面図、図3はフライにした後の麺帯の部分斜視図、図4は本願菓子の製造手順を示す説明図である。
【0008】
本願菓子1は、図1の如く、一面側Aの複数の麺線2と他面側Bの複数の麺線3とが交互に横並びに連結配置してなる麺帯4を短冊状に切断し、フライにしてなる。該本願菓子1は、麺帯4を短冊状に切断してからフライにするため、切断端面5は整うし見栄も良くなっている。仮に、麺帯4をフライにしてから短冊状に切断するときは、フライにより硬くなった麺帯は切断端面が崩れて整わないばかりでなく、麺屑が多発する。
【0009】
前記本願菓子1は、フライ時に型に嵌めないため、図1の符号イで示す如くコイル状に撚れているものもあれば、符号ロで示す如くC状にカールしているものもあるなど種々形状に自然に変形するから、フライ後の形体は総て自在であり、同一のものはない。
【0010】
前記本願菓子1は、麺帯4をフライにする前は、図2の如く、麺線2、3が角棒状(原形)になっているが、フライ後は、膨潤化して、図3の如く、丸みを帯びた麺線2、3に変化する。しかして、本願菓子1はその一面側Aから見ると、麺線2、2間に、他面側の麺線3の背面3aが覗き、他面側Bから見ると、麺線3、3間に、一面側の麺線2の腹面2aが覗いているという格好になる。
【0011】
前記麺帯4は、澱粉を20%以上を加えた小麦粉を原料にしている。ベビースターラーメン(商標)を代表とする今ままでのラーメンスナック菓子は小麦粉を原料としている。即ち、小麦粉に含まれるグルテンが麺線の形成に大きな影響を与えるためである。小麦粉は加塩水と共に攪拌し圧延し、麺線にカットするに際し、可及的に細くするが、これは蒸してフライにしたときにアルファー化が不十分となったり、粉っぽさが残ってしまわないようにするためである。この点、上述の如く、澱粉を20%以上を加えた小麦粉を原料とする限り、太麺にしたり形体を大きくしても、蒸してフライにしたときにアルファー化が十分に進行し、粉っぽさが残らない。特に、サクサクとした食感が得られる。なお、小麦粉に加える澱粉は「20%以上」であるが、小麦粉のグルテンの作用を考慮すると、多くても50%以下が好ましい。
【0012】
なお、澱粉としては小麦粉との馴染み性から小麦澱粉や馬鈴薯澱粉が適当であるが、これ以外の澱粉、例えば、タピオカ澱粉、さつまいも澱粉、コーンスターチ等を用いてもよい。また、副原料として、海老ミンチ(すり身または裁断した身)、わかめ、海老以外の魚介類、肉類、野菜類、穀類その他を一種または二種以上を加えてもよい。さらに、フライにする直前にスープなどに味源に浸して味付けしてもよい。
【0013】
次に、本願菓子1の製造手順を図4に基づいて説明する。まず、攪拌容器10内に、所望量の原料(澱粉を加えた小麦粉)を投入し、これに食塩、水、調味料を添加して攪拌し、ドウ11を得、該ドウ11を押出機10aより押し出し、圧延手段12を経て圧延シート13を作る。
【0014】
次いで、前記圧延シート13をガイドローラ14を介して山状に走行させ、その下降域においてカッターを兼ねた型付けローラ15aと15bによって所定幅の麺帯4に切断する、と同時に各麺帯4の二面に型付けを行う。この型付けは、一面側にローラ15aにより複数の麺線2の原形(角棒状)を一定間隔に形成すると共に、他面側にローラ15bによる複数の麺線3の原形(角棒状)を一定間隔に形成する。換言すれば、図2の如く、一面側の麺線(角棒状)2に対応する他面側は麺線3の背面3aとなり、他面側の麺線3に対応する一面側は麺線2の腹面2aとなっている。
【0015】
このように、二面に型付けが行われた各麺帯4は、蒸し工程16、味付け工程17及び味を馴染ませる定着工程18を経てから、ガイドローラ19、19′を介して山状に走行させ、その下降域において切断機20によって短冊状に切断されてフライヤー21に供給され、フライ後矢印の如く取り上げられる。なお、切断機20によって短冊状に切断する場合において、その切断長を、例えば100mmに設定しても切断後の実際の寸法には違いが出る。これは麺帯4の硬さ、その他ドウの特性により伸び方に差が生じるからである。そしてフライヤー21内でフライされると、前記角棒状の麺線(原形)は、図3の如く膨潤化して丸みを帯びた麺線(ラーメン形状)2、3となり、本願菓子1が完成(図1参照)することとなる。
【0016】
【実施例】
次に、実施例を説明する。いま、小麦粉にタピオカ澱粉を20%混ぜた原料でドウを作り、これを圧延して厚さ1mmのシートにし、これを15mm幅の麺帯4に切断する。同時に各麺帯の一面にローラ15aにより8条の麺線(1mmの角棒状)2を、他面にローラ15bにより7条の麺線(1mmの角棒状)3を形成し、ラーメンスープを通して味付けして馴染ませた後、長さ100mmの短冊状に切断し、180°Cの食油(パーム油)を用い90秒前後でフライにして本願菓子を得た。
【0017】
【比較例】
一方、小麦粉を原料としてドウを作り、これを圧延して厚さ1mmのシートにし、これを15mm幅の麺帯に切断し、ラーメンスープで味付けして馴染ませた後、180°Cの食油(パーム油)を用い90秒前後でフライにし、これを長さ100mm毎に切断して比較品菓子を得た。
【0018】
上記本願菓子は、多数の麺線(ラーメン状)が二面に横並び状に束ねられて見えている。形状は全体的に強く撚れたり弱く撚れたり、C状にカールしたりZ状に屈曲したりまちまちであったが、切断端面は麺線の周囲の色と同じになり、整っていて見栄の良いことが確認できた。一方、比較品菓子は広幅の板状に見えている。形状はフライした硬い麺帯を切断した格好であり、端面は切断した形より裂けた形になっている上に、褐色の麺帯表面と異なり白っぽい端面となり、しかも裂け方もまちまちで決して見栄えの良く整っているとは言えない。
【0019】
上記本願菓子と比較品菓子とを少量皿に盛ってそれぞれ15セットを用意し、当社近くの主婦15人(全員が30代)に試食してもらい、次の5項目の質問にアンケート方式で答えてもらったところ、次表の結果を得た。なお、両者共に、原料中に混入した副原料(海老のミンチ)、食塩、水、調味料の添加量は共通にした。
【0020】


【0021】
上記試食アンケートの結果、本願菓子の支持が圧倒的に高かった。これは細かく砕いた比較品菓子は、試食した30代の主婦の殆どが見栄えが良くないことに引きずられたものと考える。特に、(1)項の見栄えは(4)項の美味しさに通じる要素になっていることが判った。また、(3)項の食感については、本願菓子に対する支持が全員であったことは、小麦粉に20%のタピオカ澱粉が混入したためのサクサク感の違いによるものと考える。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、一面側の複数の麺線と他面側の複数の麺線とを交互に横並びに連結配置してなる麺帯を短冊状に切断し、フライにしたことを特徴としているから、フライにより各麺線が二面に交互に横並び状に束になるとともに、摘まみ易く食べ易い大きさになる上に、フライ前に切断した切断端面は白っぽくならず麺線の肌と自然にしかも見栄え良く調和するなど各種の優れた効果を奏するものである。
【0023】
また、請求項2に記載の発明は、前記麺帯が澱粉を20%以上を加えた小麦粉を原料としてなることを特徴としているから、蒸してフライにすることよりアルファー化し易く、サクサクとした食感と、フライの香ばしさとが巧みにミックスした味が楽しめるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願菓子の外観斜視図である。
【図2】フライにする前の麺帯の断面図である。
【図3】フライにした後の麺帯の部分斜視図である。
【図4】本願菓子の製造手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 本願菓子
2 麺線
3 麺線
2a 麺線の腹面(凹溝)
3a 麺線の背面(凹溝)
4 麺帯
5 切断端面
10 攪拌容器
10a 押出機
11 ドウ
12 圧延手段
13 圧延シート
14 ガイドローラ
15a、15b カッターを兼ねた型付けローラ
16 蒸し工程
17 味付け工程
18 味の定着工程
19 短冊状切断機
20 切断機
A 麺帯の一面側
B 麺帯の他面側
【出願人】 【識別番号】595177361
【氏名又は名称】株式会社おやつカンパニー
【住所又は居所】三重県一志郡一志町大字田尻420番地
【出願日】 平成15年8月22日(2003.8.22)
【代理人】 【識別番号】100083792
【弁理士】
【氏名又は名称】羽村 行弘

【公開番号】 特開2005−65511(P2005−65511A)
【公開日】 平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願番号】 特願2003−208498(P2003−208498)