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【発明の名称】 温度センサーによるケーキ焼成制御機構
【発明者】 【氏名】内山 素行
【住所又は居所】福岡県粕屋郡志免町大字別府577番地ノ1 株式会社七洋製作所内

【要約】 【課題】本発明は、スポンジケーキやカステラの芯温を数カ所から測定することで正確な温度制御ができる温度センサーによるケーキ焼成制御機構を提供することを目的とするものである。

【解決手段】温度センサー部1は、先端が略直角状に折曲された針状の温度検知部2と、この温度検知部2を一定高さにて架設するスタンド式の温度センサー支持部3と、検知情報を制御回路に送るソケット4が先端に設けられるコード5とから構成され、複数の個所において検知された芯温の平均値を基に釜本体内の温度制御を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度制御機構により釜本体内の温度が自在に制御可能とされるオーブンにおいて、
前記釜本体内に配置されるケーキ生地焼成容器内のケーキ生地を、そのケーキ生地内の数カ所の温度を検知する温度センサー部と、
前記温度センサー部により測定される複数の温度の平均値に基づいて温度を調整する温度制御部とを備える
ことを特徴とする温度センサーによるケーキ焼成制御機構。
【請求項2】
前記温度センサー部が釜本体内より着脱自在とされる
ことを特徴とする請求項1記載の温度センサーによるケーキ焼成制御機構。
【請求項3】
前記温度センサー部が、ケーキ生地に刺し込み可能な針形状を呈し、かつ複数個の温度センサーが配置される
ことを特徴とする請求項1または2記載の温度センサーによるケーキ焼成制御機構。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は温度センサーによるケーキ焼成制御機構に関する。詳しくは温度センサーによって焼成中のカステラやスポンジケーキ内温度を測定しながら焼成制御する温度センサーによるケーキ焼成制御機構に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりカステラの場合には銅板上に載せた木枠内、あるいはスポンジケーキの場合には円筒形の金属容器内に、例えば卵、小麦粉、砂糖等を泡立てた生地を流し込み、そのままデッキオーブンの中に入れ、焼き上げることになる。このデッキオーブンは熱源として電熱又はガスによって焼成室の底板と天板を加熱し、容器の上下より時間をかけて熱することによってケーキ生地はふっくらした状態で焼き上げることになる。
【0003】
この場合の焼成には、ケーキ生地の焼き上がり温度のタイミングをつかみとるところが、技術と経験による”感”とされているが、これらの補助手段として炉内の温度を温度センサーにより検知しながら炉内の温度制御を行う機構がある。
【0004】
また、この種の温度制御機構として、例えば図6に示すように、釜本体101内に着脱自在とされる温度センサー部102を設け、上記釜本体101外には、同釜本体101と連通状とされ、かつ自在に強制排気が行える排気装置103を設け、上記温度センサー部102により水温を測定し、更に設定時間温度を維持するために、排気装置103を作動させて強制的に排気を行う構成とするものである(特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第3019461号登録公報(要約書、第1図参照。)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記発明ではゼリーやカスタードクリームなど液状の生菓子の殺菌を行う際の温度を測定する手段として温度センサーを用いることによって生菓子の芯温を測定して正確な温度制御が行える機構とするものであるが、液状の生菓子の場合では温度が均一しているために温度誤差を生じることが殆どないが、例えばスポンジケーキやカステラの場合では焼成する段階で気泡が生じ、気泡の生じた個所と気泡の生じない個所では温度差が生じ、正確な温度測定ができない問題がある。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、スポンジケーキやカステラの芯温を数カ所から測定することで正確な温度制御ができる温度センサーによるケーキ焼成制御機構を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る温度センサーによるケーキ焼成制御機構は、温度制御機構により釜本体内の温度が自在に制御可能とされるオーブンにおいて、前記釜本体内に配置されるケーキ生地焼成容器内のケーキ生地を、そのケーキ生地内の数カ所の温度を検知する温度センサー部と、前記温度センサー部により測定される複数の温度の平均値に基づいて温度を調整する温度制御部とを備える。
【0009】
ここで、焼成中のケーキ生地焼成容器内のケーキ生地内温度を、温度センサー部によって数カ所測定し、その平均値を測定することにより、気泡部分と気泡部分以外の個所の温度差誤差を解消することが可能となり、ケーキ生地の焼き上がり温度のタイミングを正確につかみとることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0011】
図1に本発明の温度センサーによるケーキ焼成制御機構の一例を示す説明図である。
ここで示す温度センサー部1は、先端が略直角状に折曲された針状の温度検知部2と、この温度検知部2を一定高さにて架設するスタンド式の温度センサー支持部3と、検知情報を制御回路に送るソケット4が先端に設けられるコード5とから構成される。
さらに、温度検知部2の先端側の3個所に温度センサー6が所定間隔ごとに設けられる。
【0012】
また、釜本体7は、上下壁面を電熱などによって加熱することで釜本体7内の温度管理を行うものである。そこで釜本体7の壁面にはコンセント8が設けられ、このコンセント8に前記温度センサー部1のソケット4が自在に接続可能な構成とされるものである。
【0013】
従って図2に示すように、ケーキ生地焼成容器9に対して温度センサー支持部3によって温度検知部2高さが前記ケーキ生地焼成容器9高さを超える位置とし、先端が略直角に折曲形成され、温度センサー6が配置される部分をケーキ生地焼成容器9の中央付近に位置させることで、ケーキ生地焼成容器9内に充填されるケーキ生地の芯温が測定できる構成とするものである。
【0014】
次に図3に示すように、温度センサー部1は、直線状の温度検知部2の先端側に温度センサー6が所定間隔ごとに3個所設けられている。そして温度検知部2の基端にはコード5およびソケット4が接続された構成とされるものである。
【0015】
そこでカステラの場合では正方形状に組んだ木枠10の一辺の略中央に前記温度検知部2が挿通可能な挿通穴11を設け、この挿通穴11に対して温度検知部2をその先端が木枠10内の中心付近となるまで挿通することによって、木枠10内に充填されるカステラ生地の芯温が測定できる構成とするものである。
【0016】
ここで、本発明では図4に示すように、ケーキ生地焼成容器9内に充填されるケーキ生地Aは初期の段階では液状であり、このケーキ生地A内に挿入される温度検知部2の温度センサー6によって測定される芯温は同等の数値を検知することとなる。
【0017】
次にケーキ生地の焼成が進むにつれて、ケーキ生地A内で気泡が発生し、気泡個所の位置の温度センサー6と気泡個所以外の生地と接触している温度センサー6によって検知される芯温には誤差が生じることとなる。
【0018】
従って図5に示すように、3個所に配置された温度センサー6によって検知された芯温の電気信号が演算回路12に入力され、この演算回路12によって芯温の平均値を算出し、この平均値を基にして釜本体内の温度制御を行うことにより、ケーキ生地の焼き上がり温度のタイミングを正確につかみとることができる。
【0019】
なお、温度センサーは必ずしも3個配置する必要性は無く、ケーキ生地焼成容器の容量に応じて、最小でも2個以上を配置すれば良いものであるが、平均的なケーキ生地焼成容器の容量を考慮した場合に、温度センサーを3個配置することが最も好ましい。
【0020】
【発明の効果】
以上述べて来た如く本発明によれば、スポンジケーキ生地やカステラ生地の焼成時の芯温を数個所検知し、これらの平均値を算出することにより、気泡の多いケーキ生地に対して誤差の少ない芯温検知が可能となり、ケーキ生地の焼き上がり温度のタイミングを正確につかみとることができる。
【0021】
また、釜本体内の温度を測定して温度制御を行う従来からの温度制御機構に比べ、ケーキ生地の芯温により温度制御を行う機構とすることにより、より正確なデータに基づいての焼成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した温度センサーによるケーキ焼成制御機構の一例を示す側面説明図である。
【図2】本発明を適用した温度センサーによるケーキ焼成制御機構とケーキ生地焼成容器との使用状態の一例を示す説明図である。
【図3】本発明を適用した温度センサーによるケーキ焼成制御機構の他の例を示す側面説明図である。
【図4】本発明を適用した温度センサーによるケーキ焼成制御機構の一例による作用状態を示す説明図である。
【図5】本発明を適用した温度センサーによるケーキ焼成制御機構の温度制御回路の一例を示すブロック説明図である。
【図6】従来の温度制御機構の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 温度センサー部
2 温度検知部
3 温度センサー支持部
4 ソケット
5 コード
6 温度センサー
7 釜本体
8 コンセント
9 ケーキ生地焼成容器
10 木枠
11 挿通穴
12 演算回路
【出願人】 【識別番号】595099225
【氏名又は名称】株式会社七洋製作所
【住所又は居所】福岡県粕屋郡志免町大字別府577番地ノ1
【出願日】 平成15年6月27日(2003.6.27)
【代理人】 【識別番号】100084294
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 教晴

【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗

【公開番号】 特開2005−13125(P2005−13125A)
【公開日】 平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願番号】 特願2003−183757(P2003−183757)