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【発明の名称】 茶葉加熱処理装置
【発明者】 【氏名】長屋 行昭
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【氏名】藁科 文雄
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【氏名】鈴木 大介
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【氏名】尾山 浩徳
【住所又は居所】静岡県榛原郡金谷町牛尾869−1 株式会社寺田製作所内

【要約】 【課題】本発明では、従来より更に効率よく茶葉を循環させる拡散羽根や、茶葉を容易に、残らず取り出す取出羽根を設けた茶葉加熱処理装置を提供することを課題とする。

【解決手段】横架した円筒形の一端をテーパー状として、茶葉用開口を備え、他端にも換気用開口を備えた回転胴と、該回転胴の加熱手段と、該回転胴の駆動手段とより構成し、該回転胴の周壁内側には、一端側に拡散羽根と、他端側には該拡散羽根とほぼ180度対向する位置に拡散羽根を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
横架した円筒形の一端をテーパー状として、茶葉用開口を備え、他端にも換気用開口を備えた回転胴と、該回転胴の加熱手段と、該回転胴の駆動手段とより構成し、該回転胴の周壁内側には、一端側に拡散羽根と、他端側には該拡散羽根とほぼ180度対向する位置に拡散羽根を設けることを特徴とする茶葉加熱処理装置。
【請求項2】
回転胴の両端側が、回転方向に対して手前になるように拡散羽根を傾斜させて設けることを特徴とする請求項1記載の茶葉加熱処理装置。
【請求項3】
回転胴長の半分より若干長い拡散羽根を設けることを特徴とする請求項1または2記載の茶葉加熱処理装置。
【請求項4】
回転胴のテーパー状側壁に取出羽根を設け、回転胴を傾斜させて、茶葉用開口より茶葉を排出することを特徴とする請求項1、2または3記載の茶葉加熱処理装置。
【請求項5】
回転胴のテーパー状側壁の一部に取出用開口を設けるとともに、その近傍に取出羽根を設け、回転胴を傾斜させて、取出用開口より茶葉を排出することを特徴とする請求項1、2または3記載の茶葉加熱処理装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、茶葉加熱処理装置に関するものであり、詳しくは茶葉を移動させる羽根に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製茶装置で、円筒状の回転胴を用いるものは複数あるが、機能によって回転胴内の構造がそれぞれ異なっている。本発明のように、ほぼ乾燥済みの茶葉を加熱する工程の場合、円筒形の回転胴を均一に加熱しても茶葉から発散する水分を機外へ排出するための強制換気ファン及び換気口、排気口によって、この付近の茶葉は外気の影響を受け、茶葉温度が中心付近より低い温度となり、均一に加熱処理できないという問題があった。
【0003】
そこで、従来より、円筒形の回転胴の水平中心方向に平行で胴長に略等しい、拡散羽根を複数取付けるのが一般的であった(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】実公平6−29039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
回転胴内の茶葉が一定の位置に滞留すると、拡散に乏しく、茶葉を加熱しすぎたり、加熱が足りなかったりと、茶葉の加熱ムラが生じやすい問題があった。また、他方では、回転胴より茶葉を取り出すときに、茶葉が回転胴内に残ってしまうという問題があった。
【0005】
本発明では、従来より更に効率よく茶葉を循環させる拡散羽根や、茶葉を容易に、残らず取り出す取出羽根を設けた茶葉加熱処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の手段は、横架した円筒形の一端をテーパー状として、茶葉用開口を備え、他端にも換気用開口を備えた回転胴と、該回転胴の加熱手段と、該回転胴の駆動手段とより構成し、該回転胴の周壁内側には、一端側に拡散羽根と、他端側には該拡散羽根とほぼ180度対向する位置に拡散羽根を設ける。第2の手段は、第1の手段において、回転胴の両端側が、回転方向に対して手前になるように拡散羽根を傾斜させて設ける。第3の手段は、第1または2の手段において、回転胴長の半分より若干長い拡散羽根を設ける。
【0007】
第4の手段は、第1、2または3の手段において、回転胴のテーパー状側壁に取出羽根を設け、回転胴を傾斜させて、茶葉用開口より茶葉を排出する。第5の手段は、第1、2または3の手段において、回転胴のテーパー状側壁の一部に取出用開口を設けるとともに、その近傍に取出羽根を設け、回転胴を傾斜させて、取出用開口より茶葉を排出する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、回転胴内の茶葉は拡散羽根に持ち上げられながら、回転胴の開放端と閉鎖端を移動するので、茶葉が一定の位置に滞留することなく、回転胴内で循環をする。このとき、回転胴は加熱されているので、茶葉がムラなく加熱される。
【0009】
また、取出羽根によって、茶葉を残らず取り出すことができ、更に、すばやく取り出すことができるので、茶葉の加熱度合いが調整しやすい。
【0010】
従って、茶葉を任意の加熱度合いにすることが容易にでき、品質のよい茶製品を製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図面を参照にして、説明する。1は回転胴であり、茶葉を収容するものである。この回転胴1の一端はテーパー状側壁2になっており、その先は茶葉用開口3となっている。この茶葉用開口3は、茶葉の投入、取出、排気を兼ねる。回転胴1の他端は、側壁12の一部が換気用開口4となっている(本実施例では、金網を調節してある)。この換気用開口4の外側には送風機(図示しない)が備えてあり、回転胴1内へ送風する。5はヒータであり、回転胴1の加熱手段である。6はモータであり、回転胴1を駆動する。7は上カバー、9は下カバーであり、回転胴1が加熱されて熱くなるため、覆っている。8は上カバー7を持ち上げるためのハンドルである。10は支持軸であり、上カバー7、下カバー9はこの支持軸10によって支えられており、ハンドル11を上下させることにより、上カバー7、下カバー9、回転胴1等全体を傾斜させる。
【0012】
16、17は拡散羽根であり、180度対向する位置、かつ、回転胴1の両端側が、回転方向に対して手前になるように傾斜して取付ける。本実施例の場合、回転方向は反時計回りであり、回転方向が時計回りの場合は、反対に傾斜して取付ける。詳しくは、テーパー状側壁2側の拡散羽根16を、テーパー状側壁2の基部に一端を合わせ、茶葉15を側壁12側へ導くように傾斜して取り付け、側壁12側の拡散羽根17は、一端を側壁12に略接触するように位置し、茶葉をテーパー状側壁2側へと導くように傾斜させて取付ける。拡散羽根16、17は回転胴1の長さの半分より少し長いくらいがのぞましい。18は取出羽根であり、傾斜させずに、テーパー状側壁2に取付ける。
【0013】
21は回転胴表面温度計であり、機枠12の一部を開口させて、回転胴1の表面を非接触で計測している。22は主電源スイッチ、23は回転胴1の運転スイッチ、24は回転胴1の回転数調節ボリューム、25はヒータ5の電源スイッチ、26はヒータ5の温度調節ボリューム、27は送風機(図示しない)の電源スイッチ、28はタイマーである。
【0014】
動作について、説明する。まず、電源を主電源スイッチ22により入にする。支持軸10を支点として、回転胴1を傾け、茶葉用開口3を上に向ける。そして、作業者が投入具14を用いて茶葉15を回転胴1内へ投入する。回転胴1の傾斜を元に戻して、回転胴1の運転を運転スイッチ23により入にし、ヒータ5の電源を電源スイッチ25により入にし、送風機の電源を電源スイッチ27により入にし、処理時間をタイマー28により設定する。あらかじめ回転胴1の回転数を回転数調節ボリューム24により設定し、ヒータ5の温度を温度調節ボリューム26により設定しておく。回転胴1は本実施例では反時計回りに回転し、回転胴1が加熱され、茶葉15も加熱される。回転胴1の温度は、回転胴表面温度計21で計測し、温度調節ボリューム26で設定した温度になるように、ヒータ5を調節する。
【0015】
茶葉15は拡散羽根16、17により回転胴1の端から端までを移動する。図4にて、拡散羽根16により掻き上げられた茶葉15は回転による移動をしながら、図面で左の方向へ移動し、左へ移動した茶葉15は、図5にて、拡散羽根17により掻き上げられ、右へ移動する。回転胴1が回転している間、茶葉15の動きが繰り返される。これにより、茶葉は茶葉用開口3と換気用開口4より発散した水分を機外へ排出する。
【0016】
タイマー28で設定した時間になると、ヒータ5と送風機(図示しない)が停止する。そこで、茶葉15を回転胴1から取り出すため、ハンドル11により回転胴1(上カバー7、下カバー9を含む)を傾け、茶葉用開口3を下に向ける。回転胴1は回転を続け、この回転胴1の傾斜のみでも茶葉15は受け皿13上に排出される。更に、取出羽根18が茶葉15を茶葉用開口3に導くので、茶葉15が素早く取り出され、また、回転胴1内に茶葉15を残さない。また、回転胴1の傾斜が少なくても、茶葉15を取り出すことができる。茶葉15が回転胴1より取り出された後、回転胴1の運転を回転胴電源スイッチ23により停止し、主電源スイッチ21を切にする。
【0017】
回転胴1は予熱して、あらかじめ温めておき、茶葉15を投入したほうが、回転胴1の温度が安定し、よい茶製品が出来る。
【実施例1】
【0018】
その他の実施例1を図9、10、11に示す。本実施例は、取出に関して上記実施例と異なり、本実施例では、テーパー状側壁に取出用開口20を設け、取出用開口20に取出羽根19を備える。
【0019】
処理が終了し、取出しをする時には、本実施例では、図9の矢印のように回転胴1が回転方向が逆転する。正転時には、茶葉15が取出用開口20付近に来ても、取出用羽根19が取出用開口20をふさいで、茶葉15が排出されるのを防ぐ。取出時(逆転時)には、回転胴1が傾斜し、茶葉15が取出用羽根19上にのり、取出用羽根19が取出用開口20向きに傾いているので、取出用開口20より茶葉15を排出する。回転胴1の傾斜は、手動で行なってもよいが、アクチュエータ(エアシリンダ、モータ等)を設け、タイマーと連動、またはスイッチによる手動で行なってもよい。また、上記実施例では茶葉15を投入具14で投入し、受け皿13上に排出したが、それぞれ搬送装置で行なってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の装置の斜視図。
【図2】茶葉投入時の斜視図。
【図3】茶葉取出時の斜視図。
【図4】回転胴のX−X’断面図。
【図5】図5が180度回転した回転胴の断面図。
【図6】回転胴のY−Y’断面図。
【図7】回転胴の透過斜視図。
【図8】回転胴内の拡散羽根の拡大斜視図。
【図9】その他の実施例1の茶葉用開口側の側面図。
【図10】その他の実施例1の回転胴のZ−Z’断面図。
【図11】その他の実施例1の回転胴内の取出用開口の拡大斜視図。
【符号の説明】
【0021】
1 回転胴
2 テーパー状側壁
3 茶葉用開口
4 換気用開口
5 ヒータ
6 モータ
7 上カバー
8 ハンドル
9 下カバー
10 支持軸
11 ハンドル
12 側壁
13 受け皿
14 投入具
15 茶葉
16 拡散羽根
17 拡散羽根
18 取出羽根
19 取出羽根
20 取出用開口
21 回転胴表面温度計
22 主電源スイッチ
23 回転胴電源スイッチ
24 回転数調節ボリューム
25 ヒータ電源スイッチ
26 ヒータ調節ボリューム
27 ファン電源スイッチ
28 タイマー
30 枠
【出願人】 【識別番号】000145116
【氏名又は名称】株式会社寺田製作所
【住所又は居所】静岡県島田市牛尾869−1
【出願日】 平成16年4月15日(2004.4.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2005−295947(P2005−295947A)
【公開日】 平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願番号】 特願2004−119858(P2004−119858)