トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 機能性チューインガム組成物
【発明者】 【氏名】パーク ジョン サプ

【氏名】ノ フェ ジン

【氏名】ゾ ジン ホ

【氏名】パーク チョン ホ

【要約】 【課題】本発明は肥満及び血中脂質改善効果のある機能性チューインガム組成物を提供する。特に、体重及び体脂肪率減少効果のみならず、血中脂質改善効果がある機能性チューインガム組成物を提供する。

【解決手段】本発明は、分子量が30万-50万のレバン0.1-15重量%と、糖類50〜89重量%と、ガムベース10-40重量%と、を含むチューインガム組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子量が30万-50万のレバン0.1-15重量%と、糖類50〜89重量%と、ガムベース10-40重量%と、を含むチューインガム組成物。
【請求項2】
分子量が30万-50万のレバン4-10重量%と、糖類50〜86重量%と、ガムベース10-40重量%と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のチューインガム組成物。
【請求項3】
前記糖類は、砂糖、ブドウ糖、ジャイリトル、イソマルト、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール及びマルチトールからなる群から選ばれる一種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載のチューインガム組成物。
【請求項4】
前記糖類は、ジャイリトルとエリスリトールの混合物であることを特徴とする請求項3に記載のチューインガム組成物。
【請求項5】
香料、糖類シロップ、安定剤、甘味料、色素及び光沢剤からなる群から選ばれる一種以上の化合物が追加して添加されていることを特徴とする請求項1に記載のチューインガム組成物。
【請求項6】
香料、糖類シロップ、安定剤、甘味料、色素及び光沢剤からなる群から選ばれる一種以上の化合物が、組成物全体100重量部に対して、5-10重量部添加されていることを特徴とする請求項5に記載のチューインガム組成物。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は肥満及び血中脂質改善効果のある機能性チューインガム組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
産業の発達に伴い、肥満が深刻な栄養問題となっており、近年、肥満の発生率は国内でも大きく増加している。肥満の原因は未だ明確に突き止められてはいないものの、エネルギー摂取と消費の不均衡による体脂肪の蓄積がその主な原因として知られている。さらに、脂肪摂取と遺伝的要因等複合的な要因もまた、肥満の原因であろうと考えられている。
【0003】
肥満は高脂血症、動脈硬化症、糖尿病、高血圧等各種の生活習慣病(成人病)とも密接な相関関係があるため、一層問題視されている。このため、肥満を予防し、又は改善するために、ダイエットに多くの関心が注がれており、多様なダイエット方法及びダイエット用食品等が開発されており、さらに活発に開発中にある。
【0004】
しかしながら、多くのダイエット用食品は食事の代替用として生食形態で開発されているため、消費者等が毎食毎に摂食しなければならず、常に携帯しなければならないという問題があった。この他にもパック、カン等の飲料形態に開発されたダイエット食品もあるが、このような飲料形態であっても、携帯が不便である。さらに、今まで開発された多くのダイエット食品は、費用が高いという問題があった。
【0005】
一方、レバンはGlu-(Fru)n (ここで、Glu はブドウ糖残基、Fru は果糖残基 nは約105の整数を示す)で表される水溶性果糖ポリマーである。このレバンは主にβ-2,6結合で連結されていて、レバンシュクラ剤の果糖の転移反応により、砂糖より生産される。また、レバンは納豆味噌や大麦、小麦、玉葱のような植物体と微生物に広く分布されている。また、レバンは極めて多様な溶解度を有する非結晶質であり、水により極めて良く溶ける性質を有する。
【0006】
さらに、レバンはテキストランと物理化学的特性が類似していて、テキストランの代替物として使用されており(特許文献1)、この他にも乳化剤、安定化剤、カプセル化試薬等の幅広い分野に応用されている(非特許文献1、2)。プラクタンの中でも特にレバンは「難消化性水溶性多糖類」として優れた食餌繊維機能を有している。最近、レバンがコレステロール及び脂肪の体内吸収を効果的に抑え、腸に有益な乳酸菌を画期的に増殖させ大腸を丈夫にし、免疫力を増加させると言う事実が明らかになった。
【0007】
【特許文献1】大韓民国特許出願第1997-74490号
【非特許文献1】Lwibovici et al., Anticancer Res., 5:553
【非特許文献2】Stark et al., Br.J.Exp,Path., 67:141,1986
【0008】
このような事実が明らかにされ、レバンを食品、化粧品、製薬、飼料等に応用しようとする試みが継続して行われている(特許文献2、3、非特許文献3−5参照。)。
【0009】
【特許文献1】大韓民国特許出願第2003-34520号
【特許文献1】大韓民国登録特許第342655号
【非特許文献3】Hatcher et al., Boprocess,Techonol., 11:1,1989
【非特許文献4】Whiting et al., J.Inst.Brew., 73:422,1961
【非特許文献5】Han,Bioprocess Technol.,12:1,1990
【0010】
特に、レバンは低カロリーダイエット食品として脚光を浴びている。このようにレバンを利用した多様な製品等が開発されているにも拘らず、購入、携帯及び摂食が簡便であるばかりでなく、現代人等の主要な嗜好品である低廉なチューインガムとしては開発された例がない。これは、レバンはガムとして製品化するためには、レバン自体の物理的特性による困難性があるためである。つまり、レバンは上述したように、水分を容易に吸収して溶けることから、レバンを含むガムは、咀嚼の際一定時間以上の組織感を維持することができず、短時間内に容易に溶けてしまい、商品性が落ちる等の問題点があった。
【0011】
ここに、本発明者等は上記のような問題点を解決するために研究を行い、適当な組織感を維持することができるレバンの分子量と最適含量の範囲を見出だし、特定分子量のレバンを前記含量で添加して製造したガムが咀嚼の際、容易に溶けず、併せて、肥満及び血中脂質改善の効果もあることを確認することにより本発明を完成した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明がなそうとする技術的課題は、レバンを含み、適当な組織感と肥満及び血中脂質改善効果を有する機能性チューインガム組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記のような目的を達成するための本発明は、分子量が30万-50万のレバン0.1-15重量%と、糖類50-89重量%と、ガムベース10-40重量%と、を含むチューインガム組成物である。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、適当な組織感と肥満及び血中脂質改善効果を有する機能性チューインガム組成物を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明を詳細に説明する。
本発明はガム製造に適合したレバンの最適含量及び分子量を糾明した点に特徴がある。さらに、レバンをガムとして製造し、咀嚼する場合にも肥満及び高脂血症改善の効果を十分に奏することを確認した。
【0016】
本発明に伴う組成物はレバン0.1-15重量%と、糖類50-89重量%と、ガムベース10-40重量%とを含み製造されることを特徴とする。本発明に伴うチューインガム組成物は、レバンを組成物全体の重量に対して、0.1-15重量% で含まれることが好ましい。レバンの含量が0.01重量%未満であれば肥満及び高脂血症改善効果が微々たるものとなる。逆に、15重量%を越えるとガムとして製造し、咀嚼の際、短時間内に溶けることからガムに適合した組織感を有することができない。従って、前記範囲の含量が好ましく、より好ましい含量範囲は4-10重量%であって、最も好ましい含量は7重量%である。
【0017】
本発明に使用されるレバンは納豆味噌やカボチャ、玉葱、大麦のような植物体から抽出するか又は微生物から分離することができる。さらに、レバンはレバンシュクラ剤を利用して砂糖から製造することができ(大韓民国登録特許第10-0323837号参照)、商業的に販売されている製品を使用することもできる。
【0018】
本発明のガム組成物に含まれるレバンは低分子量のものであることが好ましい。より好ましくは分子量50万以下、最も好ましくは分子量30万-50万のものである。分子量75万以上のレバンでガムを製造する場合には、咀嚼の際、ガムが容易に溶けるようになるため、好ましくない。
【0019】
本発明に伴うチューインガム組成物は、ガムベースをチューインガム組成物全体の重量に対して、10-40重量%の含量で含まれることが好ましい。前記において、ガムベースが10重量%未満であればその量が不十分なため、成型の際成分等が良く捏ねられない。さらに、完成されたガムが裂けたり砕けたりする等の問題点が発生することがある。逆に、40重量%を越えると、ガムの組織感が堅過ぎるようになる。従って、ガムベースを前記範囲の含量で添加するのが好ましい。さらに、本発明に使用されるガムベースは当業界でガム製造に使用されるものであれば、特に限定されることなく使用できる。
【0020】
さらに、本発明に伴うチューインガム組成物はガムの甘みをだすために、糖類を含ませることができる。前記糖類は、砂糖、ブドウ糖、ジャイリトル、イソマルト、ラクチトール、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール及びマルチトールでなる群から選ばれる一種以上の化合物であることが好ましい。さらに、前記糖類はチューインガム組成物全体重量に対して50-89重量% の含量で添加するのが好ましい。より好ましい含量はチューインガム組成物全体重量に対して70-75重量% である。特に、甘すぎることを好まない現代人の嗜好に合わせるためには、ジャイリトルとエリスリトールを混合して使用するのが好ましい。
【0021】
さらに、本発明に伴うチューインガム組成物に、香料、糖類シロップ、安定剤、甘味料、色素及び光沢剤でなる群から選ばれた一種以上の化合物を追加して添加することができ、これらはチューインガム組成物全体100重量部に対して5-10重量部で添加するのが好ましい。
【0022】
前記香料は、ガムの香りを優れたものにするために添加するものである。本発明は、例えばペパーミント、スピアミント、ハーブ香のようなミント香;バナナ、イチゴ、オレンジ、レモン、ライムのような果物類;桂皮香、甘草香、麝香、薔薇香、ライラック香のような特異香等でなる群から選ばれた一つ以上の香料を使用することができる。さらに、前記香料は、チューインガム組成物全体の重量に対して2重量%以下の範囲に添加するのが好ましい。香料が2重量%を超過して添加されると、香りが強すぎたり、又はガムベースが柔らかくなり過ぎたりして、咀嚼に不適当な場合もあり得る。従って、香料は前記範囲で添加するのが最も好ましい。
【0023】
糖類のシロップはガムの物性を柔らかくし、ガムが良く固まるようにする為に添加するものである。本発明は、例えばソルチトール80のような還元水飴、マルチトールシロップ及びソルビトールシロップからなる群より選ばれる一種以上の糖類シロップが使用できる。さらに、糖類シロップはチューインガム組 成物の全体重量に対して、10重量%以下の範囲で添加するのが好ましい。糖類シロップが10重量%を超過して添加されると、ガムの粘着性が増加するか又は水分が多くなり、糖類の結晶化を招く。さらに、完成されたガムの品質に好ましくない影響を与えることもある。従って、糖類シロップは前記範囲で添加するのが最も好ましい。
【0024】
さらに、本発明に伴うチューインガム組成物には、ガムアラビック、ゼラチン、マルトテストリン、又はコンニャクカラキナンのような安定剤を添加することもできる。安定剤は糊料とも言われ、食品の粘着性及び乳化安定性を増加させ、加工の際の加熱や保存中の変化に対して、新鮮度を保持し形態の保存をし易くする物質である。さらに、食品の食感や触感を高める為にも一般的に添加される。本発明で前記安定剤は2重量%以下の含量で添加するのが好ましい。2重量%を超過して添加すると糖類コーティングの際、粘着性が増加して完成されたガムの品質に好ましくない影響を与えるからである。
【0025】
さらに、本発明に伴うチューインガム組成物には、製造されたガムの視覚的効果を高める為にクチナシ青色素、クチナシ黄色素、ブドウ果皮抽出色素のような天然色素;キャラメル色素;又は食用色素緑色第3号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素赤色第2号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素赤色第40号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素青色第1号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素青色第2号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素黄色第4号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素黄色第5号及びそのアルミニウムレーキ、食用色素赤色第102号及びそのアルミニウムレーキ、銅クロロフィル、銅クロロフィル燐ナトリウム、鉄クロロフィル燐ナトリウム、二酸化チタニウム、三二酸化鉄、水溶性アナト、カルミンのような合成着色料が追加して添加されることもあるものの、添加される色素の種類はこれに制限されるものではない。前記色素はチューインガム組成物全体重量に対して0.1重量% 以下の含量で添加するのが好ましい。
【0026】
さらに、本発明に伴うチューインガム組成物には、カナウバワックス(carnauba wax)、カンテリラワックス(candelilla wax)、ミネラルオイル(mineral oil)、レシチン(lecithin)、ビースワックス(bees wax)、スパムオイル(sperm oil)、ココアオイル(cocoa oil)、オリーブオイル(olive oil)、パラフィン溶液(liquid paraffin)、タルキュム(talcum)、ベンゾインガム(gum benzoin)、シーラック(shellac)、プロピレングリコール(propylen glycol)及びトリアセチン(triacetin)、のような光沢剤を添加することもできる。前記光沢剤は最終生産されたガムが視覚的に目立つように光沢を追加する目的で添加されるものにして、チューインガム組成物の全体重量に対して、0.5重量%以下の含量で添加されるのが好ましい。
【0027】
本発明に伴うチューインガム組成物で製造されたガムは体重及び体脂肪減少効果及び血中脂質改善効果を表す(表9〜表13;及び図1、図2参照)。そこで、本発明に伴うチューインガム組成物は現代人の嗜好に極めて適合した機能性食品として有用に使用できる。
【0028】
以下、本発明を実施例及び試験例により詳細に説明する。
ただし、下記実施例及び試験例は本発明を例示するものであり、本発明の内容が下記実施例及び試験例に限定されるものではないことは勿論のことである。
【0029】
〈実施例〉
レバンを各分子量別に含有するガムの製造
レバン((株)リアルバイオテック)を各分子量別 (30万、50万、75万及び100万)に添加して下記表1におけるのと同じ成分と配合比率(重量%)で含有するガム(一粒当り約1.64g)を製造した。
【0030】
先ず、ガムベース(ボラック)と還元水飴を各々40-50℃で12-48時間加温した。加温されたガムベースと還元水飴を配合機に投入して十分混合した後、ここにジャイリトル(ボラック)と各分子量のレバンを投入して混合した。以後、イソマルト(パラトニト、ドイツ)、クエン酸等その他の原料を投入して混合した。混合物を押出機に投入してシート状に製造した後、イソマルトを振撒きながら成型機で成型した。
【0031】
以後、熟成室(10-20℃、50% RH以下)で1-2日間熟成させ、タンブラ(tumbler、中央エンジニアリング、韓国)を通過させ個々に分離させた。前記分離されたガムをコーティングパンに入れ、ジャイリトルとガムアラビック(三栄食品)の混合液を振撒きながらコーティングした後、カナウバワックス(正宇商社)で光沢をだした。
【0032】
【表1】



【0033】
以後、訓練された20名の官能検査要員を対象に、表1の組成で製造した各ガムを咀嚼の際、組織感に対する官能検査を5点法(1:極めて悪い、3:普通、5:極めて良い)で実施した。各結果を平均点数で計算して下記表2に記載した。
【0034】
【表2】



【0035】
その結果、上記表2に示すように、分子量30万及び 50万のレバンを含むガム(M-1〜M-4)が分子量75万及び100万のレバンを含むガム(M-5〜M-8)よりもさらに高い嗜好度を示した。特に、分子量30万のレバンを含むガムの嗜好度が最も高い。分子量100万のレバンを含むガムの場合には咀嚼の際、2分以内に溶けてふやけてしまうものと調査された。
【0036】
〈実施例2〉
レバンを各含有量別に含有するガムの製造
分子量30万のレバンを多様な含量で添加して、下記の表3に示す成分・配合比率でガムを製造した。
【0037】
【表3】


【0038】
以後、訓練された20名の官能検査要員を対象に、表3の組成で製造した各ガムを咀嚼の際、組織感に対する官能検査を5点法(1:極めて悪い、3:普通、5:極めて良い)で実施した。各結果を平均点数で計算して下記表4に記載した。
【0039】
【表4】



【0040】
その結果、上記表4に示すように、C-1及びC-2の場合に最も高い嗜好度を示したが、レバンの含有量が19.80重量% の場合(C-4)の場合には咀嚼の際、ガムが10-20分以内に溶けてふやけるものと調査された。
【0041】
〈実施例3〉
糖類を各組成別に含有するガムの製造
甘過ぎることを好まない現代人の嗜好に合致した適切な甘みを有するガムを製造する為に、糖類(ジャイリトル、エリスリトール、イソマルト及びラクチトール)を、多様な組成及び含量で添加して、下記表5に示す成分・配合比率でガムを製造した。
【0042】
【表5】


【0043】
以後、訓練された20名の官能検査要員を対象に、表5の組成で製造された各ガムを咀嚼の際、組織感及び甘みに対する官能検査を5点法(1:極めて悪い、3:普通、5:極めて良い)で実施した。各結果を平均点数で計算して下記表6に記載した。
【0044】
【表6】


【0045】
その結果、上記表6に示すように、ジャイリトルとエリスリトールを含むガム (A-4、A-5及びA-6)の嗜好度が比較的高かった。特に、ジャイリトルとエリスリトールを各々42.84重量% 及び24.40重量% で含むガム(A-5)が最も高い嗜好度を示した。ジャイリトルとイソマルトを含むガムの場合(A-1及びA-2)には他のガムに比べて、概ね組織感がやや固いものとして表れた。さらに、ジャイリトルとラクチトールを含むガムの場合には、他のガムに比べて、咀嚼の際、短時間内にふやけてしまうものとして表れた。
【0046】
〈試験例〉
肥満及び高脂血症改善効果調査
本発明により製造されたレバンを含むガム(以下、「レバンガム」と称す)を臨床試験者等に提供して28日間1日複数回に亙り、総10粒を咀嚼するようにした。対照群にはレバンを含まないガムを提供した。実験群に提供されたレバンガムと対照群に提供されたガムの成分及び配合比率を下記表8に記載した。前記臨床試験者は糖尿病の過去歴がなく、肝臓疾患の無い人達で選らばれ、彼等に対する基本的な情報を下記表7に記載した。血液採取と身体計測の為、0、7、14、21及び28日の前日には夕食後に一切の摂食を禁じて、少なくとも12時間以上の空腹状態を維持するようにした。採血した試料は1000gで10分間遠心分離した後、血清を分離し、分析に使用される時まで−80℃で保管した。
【0047】
【表7】


【0048】
上記表7において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0049】
【表8】


【0050】
2-1) 身体計測
肥満度評価は BMI(body mass index; BMI=体重(kg)/ 身長 (m)2 )を利用して行った。全ての臨床試験者等の上腕周り(mid-arm circumference,MAC)、腰周り(waist)、三頭膊筋(triceps skinfold)の皮下脂肪の厚さ、臀部の比、腰臀部の比(waist hip ratio, WHR) 、体重、及びBMI(Body Mass Index)の変化量を夫々測定した。
【0051】
先ず、本発明に伴うレバンガムの摂取期間に伴う上腕周り、三頭膊筋の皮下脂肪の厚さ及び腰周りの変化量を0日の数値を基準にして、百分率で計算した。その結果を下記表9に記載した。下記表9において「−」は減少を意味する。
【0052】
下記表9に示すように、実験群の場合には上腕周り、三頭膊筋の皮下脂肪の厚さ及び腰周りが全て対照群に比べて減少する傾向を示した。
【0053】
【表9】


【0054】
上記表9において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0055】
さらに、臀部及び腰臀部の比の変化量を0日の数値を基準にして百分率で計算した。その結果を下記表10に記載した。下記表10において「−」は減少を意味する。下記表10に示すように、実験群の臀部及び腰臀部の比が全て対照群に比べて減少する傾向を示した。
【0056】
【表10】


【0057】
上記表10において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0058】
最後に、体重変化量とBMI変化量を0日の数値を基準にして百分率で計算した。その結果を下記表11に記載した。下記表11において「−」は減少を意味する。下記表11に示すように、実験群の場合には体重及びBMI全て対照群に比べて減少する傾向を示した。
【0059】
【表11】


【0060】
上記表11において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0061】
2-2) 体脂肪率、諸脂肪率及び諸水分量の変化量測定
体脂肪、諸脂肪及び体内水分量は電気的な装置を利用して測定した。つまり、体に連結された電極を通じて電気を流す時、体内脂肪によっては流れが妨害さられる原理を利用して測定した。具体的には手首と足首に電極を連結した後、電気を通電させ身体に表れる抵抗性の程度によって体脂肪率関連因子等の変化を測定した。その結果を下記表12に記載した。
【0062】
【表12】


【0063】
上記表12において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0064】
上記表12に示す通り、対照群では体脂肪率の変化が微々たる反面、実験群では摂取期間が増加するに従い、体脂肪率が減少する結果が表れた。さらに、これとは相対的に諸脂肪率と体水分量が増加する結果が表れた。これは実験群において、脂肪が減少するに従い水分比率が増加することに起因する。
【0065】
図1及び図2は対照群及び実験群の代表的な3名の臨床試験者の体重と体脂肪の変化を夫々図示したものである。対照群の場合にはガムの摂取期間の間体脂肪の減少が表れなかったが(図1参照)、本発明に伴うレバンガムを摂取した実験群の場合には摂取期間が増加するに従い、体重と体脂肪が減少した(図2参照)。
【0066】
3)血中脂質含量分析
血中総コレステロール及び HDLコレステロール、中性脂肪の含量をキット(Sigma Chemical, St.Louis.MO)を利用して測定した。その結果を下記表13に示した。
【0067】
【表13】


【0068】
上記表13において、 括弧内の数字は標準偏差を示す。
【0069】
上記表13で示すように、血中総コレステロール含量は実験群と対照群間に有意な差は無かった。しかしながら、HDLコレステロールは対照群より実験群において有意的に増加した。血中中性脂肪は実験群が7、14、21 及び 28日目にそれぞれ-7.8%、-12.1%、-13.6%及び-16.6%で、正常対照群の3.5%、40.5%、9.3%及び25.6%に比べてかなり減少した値を示した。これは、レバンガムの血中脂質改善効果のあることを見せている。
【0070】
一方、本発明等の以前に行った動物実験では、レバンの摂取により、鼠の肥満細胞(皮下脂肪、内臓脂肪、腹部脂肪、副睾丸脂肪)の大きさが減少して、体脂肪の蓄積が抑えられるのを確認している(韓国栄養学会誌、2002.姜順雅等、35(9)903-911)。
【0071】
さらに、レバンがHDLコレステロール水準と中性脂肪の形成と蓄積を抑えることにより、抗肥満効果のあることが確認されている。本発明でもガムの中に含まれたレバンの量だけでも動物実験で確認された効能のあることが確認され、特に、血中中性脂質を改善する効果のあることが確認された。このようなレバンガムの脂質代謝変化は腸内の微生物によるレバンの発酵による単鎖脂肪酸生成変化と、食後の血中ブドウ糖増加及びインシュリンの分泌抑制に起因するものと思われる。これらは脂肪合成酵素の遺伝子発現を抑制して脂肪酸合成と脂肪生成能力を減少させ、中性脂肪を多量に含む脂蛋白質の形成と分解に影響を与え血中脂質を減少させるものと思われる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上で考察した通り、本発明では適当な組織感を維持できるレバンの分子量及び最適含量の範囲を見出だした。さらに、本発明で製造したレバンガムが肥満及び血中脂質改善効果もあることを確認した。本発明で提供されるチューインガム組成物で製造されたガムは、体重及び体脂肪率減少のみならず血中脂質改善の効果がある。従って、本発明に伴うガムは肥満及び高脂血症を予防又は改善する為の、低廉な機能性食品として簡便で有用に利用することができる。従って、産業上の利用可能性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】対照群の代表的試験者3名の体重(body weight)及び体脂肪率(body fat)の変化を示したグラフである。
【図2】本発明に伴うレバンガムを摂取した実験群の代表的な試験者3名の体重及び体脂肪率の変化を示したグラフである。
【出願人】 【識別番号】504261985
【氏名又は名称】オリオン コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】ORION CORPORATION
【出願日】 平成16年7月7日(2004.7.7)
【代理人】 【識別番号】100101823
【弁理士】
【氏名又は名称】大前 要

【公開番号】 特開2005−27668(P2005−27668A)
【公開日】 平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願番号】 特願2004−200194(P2004−200194)