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【発明の名称】 ハードキャンディーで被覆された菓子の製造方法
【発明者】 【氏名】岩切 顕一
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内

【氏名】齊藤 工
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内

【氏名】孫本 康広
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内

【氏名】奥田 敏明
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社プロセス開発研究所内

【氏名】栗山 和男
【住所又は居所】神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社プロセス開発研究所内

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融ハードキャンディーをスパイラルスプレーヘッドを備えたホットメルトアプリケーターを用いて噴射することを特徴とする、ハードキャンディーで被覆された菓子の製造方法。
【請求項2】
菓子がチョコレート、ビスケット、クッキー又はキャラメルである、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードキャンディーを用いて表面に模様を付した菓子を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チョコレートやクッキー、せんべい等に代表される菓子は、その原料は言うに及ばず、焼成方法、菓子の形態、芳香などの多種多様な要素によって、その嗜好性が著しく変化する食品である。また、チョコレートとクッキーとを組み合わせた菓子に見られるように、複数の異なる原料を組み合わせて、単一の菓子では容易には得られない嗜好性を有する菓子を提供することも行われている。
【0003】
かかる複数の異なる原料の組み合わせの例として、キャラメルやキャンディーで表面を被覆した菓子が古くから好まれており、このような菓子を効率よく製造するための方法も種々検討されてきている。
【0004】
中でも、菓子をハードキャンディーで被覆しようとすると、溶融ハードキャンディーは粘性が高いために高温(例えば150℃前後)にして被覆する必要があり、チョコレート等の熱に弱い食材には不向きと考えられてきた。同時に、高い粘性のためにハードキャンディーを薄く被覆することも極めて難しく、結果、ハードキャンディーによる被覆は、菓子全体を2mm以上の厚さで覆うしかないのが現状であった。一方、いわゆる手掛け操作による被覆では被覆層の掛かり方が不均一になり、その外観上において好ましいものではなかった。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、ハードキャンディーを用いて菓子を被覆する方法を検討中に、、一般に紙器の密閉のために接着剤を塗布する際に使用されるホットメルトアプリケーターにスパイラルスプレーヘッドを装着して溶融ハードキャンディーを塗布することで、ハードキャンディーを細く薄く螺旋状に菓子表面に塗布することができ、噛み応えならびに美的外観の面で今までにない嗜好性を有する新しい菓子食品を提供し得ることを見いだし、本発明を完成した。
【0006】
すなわち本発明は、溶融ハードキャンディーをスパイラルスプレーヘッドを備えたホットメルトアプリケーターを用いて噴射することを特徴とする、ハードキャンディーで被覆された菓子の製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の方法は、被覆される菓子の種類に依存することなく、線状のハードキャンディー被覆を美的に施すことが出来、嗜好性の高い菓子を製造することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明で使用されるハードキャンディーとは、砂糖・水飴・香料・酸味料などを主原料として製造され、120〜180℃で煮つめられて製造された製品水分1〜5%のものをいう。これらは、当業者にとって一般的な製造方法で製造されるものであれば、いずれも使用可能である。
【0009】
また、本発明では、菓子への塗布を妨げない範囲で着色剤、香料等の常用の添加剤を、被覆する溶融ハードキャンディーに適宜加えることも出来る。
【0010】
本発明は、この溶融ハードキャンディーを、スパイラルスプレーヘッドを備えたホットメルトアプリケーターを用いて、菓子の表面に螺旋状に噴霧塗布するものである。
【0011】
ホットメルトアプリケーターとは、例えばノードソン社製ホットメルトアプリケーター(システム名称HM3500V、HM3700G、3100など)、ITWダイナテック社製ダイナメルト(システム名称S10、S20など)に代表されるように、従来、ホットメルト接着剤、ワックスあるいはその他の熱可塑性樹脂を、紙製容器等の表面に吹付ける装置として開発され、広く一般に使用されている装置である。
【0012】
また、スパイラルスプレーヘッドとは、熱可塑性樹脂を紙器等に塗布する際に、薄く広範囲に塗付する目的で、紙器に溶融物を螺旋状に噴射することのできるスプレーヘッドの一種である。例えば、ノードソン社製ホットメルトアプリケーター3000シリーズ用としては、同社製ヘッドスパイラルスプレーガンCF200HAMが、ITWダイナテック社製ホットメルトアプリケーターSシリーズ用としては、同社製ヘッドBFヘッドスパイラル用等が挙げられ、何れも本発明で使用することができる。
【0013】
本発明は、本来、接着剤等を噴霧するためのホットメルトアプリケーターとスパイラルスプレーヘッドを用い、接着剤や樹脂の代わりに溶融ハードキャンディーを供給し、紙器の代わりに菓子を対象として溶融ハードキャンディーを噴射するものである。特に、ヘッドから溶融物を噴射する際に、噴射孔、噴射圧、被塗布物の移動速度、ヘッドと被塗付物との距離などをそれぞれあるいは同時に調整する事で、被塗布物すなわち菓子上に、任意の幅と曲率とを有するハードキャンディーの線を、任意の間隔(部分的に重なり合わせる場合も含む)で設けることができる。すなわち、菓子の表面に任意の幅、薄さ、曲率の線状の模様を、ハードキャンディーを用いて描くことが可能となる。
【0014】
本発明によれば、溶融ハードキャンディーでチョコレート等を被覆した場合でも、従来法のように厚く全面を一度に覆うことがないため、被塗布物の溶解等を回避することができる。従って、本発明の方法は、ビスケットやクッキーは言うに及ばず、熱に弱い菓子、例えばチョコレート、マシュマロ、キャラメル、アイスクリーム、羊羹、グミゼリー等に対しても適用することが可能となる。なお、本発明の方法は、高融点のハードキャンディーを被覆する場合において特に有効であるが、ハードキャンディーの他にもソフトキャンディー、キャラメル、あるいはゼリーやジャムなどによる被覆に使用しても何ら差し支えない。この様に、本発明は、被覆物、被覆対象物によることなく、任意の対象物に薄い線状の被覆を装飾的に施すことができ、噛み応えならびに美的外観において嗜好性の優れた菓子を提供することが出来る。
【0015】
被覆に使用する溶融ハードキャンディーについては、一般にハードキャンディーを製造するために使用されるものであれば、本発明でも利用可能である。好適な例としては、バタースカッチ(スコッチ)などが挙げられる。その様な溶融ハードキャンディーは、通常の配合に従って適宜製造することができる。
【0016】
本発明では、同システムのタンクに上述の溶融ハードキャンディーを充填し、これを噴射する。その際の運転条件としては、ハードキャンディーを押し出すポンプ圧0.5〜2.5kg/cm、噴射距離(噴射口と被覆対象物との間隔)5〜10cm、被覆対象物の移動速度1〜4m/分、噴射物がらせんを描くためのらせんエア圧1〜2kg/cm、らせん化エア温度120〜150℃などが、それぞれ好適である。
【0017】
以下、本発明を更に非限定的な実施例によって詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
市販のクッキー(直径約55mmの円形、中心部の厚み8mm)に対して、砂糖53%、マルトース36%、油脂10%、塩と香料と乳化剤を合わせて1%含むハードキャンディーを170℃まで煮詰めたものを、ノードソン社製ホットメルトアプリケーター3100に同社製スパイラルスプレーヘッドCF200HAMを装着し、下記条件で被覆した。
【0019】
タンク温度 140℃
ホース温度 145℃
ヘッド温度 150℃
ヘッドと被覆物との距離 100mm
ポンプ圧力 1.5kg/cm
らせんエア圧力 1.5kg/cm
らせんエアヒーター温度 150℃
コンベア線速 2.0m/分
この条件で、0.5mm幅の線状のハードキャンディーを直径55mmの円を描くように塗布することができ、クッキー上では0.7mmづつずれた線状のハードキャンディーが塗布された。
【実施例2】
【0020】
実施例1で製造されたクッキーを、コンベア上で90度展開させて配置し、実施例1と同じ条件でハードキャンディーをさらに噴霧した。その結果、クッキー上で美しい網目状の模様を形成した。
【出願人】 【識別番号】000006116
【氏名又は名称】森永製菓株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝5丁目33番1号
【出願日】 平成15年7月4日(2003.7.4)
【代理人】 【識別番号】100062007
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 義雄

【識別番号】100113332
【弁理士】
【氏名又は名称】一入 章夫

【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠

【識別番号】100103920
【弁理士】
【氏名又は名称】大崎 勝真

【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明

【公開番号】 特開2005−27564(P2005−27564A)
【公開日】 平成17年2月3日(2005.2.3)
【出願番号】 特願2003−271118(P2003−271118)